SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SSSS.GRIDMAN』(グリッドマン)とは、グリッドマンという名の超人と共に、街を襲う怪獣と世界の謎に挑む少年少女の活躍を描いたアニメ作品。特撮作品『グリッドマン』とは世界観を共有している。
高校生の響裕太と、彼の友人の内海将やクラスメイトの宝多六花は、ある日街を襲う怪獣を目撃する。コンピュータの中から呼びかけてきたグリッドマンという超人と協力し、3人は次々と怪獣を撃破。やがて彼らは、同級生にして怪獣とこの世界の生みの親である新条アカネ、彼女の裏で暗躍する魔人と対決していく。

電脳世界の果てに存在するとされる異世界。名称はこの世界で生きる者たちが現代の人間に向けて説明する際に付けた便宜上のもので、人間がコンピュータやインターネットを作り出す前から存在している。

レプリコンポイド

ツツジ台に生きる人々の種族。
コンポイドとは、もともとコンピュータ・ワールドにおいて定義される知的生命体の総称で、彼らの分類では人間もこの1種である。このコンポイドを人工的に再現したのがレプリコンポイドで、「ただの作り物であって生物ではない」とされていた。

しかし裕太を始めとして、レプリコンポイドの多くが自我に目覚め、これをして「レプリコンポイドではなくコンポイド(=人間)へと成長した」と見なされることとなる。

ハイパーエージェント

コンピュータ・ワールドを守護するために活動する存在。作中においてはグリッドマンが該当する。

怪獣(かいじゅう)

世界を破壊しうる力を持つ怪生物。作中における怪獣のほとんどは、アカネが設計してアレクシスが実体化したことで生まれた存在である。
怪獣の性質や能力は様々で、人を襲わない穏当な性格の者もいれば、他人の精神に干渉する特殊な力を持つ個体もいる。

SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

裕太「俺たち、グリッドマン同盟なんだろ!」

新たな怪獣が現れ、街を破壊し始めるのを見た裕太は、再びグリッドマンと融合して戦うべくジャンクショップ「絢」へと急ぐ。そんな彼に、内海は「どうしてお前が戦わなければならないのか、下手をしたら死んでしまうのにそんなことをする必要があるのか」と問う。これに対し、裕太はその指摘をもっともだとしつつ、「自分が戦わなければ多くの人が死んでしまう」と主張。「俺たち、グリッドマン同盟なんだろ!」と共に戦ってほしい旨を訴える。
済し崩しに結成されたグリッドマン同盟は、当初はチームワークに欠けるところが多く見られた。しかし裕太のこの呼びかけにより、「町を守れるのは自分たちしかいない」と覚悟を決めた内海と六花も積極的にグリッドマンの戦いを支えるようになる。グリッドマン同盟が本格的に動き出すきっかけとなった名セリフである。

アノシラス「私、怪獣だよ」

幾多の怪獣を倒していく中、突如裕太の前に現れた少女。何者かと問う裕太に対し、彼女は「私、怪獣だよ」と意外な正体を明かし、その証拠とばかりに巨大化してみせる。
特撮風の派手なアクションと、少年少女の爽やかな青春模様を描く『SSSS.GRIDMAN』は、同時に物語の中に不可解な謎をいくつも内包した作品である。アノシラスの登場と存在は本作が特撮番組『グリッドマン』と地続きの物語であることを証明し、同時に彼女の口から語られる真実によって世界の謎のいくつかも一気に解明することとなった。

アンチ「アクセス…フラッシュ…」

全ての記憶と力を取り戻したグリッドマンは、かつて自分の一部でもあった新世紀中学生の面々と共に、アカネとツツジ台をアレクシスの暴威から救うため、この世界における最後の変身を実行する。彼らが変身のキーワードである「アクセス・フラッシュ!」を唱えるのに合わせて、アカネを助けるために先んじてアレクシスに挑み、致命傷を負って倒れたアンチもまた「アクセス…フラッシュ…」との声を絞り出す。
物語序盤に登場し、グリッドマンを幾度となく追い詰め、次第に「打倒グリッドマン」という強過ぎる意識ゆえのポンコツっぷりや空回りする姿を見せるようになったアンチ。「グリッドマンを倒すため、自分以外の誰かに彼を倒させないため、創造主たるアカネを助けるため」にグリッドマンと共に戦う道を選んだ彼もまた、いつしか本当の仲間になっていたのだと感じさせてくれる名シーンである。

