ファーザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ファーザー』とは、2012年に発表されたゼレールの戯曲『Le Père 父』を基にした、2020年イギリス・フランス・アメリカのヒューマンドラマ映画である。一人暮らしをしている81歳の父が認知症によってだんだんと老いてゆく姿を名優アンソニー・ホプキンスが演じ、父を見守る献身的な娘をオリヴィア・コールマンが熱演。娘の夫や介護人の判別がつかなくなり、記憶と理解力が衰える父を娘の目線で描かれている。老いとはなにか、親子の深い関係を訴える感動作。
日本語吹き替え:岩崎洋介
アンの夫ポール。父の介護を懸命にするアンの事情を察しながらも、認知症が進行していく父親の介護に耐えられず施設へ入れることをアンに勧める。アンを大切にしている。
ルーシー
アンの妹。画家だったが、交通事故ですでに他界している。父アンソニーをリトルダディと呼んでいたことがある。アンソニーの家にはルーシーの描いた絵が、飾られていた。
介護スタッフ
サライ医師(演:アイーシャー・ダルカール)
日本語吹き替え:北村さちこ
アンがアンソニーを連れて訪れた病院の女性医師。親身にアンの相談に乗り、支えてくれた信頼のおける医師。
ビル(演:マーク・ゲイティス)
施設のスタッフだが、アンソニーの記憶の中で娘のアンの夫ポールとして認識されていた男性。
ローラ(演:イモージェン・プーツ)
日本語吹き替え:新田恵海
新しく介護人としてやってきた明るく笑顔を絶やさない女性。アンソニーのお気に入りの介護人。介護の辛さやとまどいを訴えるアンに同調し寄り添ってくれるなど、アンソニーとも良好な関係を築く。
キャサリン(演:オリヴィア・ウィリアムズ)
日本語吹き替え:かとう有花
アンソニーが入居している施設の介護スタッフの女性。介護の仕事が丁寧で、人当たりもよい。アンソニーが認知症により、不安で泣きじゃくった際に肩を抱きながらなだめた。
『ファーザー』の用語
認知症
認知症とは、病気や老いなど様々な要因から認知機能が低下し、日常生活などに支障をきたす症状。病の進行により物忘れや、理解力や判断力が低下していく。映画の中では、アンソニーが腕時計を盗られたと勘違いをしたり、1人で着替えが出来なくなったりしている。また、幻覚や妄想、徘徊などの症状もみられることもあるが認知症を治療する方法はみつかっていない。
介護人
海外の介護サービスは、日本に比べ重度な症状がある人が対象であることが多い。アンソニーは気難しかったため介護人が何人も替わっていたが、介護人が患者本人とその家族をサポートする役割は大きい。日本は、症状の度合いにより軽度な症状の人でも受けられるサービスもあり社会保障制度も確立されている。アンソニーが入居した介護施設は、重度のケアが必要な人を対象として完全看護の施設。
『ファーザー』の名シーン・名場面
疲れたアンがコップを落としてしまうシーン
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目次 - Contents
- 『ファーザー』の概要
- 『ファーザー』のあらすじ・ストーリー
- 認知症の父と娘
- 父の姿にショックを受けるアン
- 夫ポールの苦悩
- 進行する認知症
- ママと呼びながら泣きじゃくるアンソニー
- 『ファーザー』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- アンソニー(演:アンソニー・ホプキンス)
- 家族
- アン(演:オリヴィア・コールマン)
- ポール(演:ルーファス・シーウェル)
- ルーシー
- 介護スタッフ
- サライ医師(演:アイーシャー・ダルカール)
- ビル(演:マーク・ゲイティス)
- ローラ(演:イモージェン・プーツ)
- キャサリン(演:オリヴィア・ウィリアムズ)
- 『ファーザー』の用語
- 認知症
- 介護人
- 『ファーザー』の名シーン・名場面
- 疲れたアンがコップを落としてしまうシーン
- アンがアンソニーの首を絞める自分を想像しているシーン
- アンソニーが介護施設で「ママ、ママ」と繰り返すシーン
- ビル「順調ですか?」
- ポール「いつまで我々をイラつかせる気なんです?」
- アンソニー「すべての葉を失っていくようだ」
- 『ファーザー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 主人公の名前がアンソニーである理由
- アンソニーのモデルはアンソニー・ホプキンスの父親
- アンソニー・ホプキンスとの共演を喜ぶオリヴィア・コールマン
- 『ファーザー』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ルドヴィコ・エイナウディ『The Father』