ONE PIECE（ワンピース）のパシフィスタ・セラフィムまとめ

『ONE PIECE』（ワンピース）の概要

『ONE PIECE』（ワンピース）とは、海賊を題材にした少年漫画。作者は、日本の漫画家・尾田栄一郎。1997年に集英社の『週刊少年ジャンプ』で連載を開始。1999年にはTVアニメ化され、翌年の2000年には劇場版の映画が製作、公開された。その他、小説、ゲーム、舞台、リアルイベントなど、様々なメディアミックス展開がされている。原作漫画やTVアニメの連載話数は1,000を超え、単行本は100巻を超えており、『週刊少年ジャンプ』の歴史の中でもトップクラスの長寿作品。日本だけでなく、世界的な人気を誇り、2021年には、全世界を対象としたキャラクター人気投票企画「第1回 ONE PIECE キャラクター世界人気投票 WT（ワールドトップ）100」が開催された。

作中では、「パシフィスタ」、「セラフィム」と呼ばれる海軍の兵器が登場。科学の粋を集めた圧倒的威力を持っており、その力で主人公モンキー・D・ルフィ達海賊の前に立ちはだかる。

パシフィスタ・セラフィムとは

「パシフィスタ」・「セラフィム」とは、少年漫画『ONE PIECE』（ワンピース）に登場する兵器の名称。世界一の頭脳を持つ天才科学者Dr.ベガパンクが、造り出した兵器。作中では、改造人間、人造人間、人間兵器など、様々な呼ばれ方をしている。Dr.ベガパンクが元王下七武海のバーソロミュー・くまを素体としてサイボーグ技術を確立した。それが「パシフィスタ（意味：平和主義者）」である。しかし、くまはベガパンクの改造によって最終的には完全に自我を失った。くまがベガパンクに改造された経緯は不明。

「パシフィスタ」には、海軍本部大将で悪魔の実「ピカピカの実」の能力者であるボルサリーノ／黄猿のレーザー能力が搭載されている。レーザービームは口や手のひらから放出され、辺り一面を焼き尽くすほどの威力を持つ。身体は機械でできており、その装甲は強固。1体作り出すのに軍艦1隻作れるほどの莫大な資金が必要。

その後、「パシフィスタ」をさらに進化させた「セラフィム」が誕生。ベガパンク曰く、「セラフィム」こそ、”最強の人類”であるとのこと。容姿や能力は元王下七武海のメンバーをモデルとしており、『ONE PIECE』の世界で絶滅したとされているルナーリア族の肉体の特徴を引き継いでいる。またモデルとなった人物の「血統因子（けっとういんし／DNAのようなもの）」を用いて、ベガパンクの造り出した人工血液「グリーンブラッド」を投与されているため、「セラフィム」は悪魔の実の能力を使うことができる。その強さは四皇の黒ひげを驚かせるほどだ。

初登場した「パシフィスタ」は、主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味を大いに苦しめる。そして新たに登場した「セラフィム」がエッグヘッドにて麦わらの一味の前に立ちはだかる。

『ONE PIECE』のパシフィスタのメンバー

Dr.ベガパンクの改造手術により生まれた人間兵器。名前は「平和主義者」を意味する。
体は王下七武海の一員だったバーソロミュー・くまの姿を再現しており、鋼鉄以上の硬度を持つ。海軍大将ボルサリーノ／黄猿の悪魔の実「ピカピカの実」のレーザー能力をも再現されており、武器として口や掌から発射する。
目にはレーダーがあり、見た賞金首の名前と賞金額を識別できる。主な攻撃手段はレーザーだが、強固な肉体により、格闘でも圧倒的な力を誇る。戦闘能力は、億クラスの賞金首に引けを取らない。
ロボットのタグではなく、人間の体がベースとなったサイボーグで、何体もいる。戦桃丸曰く「1体作る費用は軍艦一隻分」らしい。個体には「PX-○」と識別番号が刻印されている。
頂上戦争時、20体以上の「パシフィスタ」が実戦投入されて白ひげ海賊団側に猛威を振るった。