六花「私はアカネと一緒にいたい。どうかこの願いがずっと叶いませんように」

グリッドマンによってアレクシスは撃破され、アカネは彼女が本来あるべき世界へと戻ることとなる。自分がツツジ台でやってしまったことの罪深さに震え、都合の良い妄想の中から現実へと帰還することに怯えるアカネを、六花は「あなたは私たちの神様なんだから、どこにいっても堂々としてくれないと」と友人として励まし、最後に“神様へのお願い”を口にする。

「私はアカネと一緒にいたい。どうかこの願いがずっと叶いませんように」
掛け替えのない友人が、本来あるべき世界でどうかいつまでも元気で幸せであってほしい。彼女にとって都合のいいこの世界に再び戻ってくるようなことが無いことを祈らせてほしい。
どこまでも優しい六花の激励に背を押され、アカネは現実へと帰還する。物語の最後を彩る、グリッドマン同盟の戦いが行き着いた感動の大団円にして、永遠の別れを描く名シーンである。

SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

アレクシスは『宇宙パトロールルル子』のオーバージャスティス本部長と同一人物

『宇宙パトロールルル子』のオーバージャスティス本部長。こちらでは正義感に溢れる人物として描かれている。

『SSSS.GRIDMAN』と同じTRIGGER制作のアニメ『宇宙パトロールルル子』には、オーバージャスティス本部長というキャラクターが登場する。本作のラスボスであるアレクシスは、このオーバージャスティス本部長の成れの果てという裏設定が存在する。

YAMAKUZIRA
YAMAKUZIRA
@YAMAKUZIRA

Related Articles関連記事

新条アカネ(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

新条アカネ(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

新条アカネ(しんじょう アカネ)とは、『SSSS.GRIDMAN』及び『グリッドマン ユニバース』の登場人物で、主人公である響裕太のクラスメイトにして物語の舞台となる「ツツジ台」を作り出した“神”。 クラスのマドンナ的美少女で、「才色兼備才貌両全の最強女子」と評される。思い通りにならない世界に苛立ち、そのストレスを解消するために怪獣を生み出し、ストレスの原因となった人物を殺害していた。 自分の犯した罪を悔いて本来あるべき世界に戻るも、ツツジ台に新たな危機が迫るのを見て、一時的に帰還する。

Read Article

宝多六花(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

宝多六花(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

宝多六花(たからだ りっか)とは、『SSSS.GRIDMAN』の登場人物で、怪獣と戦うグリッドマンを支援するグリッドマン同盟の一員。 言動はクールだが内面はかなりの人情家。ツツジ台高校に通う1年生で、クラスのアイドル的存在である新条アカネとは幼馴染。実はそのアカネによって彼女の親友役として作られた存在だが、それを知った上でなお友情を捨てず、己の犯した罪の重さに苦しみ暴走する彼女に手を差し伸べ続けた。グリッドマン同盟の仲間でもある響裕太から好意を向けられており、後に彼と恋人となる。

Read Article

響裕太(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

響裕太(グリッドマン)とは【徹底解説・考察まとめ】

響裕太(ひびき ゆうた)とは、『SSSS.GRIDMAN』の登場人物で、グリッドマンと融合して怪獣と戦う少年。 ツツジ台高校に通う1年生で、クラスメイトの宝多六花に恋をしている。突如現れた怪獣を倒すため、ハイパーワールドの超人グリッドマンと融合し、その姿と力を借りて戦い続けた。実はツツジ台の創造者である新条アカネによって彼女の恋人役として作られた存在だが、六花に恋をしたことで一個の人格として確立する。作中の大半をグリッドマンに憑依された状態で過ごしているが、基本的な人格は彼のものである。

Read Article

グリッドマン(キャラクター)とは【徹底解説・考察まとめ】

グリッドマン(キャラクター)とは【徹底解説・考察まとめ】

グリッドマンとは、ハイパーワールドという異世界を渡り歩いて巨悪と戦い続ける、『グリッドマンシリーズ』に登場するスーパーヒーロー。 高潔で勇猛な戦士だが人間関係の機微には疎く、時に天然気質を発揮する。本来は実体の無いエネルギー体だが、『電光超人グリッドマン』にて協力者の少年たちが考案した姿を自分のものとし、以降はこれを基本の形態としている。単体としての力はそこそこ程度だが、これは実体化しているのがエネルギー体の1部に過ぎないためで、その総力では複数の宇宙を創り出すほどの力を持つ。

Read Article

電光超人グリッドマン(円谷プロ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

電光超人グリッドマン(円谷プロ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『電光超人グリッドマン』とは、円谷プロダクション創立30周年記念の特撮作品。中学生の少年少女がヒーローと共に電脳世界で暗躍する魔王に立ち向かう姿を描く。インターネットを題材にした斬新な作風で知られ、後に『SSSS.GRIDMAN』などのアニメ作品でシリーズ化されていった。 中学生の翔直人、馬場一平、井上ゆかは、ある日街中で異常現象に襲われ、謎のヒーロー「グリッドマン」に救われる。異常現象の原因が次元犯罪者カーンデジファーにあることを知った直人たちは、グリッドマンと共に街を守ることを決意する。

