クドわふたー(Key)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『クドわふたー』とは、株式会社ビジュアルアーツのゲームブランド、keyによって制作された恋愛アドベンチャーゲーム。前作『リトルバスターズ!』のスピンオフ作品となり、主人公の直枝理樹とヒロインの能美クドリャフカのifの世界を描く。宇宙飛行士である母親に憧れ、自身も宇宙飛行士になることを夢見て毎日を過ごすクドリャフカ。そこに幾多の困難が立ちはだかるも、理樹や仲間の支えによって乗り越え成長していく。夢は叶えるものだ、と前へ進むクドリャフカの姿が、多くの人の心を揺さぶる作品となっている。

『クドわふたー』の概要

『クドわふたー』とは、Keyが開発した恋愛アドベンチャーゲームであり、Keyとして8作目の作品となる。18禁となるWindows版が2010年6月25日に発売され、その後全年齢対象版の『クドわふたー -Converted Edition-』がPSPとPS Vitaに移植される。また、全年齢版のWindows版も『クドわふたー 全年齢対象版』として発売されている。2021年7月には劇場版が公開された。

前作『リトルバスターズ!エクスタシー』からのスピンオフ作品として発売された今作は、ヒロインのひとりである能美クドリャフカにスポットを当てている。主人公の直枝理樹(なおえりき)とクドリャフカは恋人同士となり、無事修学旅行を終えたもうひとつの『リトルバスターズ!』の世界を描く。
舞台は夏休み。リトルバスターズの仲間たちが帰省していく中、クドと理樹は学校の寮に残っていた。その矢先、男子寮のリフォーム中の事故により部屋が使えなくなってしまう。家庭科部の部室で夏休みを過ごそうと決める理樹だが、ルームメイト募集中であることを申し出るクド。思わず頷いてしまった理樹とクドの、秘密の同棲生活が始まった。他の寮生にバレないように蜜月の毎日を送りながら、理樹はクドの自由研究を手伝う。夢と向き合い、運命に抗っていくクドの成長を描くストーリーとなっている。

『クドわふたー』のあらすじ・ストーリー

同棲生活の始まり

買い出し中のクド

恋人同士となった理樹(りき)とクドリャフカ(以下クドと略)。2人が通う学校は夏休みに突入する。リトルバスターズの面々は帰省し、理樹とクド、元女子寮長のあーちゃん先輩と現女子寮長の佳奈多(かなた)を含む数名の生徒が寮に残っていた。
そんな中、男子寮のリフォーム中に業者が水道管を傷つけてしまい、男子寮全体が水浸しになってしまう。佳奈多の計らいで女子寮の旧館の使用が許可された男子たちだが、部屋が足りず、理樹は家庭科部の部室で生活することを男子寮長に伝える。
それを聞いたクドは、「ルームメイトさん募集中です…」と理樹に申し出る。風紀の乱れに厳しい佳奈多の後姿を目で追いながら、「でも…」と戸惑う理樹であるが、一部始終を聞いていたあーちゃん先輩に「とっても面白そうだね!」と賛成され、2人の同棲生活がスタートするのであった。

2人の夏休み

周りにバレないように同棲生活を楽しむ中、理樹はあーちゃん先輩から頼みごとを打診される。併設校の科学部部長がお客さんとして来るので、世話や案内をお願いしたいという。研究の内容が向こうの地区での許可が下りず、こっちの学校を使わせてほしいということであった。同棲生活の秘密を握られている理樹としては、あーちゃん先輩の頼みごとを断るわけにはいかず、二つ返事で引き受けることとなる。

