BEASTARS / ビースターズ

BEASTARS / ビースターズ

『BEASTARS』とは2016年より板垣巴留が『週刊少年チャンピオン』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。肉食獣と草食獣、爬虫類や鳥類などの様々な動物が共存する世界を舞台に、全寮制の学校チェリートン学園に通う悩めるハイイロオオカミの高校生・レゴシが、恋愛や部活、家族との関係や社会での関わりを通し、種間の違いに葛藤しながら成長していく青春を描く。擬人化された肉食獣と草食獣の対立や異なる種間の相互理解を巡るすれ違いが生み出すドラマは国内のみならず海外にも厚い支持を受ける。

BEASTARS / ビースターズのレビュー・評価・感想

BEASTARS / ビースターズ
8

狼とウサギの交錯する運命!複雑な種族社会を描く傑作アニメ

『ビースターズ』は、中高一貫のエリート学校・チェリートン学園を舞台に、肉食獣と草食獣が共存する複雑な社会の中で繰り広げられるドラマチックな物語です。物語の冒頭、草食獣であるアルパカのテムが肉食獣に殺される「食殺事件」が発生し、学園内の緊張が一気に高まります。この事件をきっかけに、肉食獣と草食獣の間に潜在する不信感が表面化し、登場人物たちの関係性や心の葛藤が深く描かれることとなります。

物語の中心にいるのは、ハイイロオオカミのレゴシ。彼は巨大な肉食獣であるがゆえに、無口で控えめな性格ながらも、周囲からは危険視されてしまいます。そんな中、演劇部の役者長でカリスマ的存在のアカシカ、ルイとの複雑な関係性や、小さなウサギの少女ハルとの出会いが、レゴシの心に大きな変化をもたらします。ハルとの交流を通じて、レゴシは自分の中に眠る肉食獣としての本能と向き合い、彼女への純粋な恋愛感情に揺れ動くようになります。

『ビースターズ』は、単なる学園ドラマにとどまらず、種族間の対立や偏見、社会的な階層問題といった深いテーマを扱っています。肉食獣が持つ本能と社会のルールとの間で葛藤するレゴシの姿は、視聴者にとっても共感しやすく、物語に引き込まれる要因となっています。また、レゴシの成長を通して描かれる、自己受容と他者への理解の重要性は、普遍的なメッセージとして響きます。

一方で、物語の進行と共に描かれるアクションシーンやサスペンス要素も見どころのひとつです。特に隕石祭篇では、ハルを救うためにシシ組に乗り込むレゴシの勇姿が印象的であり、彼の決意と成長が如実に表れています。また、学園内の食殺事件の真犯人を探し出すためのミステリー要素も、物語を一層緊張感のあるものにしています。

『ビースターズ』は、エンターテイメントとしての楽しさと同時に、現代社会の複雑な問題を映し出す鏡のような作品です。肉食獣と草食獣という種族の違いを超えた絆や愛、そして自己の本質と向き合う姿勢が、読者の心に深く刻まれることでしょう。この作品は、単なる動物たちの物語ではなく、人間社会にも通じる普遍的なテーマを描いた、見逃せない作品です。

