レッド・デッド・リデンプションII(RDR2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レッド・デッド・リデンプション2』とは、アメリカ合衆国のロックスター・ゲームスによって、2018年10月26日に世界同時発売されたオープンワールドアクションゲームである。対応ハードはPS4とXboxOneで、PC版も存在する。西部開拓時代末期、壮大な自然と新しい文明の波が入り混じるアメリカが再現された広大なマップを、崩壊寸前のギャング団の幹部アーサー・モーガンとなり、自由に動き回り冒険することができる。

RDR2ではキャラクターの見た目をかなり自由に変えられる。服装はもちろん、髪型やひげのスタイルも多い。
アーサー・モーガンのデフォルトの衣装はあるが、ゲーム内に用意された服は膨大な量にのぼる。ほとんどは雑貨店か仕立て屋で手に入り、種類はシャツ、コート、ブーツからサスペンダーや手袋などの小物までさまざま。ゲーム内で手に入るお金を駆使してアーサーを自分好みに飾り立ることが可能だ。しかしRDR2には気温のゲームシステムが存在し、アーサーに極端に厚着や薄着をさせるとライフやスタミナなどの基本ステータスが下がりやすくなる。プレイヤーはマップの各地域に合わせた服を選ぶ必要があるのだ。
さらに狩りで手に入れた素材をつかったレアアイテムも手に入る。都会で手に入るような洗練されたデザインは少ないが、よりワイルドで荒々しい男に演出できる。
変えた服装はムービーシーンにも反映されるので、プレイヤーのスタイルによって物語で受ける印象も変わるだろう。
旅の相棒である馬もカスタマイズでき、たてがみの色や馬具も多数選べる。名前を付けることや上等な馬具を購入することで馬の能力を上げられる。

ゲームの進め方

ゲーム画面の基本は3人称視点で進行していく

『レッド・デッド・リデンプションII』では金を稼ぎ、ダッチギャング団を強くしていくことが本編の趣旨になる。そのための手段としてプレイヤーは様々な犯罪を行っていくのだ。広いオープンワールドを基本は自由に行動し、プレイヤーの好きなタイミングでストーリーを進めることになる。

ストーリーミッション

RDR2はマップ上に黄色く色が塗られた特定の場所に行くと始まる「ストーリミッション」をこなすことで物語が進む。ストーリーミッションの内容はダッチギャング団の仕事に関わるものがほとんど。その内容は銃撃戦のみならず、強盗現場の偵察や地元有力者との根回しなど多岐にわたり、ひとつのメインミッションでしか行えない特定のアクションが多数用意されている。カットシーンは比較的長く、演出も派手なものが多い。登場人物たちの人となりが濃厚に描かれ、各人の生死にまつわる重大なエピソードが語られる。
そのミッションをクリアした後ならメニュー画面を開きいつでも再挑戦でき、各メインミッションに用意されたタスク達成に挑戦できる。

見知らぬ人ミッション

本編とは直接関係のない人物たちとのミッションであり、マップ上では白く塗られた場所に行くと始まる。
内容はシリアスな要素が控えめで、1ミッションにかかる時間も短い。個性豊かなキャラクターが多く登場しバラエティあふれるミッション群はユーモアにあふれていて、ゲームクリアのためには必須ではないが、より深くRDR2の世界観を楽しむ手段となる。

キャンプ

ギャングメンバーの生活場所

広大なマップの中では「ダッチギャング団」のキャンプがアーサー・モーガンの本拠点となる。
ストーリミッションが行われる地域の中心点にあり、プレイヤーが長い時間過ごすことになる場所だ。ここでは銃弾や回復アイテムの補給や、服の変更などが行える。キャンプでは他のメンバーたちも生活しており、彼らとポーカーなどのミニゲームも遊べる。夜になるとみんなで焚火を囲み、それぞれの身の上話を聞かせてくれる。キャラクターの命を感じられる瞬間であり、プレイヤーが感情移入し、より深くゲームに没頭する一助となっている。
キャンプの運営もアーサーであるプレイヤーが行える。狩猟動物などの食料を手に入れればギャングメンバーたちに感謝され、まき割りなどの肉体労働をこなすとスタミナ値が増えたりもする。稼いだ金は共有金庫に寄付ができ、そのお金でキャンプ内の設備をアップグレードできる。これによってファストトリップ(目的地までの瞬間移動)などが可能になり、プレイヤーの助けになるだろう。