そんな中、クドは夏休みの自由研究であるペットボトルロケット作りを進める。部屋には大量のペットボトルと、様々な形のペットボトルロケットが段ボールに入れられていた。その中から理樹は飛ばしてみたいペットボトルロケットを選ぶ。それはクドが初めて作ったという“さばーちか1号”であった。初めて作ったもの、という思い入れがあると思った理樹は“さばーちか1号”を飛ばすことを躊躇するも、ロケットの本望は飛ぶことであり、“さばーちか1号”も飛ぶことを望んでいるとクドは告げる。2人はペットボトルロケットを飛ばすための道具を持ち、クドが秘密基地だという学校の裏山へ向かうのであった。最初は数センチしか飛ばせなかった理樹も、空気の入れ方やロケットの角度を微調整していくことで、飛距離を伸ばしていく。そこで理樹は、クドの目標が“マイルハイロケット”であることを知るのであった。

新しい出会い

宇宙服から出てくる氷室

買い物に出向いていた2人は、1人の女の子と出会う。商店街のごみ箱に手を入れていたその女の子は、小学4~5年生くらいに見えた。必死でごみ箱に手を入れていた姿を見て、何か大事なものを探しているのかもしれないと思ったクドは優しく声を掛ける。しかし女の子は足元にあった大量のペットボトルを抱え、「おおすみさん!」と呼ぶ中型犬と共に走り去って行ってしまった。その後、再び商店街でその女の子と出会う。そこでその子が、近日行われるペットボトルロケット大会の出場を目指していることを知る。お金がないため、必要なペットボトルをゴミ箱から手に入れていたのだった。宇宙やロケットが好きで、宇宙飛行士になりたいと語る女の子とクドは意気投合。椎菜(しいな)と名乗るその子と後日また会うことを約束し、椎菜は塾へと向かうのであった。

帰路に付いた2人は、校門前に立つ佳奈多に出くわす。その日の午前中に併設校からのお客さんが来る予定だったが、荷物のみ届いただけで当の本人が現れず、佳奈多はずっとそこでお客さんを待っていた様子であった。苛立つ佳奈多をフォローする2人だが、居心地が悪くその場を後にする。
夕飯中、お客さんの荷物が気になるから配達場所に指定したプールに行ってみよう、とクドは理樹に持ち掛ける。2人で忍び込んだ夜のプールには、人影のようなものがあった。それはガシャガシャと音を立てて、プールサイドに倒れこむ。その人影はよく見ると宇宙服を身にまとっており、クドが恐る恐る開けると中から女性が現れた。その女性は、客として招かれていた併設校3年科学部部長の氷室(ひむろ)であった。そこで、宇宙服を着た状態の氷室が、荷物としてプールサイドに配達されていた事実を知る。2人はクドの故郷にてルームメイト同士であった過去があり、数年ぶりの再会を喜んだ。

有月家の確執

ペットボトルロケットを作るクドと椎菜

クドと理樹は待ち合わせの約束をしていた椎菜と商店街で落ち合い、喫茶店に入る。そこで椎菜が「お姉ちゃん」と呼ぶアルバイト中の女性は、同級生であり居残り組の寮生でもある有月(ありづき)であった。そして椎菜は早々に食事を済ませ、退店してしまう。クドと理樹も食事を終えた頃、有月はクドを呼び止め、「私はあの子の夢に協力できない。迷惑をかけると思うけど、妹のことよろしくお願いします」と告げるのであった。喧嘩をしているわけではなさそうなのに、有月姉妹の間には大きな壁があることを感じ取る2人。できることがあれば何かしたいと話すのであった。

2人の話を聞いていく中で、宇宙飛行士になりたいという椎菜の夢は、母も姉も良く思っていないことを知る。離婚した父親が宇宙開発に携わっていたという家庭事情や、経済的な事情からであった。ペットボトルロケット大会も、母親に塾を増やされたことにより参加できなくなってしまう。しかし、父親が制作に携わった人工衛星“ナノハナ”の現状を知るために宇宙へ行きたい、という椎菜の真剣な思いを聞いた2人は、大会に参加させてあげたいと椎菜の母親の元へ赴く。

椎菜の母親は絵本作家であり、少し捻くれながらも心に残るような作品を生み出していた。しかし、生活のため売り上げを重視するようになった結果、自分の意と反する個性のない作品を描くようになってしまう。それは、お金を稼がなければ日々の暮らしが成り立たず、生きていくために必要な事であった。母親自身が現実的な理由で夢を諦めていた事実を知ることとなり、椎菜の夢を説得するつもりが納得させられてしまう結果となるのであった。