BEASTARS / ビースターズ
10

動物のみが繰り広げる物語

この漫画は、2016年から2020年まで、週刊少年チャンピオンで連載されていた漫画です。

この漫画では、人は出てこず、様々な動物が人と同じようなライフスタイルで生活しています。

イメージで言うと、ディズニームービーの『ズートピア』のような感じです。

様々な動物が、人間のように服を着て人間と同じように学校に行ったり、働いたりしています。

この漫画は、主人公である高校生ハイイロオオカミ”レゴシ”が、様々な動物と関わり、自分の生き方を探していく物語です。

この漫画で最大のキーとなるのが、「肉食獣と草食獣」です。

動物には、肉食動物と草食動物が存在します。 草食動物は、肉食動物に食べられる存在です。

この漫画では、一見草食動物と肉食動物が共存するために、肉食動物は肉を食べないように過ごしています。

しかし、草食動物がいないところで肉食動物は肉を食べており、一部の草食動物はそれに気づいていながらも一緒に過ごしています。

そうした生活の中で、主人公のレゴシは2種間の歪んだ関係、肉食動物とは何なのかと悩み、いろんな動物と戦いながら成長していきます。

メスうさぎと恋愛したり、かけがえのない親友のシカとの時間を通じて、草食動物の美しさと強さを学んでいきます。

この漫画は、擬人化した動物達が各々の動物の特徴を出すとてもユニークな漫画です。

草食動物の劣等感、肉食動物の葛藤、異種族恋愛の難しさなど、普段の私達の生活では考えることのないようなことをこの漫画では味わうことができます。

この漫画は、すでに完結しています。なので、最初から最後まですぐに読むことが可能です!

良ければぜひ読んでみてください!

BEASTARS / ビースターズ
10

同じ動物として、ちゃんと生きたい

本屋さんで手に取って、読もうかどうしようか迷ってる人がいたら迷わず自信を持ってオススメする作品である。
登場人物ならぬ登場動物がかっこいいし、かわいいし、愛しい。
すべての動物たちへ動物愛が半端なく溢れる。
ストーリーはシュールで深い、ゆえに興味深い。
差別問題を取り上げているようにも思うし、弱肉強食反対を唱えているようにも思う。
心に刺さる言葉もあちこちに散りばめられていて、ふと立ち止まって見返していたときも多々あった。
絵も描き込められていて、血の描写が生々しくリアルだった。
自分も嗅覚の鋭い動物にでもなったかのような感覚である。

推しの動物ができる。オオカミやシカやライオンやパンダ、甲乙つけられなく好きになる。
動物園に行きたくなる。動物たちがたわむれている様子を間近で観察してみたくなる。
近場の動物園に行って、ライオンやキリンと話がしたくてたまらなくなる。
テレビで犬や猫が出てくると勝手に親近感もわいた。いつのまにか彼らの性格なんかも分析している。
動物図鑑も見てみたい。毒のある爬虫類や絶滅危惧種なんかを根こそぎ調べて詳しくなりたい衝動に駆られた。
しばらく肉が食べられなくなった。肉を見ると吐き気を催して辛いのだ。
自分の中の探求心という野生動物が目を覚ます、今まで味わったことのない新鮮な作品である。

BEASTARS / ビースターズ
10

人間らしさと満載の獣たちが描く、激しくもちょっと甘酸っぱい学園ストーリー、BEASTARS。

肉食獣と草食獣が共存し生活する世界の学園の生徒、レゴシという狼が主人公の、アクション多めの激しめな学園ものの漫画、BEASTARS。
2016年から2020年まで、週刊少年チャンピオンで連載された、板垣巴留の作品だ。
2019年にはアニメ化もされ、第1期、第2期と放送された。
元々主人公のハイイロオオカミ、レゴシというキャラは「ビーストコンプレックス」という作品に登場したキャラだった。
彼が人気を得たため、BEASTARSの主人公に学生として登場している。
彼が通っているチェリーントン学園でアルパカの生徒が肉食中に食殺されるというショッキングなオープニングだ。
そしてヒロインのドワーフウサギのハルとレゴシの出会いも、レゴシの本能が暴走してハルを襲ってしまうという獣ならではのエピソードなのである。
狼という強い肉食獣だが、目立たずひっそりと生きていきたいレゴシ。
彼が様々な事件に巻き込まれ、友情、恋愛感情、己の強さへの感情を、日々模索、葛藤していくのだ。
この漫画の魅力は、ストーリーの展開の面白さだけでなく、登場するキャラクターの表情や種族の多さだと感じる。
登場するのは全て動物であるのに、仕草や振る舞い、思考が実に繊細に、自然に描かれているのだ。
特性も実在する動物のさまをしっかりと反映しているにもかかわらず、なんとも人間くさいキャラクターたちが巻き起こす日常と非日常の日々。
学生らしからぬトラブルに立ち向かう彼らの世界に引き込まれると、いつの間にか抜け出せなくなっていることだろう。
そしてラストのレゴシとハルらしい終わりかたがとても気持ちいい。
途中で世界観が変わることなく、飽きずに読み進めることができる漫画であると言えるだろう。