PX-1

偉大なる航路（グランドライン）のシャボンディ諸島で現れた「パシフィスタ」。「PX-4」が倒された後、海軍本部科学部隊隊長だった戦桃丸（せんとうまる）と共に麦わらの一味の前に現れた。一味を追い詰めるが、本物のバーソロミュー・くまの悪魔の実「ニキュニキュの実」の能力で、どこかに飛ばされてしまった。

PX-4

偉大なる航路（グランドライン）のシャボンディ諸島で最初に麦わらの一味の前に現れた「パシフィスタ」。一味全員参加の総攻撃で破壊された。

PX-5 / PX-7

新世界編に入って登場した「パシフィスタ」。強さは2年前のもと同じである。
麦わらの一味が偉大なる航路（グランドライン）のシャボンディ諸島に集結する傍ら、ニセ麦わらの一味が現れ、他の海賊を終結させていた。そこに投入されたのがこの2体の「パシフィスタ」である。「PX-5」は2年の修行を経てパワーアップしたルフィに、「PX-7」は麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロとコックのヴィンスモーク・サンジによって破壊された。

PX-Z（白くま）

『ONE PIECE』（ワンピース）の劇場版12作品目『ONE PIECE FILM Z』（ワンピース フィルム ゼット）に登場したオリジナルの「パシフィスタ」。プロトタイプ「パシフィスタ」を改造したものであり、映画オリジナルキャラクターの元海軍大将ゼファー／ゼット率いるNEO海軍の戦闘兵器として登場した。

『ONE PIECE』のセラフィムのメンバー

「セラフィム」とは、世界一の天才科学者Dr.ベガパンクが造り出した人造人間。ベガパンク曰く、考えうる科学の最高峰、この海の歴史上最強の”人類”。元王下七武海のバーソロミュー・くまを素体に造られた「パシフィスタ」を更に改良したもので、「新型パシフィスタ」と称されることもある。パシフィスタが持っていたレーザーなどの基本機能を引き続き搭載しており、それに加えて悪魔の実の能力を持つ個体もいる。完全なロボットではなく、最低限の自我があり、モデルとなった人物のものに近い性格を持つ。また、戦況に応じてわずかに自己判断できる“人格”も備わっている。

悪魔の実は、本来同じ能力がこの世に二人同時に存在はしない。能力者が死ねば、また世界のどこかに実となって現れて、新たな能力者が生まれるというサイクルを持つ。しかしベガパンクは、超人系悪魔の実の能力であれば、科学の力で再現が可能であることを長年の研究で発見。超人系悪魔の実の能力者の「血統因子（けっとういんし／DNAのようなもの）」があれば、その血統因子から特殊な血液「グリーンブラッド」を生成することができる。それを人造人間に投与すれば、悪魔の実の能力を使う人造人間を作り出すことが可能なのだ。

肉体については、『ONE PIECE』の世界の中で既に絶滅したと言われているルナーリア族の特徴が現れている。褐色の肌、白髪、黒い翼、そして背中から噴出する炎が「セラフィム」全員に共通する特徴だ。これは『ONE PIECE』の中で登場している唯一のルナーリア族、元四皇・百獣のカイドウ率いる百獣海賊団の大幹部”大看板”のキング／アルベルの血統因子が用いられているからである。モデルとなった人物の幼少期の姿をしているが、体格は成人以上の大きさである。ベガパンクの分身「猫（サテライト）」の一人である「想（エジソン）」が、「まだ子供やで」と発言していることから、肉体的には今後成長していくものと思われる。

「セラフィム」は誰の命令でも受けるわけではなく、「セラフィム」に司令を出せる”威権順位”が明確に存在する。上から順に、五老星、Dr.ベガパンク（本体＋猫）、戦桃丸、威権チップ所有者、となっている。電伝虫は無効であるため、たとえ威権順位が上のものでも、「セラフィム」に直接命令しなければ命令の上書きはできない。

S-ホーク（モデル：ジュラキュール・ミホーク）

元王下七武海ジュラキュール・ミホークをモデルに造られた「セラフィム」。ミホークの持つ大刀「夜」によく似た刀を持ち、剣技を用いて戦う。その他、秘密犯罪組織バロックワークス（B・W）の幹部ダズ・ボーネス／Mr.1が持つ悪魔の実「スパスパの実」の能力を使うことができる。