血塗（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】

瀕死の重傷を負っていた上に渾身の「黒閃」を打ち込まれた血塗は力なく崩れ落ちるが、最期の気力を振り絞り「兄者ぁぁぁ！」と叫びながら立ち上がる。しかし釘崎は慌てるそぶりすら見せずに背を向けたまま「こっちはまだ見せてなかったわね」と呟きながら指を弾いた。その瞬間術式「簪（かんざし）」が発動し血塗の頭部に突き刺さっていた釘から大量の呪力が流れ込み肉体を破壊される。こうして血塗は兄である壊相の目の前でとどめを刺されたのだった。

壊相が動かなくなった血塗の亡骸を見て思わず涙を流して悲しむと、思いがけない敵の涙を見た虎杖はつい攻撃の手を止めてしまう。同時に釘崎も肉体がいつまでも消えない事から呪霊ではなく受肉体だと気づき一瞬の呆然自失に陥った。隙をついて逃亡した壊相は必ず血塗の仇をとると決意するが、戦闘中に落とされた腕に「共鳴り」を打ち込まれバランスを崩したところを、虎杖の拳に腹部を貫かれ絶命した。
決着がついた後、壊相と血塗の遺体は兄弟で寄り添うように並べられていたのだった。

血塗の関連人物・キャラクター

脹相（ちょうそう）

加茂憲倫／羂索によって血を与えられ、人間と呪霊との間に誕生した呪胎九相図の一番が、人間の身体を乗っ取って誕生した受肉体である。特級呪物に相当するほど高い呪力を持つ一から三番の中でも最も呪力が高く、人間に近い外見をしている。
血液を自在に操作する術式「赤血操術（せっけつそうじゅつ）」を保持しており、技の数も非常に豊富である。脹相は人間と呪霊の混血の為、人間が脹相の血液を取り込むと異物である呪霊の血が拒絶反応を起こし猛毒に侵される。宿儺の器の為あらゆる毒に耐性がある虎杖には効果が無かったが非常に毒性が強く、かなりの実力を持っていると思われる呪詛師の裏梅が膝をついて苦しむほどであった。

150年にわたって封印されてきた呪術高専の忌庫から真人によって盗み出され受肉した後、壊相と血塗に「呪霊側につくぞ」と宣言し偽夏油／加茂憲倫／羂索達の協力者となった。壊相と血塗が「宿儺の指回収任務」に出ている際は真人、偽夏油／加茂憲倫／羂索と共に待機していたが、血の繋がりを強く感じ取るという術式の特性上弟たちの死をいち早く感知した時には激しい怒りを見せていた。

五条封印目的で行われた「渋谷事変」の際にはそれほど積極的に人間を殺害してまわることはしなかったが、弟たちの仇である虎杖悠仁が乗り込んでいることを知ると態度を一変させる。「尖血」や「血刃」、オリジナル技の「超新星」で虎杖を死の一歩手前まで追い詰めるが、突如脳内に「虎杖が他の呪胎九相図と共に弟として過ごしている」存在しない記憶が溢れだし虎杖を残して離脱した。
暫く逡巡した結果虎杖の正体を確かめることに決めた脹相がさ迷い歩いていると、偽夏油／加茂憲倫／羂索が虎杖にとどめを刺そうとしている場面に遭遇する。その時今まで行動を共にしてきた夏油の正体が自分たちに血を与え母を弄んだ加茂憲倫であったこと、術式の影響から虎杖が血のつながった弟であることを確信し虎杖側に加勢した。

特級術師の九十九由基（つくもゆき）が急遽呪術師側に乱入したことで一時的に体勢を立て直すが、偽夏油／加茂憲倫／羂索は渋谷に大量の呪霊を開放し姿を消してしまう。その後は「弟を守る為」虎杖と共に行動するようになった。放たれた呪霊を退治している途中虎杖を処刑するために現れた乙骨憂太、禪院家当主の座を手にするため伏黒恵を手にかけようと狙う禪院直哉と会敵する。圧倒的実力差で直哉を倒した後乙骨から事情を聞かされ、生き残った呪術高専関係者と共に忌庫に封印されている残りの呪胎九相図の気配を探り、呪術界の要と言われる存在「天元」と接触した。
「天元」からは情報提供の代わりに護衛を依頼され、九十九由基と共に「天元」の護衛を引き受けた。