BEASTARS / ビースターズ
8

「BEASTARS」はアニマルウェルフェアを分かりやすく子どもに伝えるツールになりえる

2018年にマンガ大賞を受賞した「BEASTARS」。
本編は完結しているが、2021年からはアニメの第二期もスタートし、さらに注目を集めた。
BEASTARSの主人公はハイイロオオカミのレゴシ。
レゴシの通う全寮制の学校が舞台を中心に物語はスタートしていく。

まず抑えておきたいのは、BEASTARSの世界観だ。
BEASTARSの中には人間が登場しない。
生活しているのは全て動物達で、肉食動物と草食動物に分けられる。
肉食動物と草食動物が、みんながベジタリアンで、同じ空間で一緒に生活している。
肉食動物が草食動物を襲うことも食べることも、最も禁忌なタブーとして、法律で裁かれるのだ。
ストーリーも大変面白く、見どころがあるのだが、私はこの草食動物と肉食動物がベジタリアンとして仲良く暮らすという世界観にまず驚かされた。
それは、今世界的に注目され、日本でも見直しが進められているアニマルウェルフェアに通じるものがあったからだ。
息子にアニマルウェルフェアが何なのか聞かれたときに、自分自身がふんわりとしか理解しておらず、分かりやすく伝えられなかったのを後悔していた。
こういうことだったのだと頭を殴られた感覚だった。
話をBEASTARSに戻そう。
この世界では肉食動物の苦しみ、草食動物の怯え、両者の葛藤がリアルに描かれる。
お互いに仲良くしたいのに、ふとした時に訪れる肉食動物の本能に、両者は歩み寄りきれないでいる世界なのだ。
そんな時、ハイイロオオカミのレゴシが恋に落ちてしまう。恋のお相手は、ウサギのハルだった。

肉食動物と草食動物の恋愛は可能なのか。
肉食動物と草食動物の共存は可能なのか?
まずは目線を合わせること、とレゴシが言っている。
私たちもそうなのではないか。
アニマルウェルフェアとはこれだ。
まずは私たち人間が、動物達の目線になること。
されたら嫌なこと、怖いこと、悲しいこと、嬉しいことは、動物という枠にとどまらず、生き物であればみんな一緒だと気づくはず。
第1巻にしてその世界観を教えてくれたBEASTARS。
中には食殺と言う怖い描写があるものの、それもまたリアルに通じるものがある。
教材のひとつとしての価値が充分にある素晴らしいマンガだ。

BEASTARS / ビースターズ
8

肉食動物が草食動物と共存する苦悩と葛藤のアニメ!

舞台は二足歩行の動物たちが人間のように暮らす世界、だがそこは草食動物と肉食動物が共存して暮らしていかなければならない世界でもあり、異なる種族が対立したり、禁忌である食肉の問題などを抱えています。
主人公であるハイイロオオカミの高校生・レゴシは、心優しい性格でありながら、オオカミという見た目のせいで周りから避けられていました。ある時、レゴシと同じ演劇部のアルパカのテムが、何者かに食べられて殺されるという、「食殺事件」が起こります。テムと仲が良かったレゴシは、得意な鼻を活かして犯人を突き止めようと動きます。
そんな中、レゴシはドワーフウサギのハルという先輩と出会います。レゴシは徐々にハルの存在に惹かれていきますが、それが本当の恋心なのか、それとも肉食獣としての本能である「食欲」からくるものなのか、ひたすら葛藤します。と言うのも、ハルと最初に出会ったのは、夜の校庭で怪我をしていたハルの血の匂いにつられて思わず捕まえて食べようとしてしまったことがきっかけだったからです。また世界観として、異なる種族での恋愛はあまり良くは思われていないのです。
1期と2期は、テムを食殺した犯人を突き止める話と、ハルとの恋愛の行方・葛藤が同時進行で進んでいきます。人間界では考えられないような問題を抱えて生活する動物の世界でのヒューマンドラマを描いたこの作品、是非一度見てみることをお勧めします。

