レッド・デッド・リデンプション(RDR)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レッド・デッド・リデンプション』(RDR)とは、ロックスター・ゲームスより2010年に全世界で発売されたゲームソフト。Xbox 360、PlayStation 3用ソフトとして開発され、全世界で約2300万本を売り上げた。
1910年代のアメリカ西部を舞台にしたオープンワールドゲームであり、プレイヤーは元ギャングの主人公、ジョン・マーストンとなって、無法者たちの跋扈する荒野を生き抜いていく。圧倒的な自由度と美麗なグラフィック、深いストーリーがプレイヤーを魅了する。

『レッド・デッド・リデンプション』の概要

『レッド・デッド・リデンプション』(RDR)は、ロックスター・ゲームスより2010年に全世界で発売されたゲームソフトである。プラットフォームはXbox 360やXbox One、PlayStation 3。(また、続編として『レッド・デッド・リデンプションII』がPlayStation 4、Xbox One、PCにて発売されている)1910年代のアメリカ西部を舞台にしたオープンワールドタイプのゲームであり、プレイヤーは元ギャングのジョン・マーストンを操って西部開拓時代の終わり際を共に生き抜いていく。

本作の特徴は、まず圧倒的な自由度の高さだ。作中の世界はシームレスに繋がっており、無数の人々が現実のように生活している。街には酒場があり、銃砲店があり、シェリフ(法務執行所ないし警察所)や駅など、様々な店や事業所がある。そこに息づく人々に普通に接するもよし、強盗殺人をはたらくもよし、すべてがプレイヤーの意思のもとに自由自在だ。とはいえ、そこは法治国家へと変貌を遂げたアメリカ合衆国。悪事をはたらけばすぐに保安官が飛んできて、銃撃戦がはじまることになる。反対に善行を積むと、「名誉」レベルが上がり、店の商品を割り引いてくれたり、人々が敬意をもって挨拶してくれたりと、様々な便宜を図ってくれる。メインのストーリーはあるものの、それを優先するかどうかはすべてプレイヤー次第。美麗なグラフィックに彩られたアメリカの森で狩りをして毛皮と肉を売って小銭を稼いだり、キャンプをしたり、荒野でクーガーを撃退したり、強盗に襲われている人を助けたり、リンチにあって吊るされている人の縄を撃ち抜いて救ったり、賞金首を捕まえたり(これも殺すか生け捕りにするかどうかはプレイヤー次第)、ギャングの拠点を潰しに行ったりと、どんな寄り道も自由自在。今日こそはメインのシナリオを終わらせるぞと始めても、結局は狩りで一日が終わる、なんてことも珍しくない。このリアルに描かれた西部劇の世界では、すべてがプレイヤーの自由だ。
もう一つの特徴は魅力的なキャラクターと、時代物として秀逸なストーリーだ。多くの奇人変人が登場する本作ではあるが、主人公のジョン・マーストンは非常にまっすぐで不器用な男だ。1910年代。すでに無法者たちの時代は終わりを告げつつあった。急速な勢いで近代化の進むアメリカでは法整備が進められ、すでにジョンたちのような流れ者のギャングは過去の遺物となっていた。ジョンはそんな変わりゆく時代に適応しようと農夫となり、つつましい暮らしを得ようとする。しかし過去の悪事からは逃れられない。連邦捜査官はジョンの妻子を人質にとり、こう囁く。「かつてのギャング仲間たちを始末しろ」。かくしてジョンはふたたび銃を手に、荒野を駆け巡るのだった。

