将国のアルタイル(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『将国のアルタイル』(しょうこくのアルタイル)とは、カトウコトノ原作の漫画および、それを原作としたテレビアニメ作品。2007年から『月刊少年シリウス』で連載が開始され、2017年には第41回講談社漫画賞少年部門を受賞した。中世トルコ風の世界を舞台とし、大国が仕掛けた戦争に巻き込まれる国々に生きる人々と、戦いを終わらせるために尽力する一人の若き軍人の冒険と奮闘、周辺諸国の仲間たちとの友情を描く。

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央海12都市国家

央海(セントロ)に面する有力な都市国家の総称で、燈台の都ポイニキア、海の都ヴェネディック共和国、島の都リゾラーニ共和国で構成されている。

ウラド王国

西ルメリアナ大陸の北に位置する、高原と岩山でできた国。東方騎馬民族の侵攻を受けた古代ポイニキア人によって建国されたという歴史を持つ。建国以来、長きにわたって鎖国体制を貫いており、入国の際には一国の使節であっても厳重な身体チェックを行ったのち、国防のために各国担当の交渉大臣を置いて情報収集を行っている。
国民皆兵制度をとっており、その軍隊は400年前にバルトライン帝国の侵攻を防いだほどの非常に優秀な水準を保っている。鎖国体制ゆえにどの国とも交易を行ってこなかったことから国力は限界を超えており、帝国の保護下に入っての延命を図っていた。しかし、マフムートたちが王国北辺の鳥追海岸に良質な肥料となる鳥肥(ステルコ)を発見したことから、その輸出によって国力の回復を目指すことを目標とし、王国の独立を維持する決断をした。

ルメリアナの心臓地方(クオーレ・ディ・ルメリアナ)

ポイニキア帝国発祥の地であり、その誇りからルメリアナ大陸の「心臓」を名乗っている。バルトラインと文化形態を共有していて、侵略民族であるトルキエを「蛮族」として忌み嫌う風潮があった。34の都市国家が存在しているが、その全てが独自の軍隊を保有しておらず、国の警備は傭兵に一任している。全都市国家の意志を決定する「心臓会議」が存在しているが、その主導権は心臓地方随一の大国であるフローレンス共和国が握っている。

南ルメリアナ

西ルメリアナ大陸の南方地域で、心臓地方の恩恵を受けつつも、軍備を牡牛団に頼る国がほとんどを占めている。

カンパーナ(鐘の都)

その名の通り、鐘の鋳造が盛んな都市国家。バルトライン帝国への協力を拒み、滅ぼされてしまった。

スコグリオ公国(岩の都)

1200年前、ポイニキア皇帝から公爵位を得て成立した都市国家。建国以来、ポイニキア帝国時代の統治体制を維持してきた。バルトラインと国境を接している隣国で、こうした地理上の問題もあって帝国軍の侵攻を受け、征服されてしまった。

戦争勢力外の国々

アルギュロス(銀色の都)

東西ルメリアナ大陸の接点に位置する商業国家で、東方交易の拠点。三大商人の合議によって治められており、三大商人から手形(ズァーツク)を与えられた手形商(ゴースチ)のみが商売を許されている。しかし、問屋との信頼関係がなければ手形を持っていても相手にされない。混乱から街を守るために各国家と商人との付き合いは一切禁止の形をとっており、破った場合は街からの追放という厳しい処分が下される。チニリ(大秦)との直販商路は、三大商人の独占物となっており、それを犯す者も街を追放されるという厳格なルールが定められている。

チニリ(大秦)

東ルメリアナ大陸東端に位置する大帝国で、農業や畜産を基盤としている。かつてはバルトライン帝国と同様に戦争政策を推し進めていたが、8年前に日薙嶌国を征服した時点で戦争政策は放棄し、今存在する繁栄を享受している。

サロス王国

ポイキニアの南に存在している、独立した都市国家。央海に面した港の後背地に広大な食料供給源を持った農業大国として知られている。ルイ大臣が帝国の筆頭大臣に就任した帝国暦446年、バルトライン帝国自ら働きかけ修好条約を結んで以来、経済は帝国への依存度を高め、事実上の属国のような形になっている。
国王が無策であったことによって国内は荒廃状態にあり、国王とその周辺を除けば国民たちの暮らしは非常に貧しい。アビリガによると奴隷貿易が盛んで飢餓が蔓延している有様だという。主な宗教は五首信仰で、水の精霊に対する信仰が盛んである。

アラバ(悲劇の民)

東ルメリアナ大陸で100年間にわたって放浪を続ける、国を持たない民族。しかしその人口の大部分は、バトルライン帝国内で生活している。
文字を持たず、普段から自身の記憶頼りの暮らしをしているため、卓越した記憶力を持つ。また、踊り子や劇団など、芸術方面に秀でた人物を多く輩出しているのも特徴。

トルキエ将国に関わる用語

将軍(パシャ)

トルキエ将国の最高位の軍事指導者の称号。トルキエ将国は将軍たちが集う「将軍会議」によって統治されており、主人公のマフムートもこの会議に出席する将軍の一人である。軍事だけでなく、政治的な決定にも大きな影響力を持つ役職。

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