そんな状況の中でも、やはり椎菜はペットボトル大会に参加したいという思いは変わらず、塾を休みながらクド達とロケット制作を続けていた。しかしそれは姉が告げ口したことにより、母親に見つかってしまう。母親はそんな椎菜を見て、「塾に行くことは2人で話し合って決めたことでしょ?塾代を捻出するのもやっとなのに、噓をついて勝手に休んだりするような情けない子、もう知りません!」と椎菜を置いて去ってしまうのであった。その後、姉が椎菜の手を引き帰宅を促すも椎菜はそれを拒否したため、寮のクドの部屋で一晩預かることとなる。
そこで椎菜は、塾通いは自分で決めたことであるものの、それは宇宙飛行士になりたいという夢を叶えるためであることを語る。塾に通うことは夢を実現させるための手段であり、勉強をすることが目的ではなかった。ロケットの話をするとさみしい顔をする、と語る椎菜は、大好きな母親に悲しい顔をさせたくないという理由から、塾へ通う本当の理由を話せないままでいたのであった。
それを聞いたクドは「人を哀しませたり、怒られることは怖いことだけど、言葉にしないと伝わらない」と噛みしめるように漏らす。それは椎菜だけに向けられた言葉ではなかった。そしてその言葉を聞いた理樹は、姉の有月と話をする決意をする。思いを伝える事で、お互いが傷つく結果になることを恐れていたが、前に進もうとする椎菜の見本になろうと決めたのであった。

有月は中庭でラクロスボールを手にしていた。ラクロスは才能がなく諦めたと話すも、素敵な笑顔で楽しそうにラクロスを語る有月に対して、「自分に夢が叶わなかったからって、どうして椎菜ちゃんの夢を否定するの?椎菜ちゃんに嫉妬しているんじゃないの?」と理樹は問いかける。それは言ってはいけない言葉でありつつ、言わなければいけない言葉であった。その言葉を聞き、戸惑いを見せつつ微笑んだ有月は、理樹にビンタをする。そして、「あなたに何が分かるの?生きるためなら夢だって捨ててやる!」と剥き出しの感情を理樹にぶつけるのであった。それでも有月のことを知りたい、話が聞きたいと食い下がる理樹に有月は更に続ける。
娘2人を養うため必死に生活していた中でも母親はラクロスを否定せず、部費や遠征費、道具代を捻出してくれていた。そんな中、ラクロスの全国大会予選で右膝前十時靱帯断裂という大怪我を負ってしまう。怪我の治療費や入院費で更に家計を圧迫し、迷惑をかけても何も得られなかった自分に嫌気が差し、ラクロスの選手になる夢を諦めた。それこそがラクロスをやめた本当の理由であった。自分が欲しかったのは家族みんなが笑いあっていられる些細な日常なのにどうしてそれが手に入らないのか、夢なんて叶いっこないし、夢が破れてみんな傷ついてからじゃ遅いのにどうしてそれを分かってくれないのか、と理樹に訴える。
その直後、物陰から現れ盗み聞きしてしまったというクドに、有月は同意を求める。しかし、理解はできるけど納得はしないと反論するクドにも食って掛かる有月。その目からは涙があふれていた。ラクロスに打ち込んで毎日が幸せだったのにどうしてうまくいかないのかと泣き叫び、胸の内に秘めた思いをさらけ出すのであった。有月の剥き出しの感情を正面から受け止めた理樹は、持病により意識を失ってしまう。その後部屋で目を覚ました理樹は、有月と和解をする。反省すると言って部屋を出ていく有月の手には、ペットボトルロケット大会のチラシが握られていた。
自分の良き理解者で味方であるからこそ向き合えなかったり、言えないことがあったりするけど、だからこそ本当の気持ちを伝えなければいけない。好きな人が考えてることを教えてもらえないのは、とても苦しいし辛いことである、とクドと理樹に説得された椎菜は、明日のペットボトルロケット大会当日、母親に自分の本当の気持ちを伝えようと心に決めたのであった。

