リアル(井上雄彦)のネタバレ解説・考察まとめ

『リアル』とは1999年より井上雄彦が『週刊ヤングジャンプ』で連載しているスポーツ漫画。主人公は3人の青年。高校生の野宮は小学生からバスケにのめり込んでいたが、バイク事故を起こし、中退。その時、車いすの青年、戸川と出会う。彼は短距離走の実力ある選手であったが、骨肉腫により右脚を切断する。そして、車イスバスケを通して、目の前の困難と戦っていた。もう1人、高橋久信は野宮と同じ高校のバスケ部に所属していたが、交通事故により下半身不随となる。彼は車イスバスケに熱中し、自尊心の高い自分を変えようとする。

19歳の青年で、車イスバスケチーム東京タイガースに所属している。4.5点プレイヤー。正義感が強く、また、端正な顔立ちをしている。10代の初めに母親を亡くし、それ以来父子家庭である。ピアニストを断念した父親から好きでもないピアノを習っており、正直うんざりしていた。しかし中学生のころ短距離走と出会い、父親の反対を押し切り、ピアノをやめて陸上部に入る。そこで才能を発揮し全国大会決勝まで進むが、決勝レース中に骨肉腫の症状が悪化して、ゴールはできなかった。ローテーション手術を行い、右膝関節から下を切断する。その後は義足もしくは車イスで生活している。しばらくひきこもっていたが、勝田や山内との出会いから、東京タイガースに入る。

高橋 久信(たかはし ひさのぶ)

17歳だが、3巻で誕生日を迎え、18歳になる。自尊心が高く、自分を「Aランク」として、周りの人間を勝手にランク付けする、人を見下した性格をしていた。何でもそつなくこなせる性格で周囲から一目置かれていたが、自転車を盗んだ挙句、トラックと衝突する交通事故に合ってしまう。胸椎の7番である脊髄を損傷し、下半身不随となる。父親が教えてくれたバスケは小学校の頃からやっており、父親との1on1が彼の中の大きな思い出となっている。教育方針の対立から父親が家を出ていってしまった悲しみと母子家庭になってしまったことから、彼のランク付けの癖が始まってしまった。ふみかという彼女がいる。

野宮朋美の関係者

山下 夏美(やました なつみ)

17歳。野宮にナンパされ、同乗したバイクで事故に合い、下半身不随となった。長野県のリハビリセンターでリハビリを行っている。野宮に対し最初は無口だったが、野宮が長野のリハビリセンターに見舞いに行ったときに、心情を吐露している。その後は野宮とのわだかまりが少しずつとけ、友人となっている。心が折れてしまった野宮にアドバイスを与えている。幼少時から漫画を描くことが好きであり、現在は漫画家を目指している。

関(せき)

野宮を慕う努力家。西高バスケ部の後輩で努力を嫌う高橋とは対立していた。野宮の退学後は仕方なく高橋に従っていたが、本心は高橋を嫌っている。

柾(まさき)

野宮を慕う長身の、西高バスケ部の後輩。無口だが、バスケが大好きだった。高橋らによる嫌がらせを受けたことにより、暴力を振るってしまい、短期間の謹慎処分を受けてしまう。そのことを知り家を訪ねてきた野宮。直接は会わなかったが彼の優しさに涙した。

山路(やまじ)

西高バスケ部の先輩で、現在は大学生。大学のバスケ部の練習に野宮を参加させてくれている。野宮に外のシュートを覚える様アドバイスをした。野宮に慕われている。

太田(おおた)

野宮のバイト先の引っ越し業者で働く仲間。格闘家だったが自分には不向きと思い、現在は整体師を目指している。介護ヘルパーとして山内の住むアパートに出入りしている。野宮にバスケに関してまだ伸びしろがあることを伝える。

今井(いまい)

野宮のバイト先の引っ越し業者で働く仲間。人気バンドの夢見るバンドマン。今という瞬間を軽視していたが、野宮と出会ったことにより、自分を見つめなおし、ドームでのツアーを目指すようになる。

木下(きのした)

野宮のバイト先の引っ越し業者で働く仲間。声が小さい。貯金が目的で貯金が貯まったら辞める素振りを見せていた。だが、野宮と出会ったことにより、仕事熱心になる。

秀島 聡一郎(ひでしま そういちろう)

野宮と同じく、プロバスケチーム「東京ライトニングス」のトライアウトを受けた大学生。偶然、テストで野宮と同チームになる。トライアウトのエントリーの受付終了時刻に遅れそうになったところ、野宮が金がないと時間を引き延ばしたおかげで間に合った。そのお礼として財布を無くした野宮に参加費を貸す。見事トライアウトに合格するも、2週間で解雇されてしまう。

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