ランボー/怒りの脱出(ランボー2)のネタバレ解説・考察まとめ
『ランボー/怒りの脱出』とは、80年代アクション映画の金字塔で、収監されたランボーの元にトラウトマン大佐が訪ねて来て、極東での作戦への参加を提案する。その作戦とはベトナムで捕虜になっている兵士を調査することだった。「80年代は筋肉と爆薬がすべてだった」とスタローンも言ってるように、爆薬の量とアクション描写は、それまでの常識を超えている。また「映画史上最もパクられた本数が多い映画」とも言われており、「ベトナム帰還兵」や「ベトナム捕虜救出」がテーマの映画がビデオ店の戦争アクションコーナーに並んだ。
米国CIAの傭兵の1人で、ランデブーポイントでランボーを追って銃撃するベトナム解放民族戦線の部隊に対してヘリコプター上から機銃掃射してサポートした。
刑務官(演:トニー・ミュナフォ)
前作で逮捕されたランボーは服役中に鉱石場での重労働に従事していた。その鉱石場の刑務官。
『ランボー/怒りの脱出』の用語
ベトナム戦争
ベトナム戦争とは、南北ベトナムの統治をめぐる戦争のこと。南ベトナムはアメリカ合衆国、北ベトナムはソビエト社会主義共和国連邦の支援を受けていたため、実質、米ソを始めとする資本主義陣営と社会主義陣営の代理戦争ともいえる。べトナム戦争は1955年に始まり、勝敗が決まったのは1975年の4月30日である。南ベトナムのサイゴン陥落を受け、北ベトナムの勝利が決定した。20年もの間続いた戦争の結果、ベトナムを始めとする世界各国から数百万人もの死者が出た。
ロケットランチャー
ロケット弾の発射と運搬をかねた兵器の総称。車両や航空機に搭載するものから、個人携行型まで大きさはさまざま。使用するロケット弾は基本的に無誘導弾であるため、誘導弾を発射する同様のものとはミサイルランチャーとして区別している。
ソ連
ソビエト社会主義共和国連邦は、1922年から1991年までの間に存在したマルクス・レーニン主義を掲げたソビエト連邦共産党による一党制の社会主義国家であり、ユーラシア大陸における共和制国家。複数のソビエト共和国により連邦国家が形成された。首都はモスクワ。
ベトナム帰還兵
ベトナム戦争から帰還したアメリカ兵のこと。帰国後心理的障害を呈して社会復帰が困難になるケースが見られ社会問題化した。命を懸けて母国のために戦ったのに「大儀なき戦い」をしいられ、厳しい反戦運動に直面し、祖国に暖かく迎え入れられるどころか批判の対象になってしまったことが原因と言われている。
『ランボー/怒りの脱出』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ポドフスキー中佐役は当初ドルフ・ラングレンだった
ランボーを拷問するソ連軍のポドフスキー中佐はもともとドルフ・ラングレンが演じることになっていた。しかし同じ年に公開された『ロッキー4/炎の友情』の敵役ドラゴをドルフ・ラングレンが演じており、主役と敵役のキャスティングが被ってしまうため契約を撤廃されたという逸話がある。
前作で右腕に負った傷が残っている
第一作目でランボーは保安官たちとの戦闘で右腕を負傷し、その傷を自分で縫合するシーンがあるが、その傷痕が本作でも残っているのが確認できる。
脚本はベトナム帰還兵からの手紙が元となっている
前作の公開後、多くのベトナム帰還兵からスタローンのもとにファンレターが届いた。その中に、「是非、捕虜を題材にした続編を作ってほしい」というものがあり、スタローンはこの手紙をもとに脚本を執筆した。
『ランボー/怒りの脱出』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ランボー「I’m expendable(俺は捨て石だ)」
ランボーにとって今回のミッションとしては受ける必要のないものであったが、自分が使い捨ての駒として利用されている事を知りながら、自分と同じように見捨てられた人を救うために危険な任務を引き受けたことから出たセリフだと思われる。このセリフによってランボーはヒーローというよりも、ただの消耗品というイメージを決定付けた。
ちなみにランボーを拷問するソ連軍のポドフスキー中佐はもともとドルフ・ラングレンが演じることになっていたが、同じ年に公開された『ロッキー4/炎の友情』の敵役ドラゴをドルフ・ラングレンが演じており、主役と敵役のキャスティングが被ってしまうため契約を撤廃されたという逸話がある。
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目次 - Contents
- 『ランボー/怒りの脱出』の概要
- 『ランボー/怒りの脱出』のあらすじ・ストーリー
- 新たなミッション
- 敵地への潜入
- コー・バオの死
- ランボーの反撃
- ランボーの帰還
- 『ランボー/怒りの脱出』の登場人物・キャラクター
- ジョン・ランボー(演:シルヴェスター・スタローン)
- サミュエル・トラウトマン大佐(演:リチャード・クレンナ)
- マードック将軍(演:チャールズ・ネイピア)
- コー・バオ(演:ジュリア・ニクソン)
- パドフスキー中佐(演:スティーヴン・バーコフ)
- エリクソン(演:マーティン・コーヴ)
- バンクス(演:アンディ・ウッド)
- ヴィン大尉(演:ウィリアム・ジェント)
- キン大佐(演:ダナ・リー)
- タイ軍曹(演:ジョージ・チュン)
- ユーシン軍曹(演:ボージョ・ゴーリク)
- ライファー(演:スティーブ・ウィリアムス)
- 刑務官(演:トニー・ミュナフォ)
- 『ランボー/怒りの脱出』の用語
- ベトナム戦争
- ロケットランチャー
- ソ連
- ベトナム帰還兵
- 『ランボー/怒りの脱出』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ポドフスキー中佐役は当初ドルフ・ラングレンだった
- 前作で右腕に負った傷が残っている
- 脚本はベトナム帰還兵からの手紙が元となっている
- 『ランボー/怒りの脱出』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ランボー「I’m expendable(俺は捨て石だ)」
- ランボー「最大の武器は頭脳です」
- ランボー「日々を生きていきます」
- 『ランボー/怒りの脱出』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):フランク・スタローン『Peace In Our Life』