牛島若利(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

牛島若利(うしじま わかとし)とは『ハイキュー!!』に登場する、強豪校として不動の王者「白鳥沢学園高校」のスパイカー。大砲級のパワーで大量得点を奪い取る”絶対王者”として活躍する。全国三本の指に入るスパイカーだ。キャプテンとしてチームメイトや監督からの信頼が高い。19歳以下の日本代表にも選出された逸材。真面目な性格で天然なところもある。超バレー馬鹿で、自分に厳しく一切の妥協は許さない。日本代表のエースとして活躍する。

2セット目の中盤では、烏野高校が流れを掴み白鳥沢学園高校と競る。観客も烏野高校の頑張りを認め感心する。しかし、牛島の強烈なスパイクで観客も黙らせてしまう。そして、レシーブが乱れて2段トスになる場面でも「高いトスひとつあればそれでいい」と心で思い三枚ブロックを打ち抜く。鷲匠監督からも「これが強いということだわ」と言わせるほどだ。鷲匠監督とは白鳥沢学園高校の監督だ。競りに競って終盤、流れが烏野高校という場面が訪れる。牛島が「白布、俺に集めろ」と言ってトスを呼ぶ。このスパイクにより流れを切る。このスパイクは三枚ブロックにかからず、物凄い勢いで烏野高校のコートに落ちる。打った後の牛島の表情が、「絶対王者」の圧力を感じさせる。最後は白布のミスにより烏野高校でミドルブロッカーをしている月島蛍(つきしま けい)によって止められてこのセットは落とす。
3セット目は白布が冷静さを取り戻す。烏野高校のスピード重視のバレーに影響され早くなっていた白鳥沢学園高校のリズムが通常通りに戻った。その結果、牛島の「美しいフォーム」が戻りこのセット取り戻す。

4セット目、このセットも競って烏野高校にリードを許してしまう。テクニカルタイムアウトで鷲匠監督の喝が入る。そして、「確かに烏野高校の守備は試合中に進化している。たとえ付け焼き刃であってもな。だが…」と話した後に牛島が「穴の無い守備など存在しない」と言う。タイムが終わった一本目は強打で、その次にフェイントで前に落とした。エースなら熱くなりがちな試合終盤。牛島は冷静に、そして客観的に相手のコートを見て考えている事が分かる。25-25の同点の場面で牛島のサーブ。まさかのネットイン。同点の場面でも強気のサーブ、だからこそのネットイン。天童から「ミラクルボーイWAKATOOOOSHI!!!」と言われる。しかしこのセット、日向の活躍により烏野高校に取られてしまう。

5セット目、牛島は疲れることなくスパイクを打つ。ブロック・レシーブのポジショニング共に完璧な烏野高校。そんな烏野高校に対して牛島は打つ寸前でコースを打ち替える。上手いレシーバーは、スパイカーの体の向きからスパイクの方向を予測してレシーブ態勢に入る。しかし牛島は、打つ寸前でコースを替えるためレシーバーが拾えない。感情を表に出さない牛島だが、「天童の言葉を借りると”ノッてきた”」と言いチームメイトはビックリ。5セット目の終盤、牛島のスパイクはブロックの上からだった。日向には「止まっている」ように見える程の「美しいフォーム」。疲れやストレスがかかる最終セットでも、空に止まっている様にさえ見える牛島の空中姿勢。姿勢が良ければ空中での余裕が生まれる。

日向の見る牛島の表情

5セット目中盤、日向が顔面でレシーブをする。日向を心配するメンバーだったが、日向がなぜ顔面でレシーブしたか説明する。その説明を牛島も聞いていた。初めて日向に対しての嫌悪感を認識する。「何か嫌だ」、「俺は俺たちが勝つことを疑わない」、「でも今初めて明確にお前を叩き潰したい」と思う牛島。ここまで思う相手と出会えた事は牛島にとって今までにない経験だった。
9-12白鳥沢学園高校リードで烏野高校のタイムアウトが明ける。どちらの高校も校歌や応援の声で選手をコートに送り出している。それだけ熾烈な戦いだということが分かる。タイムアウト終了で白鳥沢学園高校のメンバーがコートに入る場面、牛島は堂々たる姿を見せた。
日向のブロックや白鳥沢学園高校のミスにより12-12の同点になってしまう。五色工(ごしき つとむ)がサーブレシーブミスをする。そのミスにより逆転されてしまい鷲匠監督がすかさず、タイムを取ろうとする。しかし牛島が「どうした五色。お前のその実力で何を焦る必要があるんだ」と言う。飾らず何の含みも他意もない。鼓舞ではなく事実。大エースからエースへこれ以上の言葉はきっと無い。窮地に立たされても冷静さを保つ強靭な精神力の持ち主だと分かる。