Read Article

SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

SSSS.DYNAZENON(ダイナゼノン)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SSSS.DYNAZENON』とは、2018年に放送された『SSSS.GRIDMAN』と同じく、特撮番組『電光超人グリッドマン』を原作とするTRIGGERによるアニメ作品。同社のメディアミックスプロジェクト『GRIDMAN UNIVERSE』の中核作品の一つである。 高校生の麻中蓬は、ガウマという破天荒な少年の命の恩人となる。謎の怪獣が街を襲った時、ガウマは巨大ロボダイナゼノンを召喚。蓬はガウマ、同級生の南夢芽、無職の山中歴と共にダイナゼノンに搭乗し、これと戦うこととなってしまう。

Read Article

グリッドマン ユニバース(GRIDMAN UNIVERSE)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

グリッドマン ユニバース(GRIDMAN UNIVERSE)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『グリッドマン ユニバース』(GRIDMAN UNIVERSE)とは、グリッドマンという名の超人と協力して世界を守った少年たちが、異世界からの来訪者たちと共に、再び現れた世界の脅威と戦う姿を描いたアニメ映画。 高校の文化祭の開催が迫る中、かつてグリッドマンと融合していた響裕太は、ずっと想いを寄せていた同級生の宝多六花に告白しようと考える。しかしもはや現れないはずの怪獣が街を襲い、異世界の人間までもが次々と来訪。新たな危機が世界に迫る中、裕太は再びグリッドマンと融合する道を選ぶ。

Read Article

人気声優プロフィール・経歴・出演作品まとめ

人気声優プロフィール・経歴・出演作品まとめ

人気アニメや人気ゲームなどに出演されている声優の方々のプロフィール・経歴・出演作品をまとめた記事です。今まで声優さんに興味のなかった方や、アニメを観ていたりゲームをやっていて「この人がやってたんだ!」と気づくこともあると思いますので、記事を読んで楽しんで頂ければなと思います。 ※画質が悪い画像があります。ご了承ください。

Read Article

超貴重!?声優・内田真礼の水着グラビア画像まとめ!

超貴重!?声優・内田真礼の水着グラビア画像まとめ!

声優として様々な人気アニメに出演している内田真礼。そんな彼女がグラビアにも挑戦しているって知っていましたか?この記事では、内田真礼のセクシーな水着画像を集めました。声優って一昔前は顔出しそのものがNGとされていたはずですが、今はもう声優としてだけじゃなくて、歌って踊れて、おまけにグラビアも披露するのが当たり前の時代なんでしょうか。こんなにいろいろ求められて、声優も大変ですね…。

Read Article

「おにくだいすき!ゼウシくん」あれこれネタ&面白さまとめ

「おにくだいすき!ゼウシくん」あれこれネタ&面白さまとめ

「おにくだいすき!ゼウシくん」はスポンサー:全農さんの提供で放送された、3分ほどのショートアニメです。そのタイトル通り、作中では「おにく」に関する豆知識やその美味しさなどを、あれこれご紹介しています。その一方で、どこかいろいろなネタ的な要素があったり、声優さんがなぜかめちゃくちゃ豪華だったりと、とにかく度肝を抜くほどの大人気なのです!今回はネタと面白さを中心に、あれこれまとめてみました。

Read Article

【ダイヤのA】青道高校青心寮クリスマスパーティー出演者のツイートまとめ【蒼井翔太など】

【ダイヤのA】青道高校青心寮クリスマスパーティー出演者のツイートまとめ【蒼井翔太など】

人気アニメ『ダイヤのA』のイベント、「青道高校青心寮クリスマスパーティー」に出演した声優たちのツイートをまとめました。島崎信長や蒼井翔太、大石昌良といった声優たちのイベントにかける意気込みや、終了後のお礼ツイート、イベントに参加したファンの喜びの声を紹介しています。

Read Article

ウルトラマンなどの成田亨のデザインの世界

ウルトラマンなどの成田亨のデザインの世界

1966年に生まれ、今も作品が作られ続ける「ウルトラマンシリーズ」。「ウルトラマン」の初期シリーズで、ウルトラマンなどのデザインで作品を支えたのが、彫刻家・成田亨だ。ウルトラマンのみならず、怪獣、メカニック、コスチュームなど、成田亨のデザインワークスは古びないものだ。 そういった、成田亨のデザインを紹介したい。

Read Article

目次 - Contents