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10

なりたい自分になるために「BEASTARS ビースターズ」の魅力

オススメできる少し変わり種の「BEASTARS ビースターズ」ですが、他の漫画と変わっているところがあります。
それは、登場するキャラが全て動物なのです。
そんなこと?と思う方もいると思いますが、他と違うのが「肉食動物」と「草食動物」が本能を隠して共存している世界が舞台になっています。

その世界で肉食と草食動物が共に通う学校にいるハイイロオオカミ「レゴシ」くんが
他の動物達と一定の距離を保って、目立たないように暮らしているような青年で、オオカミながら大人しい印象を抱かせる主人公です。

学校の演劇部員である草食動物が「食殺」つまり肉食動物が草食動物を食い殺してしまう事件から、物語は始まっていきます。
犯人がわからない中で、送られる学校生活は疑いの目で肉食動物を見る草食動物と、本能を隠して日常を取り戻そうとしている肉食動物などの描写は、
どことなくギクシャクしていて歪な関係に見えてきます。

そんな中あるドワーフウサギの女の子「ハル」と出会う事で、少しずつ日常が変わっていき片思いの恋をしてしまいます。
オオカミとウサギという普通なら交わる事ない動物が織りなす物語は、どうなっていくのかハラハラしていく展開から目が離せなくなっていきます。
肉食動物としての本能と恋愛感情の境目で、自分の気持ちを見つけるために奮闘していく「レゴシ」と
草食動物の本能的に逃げてしまいそうになるけど、気になってしまう「ハル」との間で埋まるはずのない関係を考えていく物語

他にも魅力的なキャラクター達も、「BEASTARS ビースターズ」の世界観をさらに面白くしていますので、
少し変わった物が見たい人にオススメの作品になっています。

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草食動物と肉食動物の共存社会 作者はあの作家の娘!?

草食動物と肉食動物といえば、相対する生き物で弱肉強食という言葉がある通り食うか食われるかが自然界の当たり前のルールだが、今回この「BEASTARS」というマンガはそのルールを題材にしたマンガで凄くおもしろくアニメ化もスタートするくらい大人気マンガである。
物語は肉食動物と草食動物が共存してる世界の話で舞台は学園ものの設定である。
いきなり第1話から草食動物が肉食動物の何物かに食われるという衝撃のスタートから始まる。
これが後々物語のかなり重要なことになるのだが。
主人公は狼の少年。
すごく優しく引っ込み思案であまり目立ちたくない性格である。
部活で演劇サークルに入ってるのだが裏作業の照明役を任されている。
毎日目立つ事も避けながらマイペースに過ごしていたが、ある日部活の事情で夜中に学校に侵入しなければいけなくなった。
その見張り役として主人公が任されたのだが、たまたまそこに草食動物のウサギが現れ見られた事を焦り主人公はウサギを捕まえようとする。
その時今まで感じたことの無いほどの草食動物に対しての食欲を感じてしまい、食べてしまいそうになるが寸前のところで思い留まることができた。
後日キッカケがありそのウサギと再開するのだが、すごく惹かれる存在になる。
しかしこれは肉食動物としての本能なのか恋としてなのかをわからずもがく狼の話。
そこから最初の草食動物が殺された事件とどう話が絡んでいくかをぜひ楽しみに「BEASTARS」を読んでみて下さい。

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10

平等や差別を深く考えさせられる作品

2018年マンガ大賞の大賞を受賞し、2019年10月にはアニメ化が決定しているビースターズ。登場人物は全て多種多様な動物たちで、彼らが人間のように生活している世界が舞台です。主人公のハイイロオオカミのレゴシは、ある日ドワーフウサギのハルに興味を持ち次第に惹かれていきます。しかし肉食動物は草食動物を食べる本能があり、レゴシは必死でその本能と向き合い、自分の中の欲とその欲に勝てなかった食殺を起こしてしまった者達と戦っていきます。一見動物たちの世界の話だと思いますが、異種族恋愛や草食動物や肉食動物のお互いの差別、上下関係など、全て人間の世界で起こっていることがこと細かく描かれています。当たり前のように同族と結婚しなければならないという世間の目の中、異種族と恋に落ちてしまったカップルたちの生きづらさ。弱い者は強い者に守られて生きていかなければならないがために強い者に服従している社会。多様な種類の者たちがいる中でどのように上手く生きていくのか、全てが深く考えさせられるものでした。しかし全てが人間とリンクする訳ではなく、肉食動物の彼らは時に友達をも食べてしまいます。動物達のそれぞれの苦しみや悩み喜びといった動物事情も読んでいて新鮮でおもしろいです。共感する部分が多くあり、キャラクターも魅力的でオススメの作品です。