15-15の場面で月島が戻ってくる。コートに戻った月島にネット越しに軽く謝る牛島。男らしさが感じ取れる。
牛島の烏野高校戦での得点は40点近く。一人で半分近い得点を取っている。しかも徹底的にマークされ上がってくるボールは打ちにくいものも多い中。「さすが牛島」と烏野高校陣営に思わせるほどだ。
白布と牛島の約束。それは「どんな状況でも無慈悲に俺を使う事」その約束を確認する白布。牛島は「そうだ」と笑顔をみせ「いくぞ」と言う。

ブロックを跳ばれているのにも関わらずブロックの上から打ちつける牛島。そのスパイクフォームは「止まっている」ように思わせる程美しかった。5セット目の終盤、スタミナが切れるということ・ストレスは牛島には無関係だ。大平に「確かに若利は化け物か怪物か。でも俺たちにとって一番しっくりくる呼び名は ”超バレー馬鹿”だよ」と言わせるほど。
決めるのは俺だ!というオーラを放つ牛島。さすが大エースと思わせるほどの貫禄である。白布も迷うことなくトスを上げる。月島が三枚ブロックで今日初めてストレートを締めに行く。しかし牛島は体制を崩しながら寸前でクロスに打つ。「かっけえ…!!!」日向・月島、烏野高校全員が思う。
日向のスパイクが決まり白鳥沢学園高校は春高宮城県代表決定戦、決勝敗退する。この試合を観戦していた及川徹(おいかわ とおる)が「ウシワカの野郎はもっと悔しそうな顔しろっつーんだよ」と言う。及川とは青葉城西高校のキャプテンだ。牛島は口をグッとつむって前を向いてコートを後にした。

宮城県1年生強化合宿

宮城県1年生選抜強化合宿で2日間牛島率いる白鳥沢学園高校3年生が練習試合の相手をする。日向が呼ばれていないのに押しかけた事を聞いて「お前はなにをやっている?」と言い放つ。次の日、日向は牛島に「レシーブの時何を考えていますか!」と聞く。25巻のシーンだが、この答えが描かれているのはなんと43巻だった。その答えとは、「次の攻撃の事だ」だった。エースとしてレシーブをして自ら決めに行く。牛島が良く考えながらプレーしていることが分かる。烏野高校戦以来、日向の事を「妖怪」と呼ぶ天童。牛島も天童同様「妖怪」と思っている事が上記のシーンで分かる。敵だったが、気に掛ける優しさがあり、日向の事を認めつつある事が分かる。

卒業後

アメリカカリフォルニア州 アーバイン

牛島は、いずれ海外のチームへの移籍を考えている。そのため、まずは長年アメリカに居る父の所属チームの練習を見学させてもらいにアメリカに来た。そこで青葉城西高校のウィングスパイカー岩泉一(いわいずみ はじめ)に会う。岩泉は大学を出た後で、ここに居る日本人トレーナーの人に弟子入りしたくてやって来た。それは、牛島の父親だった。父親に会った後二人で公園で話をする。すると岩泉が、参考にしてた選手の動画を見せようとする。しかし、「日本代表に何を言っている」と見せるのをやめようとする。すると牛島は「俺もコーチと試行錯誤しているところだ、参考になる。それにこういうのは楽しい」と話す。そして別れ際に「…俺はやはり運が良い」と言う。昔のライバルの助言さえも聞き入れ、それすらも牛島は運が良いと表現したのだった。

全日本代表 19歳

牛島が全日本でプレーがうまくいっていない記事を見るとすぐに電話をかけ話を聞き助言する天童。牛島が子供から「バレーボールが好きじゃない」と言われた事を話すと「若利くんがまだ弱いからだよね!もっと強くなくっちゃ見てくれないよカッコ良くないんだもん”がんばってる”だけじゃ皆興味ない」、「強ければいいんだよ。強さが全てだよ」、「体の大きい外国のチームをバッタバッタと倒すんだよ。みんなスターがみたいんだから」と話す。すると「それならできると思う。いや、簡単ではないが」、「俺に不可能な事じゃなくてよかった」と話す。ポジティブな考え方で、本当にバレーが好きで周りにもバレーを好きになって欲しい気持ちが伝わってくる。

