信長の野望シリーズ(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『信長の野望』とは、コーエーテクモゲームスから発売されている日本の戦国時代を舞台にした歴史シミュレーションゲームであり、これまでシリーズ化されている。ゲームプロデューサーはシブサワ・コウ。プレイヤーは戦国大名となり、内政開発や軍備増強をして、他の大名と戦って勢力を拡大し、最終的には日本全国を統一するのがゲーム目標となる。

『信長の野望・烈風伝』では元服した武将が登場するとこのようなメッセージが出る。

自家の武将を増やす方法として、一般的に以下の方法がある。

①元服:だいたい15歳になると、決められた城に武将が登場する。どの城にどの武将が登場するかはある程度決まっていることが多い。作品によっては、大名武将や配下武将の一門(息子や兄弟など)のみが元服によって登場することもある。

②登用:自家の領内にいる浪人を登用する。

③内応:他の大名家の配下武将に対して自家に寝返るように説得する。

④合戦:合戦で敵武将を捕らえて、戦後処遇の際に登用する。

能力値

武将には能力値というものが設定されており、得意不得意といった特徴が表されている。
能力値はコマンドの効果や成否、合戦での部隊攻撃力などに影響する。
ここでは主な能力値と影響するコマンドなどの一例を紹介する。

政治:政治的な力量を数値化したもの。この数値が高いと、内政のコマンドの効果が上昇し、外交や登用コマンドの成功率が上昇する。
武勇:武将の個人的な強さを数値化したもの。この数値が高いと合戦での部隊攻撃力が上昇し、敵により大きくダメージを与えることができる。
知略:計略の巧みさなどを数値化したもの。この数値が高いと外交や調略コマンドの成功率が上昇する。合戦中の調略成功率も上昇する。
統率:部隊指揮の巧みさを数値化したもの。この数値が高いと合戦での部隊防御力が上昇し、こちらの被害を減らすことができる。

『信長の野望・創造 戦国立志伝』の武将画面。表示されている武将は「真田昌幸」。
この作品では各能力の最高基本値が100なので、この武将はバランス良く能力値が高いことが分かる。

忠誠度

金銭や兵糧を与える「褒美」。与えた武将の忠誠度が上昇する。

武将の大名に対する忠誠心を表した数値。忠誠度が高いと自家を裏切りにくくなるが、逆に低いと他家に寝返ってしまうこともある。
作品によっては相性が数値で設定されていて、数値が近いと相性が良く、忠誠度が高くなる。逆に数値が離れていると相性が悪く、忠誠度も低くなる。
忠誠度を上げるには金銭や兵糧、家宝などを与えると上昇する。
家宝などを没収したり、他家の調略にかかったりすると忠誠度が下がる。

一門

毛利隆元は毛利元就の嫡男である毛利家の一門武将。元服すると元就と同じ居城に登場する。

一族にあたる武将のことを「一門武将」と言い、元服すると父親などの居城に登場する。
特に大名の一門武将は忠誠度がさらにプラスされ、裏切りにくくなる。作品によっては絶対裏切らないこともある。
選択した大名が亡くなった場合、後継者を決めてゲームは続行されるが、作品によっては大名の一門武将しか継げない作品もある。
また跡を継いだ一門武将に対して、他の一門武将が不満を持ち、大名家から独立して別な大名家を立ち上げることもある。
その場合、あらかじめ後継者を決めて隠居してしまえば問題ない。

シナリオ

このゲームでは、さまざまな年代で遊ぶことができる。
戦国時代を舞台にしているが、北条早雲が活躍した15世紀終わりから、大坂の陣まで幅広い。
『信長の野望』ではあるが、信長が生まれる前や亡くなった後の時代で遊ぶことができる。
以下は登場する主なシナリオである。作品によって存在するものと存在しないものがある。
シナリオの登場武将数は1560~1570年代でピークを迎え、だんだん減少していく。

