ダラス・バイヤーズクラブ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダラス・バイヤーズクラブ』とは、2013年のアメリカ映画で、エイズ患者ロン・ウッドルーフの実話をもとに描いている。仕事中の事故で病院に搬送されたロンは、検査の結果、エイズで余命30日と宣告される。彼は独自にエイズについて勉強し、アメリカで未承認の薬を海外から持ち込んで会員に提供する会社「ダラス・バイヤーズクラブ」を立ち上げる。監督はジャン=マルク・ヴァレが務め、主人公のロンをマシュー・マコノヒーが演じ、ジャレッド・レト、ジェニファー・ガーナーらが共演した。
レイヨンの交際相手。吐血したレイヨンを病院へ担ぎ込む。
T.J.(演:ケヴィン・ランキン)
日本語吹替:菊池康弘
ロンの友人だが、ロンがエイズになったことが分かると途端にロンを避けるようになる。スーパーでロンと再会した際、隣にいたレイヨンとの握手をためらっていると、ロンによって背後から体を押さえつけられ、無理やり握手させられる。
ラリー(演:ローレンス・ターナー)
ロンの職場の同僚。ロンがエイズになったことが分かると、途端にロンを避けるようになる。
ネディ・ジェイ(演:アダム・ダン)
ロンがよく行く酒場のバーテンダー。
『ダラス・バイヤーズクラブ』の用語
HIV
ヒト免疫不全ウイルスの略語。体内の免疫を司るT細胞などに感染するウイルスで、性行為や注射器の回し打ちなどによって感染する。
エイズ
HIVに感染してから免疫力の低下によって普段なら感染しない病原にも感染しやすい状態をエイズという。
AZT
アボネックス社が販売するHIVの治療薬。イヴの勤務する病院で治験が行われ、レイヨンはその被験者である。効果はあるものの、毒性が強いため免疫力が低下しているエイズの患者へ投与すると更なる免疫力の低下が懸念される。メキシコのバス医師からそれを知ったロンはAZTの服用を中止する。
アボネックス社
HIVの治療薬であるAZTを販売する製薬会社。イヴの勤務する病院へ営業マンが治験への参加を依頼する。
FDA
アメリカ食品医薬品局の略。アメリカ内の食品や医薬品を承認する政府機関。毒性の強いAZTを承認させたことでロンから訴えられるも、ロンの訴えに法的根拠が欠けており棄却となる。その後、ロンへペプチドTの個人使用を許可する。
ペプチドT
メキシコのバスから処方された薬。ロンは服用し続けたことで、その3か月後に免疫機能の改善を実感する。アメリカでは未承認の薬のため、ロンはメキシコからアメリカに持ち込んでエイズ患者に販売する。毒性の強いAZTを承認したFDAを相手取ってロンが裁判を起こすと、FDAはペプチドTをアメリカ内でも使用できるように承認した。
『ダラス・バイヤーズクラブ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ロン「自分の薬は自分で決める」
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目次 - Contents
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の概要
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』のあらすじ・ストーリー
- 余命30日の宣告
- エイズの治療薬AZT
- 新たな治療を求めてメキシコへ
- 「ダラス・バイヤーズクラブ」の立ち上げ
- AZTの承認と新たな治療
- 目を付けられ始めた「ダラス・バイヤーズクラブ」
- レイヨンの死
- 裁判とロンの死
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の登場人物・キャラクター
- ロン・ウッドルーフ(演:マシュー・マコノヒー)
- レイヨン(演: ジャレッド・レト)
- イブ・サックス(演:ジェニファー・ガーナー)
- タッカー(演:スティーヴ・ザーン)
- デイヴィッド・ウェイン(演:ダラス・ロバーツ)
- リチャード・バークレー(演:マイケル・オニール)
- セバード(演:デニス・オヘア)
- バス(演:グリフィン・ダン)
- レイヨンの父(演:ジェームズ・デュモン)
- サニー(演:ブラッドフォード・コックス)
- T.J.(演:ケヴィン・ランキン)
- ラリー(演:ローレンス・ターナー)
- ネディ・ジェイ(演:アダム・ダン)
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の用語
- HIV
- エイズ
- AZT
- アボネックス社
- FDA
- ペプチドT
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ロン「自分の薬は自分で決める」
- ロンの体中に蛾が止まるシーン
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 役作りのための過酷な減量
- 制作までに10年以上要した低予算作品
- 『ダラス・バイヤーズクラブ』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌:T.REX「Life Is Strange」