レッド・デッド・リデンプションII(RDR2)のネタバレ解説・考察まとめ

『レッド・デッド・リデンプション2』とは、アメリカ合衆国のロックスター・ゲームスによって、2018年10月26日に世界同時発売されたオープンワールドアクションゲームである。対応ハードはPS4とXboxOneで、PC版も存在する。西部開拓時代末期、壮大な自然と新しい文明の波が入り混じるアメリカが再現された広大なマップを、崩壊寸前のギャング団の幹部アーサー・モーガンとなり、自由に動き回り冒険することができる。

ホゼア・マシューズはダッチギャングの最古参メンバーでダッチの親友。一見すると好々爺然としているが、一流の詐欺師である。常に金をだまし取れるカモを探していて、必要に迫られるととっさに身分を偽る嘘をつく。役者がするように自分が設定した役になりきり、今まで数々の詐欺を成功させてきた。
銃の腕はそれほどでもないが、常に優しく公平に仲間に接する彼のギャング団内での信望は厚い。子供のジャックに読み書きを教えよく面倒を見たり、メンバーの悩みを真摯に聞いている姿がゲーム中に見れる。
20年以上も無法者として共に生きてきたダッチ、ホゼア、アーサーは固い信頼関係で結ばれている。絶対のリーダーであるダッチに唯一対等に意見を言える男であり、大言を吐きがちな彼を時にいさめながら共にギャング団の行く末を考えている。

ビル・ウィリアムソン

ビル・ウィリアムソンはダッチギャングのメンバーのひとりである。大男であり、性格は乱暴で下品。銃の腕は立つが肝心な時にヘマをすることがある。仲間に馬鹿だと思われていることを気にしており、アーサーと比べて失敗をしたとき必要以上にけなされることを不公平だと思っている。
元軍人であり、殺人容疑で不名誉除隊となった過去がある。人生に希望が持てず腐っていたところをダッチに見出されて今に至る。自分には価値があると思わせてくれて、生きることの目的を与えてくれたダッチを尊崇している。
前作のRDR1ではジョン・マーストンの敵として登場していて、ダッチが狂ってしまったことに深く絶望している極悪人として描かれていた。本作の終盤でのダッチの狂気を感じされる言動に戸惑いを覚えるが、強い忠誠心から彼を見限ることができず、やがてアーサーとは対立していくことになる。

ハビア・エスクエラ

ハビア・エスクエラは前作のRDR1でジョンの敵として登場したダッチギャングのメンバーである。少々キザなメキシコ人であり、祖国では腐敗した政府を倒すために反政府活動をしていたが、陸軍将校を殺害したことでアメリカに逃亡してきた。
アメリカに渡ってきた当初彼は英語が話せず、完全に社会から孤立してしまった。着るものも食べ物もなく瀕死だったところをダッチに救われる。保護されたハビアはダッチに深い恩義を抱き、それ以来忠実な部下としてダッチギャング団の一員となった。バンジョーやギターの演奏が得意で、キャンプでの日常やお祝い時などは彼のスペイン語の歌を堪能できる。
本作でアーサーにとっては一緒に死線を何度もくぐることになる頼もしい仲間だが、やはり彼もダッチの堕落に絶望することになる。結局ダッチのもとに留まり、アーサーとジョンとは敵対してしまう。

マイカ・ベル

マイカ・ベルはダッチギャングの新参メンバーである。突然ぶち切れて人を撃ち殺すような蛮行を犯す危険人物で、物語開始時より数か月前にダッチが拾ってきた。
アーサーは出会った当初からマイカがギャング団に危機をもたらすのではと警戒していたが、何らかの理由で彼を買っているダッチに免じて、マイカの加入にしぶしぶ納得していた。
銃の腕が立ち、荒っぽい仕事は得意だが横暴な態度を取り、侮辱的な言動を繰り返す彼をダッチギャング団のメンバーのほとんどが嫌っている。一見ダッチに対して忠誠を誓っているように見えるが、何か不穏な思惑があると匂わせるマイカをアーサーはそれとなく監視していく。マイカはメンバー内で最強のアーサーに一目置いていると同時に、明らかに彼をうっとうしがっている様子をたびたび見せる。
物語終盤では言動が支離滅裂になり狂気を帯びるダッチから距離を置こうとするアーサーとは対照的に、マイカはダッチのイエスマンとなり常に寄り添う姿を見せる。ギャングメンバーたちをまるで破滅に導こうとしているようなマイカと仲間を守りたいアーサーとの対立はあからさまになっていく。