『レッド・デッド・リデンプション』のあらすじ・ストーリー

チャプター1「ニュー・オースティン」

ジョンソン保安官と行動を共にするジョン

1911年、アメリカ南西部の国境付近に位置する街、ブラックウォーターに一隻の蒸気船が到着する。連邦捜査官二人に連れられて下船したジョン・マーストンは既に政府に妻子を人質にとられており、かつて所属していたギャング団の仲間だった男、ビル・ウィリアムソンを捕縛するため、鉄道でアルマジロという町へ向かう。道中で居合わせた神父の語る「互いに殺し合わず、安らかな崇拝を」という言葉に無言を貫き、ジョンは焦りを抱えながらも情報収集のために酒場へ。そこから案内人のジェイクに連れられて向かったのは、ビルの潜伏先、フォート・マーサーという廃墟の砦だった。夕暮れの中、ビルと対峙したジョンは撃たれ、意識を失ってしまう。
牧場主のボニー・マクファーレンという女性に介抱されて目を覚ましたジョンは療養しながらボニーの牧場を手伝い、交流を深めていく。
怪我が治ったジョンはアルマジロのジョンソン保安官のもとを訪ねる。彼の協力を得るためにジョンは保安官の仕事を手伝うことにする。ギャングや盗賊団を片付け、やがてビルの手下ノーマン・ディークを逮捕し一気に事態が進展するかと思われた矢先、ボニーがビル一味に誘拐されてしまう。一味はボニーとノーマンの人質交換を要求し、ジョン達はそれに応じる。殺害される直前のボニーを助けるためノーマンを差し出したが、彼は結局自身の仲間たちに始末されてしまった。ボニーを吊るした縄を撃ち抜き、彼女の救出に成功したジョンはビルへの怒りを滾らせる。
ジョンはヘビ油(万能薬)売りの老商人にして老詐欺師であるナイジェル・ウェスト・ディケンズと知り合い、商売を手伝う。恩を売った彼から銃火器を手配してもらい、ビル一味と面識のあるセス・ブライアーの手引きによって荷馬車に隠れてフォート・マーサー砦に潜入。ディケンズが高らかに万能薬の口上を述べて陽動すると、ジョンは荷馬車に備え付けられた機関銃で砦を奇襲する。手下どもを一掃したジョンたちだったが、肝心のビルにはメキシコへと逃げられてしまうのだった。

チャプター2「ヌエーヴォ・パライソ」

伝説のガンマン、ランドン・リケッツの助力を受ける

メキシコは革命に揺れていた。独裁者イグナシオ・サンチェスの圧政に苦しむ市民は、アブラハム・レイエスをリーダーとした革命軍を組織し、メキシコ軍と死闘を繰り広げていた。
川を下りメキシコへと入国したジョンは、ビルの逃亡を手助けしたかつての仲間、ハビエル・エスクエラの行方を捜す。ハビエルとビルはメキシコ軍のアジェンデ大佐の庇護下にあり、容易には手を出せない。ジョンは軍のデ・サンタ大尉と取引し、軍への協力と引き換えに二人の身柄を引き渡すことを約束させるが、信用はできなかった。ジョンは成り行き上、軍と共に革命軍や野盗と戦う中で、伝説のガンマンであるランドン・リケッツと出会い、銃の訓練を受ける。ランドンと共に、軍に囚われたルイーザという女性を救出したジョンは、彼女からハビエルがやはりメキシコにいるという情報を得る。ルイーザの頼みで、囚われの身で革命軍のリーダーであるレイエスを救出したジョンは、彼からハビエル捜索の助けを得ることに成功する。
ある日、ジョンはデ・サンタからビルとハビエルがチュパロサという町の教会にいると告げられる。しかし早速向かった先はもぬけの殻で、罠だった。デ・サンタの襲撃にあうジョンだったが、駆け付けたレイエスの力を借りて撃退に成功する。後日、レイエスと共にセプルクロという町へ進撃したジョンはデ・サンタ大尉の捕縛に成功し、カサ・マドルガーダという場所にハビエルが潜伏しているという情報を得る。カサ・マドルガーダに向かったジョンだが、待ち伏せしていたメキシコ軍と戦闘になる。デ・サンタの情報は嘘だったのだ。ジョンは激闘の末にメキシコ軍を撃退した。
レイエスの情報でエル・プレシディオという砦にハビエルがいると聞いたジョンは、TNT爆薬で砦の正門を吹き飛ばして進撃する。ついにハビエルと対峙したジョンは、逃亡しようとする彼を捕縛することに成功した。ハビエルから情報を引き出し、芋づる式にビルの居場所を突き止めたジョンはビルを始末するのだった。アジェンデ大佐はレイエスに殺され、メキシコ革命は一応の成功をみる。レイエスは後に大統領になったが、彼もまた正義とはいいがたい存在だった。

