クィーン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『クィーン』とは、2006年にイギリスで制作された政治映画である。ダイアナ元皇太子妃の交通事故死を受けて、ただ1人沈黙を貫き通すエリザベス女王の姿と就任間もないブレア首相が国民と王室との和解に奔走する姿が描き出されていく。
『ゴヤの名画と優しい泥棒』のヘレン・ミレン、『フロスト×ニクソン』のマイケル・シーンが共演し、『ヴィクトリア女王 最期の秘密』、『疑惑のチャンピオン』などを手掛けたスティーブン・フリアーズが監督を務めた。

ダイアナの元夫であり、女王エリザベス2世の長男。元妻であるダイアナを離婚後も高く評価しているが、母親である女王の姿勢は時代遅れであると考えている。
ダイアナの遺体を引き取りにパリに向かった際に彼女が広く敬愛されていることを目の当たりにする。そのことをきっかけにブレア首相に接近する。

エリザベス王太后(演:シルビア・シムズ)

女王エリザベス2世の母親。娘には世論に決して屈することがないように忠告し、毅然とした態度を取り続けることを求めている。

エリザベス女王の関係者

サー・ロビン・ジャンブリン(演:ロジャー・アラム)

エリザベス女王の侍従。女王の日常に関することから公務に関することまで全てを取り仕切っている。

イギリス政府関係者

トニー・ブレア(演:マイケル・シーン)

日本語吹替:咲野俊介
1997年5月に行われた総選挙に勝利し、第73代目のイギリス首相に就任する。労働党所属。世論の動きを正確に把握することができ、ダイアナ元皇太子妃の急死を自身の人気高揚のために利用する。女王エリザベス2世がダイアナの死に対して頑なに沈黙を貫くことが国民の王室に対する反感を招くことを危惧している。
信念を持つ女王に接することに強いストレスを感じる一方、その心情に理解を示し、敬意を払っている。

シェリー・ブレア(演:ヘレン・マックロリー)

第73代目のイギリスの首相に就任したトニー・ブレアの妻。特権階級に対する疑問を持っており、保守的な王室が民心を失う様子と首相として務めを果たす夫の姿を野次馬的に見ている。エリザベス女王と謁見した際には、そのぞんざいな態度で女王を不快な気持ちにさせた。

その他の人物

クロフォード(演:アール・キャメロン)

エリザベス女王の肖像画を描く画家。投票権を持つことがうらやましい、と言う女王の言葉を耳にする。朝一番で投票を済ませてきたことを伝えるが、実はトニー・ブレアに入れていないことを伝える。

『クィーン』の用語

パパラッチ

パパラッチとは有名人を追いかけ回して私生活を写真に納めるカメラマンのこと。イタリア映画『甘い生活』に出演した俳優ウォルター・サンテッソが演じた役名「パパラッツォ」が語源で、イタリア語で「やぶ蚊」を意味する。

バッキンガム宮殿

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