チャールズ・スミス

チャールズ・スミスはダッチギャングのメンバーである。勇敢な男で仲間を決して見捨てない。独自の規範を持っており弱き人々のために戦う傾向があるが、怒りを向ける対象には容赦がない。
黒人の父親とインディアンの母親から生まれ、幼い頃は母親の部族と共に暮らしていた。白人の軍隊に追われ、13歳の時に母親と生き別れてからは孤独に生きてきた。人種差別をしないダッチに感銘を受けて入団し、無口な彼だがギャングに徐々に馴染んできているところで物語は始まる。アーサーには狩りを教えたり、一緒に仕事をこなしていくことで固い信頼関係を築くことになる。
インディアンのルーツから自然に対する深い敬意を持っていて、物語後半では軍から迫害を受けているワピチインディアンのために行動を開始し、ダッチギャングからは離れていく。

ショーン・マグワイア

ショーン・マグワイアはアイルランド系アメリカ人でダッチギャングのメンバーである。身寄りがなく放浪していたある日、ダッチとホゼアに強盗しようと近づくが軽くあしらわれてしまう。その時死を覚悟した彼だが逆にダッチに食事を与えられ助けられてしまい、それ以降ギャング団に参加して今に至る。
ブラックウォーターでの強盗が失敗したとき賞金稼ぎに身柄を捕らえられてしまうが、アーサーらの活躍により救出される。軽口をたたく癖があるが性格は明るく、キャンプに戻ってきてからは良きムードメーカーとして仲間と共に働くようになる。
メンバーの中では比較的若く、銃の扱いを始めとする強盗の腕の未熟さを気にしていて早く手柄を立てようと奮闘する。年上で実力差もあるアーサーにたしなめられると「年寄り」発言をしてうっとうしそうな態度を見せるが、遠慮のない物言いができる2人の仲は良いようだ。

レニー・サマーズ

レニーサマーズはアフリカ系アメリカ人のダッチギャングメンバーである。気のいい青年で男性メンバー内ではかなり若い19歳。奴隷だった父親から読み書きなどの教養を与えられて育ったが、15歳のとき父親が殺される。レニーは犯人の白人男性を殺害して以来無法者となった。
基本的に真面目な性格でキャンプの護衛などを率先してこなし、年が若いことから仲間に早く認められようと現場では少々無謀な勇敢さを発揮する。アーサーは彼の認められたいという気持ちをよく理解しており、強盗仕事に積極的に連れて行ったりねぎらいの言葉をかけることが多い。

セイディ・アドラー

セイディー・アドラーはグリズリー山脈の鉱山街であるコルターの近くで農場を経営していた女性。結婚していたが物語冒頭で夫をコルム一味に惨殺され、家の地下室に隠れていたところをダッチとアーサーに保護される。
序盤こそ悲しみに暮れる未亡人だったが南部に移動したころある程度心の整理がつき、キャンプでの家事にうんざりしてアーサーと共に買い出しに行ったことをきっかけにして別人のように活発になる。積極的に強盗を実行しようと乗り気になり、コルム一味への復讐も決心する。ダッチやアーサーが不在の時にはリーダーシップを発揮してみんなの安全を守った。
もともと夫と役割分担しておこなっていた狩りで銃の扱いには慣れていたが、復讐を開始してからのセイディは狂ったように戦うようになった。その姿は命を投げ出しているようで、アーサーは彼女に自分が重なって見えた。かつての人生が奪われて、未来を夢見ることができなくなり過去に取りつかれてしまったその姿が。そんなセイディを放っておけず、アーサーは彼女の復讐に命がけで協力する。セイディにとっては危機を共に何度も乗り越えるうちにアーサーはもっとも信頼できる存在になるのだった。

アビゲイル・ロバーツ

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