チャプター3「ウェスト・エリザベス」

かつてカリスマだった男の最期

アメリカのブラックウォーターに戻ったジョンは法務執行官のロスに会い、妻子を返せと訴える。しかしロスはジョンの仕事はまだ終わっていないと言い、かつてのジョンのリーダー、ダッチ・ファン・デル・リンデの首を要求してくる。
ダッチはアメリカで先住民を率いて州と抗争していた。ジョンはロスに連れられてダッチの潜伏先である難破船に向かったが、罠だった。密告者である先住民のナスタスを救出し、ブラックウォーターに帰還したジョンたち。あまり言語の通じないナスタスの通訳を頼むために、人類学者のマクドゥーガル教授に会いに行く。ナスタスからダッチが銀行の支店長と会合するという情報を受けたジョンたちは、銀行にてダッチ一味を襲撃する。手下どもを始末しダッチと対峙したジョンだったが、あえなく逃げられてしまう。人質の女性を冷酷に撃ち殺したダッチ。かつて信じていた男の堕落を目の当たりにしたジョンは怒りを滲ませる。後日、ジョンは先住民やマクドゥーガル教授の手を借りて捜索を続け、遂にダッチ一味の潜伏先をつきとめる。
ジョンたちは再び襲撃をかけた。機関銃の猛攻をかわし、炭坑を抜け、雪山の断崖絶壁にてダッチを追い詰めたジョンに語り掛けるダッチ。
「すべては変わっていく。誰も重力には逆らえない。だが諦めることもできない。何より自分には逆らえないからな」
俺たちの時代は終わったと吐き捨て、ダッチは崖下に身を投げた。すべては終わった。自らの血染めの過去と決別したジョン。ロスは妻子をジョンの農場に送り返したと言う。これで安寧の日々が戻ってくるだろう。

チャプター4「ホームステッド」

ロスの裏切りを受け、牧場が襲撃される

「俺たちは変わった。その苦労ももう終わりだ」
自らの農場(マーストン農場)に帰ったジョンは、妻のアビゲイル、息子のジャックと抱き合う。居候のおじさんも一緒だ。平穏な日々が戻り、ジャックに銃の扱いを教えるジョン。「父さんはまたどこかに行ってしまうんだろ」と言う反抗期のジャックに、ジョンは「どこにも行かない」と返す。牛を買いに行ったり、狼の群れを撃退したりと、平和な日々が続く。
ある日、ジャックはひとりでグリズリーを狩りに行ってしまう。無論、子供にグリズリーが狩れるわけもなく、ジャックを助けにいくジョン。激昂するジョンにジャックは「もう子供じゃないんだ」と返す。ジャックはジョンに子供と思われることが我慢ならないのだった。
後日、ジャックと飛行機の話や文学の話をしていたジョンに、おじさんが叫ぶ。軍がマーストン農場に押し寄せていた。望遠鏡でそれを確認したジョンはジャックに「家に入ってアビゲイルと一緒にいろ、決して鍵は開けるな」と命じ、抱擁する。逃げる時間などない。もうロスの差し向けた兵士たちがマーストン農場を取り囲んでいるのだった。おじさんと一緒に兵士たちと銃撃戦を繰り広げるジョン。やがておじさんが凶弾に倒れてしまう。先遣隊を撃退したジョンだったが、すぐに第二陣が来るのは明白だった。なんとかジャックとアビゲイルを逃がすことに成功したジョンは一人で納屋に残り、自らの死を悟る。
扉を開き、軍に立ち向かうジョンは、全方位から銃撃をうけて死亡する。背負った罪から逃れることはかなわないのだった。
ジョンの墓を前にたたずむジャックとアビゲイル。やがて時は経ち、ジャックは精悍な顔つきの青年へと成長していた。アビゲイルはジョンのあとを追うように亡くなってしまい、孤独となった彼の心には強い復讐の炎がともっていた。
その日、引退したロスは狩りをしていた。彼の前に現れたのはジャック・マーストン。法の名のもとに殺人をする悪と、復讐という悪。異なる悪がぶつかり合う。最後に滅ぼされるべき悪はどちらか。一騎打ちの末、ジャックはジョンの仇を撃つのだった。

『レッド・デッド・リデンプション』のゲームシステム

基本的な流れ

『レッド・デッド・リデンプション』はTPS視点のアクション・シューティングをベースにしたオープンワールドゲームである。メインストーリーの他に様々なサブミッションやミニゲーム、やりこみ要素が盛り込まれており、どれを優先するかはプレイヤー次第となる。舞台となる世界はすべてシームレスに繋がっており、無数の人々や動物が生活している。

デッド・アイ

時間がスローモーションになる

デッド・アイゲージを使用して発動することで、時間がスローモーションになり、対象物にマーカーを付けることで確実に凄まじい速度で射撃を繰り出すことができる。迅速に獲物をしとめたいときには必須となるシステムであり、また多くの敵を一網打尽にする爽快感が得られる。

狩猟

ゲームに登場するほとんどすべての動物は、銃やナイフで狩猟することができる

各地に無数の野生動物が生息しており、そのすべてを狩ることができる。狩った皮や羽や肉は町で売ることができる。

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