ペットボトルロケット大会

3人が再びひとつになる有月家

大会当日の朝、理樹と椎菜は回収されてしまった大会用のペットボトルロケットを返してもらうため、母親の仕事場に出く。
ロケットにうつつを抜かし、自分たちを顧みなかった父親と同じ道を辿ろうとする椎菜に、「こんなペットボトル、ただのゴミじゃない!どうしてわからないの!」と手を振り上げる。恐怖で身体を震わせ、泣きじゃくりながら、「私はロケットを飛ばしたい。ロケットは私の夢なの。お父さんは関係ない。私はただ、宇宙を自分の目で見てみたいんだよぉー!」と本当の気持ちを打ち明ける椎菜。本音をぶつけると母親を大きく傷つけることがわかっていた椎菜であったが、それでもそうすることを選んだのであった。初めて椎菜の本音を聞いた母親は、振り上げていた手を下ろし泣き崩れる。「この子の勝手な言い分を認めるわけにはいかないけど、本当にやりたいって言ってることを止めることもできない」そう言って2人を送りだした。

無事大会に戻り、待っていたクドと合流。返してもらったペットボトルロケットのセッティングを始める。クドに空気を入れる大役を任され、1人じゃ力が足りないと弱音を漏らす椎菜の傍には姉の有月の姿があった。アルバイトでミスを連発し心配され早退を促された、と話す有月は、椎菜の左手を握っていた。そして椎菜の右手には絵の具で汚れた母親の手が添えられていた。すれ違ってきた想いを重ね合わせ、失ってきたものを思い出すように、3人は数を数えながらペットボトルロケットに空気を入れていく。その様子は、かつての仲が良かった親子の姿そのものであった。そして、発射されるロケット。椎菜の手によって作られたそのロケットは、ただまっすぐに高みを目指していた。

大会の結果は2位。氷室が1位となり優勝は逃してしまうものの、またロケットを作る機会ができた椎菜は、笑顔で帰路につくのであった。

クドの母親の事故と氷室の想い

大会の翌日からは平穏な夏休みを過ごすクド達。出先の商店街で出会った椎菜は、姉の有月と共に絵日記に描くイベントを探している様子であった。そこで理樹は、リトルバスターズの面々と過ごす日々は何気ない毎日がイベント状態であったことを思い出し、絵日記に描くイベントを一緒に作ろうと提案する。それに大賛成したみんなは、プールや花火、肝試しを企画し、椎菜と共に楽しむのであった。

‪夏休みを満喫する一方で、一度は諦めた宇宙を目指す夢に向かってもう一度走り出すクド。みんなの協力により、最初の目標であったマイルハイロケットの打ち上げに成功する。新たな目標に向かってそれそれが歩みを進めている中、テレビからニュース速報が流れる。それは、宇宙飛行士であるクドの母親が所属している宇宙ステーションにて大きな事故が発生し、通信が途絶え詳細は不明という内容であった。

それから時間を追うごとに少しずつ事故の内容が明らかになり、クドの母親が命を脅かす危険な状態であることが判明する。それを知ったクドは寝る間も惜しまずロケット制作に取り掛かる。しかし、クドが「これくらいしかできることがない」と言って試作したロケットの飛距離を聞いた氷室は、「そんな高度じゃ全く役に立たない。そんなロケットを飛ばして何になるの!やっても無駄なことなんか私は協力しないから」とその場を後にしてしまう。変わらず協力し続ける理樹と椎菜にできることは少なく、氷室の協力がない中でのロケットの試作は困難を極めていた。