BEASTARS / ビースターズ
10

久々のヒット、男女問わずおすすめ

動物の世界で繰り広げられる肉食動物、草食動物の確執や、学校を舞台にした青春、様々な要素が取り入れられている作品です。
主人公であるレゴシは大型肉食目であり、強い力を持っていますがそれを良しとせず、草食動物に憧れすら抱いています。
肉食、草食の共学に通っているレゴシが、ある時校内で兎族の女生徒ハルに恋をしてしまう、そんなところから物語が始まっていきます。
何がいいって主人公の性格が可愛いんです。高校生なのに擦れてなくて、ちょっと世間知らずで、でも達観してる部分もあって。
特に草食動物への対応は彼のフェチもあるのかもしれませんが、かなり紳士でとってもかっこいいです。
そんな恋愛軸とは別に、校内で草食動物が肉食動物に食い殺されてしまう事件も冒頭で起きます。
最新刊ではすでに犯人が捕まっていますが、誰が犯人なのか全く見当がつかず、ミステリー的な要素も私がハマった要因の一つです。
レゴシは演劇部に所属しているのですが、部長であるアカシカのルイとレゴシの関係にも目が離せません。
ルイは肉食動物には力で絶対に敵わない自分に凄いコンプレックスを持っていて、肉食獣としての力を隠そうとするレゴシの態度が最初から気に障って仕方ないんです。
レゴシが退学してからは学外に舞台が移るので、これからの展開に大注目です。

BEASTARS / ビースターズ
8

マンガ大賞も受賞した名作!!

宝島社『このマンガがすごい!2018』オトコ編第2位!
2018年のマンガ大賞も受賞した話題沸騰中の作品!

【2019年10月にはアニメ化決定!】
アニメを見る前に是非マンガを読んで見て欲しい!

人間は出てこず、肉食獣と草食獣が共存する世界の物語。
そこには人間の世界にもあるような差別、愛、弱さや希望…数々の心を揺さぶる部分がある動物版青春ヒューマンドラマ!!

主人公ハイイロオオカミの少年レゴシの身の回りで起きる食殺事件や学校行事、とある女の子との恋愛など物語のポイントは多数!
ほのぼのとした日常から殺伐としたバトルシーン、甘酸っぱい恋愛シーンなど見ていて飽きない。
絵に多少の癖があるため人を選ぶかもしれないが、物語は幅が広く万人受けする面白いマンガ!

今まで知らなかった動物の知識がキャラクターの特性として現れていたり、
嫌いだと思っていた動物が良いキャラクターで好きになったり動物への見方が変わる!
主人公以外のキャラクターも個性豊かで誰かしら気に入ると思います!
全力で生きる主人公の姿に心揺さぶられることも!?

小さい子供よりは大人にお勧めの本作品
近々マンガを読んでいない人にもお勧め!気に入ること間違いなし!