脹相（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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脹相（ちょうそう）とは、『呪術廻戦』の登場キャラクターで、人と呪霊のミックス・呪胎九相図の長兄である。
“史上最悪の術師”加茂憲倫によって生み出され、呪物の状態で保管されていた。しかし二人の弟・壊相と血塗ともども人類廃絶を目論む特級呪霊たちによって開放され、彼らに協力するようになる。弟たちを倒した虎杖悠仁を仇と見定め、これを追い詰めるも、「自分たち呪胎九相図と虎杖は家族同然の間柄である」ことを直感的に悟り、混乱して撤退。改めて自分と虎杖の関係を見極めるべく、独自の行動を取り始める。

壊相（えそう）

加茂憲倫／羂索によって血を与えられ、人間と呪霊との間に誕生した呪胎九相図の二番が、人間の身体を乗っ取って誕生した受肉体である。背中に呪霊の顔のようなものが巣食って膿んだ臭いを発している為背中にコンプレックスを持っており、交戦した釘崎に「背中を見たら殺す」と脅しをかけていた。蝶ネクタイとガーターベルトという非常に露出度の高い恰好をしている。

特級呪物に相当するほどの強い呪力を持っていた為呪術高専の忌庫に150年間封印されていたが、偽夏油／加茂憲倫／羂索の指示により真人が一番の脹相、三番の血塗と共に盗み出した。真人らが拉致してきたと思われる人間の肉体を乗っ取って受肉した後、「宿儺の指回収任務」を受けて血塗と共に八十八橋に赴く。
八十八橋では呪術高専の虎杖、釘崎、伏黒が呪霊退治を行っていたが、偶然近くにいた釘崎を拉致したことがきっかけとなり、虎杖、釘崎と交戦した。

壊相と血塗が保持している術式「朽」は相手に血液を浴びせかければほぼ勝ちが決まるほどの強力なものであるため、二人を相手にしても「大したこと無い」と余裕の表情を見せていた。しかし釘崎の術式「共鳴り」が遠隔攻撃可能なものであった事、宿儺の器たる虎杖に毒が効かない事が要因となり形勢を逆転される。瀕死に陥った血塗を助ける為「朽」を解いて遠距離攻撃ができる「翅王（しおう）」で勝負を掛けたが、釘崎の術式「簪（かんざし）」を発動され目の前で血塗を殺された。兄弟間の絆はとても深く、弟が殺された姿を見たときには涙を流して悲しんだ。
とどめを刺した後も残っている身体を見て受肉体だと気づき茫然とする釘崎と、壊相が流した涙を見て思いがけず手が止まった虎杖の隙をつき、壊相は偶然走りかかったトラックを乗っ取って逃走を図る。血塗を殺した仇を必ず取ると誓ったが、戦闘中に落とされた腕に「共鳴り」を打ち込まれてバランスを崩したところを、虎杖の拳に貫かれて絶命した。

壊相（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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壊相（えそう）とは『呪術廻戦』に登場するキャラクターで、特級呪物である「呪胎九相図（じゅたいくそうず）」が人間を取り込んで誕生した受肉体。呪胎九相図の次男に相当する。兄弟との絆は大変深く、長男である脹相（ちょうそう）と三男である弟の血塗（けちず）と「俺たちは三人で一つだ」と誓い合っている。呪術高専姉妹校交流会の際に真人によって呪術高専から脹相、血塗と共に盗み出され受肉、宿儺の指を回収する目的で鯉の口渓谷八十八橋に現れた。任務で八十八橋を訪れていた虎杖悠仁、釘崎野薔薇と会敵し交戦する。

偽夏油／加茂憲倫／羂索（にせげとう／かものりとし／けんじゃく）

肉体を乗り換え、その人物が保持している術式と身体を乗っ取るという術式を保持して生き続けている謎の呪術師である。本名は羂索（けんじゃく）という少なくとも1000年以上前の人物だが、乗っ取ってきた人物の数だけ違う名前がある。また乗っ取った人物の額には必ず縫い目があることが特徴である。
明治時代に加茂憲倫（かものりとし）を名乗った羂索は呪霊の子を孕む特異体質の娘と出会い、知的好奇心を刺激される。どのような方法で行われたのか、娘はどうなったのかなど情報は一切破棄されているが、加茂憲倫／羂索は呪霊との間の子に血を混ぜた。九度の懐妊と九度の堕胎の末に生み出された呪胎九相図は、特級呪物として扱われ呪術高専の忌庫に封印されたのだった。

呪胎九相図が封印されて150年が経過したころ、呪術界最強と謳われる五条悟の親友だった夏油傑（げとうすぐる）の死体を乗っ取った羂索は偽夏油として暗躍を始める。人間を滅ぼそうとしていた特級呪霊（真人、漏瑚、陀艮、花御）と手を組み、呪術高専に封印された宿儺の指や呪胎九相図の奪還を果たした。