自分たちの力で宇宙ステーションに届くようなロケットを作るのは不可能であることは、知識のない理樹から見ても明らかであったが、それをわかっていながらもロケットを作り続けるクドを、理樹はサポートし続けた。昼夜問わずロケットの試作に取り掛かり寝不足状態であったクドは、椎菜が近くにいるにも関わらず試作のロケットを発射させてしまう。椎菜に大きな怪我はなかったものの、クドの飼い犬であるストレルカが、椎菜をかばい火傷を負ってしまう結果となってしまった。その場に居合わせた氷室はクドの頬を叩き、「注意散漫なままの発射がどんな大惨事を起こすのか想像もできないの!?」と咎める。クドは涙を流しながら呆然と立ち尽くす事しかできない様子であった。理樹はクドに後悔させたくないという気持ちから、氷室に助言を求める。

理樹の気持ちを聞いた氷室は、その日の夜クドの元を訪れ、再び夢から逃げようとしているクドに対して思っていたことを叫ぶようにしてぶちまける。そして、自分に皮膚疾患が見つかり、宇宙飛行士への道が断たれたことを初めて告げ、「だから、頑張ってほしかった!私の代わりに飛んで欲しかったのに…!こんなことで諦めないでよ…逃げないでよ…二度も逃げるなんて絶対に許さない。逃げるクドリャフカなんて大嫌い!」そう泣き叫びながらクドを抱きしめるのであった。

母親の救出に向けて動き出す2人

クドの母親を助けるために手を取り合うクドと氷室

今まで抱えていたクドに対する想いをすべて吐き出した氷室と、その想いを受け止めたクドは、再び2人でクドの母親を救うために動き出す。それは、母親が乗っているロケットの通信機能が回復していない今、できることは目で見える形での情報伝達だけであるため、気球を使ってモールス信号として母親の元へ情報を伝達するというものであった。気球の材料集めから制作までたくさんの人達が手伝ってくれたおかげで、多くの気球ができあがる。そして、みんなの想いが乗せられた気球は、空高く舞い上がっていった。

秘密基地にしていた裏山へ、母親からの信号を受信するための通信装置を運んでいく。それは、少しでもお母さんに近い場所で、というクドの願いからであった。受信できたときに見逃したくないからここから離れられない、と言うクドは、何日もその場から動かずに通信装置で呼びかけ、見守り続ける。しかしその気球も寿命で少しずつ消えていき、母親の元に信号が届く可能性は限りなくゼロだと氷室は理樹に話す。それでも理樹は、自分には何ができるのか考え続け、クドの背中を見守り続けた。

そんな時、裏山に向かう見慣れない人がいることに気付く。テレビ局のものだと名乗るその人たちは、宇宙ステーションの事故で一人宇宙に残されている宇宙飛行士の一人娘に、今の気持ちを聞かせてもらいたいから取材をしに来たと話す。この絶望的な状況の中、娘さんのメッセージはとても話題になる、と話すテレビ局の人達に理樹は「宇宙で一人耐えてる人がいるのに、安全な地上にいる僕たちが先に絶望してどうするんですか!まだできることがあるかもしれないのに!勝手にクドを悲劇のヒロインにしないでください…」と怒りと悲しみをぶつけ、願うように訴える。それでも食い下がるテレビ局の人達であったが、他のメンバーの加勢もあり、追い返すことができた。

それからも信号を送り続けるクドであったが、ラジオから母親の存命が絶望的であると流れる。「私、やっぱり何もできないまま…見ているだけしかできないんでしょうか…!」と心が折れかけたクドに、理樹は「諦めちゃだめだ!絶対届く!」と手を差し伸べる。その背後からは「その通りね。私の方もやれることは全て終わらせたわ」と氷室が応える。その瞬間、通信装置の画面に気球を示す赤い光が増え始める。氷室の研究と理樹とテレビ局のやり取りが世界中で称賛された結果、小さな気球が地球のあちこちで飛ばされ、クドのメッセージは世界中から空の果てへ届けられた。

その後、クドは母親とテレビ画面越しの再会を果たすのであった。

エピローグ

クドが乗る軌道衛星を見届ける理樹と架夜

mo_kyu1207
mo_kyu1207
@mo_kyu1207

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