MSBYブラックジャッカル戦

プロになってVリーグDivision1で活躍するシュヴァイデンアドラーズに所属している。Vリーグ日本国内バレーボールリーグ大会。「MSBYブラックジャッカル」戦。MSBYには、主人公・日向などが所属している。この試合立ち上がり、牛島のスパイクはリベロを吹き飛ばし海外選手に勝るとも劣らないパワーを見せつける。”強者で在るために何度でも強さをすてよう”という言葉からのスパイク。正面にレシーバーが居たが取り切れなかった。
単にパワーが増しただけじゃなく高校時代とフォームが変わっている。高校生時代のフォームは、ボウアンドアロー(弓矢)アームスイングといって、空中で腕をグッと引いてからドカンと弓を引くようなオーソドックスなフォームだった。今は、サーキュラー(循環)アームスイングといって、円を描く感じで勢いを止めずに打ち込む。腕を回すというより体幹と連動する感じ。”止まる”瞬間が無くパワー全部乗せだ。動作が止まる瞬間がなく打ってくるコースがとても分かりにくい。
連続で牛島にトスが上がる。一回目は日向が拾うがボールはアドラーズコートヘ返る。そしてチャンスボール。「もう一本あげろ」と闘気を放つ。強烈なスパイクだったが日向がナイスレシーブで相手に点が入る。しかし牛島は悔しがるよりも楽しんでいた。そして父親から幼少期に言われた言葉を思い出していた。「強くなれる環境には、強い奴や面白い奴が集まる」、「そして強くなれば色んな奴と戦える」、「そいつらはきっとお前を強くしてくれる」そんな言葉を思い出し、牛島のサーブ。サービスエースを獲る。日向の存在が牛島を強くしている事が分かる。

2121年3月 情熱大陸に天童と共演

情熱大陸に「ショコラティエ」として出演する天童との共演。烏野高校戦終了時のクールダウンの際に「情熱大陸とかに出る時俺”昔の仲間”枠で取材OKだからね」と牛島に話す天童。実際は「ショコラティエ」として成功した天童の”昔の仲間”枠で牛島が出演する形になった。そして二人揃って「マブダチです」と言うことから卒業しても仲が良いことが分かる。

2121年7月東京2020オリンピックバレーボール競技

2021年7月東京2020オリンピック、バレーボール競技第7日目。日本VSカナダ。カナダの強烈なスパイクを星海があげる。星海光来(ほしうみ こうらい)とは、高校は鴎台でアタッカーとして活躍し、Vリーグでは牛島と同じチームでプレーしている。宮が丁寧にトスを上げるとブロックの間を牛島が強烈なスパイクで打ち抜く。宮侑(みや あつむ)とは稲荷崎高校でセッターとして活躍し、VリーグではMSBYブラックジャッカルに所属しセッターをしている。スパイクの音はすごく観客が大喜び。その音を聞いて、日本バレーボール協会競技普及事業部の黒尾も「すんげぇ音」とビックリ。黒尾鉄朗(くろお てつろう)とは音駒高校のミドルブロッカーで今は、日本バレーボール協会に所属している。黒尾の隣では牛島の父親、空井崇(うつい たかし)が「でしょう???」と笑顔で息子の活躍を見ている。そして、8月東京2020オリンピックバレーボール競技第13日目。及川率いるアルゼンチン代表との戦い。アルゼンチン戦では、主人公・日向が牛島同様オポジットとして起用された。日向と全くタイプの違うオポジットとして活躍が期待される。

牛島若利の関連人物・キャラクター

白鳥沢学園高校関係者

鷲匠鍛治(わしじょう たんじ)