2018年10月31日五条を封印する目的で呪霊集団、呪胎九相図の長男である脹相、その他協力者と共に呪霊による大規模テロ「渋谷事変」を引き起こし、五条封印に成功する。五条を奪還するべく駆け付けた虎杖悠仁や呪術高専の関係者と交戦中、偽夏油の正体が自身の生みの親で母を弄んだ加茂憲倫だと気づいた脹相に憎悪を向けられた。呪術高専側に急遽助っ人として乱入した特級呪術師の九十九由基（つくもゆき）により一時は形成を覆されるも、協力者である裏梅（うらうめ）の攻撃によって生まれた隙をついて大量の呪霊を開放し逃走した。

渋谷に放たれた呪霊によって東京は壊滅状態となり、事件を引き起こした元凶として虎杖は乙骨憂太により心臓を刺されて処刑される。しかし乙骨は虎杖を救うため芝居を打っており、すぐさま反転術式によって蘇生された。虎杖は目覚めるまでの間自身が誕生したばかりのころの夢を見ていたが、母親と思しき女の額には縫い目があり、虎杖と羂索との間にも関係性があることが示唆されている。

偽夏油／加茂憲倫／羂索（呪術廻戦）とは【徹底解説・考察まとめ】 - RENOTE [リノート]

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偽夏油（にせげとう）／加茂憲倫（かも のりとし）／羂索（けんじゃく）とは、『呪術廻戦』の登場人物で、他人の肉体を移り渡りながら千年以上の時を生きる脳だけの怪人。
現在は「百鬼夜行」事件の中で死亡した夏油傑の肉体を利用しており、奪い取った彼の才能と立場を思うままに振るう。加茂憲倫というのも一時期使っていた肉体の本当の持ち主の名前でしかなく、その正体は千年以上前の術師・羂索である。呪術の可能性を見極めることを目的に様々な悪行を計画し、その一環として東京中に呪霊を放って首都機能を壊滅させた。

血塗の名言・名セリフ／名シーン・名場面

「兄者…」

術式「蝕爛腐術 朽」の発動中はまともに動けないほどの痛みと毒が伴うが、遠隔攻撃ができる釘崎の「共鳴り」と毒が効かない特異体質の虎杖の攻撃によって、壊相と血塗は思わぬ反撃に遭い重傷を負う。血塗は虎杖の猛烈な打撃ラッシュを受けて瀕死に陥っていた為壊相は血塗を助けに入ろうとしたが、虎杖によって行く手を阻まれてしまった。
釘崎によってとどめを刺されようとしている血塗を見やりながら、壊相は「術式を解くか否か」の選択を迫られる。「朽」の発動中には遠距離攻撃ができる「翅王」が使えないため釘崎を止めることができない。一方で虎杖、釘崎ともに瀕死の状態だったため現在の釘崎に血塗を殺すだけの余力がないと判断した壊相は、「絶対に術式は解かない」という結論に至った。

「朽」を解かず対峙している虎杖に攻撃を仕掛けた壊相だったが、血塗は弱々しく「兄者…」と呟く。兄弟間の絆を何よりも大切にし「俺たちは三人で一つだ」と誓い合っていた壊相は、兄に助けを求める心からの血塗の一言を聞き無意識のうちに術式を解いていたのだった。
確実に虎杖と釘崎にとどめを刺せる方法を貫こうとした壊相の心を動かした、血塗の印象的な一言である。

壊相の背中を見た血塗

八十八橋渓谷に巣食った呪霊が張った結界から釘崎を拉致した壊相は、「私たちのお遣いに呪術師殺しは含まれていない。退けば見逃しますよ、お嬢さん」と一度は平和的な姿勢を見せる。宿儺の指が結界から外に出たことを感じ取った壊相は指の元へ向かおうと走り出すが、釘崎のほうに顔を向けたままだった。
釘崎が「そんな走り方してナメてんのか？」と不快感をあらわにすると、壊相は「私は背中にコンプレックスを抱えてまして。背中を見たら殺しますよ」と警告する。ところが壊相、釘崎の後を追っていた血塗と虎杖が突如背後に現れて、壊相のコンプレックス「背中に巣食った呪霊の顔」のようなものを目撃してしまうのだった。

紳士的な態度から一変して怒りの表情に変わった壊相に対し、事情を知らず偶然見てしまった血塗と虎杖は思わず慌てて「わざとじゃないんだ」と謝罪する。不気味な見た目の血塗だが、想定外の出来事に慌てふためくコミカルな一面が見られるシーンである。

血塗の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

二つの口