『レッド・デッド・リデンプションII(RDR2)』の登場人物・キャラクター

ダッチギャングメンバー

アーサー・モーガン

本作の主人公であるアーサー・モーガンは少年のころから犯罪を繰り返す無法者として生きてきた。「ダッチギャング」のリーダーであるダッチ・ファン・デル・リンデがもっとも信頼する右腕として、ギャング団の存亡をかけて奮闘していく姿が描かれる。
銃の腕が立ち、喧嘩も強い。暴力と犯罪を生業とする荒くれどもが集うダッチギャングの中でも、No.1の強さを誇る戦士である。常に理知的でファミリーの行く先を見据える”頭脳”であるダッチとは対照的に、内なる闘志を秘め、敵対する者に容赦のないアーサーは、現場仕事でリーダーシップを発揮する。冷静さを失わず、先頭に立って危険な状況に飛び込んでいくアーサーの命令には、気性の荒い男たちも素直に従う。
性格は我慢強くて誠実。ギャングメンバーの個人的な悩み事を真摯に聞いたり、彼らの趣味に気さくに付き合う様子もたびたび見せる。ダッチギャングのメンバーたちにとって、アーサーは頼もしい兄貴分なのだ。
まだ10代のころにダッチに拾われて以降、彼はアーサーにとっての父親のような存在となり、20年以上も苦楽を共にしてきた。自分の家庭を持たないアーサーは、ダッチギャングのメンバーたちを本当の家族のように大切に想っている。しかしギャング団の存在が彼の人生を縛るしがらみになってきた面もある。若い頃に恋に落ちた”かたぎ”の女性と共に生きる未来をあきらめ、ギャングファミリーの面倒を見るという責任も背負ってきた。無法者としての人生につきまとう暴力を繰り返してきた彼は、自分の生き方が正しいものだったのか、ダッチギャングが徐々に崩壊に向かう過程で何度も葛藤することになる。自分が絶対に信じることができたダッチが狂っていく途上、アーサーは自らが行ってきた罪に追いつかれ償いを求められることになる。

ダッチ・ファン・デル・リンデ

ダッチ・ファン・デル・リンデはRDR2の主要登場人物のひとりで、主人公のアーサー・モーガンが所属する「ダッチギャング」のリーダーである。
ダッチはカリスマ性と人間的魅力にあふれた人物で、経歴や年代もばらばらなギャング団のメンバーたちの多くが彼の人柄に魅せられて集まった。ダッチギャング団が他の無法者グループと決定的に違う点は、強きをくじき弱きを助ける点である。金を持て余す連中から盗みを働き、貧しい者たちに分け与えてきた。常に高潔さを保ってきたダッチはファミリーメンバーたちの教育にも力を入れてきた。読み書きを教え、人の善意を説いてきた。特に男性陣は全員ダッチに心酔していると言えるだろう。
しかし物語冒頭から終盤までギャング団に幾度も降りかかる試練の数々に、いつしかダッチの心は疲弊し摩耗してしまう。ファミリーメンバーたちが穏やかに幸せに生きる道を模索して立てた計画も、ことごとく法執行機関や敵対ギャングにくじかれてしまう。大切な仲間たちを失っていくなかで、ダッチを深い諦念が襲う。逃亡を続けてきたメンバーたちの疲労や不満もプレッシャーとして重くのしかかり、徐々にダッチの言動は支離滅裂となっていく。絶対的なリーダーであるダッチが人間性を失うことで、固い絆で結ばれていたダッチギャングは崩壊していってしまう。もっとも信頼していたアーサーに疑念の目を向けられた時、ダッチが犯す罪とは何か。プレイヤーはアーサーの目を通して目撃することになる。

ジョン・マーストン

ジョン・マーストンはRDR2の主要登場人物のひとりであり、前作の『レッド・デッド・リデンプション』の主人公。
幼い頃に両親を失い、孤児だったところをダッチに拾われて彼のギャング内で育ってきた。ジョンの人生のすべては彼からもらったものであり、大恩あるダッチのことを崇拝している。
本作の未来を描く『レッド・デッド・リデンプション』では自分の家族を取り戻すために孤独に戦う、成熟した大人の男性として描かれていたが、『レッド・デッド・リデンプションII』での彼はまだまだ未熟な若造だ。無謀な状況に飛び込んでいって仲間に助けられたり、あきらかに自分の息子であるジャック(ダッチギャングのメンバーのひとりであるアビゲイルの息子)を認知しようとしない姿も見せる。ダッチに拾われたという自分と似た境遇を持ち、血気盛んなジョンはアーサーにとってははねっ返りの弟そのもの。幾度も衝突することになるが、何度も危機を共に乗り越えることで固い信頼関係を結ぶことになる。
敵対勢力に息子ジャックを誘拐されたことをきっかけにジョンは父親としての自覚に目覚め、アビゲイルとジャックとの関係を作り直して本物の家族になろうと努力を始める。物語の終盤でダッチと共に生きてきた人生に疑問を抱き始めたアーサーは自分とは違い過去に捕らわれることのない、新しい人生を歩ませるためにジョンたちをギャング団から脱出させようとする。兄貴分のアーサーからジョンが何を受け継ぎ、男として成長していくかはRDR2の大きな見どころとなっている。

ホゼア・マシューズ

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