セラフィム S-スネーク（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

セラフィム S-スネークの概要

セラフィム S-スネークとは、海賊を題材にした少年漫画『ONE PIECE』（ワンピース）の登場人物。天才科学者Dr.ベガパンクの造り出した人造人間「セラフィム」の内の一人。作中では改造人間（サイボーグ）とも呼ばれる。

元王下七武海の一人ボア・ハンコックの幼少期の姿と瓜二つの容姿を持つ。シンプルなワンピースを着ており、耳にはハンコックと同じ蛇の大きな飾りを着けている。また、ハンコックの持つ悪魔の実「メロメロの実」の能力も持っており、ハンコックと同じ技を使うことが可能。自身の容姿のかわいらしさを自覚しており、時にあざとく相手を魅了して石化させる。「セラフィム」の中で一番表情豊かで、ツンデレな一面もある。

初登場は、「凪の帯（カームベルト）」の女ヶ島／アマゾン・リリーで勃発した、九蛇海賊団、黒ひげ海賊団、海軍の三つ巴の戦闘。海軍本部の戦力として、「S-ホーク」と共に戦場へ出た。

セラフィムとは

「セラフィム」とは、世界一の天才科学者Dr.ベガパンクが造り出した人造人間。ベガパンク曰く、考えうる科学の最高峰、この海の歴史上最強の”人類”。元王下七武海のバーソロミュー・くまを素体に造られた「パシフィスタ」を更に改良したもので、「新型パシフィスタ」と称されることもある。パシフィスタが持っていたレーザーなどの基本機能を引き続き搭載しており、それに加えて悪魔の実の能力を持つ個体もいる。完全なロボットではなく、最低限の自我があり、モデルとなった人物のものに近い性格を持つ。また、戦況に応じてわずかに自己判断できる“人格”も備わっている。

悪魔の実は、本来同じ能力がこの世に二人同時に存在はしない。能力者が死ねば、また世界のどこかに実となって現れて、新たな能力者が生まれるというサイクルを持つ。しかしベガパンクは、超人系悪魔の実の能力であれば、科学の力で再現が可能であることを長年の研究で発見。超人系悪魔の実の能力者の「血統因子（けっとういんし／DNAのようなもの）」があれば、その血統因子から特殊な血液「グリーンブラッド」を生成することができる。それを人造人間に投与すれば、悪魔の実の能力を使う人造人間を作り出すことが可能なのだ。

肉体については、『ONE PIECE』の世界の中で既に絶滅したと言われているルナーリア族の特徴が現れている。褐色の肌、白髪、黒い翼、そして背中から噴出する炎が「セラフィム」全員に共通する特徴だ。これは『ONE PIECE』の中で登場している唯一のルナーリア族、元四皇・百獣のカイドウ率いる百獣海賊団の大幹部”大看板”のキング／アルベルの血統因子が用いられているからである。モデルとなった人物の幼少期の姿をしているが、体格は成人以上の大きさである。ベガパンクの分身「猫（サテライト）」の一人である「想（エジソン）」が、「まだ子供やで」と発言していることから、肉体的には今後成長していくものと思われる。

「セラフィム」は誰の命令でも受けるわけではなく、「セラフィム」に司令を出せる”威権順位”が明確に存在する。上から順に、五老星、Dr.ベガパンク（本体＋猫）、戦桃丸、威権チップ所有者、となっている。電伝虫は無効であるため、たとえ威権順位が上のものでも、「セラフィム」に直接命令しなければ命令の上書きはできない。

セラフィム S-スネークのプロフィール・人物像

名称：セラフィムNo.不明 S-スネーク
所属：海軍特殊科学班（SSG）

『ONE PIECE』の世界の絶滅した一族・ルナーリア族の特徴、褐色の肌、白髪、黒い翼を持ち、背中では常に炎が噴出している。容姿は元王下七武海の一人ボア・ハンコックの幼少期の姿と瓜二つ。

「セラフィム」は、最低限の自我があり、戦況を自己判断することができる”人格”が備わっている。「S-スネーク」は、「セラフィム」の中で一番表情が豊かであり、他の「セラフィム」と違ってよく言葉を口にする。一人称は「わらわ」で、ツンデレなところがある部分は、モデルとなっているハンコックの性格と酷似。麦わらの一味の操舵手であるジンベエに「おや ありがとう 優しいハンコックじゃな！！」とお礼を言われた時は、「ぶ…無礼者！！命令に従っておるだけなんじゃからな！！」とまさにツンデレのお手本のような返しをしていた。一部の読者の間では「最低限の自我があるというより、ハンコックそのもの」という評価がされている。

セラフィム S-スネークの能力

レーザービーム

「セラフィム」の前に開発された「パシフィスタ」に搭載されていたレーザービーム。「S-スネーク」にも搭載されており、手のひらからレーザービームを撃ち出すことができる。

悪魔の実：メロメロの実

悪魔の実「メロメロの実」の能力は、自身に見惚れた人間を石化することができる。石化は生き物だけでなく、無生物にも有効。これは能力者の人間の美しさ・魅力があってこその能力である。石化はその石化をかけた能力者自身が解く必要があり、能力者が死んだ場合、石化した人間は永遠に戻ることができない。九蛇海賊団の船長で、「海賊女帝」の異名を持つボア・ハンコックの持つ能力だ。