1495年:応仁の乱が発生し、戦乱の時代が幕開けしてしばらく経った頃のシナリオ。
1534年:織田信長が誕生した頃のシナリオ。
1546年:信長が元服した頃のシナリオ。
1560年:信長が今川義元と戦った桶狭間合戦の頃のシナリオ。
1571年:信長が各地の大名から包囲網を組まれていた頃のシナリオ。
1582年:信長が本能寺の変で亡くなる前のシナリオ。
1589年:豊臣秀吉が全国統一を目前にしていた頃のシナリオ。
1600年:東軍と西軍が戦った関ヶ原合戦の頃のシナリオ。
1614年:徳川方と豊臣方が戦った大坂の陣を題材にしたシナリオ。

以上は史実を題材にしたシナリオだが、他に時代や年齢に関係なく作品の武将が全員登場する仮想シナリオもある。

このように様々なシナリオで遊ぶことができる(画面は『信長の野望・創造』)。

家宝

家宝はアイテムのようなもので、与えると武将の能力値などが上昇する。また、配下武将に与える場合は忠誠度が上昇する。
家宝は由緒ある名品・名器・名刀と呼ばれるものが多く、茶器・刀剣・名馬・書物・舶来品などに分類される。
基本的には物資購入のコマンドで手に入れられるが、作品によってはイベントで入手できることもある。
多くの作品では特定の家宝を初期状態で所持している武将もいる。

古代中国「周」の時代に太公望が書いたとされる兵法書「六韜」など、古代の兵法書も家宝として登場する。

官位

官職の等級のことで、日本の場合は律令官制によるものであり、戦国時代においては武家の場合、その序列を表すことが多い。
基本的には朝廷交渉を行い、大名が叙任する形となる。官位は配下武将に授けることもでき、配下武将の忠誠度が上昇する。
官位が叙任されると叙任武将の政治などが上昇する。
官位の種類は作品によって差があるが、最高位はだいたい正一位の関白であることが多い。

官位が授けられると、「(官位名)を授ける」といった公家からのメッセージが表示される(画面は『信長の野望・覇王伝』)。

大名

大名家といっても、戦国大名から豪族、国人領主、さらには本願寺勢力など幅広く登場する。
初期の作品では登場する大名家は少なかったが、有名どころからマイナーなところまでだんだんと増加していった。
大名家は家紋で判別され、例えば織田家は「織田木瓜」、豊臣家は「太閤桐」、徳川家は「三つ葉葵」などのように区別される。
大名家の家紋判別は『信長の野望・戦国群雄伝』で登場し、『信長の野望・覇王伝』以降で確立した。

各大名の統治範囲はシナリオごとに史実の勢力図を元にしたものが再現されている。
例えば1582年のシナリオでは、織田家が近畿地方を中心に広大な勢力圏を築いており、信長の天下統一目前の状況が再現されている。
また、各大名の外交関係も史実に基づき再現されている場合が多い。
織田家を例に挙げると、織田信長は徳川家康と同盟を結んだことから、織田家と徳川家が初期状態で同盟関係となっているシナリオがある。

プレイヤー以外の大名はコンピューターの判断で、国力を増強したり、他国へ攻め込んだりなどする。
作品によっては大名ごとに「格付け」というものが設定されていて、格付けが高いと大勢力になりやすく、格付けが小さいと勢力を拡大しにくいという特徴がある。
織田信長や豊臣秀吉、徳川家康などといった天下人・名将が高く設定されている。

領地単位

大名家の領地単位は『信長の野望・武将風雲録』までは国だったが、次作の『信長の野望・覇王伝』から城になった。
つまり国単位の場合は、全ての国を統治、城単位の場合は、全ての城を統治すると全国統一したことになる。合戦で攻め込むところも同様である。
『信長の野望・覇王伝』以降のほとんどの作品では「尾張国」や「美濃国」のように国割りになっていて、登場する城は必ずどこかの国に属する。
ただし、国のうち「陸奥国」と「出羽国」は多くの作品で「陸奥・陸中・陸前・磐城・岩代(陸奥国)」、そして「羽後・羽前(出羽国)」のように分けられる。

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