白鳥沢学園高校バレーボール部監督。
「シンプル・イズ・ベスト高さとパワー」を愛し、いつもアンテナを張り巡らせて強い選手を見出し集める。「シンプル・イズ・ベスト」とは、個々の高さと強さをとことん鍛える事である。元のチームで弾かれ者だったとしても自分の強さの基準に嵌れば関係ない。そしてスパルタと練習量で只管「個」を鍛えるスタイル。白鳥沢学園高校はその時々の主力選手を文字通り”軸”としてそれらを邪魔しないスタイルを作っている。「”お前達がお前達であること”勝つ理由なんてそれだけだ。俺が自信を持って選んだメンバーだからな!!」と喝をいれる場面。怒ってばかりでなく選手たちの闘志を呼び起こす声かけができる指導者だ。牛島のVリーグでの試合を奥さんと見に来て「カッコいいな」と言う。卒業してもなお活躍を見守ってくれている。「俺は俺の40年を懸けて烏野10番お前を否定したい」と思う。烏野10番とは、日向翔陽の事だ。鷲匠自身もバレーボールをしていたが背が169㎝と日向同様低かった。18歳の頃鷲匠は監督に「レシーブは誰にも負けませんし、自分はジャンプ力もあるので攻撃にも自信があります!」と言うが監督からは「それでもう少し身長があればな」と言われてしまう。ここで鷲匠は「ここには”ただ大きいだけの奴”なんていない」と背の高い奴を妬ましく・忌々しく・強烈に憧れていく。そのため指導者になってからは「高さ」「強さ」を愛し大事にしてきた為、日向の事を否定したいと思う。しかし最終的には、貪欲に成長する日向を見て応援する男気溢れる人だ。

天童覚(てんどう さとり)

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星海光来(ほしうみ こうらい)とは『ハイキュー!!』に登場する、「鴎台高校」のウィングスパイカーだ。169cmと小柄でありながら、高い技術力をもち空中戦を制していた「小さな巨人」に憧れた世代であり、1番近いと言われている。初登場は漫画24巻の影山も参加したユース合宿である。全ての技術においてトップクラスである。この影山との出会いが、日向を更に成長させるきっかけとなる。高校卒業後、プロリーグである「シュヴァイデンアドラーズ」でアウトサイドヒッターとして活躍。日向との再戦を果たす。

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山口忠(やまぐち ただし)とは『ハイキュー!!』に登場するキャラクターで、「落ちた強豪、飛べない烏」と呼ばれている「烏野高校」のミドルブロッカー。身長が高くクレバーな月島、天才の影山、最強の囮日向と同期であり、レギュラーに入ることもできず、当初は目立たない存在であった。しかし、自分だけの武器を見つけるべくサーブを特訓し、チームで欠かせない選手に成長。変人だらけの烏野1年の中で一番まともな性格をしており、よくツッコミ役に回る。しかし幼馴染の月島のことになると熱くなってしまう一面も持つ。

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灰羽リエーフ(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

灰羽リエーフ(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

灰羽リエーフ(はいば りえーふ)とは、『ハイキュー!!』の登場人物で、東京の強豪、都立音駒高等学校男子バレー部に所属する1年生。日本人とロシア人のハーフだが日本生まれ日本育ちのため、ロシア語は話せない。名前のリエーフはロシア語で”獅子”を意味する。 バレーは高校に入学してから始めたため、周りから下手だと言われているが、生まれ持った高身長、身体能力、バレーのセンスを兼ね備えている。 主人公の日向翔陽がいる宮城県立烏野高等学校と”ゴミ捨て場の決戦”を実現させるため全国大会への出場を目指していく。

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夜久衛輔(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

夜久衛輔(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

夜久衛輔(やく もりすけ)とは『ハイキュー!!』内で登場する音駒高校のリベロ(R)。主人公日向翔陽(ひなた しょうよう)の所属する烏野高校とは因縁の関係であり、何度も試合を行っており、互いを高め合うよきライバルである。リベロとしての能力が非常に高く、その存在だけで相手のスパイカーにプレッシャーを与えるほどの存在感がある。個性豊かなチームメンバーをまとめるおかん的な役割をしていることが多いが、後輩を叱ったりする一面から鬼先輩と呼ばれることもある。

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白布賢二郎(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

白布賢二郎(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

白布賢二郎(しらぶ けんじろう)は漫画『ハイキュー!!』の登場人物で、宮城県の絶対王者といわれた白鳥沢学園高校バレー部の2年生セッター。中学生のとき、1学年上のスパイカー牛島若利(うしじま わかとし)に憧れて、一般入試で入学した秀才。2年生で正セッターの座を射止めた努力家でもある。派手さはないがミスの少ないトスが持ち味で、強力なスパイカーを生かすトス回しが特徴。“シンプル・イズ・ベスト”を追求する白鳥沢学園のコンセプトにマッチするセッターだ。目立たないが気が強く、実力のある選手たちを支える。

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