セラフィム S-スネークの必殺技

メロメロ甘風（メロメロメロウ）

両手でハートの形を作り、そこから出す光線を相手に浴びせる。その光線を浴びた者に邪神があれば全身石化してしまう。ただしルフィのように邪心がない者や、海軍本部中将のように痛みで邪心を抑え込んだりしたものには効果がない。作中では、麦わらの一味の狙撃手ウソップや、船大工のフランキー／カティ・フラム、ベガパンクの分身「猫（サテライト）」のPUNK-02「悪（リリス）やPUNK-06「欲（ヨーク）」がこの技で石にされた。

セラフィム S-スネークの来歴・活躍

女ヶ島／アマゾン・リリーでの戦い

世界会議（レヴェリー）で王下七武海の制度が撤廃され、加盟していた海賊達は与えられていた権限を失った。一海賊になった元王下七武海のボア・ハンコックを捕まえるため、海軍本部は「凪の帯（カームベルト）」にある女ヶ島／アマゾン・リリーを目指す。そこで九蛇海賊団と戦闘を繰り広げた。アマゾン・リリーの戦士達は、海軍が戦場に導入した「セラフィム」を見て、子供と戦うことができないと、戦闘を躊躇する。

するとそこに四皇の一人、黒ひげ／マーシャル・D・ティーチ率いる黒ひげ海賊団が乱入。黒ひげは人の持つ悪魔の実の能力を他者に移す能力を持っており、ハンコックの持つ、悪魔の実「メロメロの実」の能力を狙ってやってきたのだ。圧倒的な自分の能力を過信していた黒ひげだったが、戦場にいる「S-スネーク」や「S-ホーク」を見て態度を一変。自身の悪魔の実「ヤミヤミの実」の能力を使うハメになった。その傍ら、ハンコックも反撃を見せていた。悪魔の実「メロメロの実」の能力で、海兵や黒ひげ海賊団のメンバーのほとんどを石化させる。石化した海兵が壊れてはまずいと、海軍本部大佐のコビーは、慌てて「S-スネーク」達に停止命令を出す。

結局、女ヶ島での戦いは海賊王ゴール・D・ロジャーの右腕シルバーズ・レイリーの介入で終結。この戦いが、「S-スネーク」の初陣となった。

未来島エッグヘッド編

主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味は、偉大なる航路（グランドライン）のワノ国を出港した。道中、二手に分かれてしまう場面もあったが、麦わらの一味は全員、天才科学者Dr.ベガパンクの研究所がある未来島エッグヘッドに上陸する。そしてそこでベガパンクの「本体（ステラ）」や、ベガパンクが造りだした6人の分身「猫（サテライト）」達に出会う。世界政府に命が狙われているベガパンクは、ルフィに自分達をエッグヘッドから連れ出してくれるように依頼。ルフィはそれを了承した。

そんな時、ベガパンク暗殺の命令を帯びた天竜人（世界貴族）直属の諜報機関「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」がエッグヘッドにやってきた。表向きは、任務で借り受けていた「セラフィム」の一つ「S-ベア」の返却とのことだが、その真の目的がベガパンク暗殺なのは明らかだ。「猫（サテライト）」達は、「CP-0」のエッグヘッド上陸申請を拒否。すると「CP-0」は上陸を強行してきた。エッグヘッドの下層にある工場層（ファビリオフェーズ）に侵入した「CP-0」と戦いを始めたルフィを援護するため、ベガパンクの護衛である戦桃丸（せんとうまる）を指揮官に、「セラフィム」の「S-スネーク」、「S-ホーク」、「S-シャーク」が駆り出された。戦桃丸は、「CP-0」に貸し出していた「S-ベア」にも「CP-0」への攻撃を命令。「S-スネーク」達は戦桃丸の指示に従って行動する。しかし戦桃丸が「CP-0」に倒されてしまい、「S-スネーク」達は「CP-0」の支配下に置かれてしまう。その後の戦闘で、ルフィ達は「CP-0」の捕縛に成功。「S-スネーク」達には、待機命令を出された。

「CP-0」を捕縛し、ルフィ達はベガパンクを連れ出す準備を進める。しかし突然、ベガパンクの「本体（ステラ）」が失踪した。ベガパンクを探すために、ベガパンクの6人の分身「猫（サテライト）」と麦わらの一味はいくつかの班に分かれて研究所内を捜索。麦わらの一味の狙撃手ウソップ、船大工のフランキー／カティ・フラム、「猫（サテライト）」のPUNK-02「悪（リリス）、PUNK-06の「欲（ヨーク）」が研究所内を捜索していると、先に単独で捜索していたPUNK-04「知（ピタゴラス）」が倒れているのを発見した。「知（ピタゴラス）」は、待機命令を出していたはずの「S-スネーク」にやられていたのだ。「S-スネーク」は何者かによって研究所内の人間を皆殺しにする命令を受けていた。ワケもわからずウソップ達は「S-スネーク」と戦うが、その愛らしさに手も足も出ないのだった。

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