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8

社会における他者との関わりについて

草食動物と肉食動物が擬人化された世界で、両者の共存を背景に描かれた群雄劇。
主人公は、チェリートン学園に通う17歳のハイイロオオカミのレゴシ。物語は、同じ演技劇部のアルパカのテムが何者かによって、食殺されたところから始まる。ハイイロオオカミのレゴシは、大型の肉食動物であるという理由で、部員である草食動物達に「犯人ではないか」と疑われるが、テムと仲が良かったことや草食動物思いの優しい性格であることから、疑いはすぐに晴れた。
しかしある夜、演劇部の稽古中に偶然見かけたウサギのハルに肉食動物としての本能を抑えきれず、襲いかかってしまう。寸前で、レゴシは理性を取り戻し、食殺には至らなかったものの強い自己嫌悪に苛まれてしまう。
肉食動物と草食動物が共存する社会で、様々な種族の種族ならではの悩みや不安、葛藤が描かれている本作品は、高校生という子供でも大人でもない多感な時期のキャラクター達が、他者との関わりを経て自分のあり方や存在意義を自問自答し成長していく。
動物が擬人化しているので、「漫画の世界だけの話」と思いがちだが、私たちが人間社会を生きていくうえで、共感できる部分は数多くあるだろう。
また、動物特有のリアルな習性にもフォーカスされており、そこも見どころの一つである。
アニメ版では、躍動感あふれるレゴシの戦闘シーンも注目である。

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鳥肌立ちました

アニメの見所は「哀感」。大人向けのアニメだと感じた。各キャラクターの目線になり物語が展開していくのはどのアニメでもあるのだが、この作品は、それぞれが何かしら悩みを抱えているのが印象的だ。チェリートン学園3年のアカシカのルイと、シシ組No2の実力者、マサイライオンのイブキ。「”食う者と食われる者”である肉食獣と草食獣がギリギリで手を取り合って社会を作っている」というユニークな世界観の中で描かれる、二匹の最後のシーンは圧巻だ。ボス亡き後、イブキはルイをシシ組の新しいリーダーに据える事を提案した。ルイがシシ組を抜けたいと聞き、その覚悟に迫るためにイブキはルイを襲おうとした。結果、インドライオンのフリーに射殺されたが、これは、以前にイブキがフリーに頼んでいたことだった。過去に生餌とされそうになったルイは、草食動物としてのコンプレックスをもっている。シシ組の組員の前では草食獣の肉を食したりと強く振る舞うが、無理をしているルイを1番心配しているのはイブキだった。イブキはシシ組のこと1番に考えていたが、同時にルイとの関係も深くなる。お互いに譲れない想いがあったのだ。エンディング曲「優しい彗星」は、YOASOBIがBEASTARSの為に書き下ろした。この曲を聴くと、イブキが射殺されるシーンが脳裏をよぎります。鳥肌がたつって生きていてなかなかない。一度是非ご覧下さい!

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生まれながらの差異をどのように受け止めるのか

動物を擬人化した物語。草食獣と肉食獣の対立が、高校という舞台で繰り広げられる。常に死と隣り合わせだが、堂々と肉食獣を非難できる草食獣。一方で、強い力を持つが、肉食という本能を押さえ込まれ、肩身の狭い生活を強いられる肉食獣。生まれながらの個性に振り回されなければならない世界。そんな理不尽な世界の中で、自分の生きる意味をなんとか見つけようともがく高校生たちの心の描写に引き込まれる。ハイイロオオカミである主人公のレゴシは、肉食獣の力を否定しようともがく。しかし、本能をそう簡単に捨てられるはずもない。矛盾を抱え苦しむうちに、自分の考えが本能から来るものなのか、それとも理性から来るものなのか、区別できなくなっていってしまう。それでも、自分のやりたいこと、出来ることをなんとか見つけ出して前に進み続けるその姿に、勇気を貰う人も多いのではないだろうか。誰もが一度は経験した、自分に対するコンプレックスや、自分が何者かわからないという葛藤を、上手く表現した作品になっている。生まれながらの差異による差別や生きづらさをどのように受け止め、乗り越えていくべきなのか。多種多様な動物を用いることで、この問いに対する様々な答えを示してくれる作品である。

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新しいジャンルの青春物

平たく言うと「獣系ストーリー」なので、アクが強目の漫画ではあります。実際私も半分動物半分人間なキャラクター描写に最初は食わず嫌いしていました。
ただ実際読んでみると、ストーリー展開がめちゃくちゃ早く、一気にぐいぐい世界観に引き込まれて行きます。

BEASTARSは主人公のオオカミ(レゴシ)の友達であるアルパカのテムが、何者かによって食殺されてしまうことから始まります。
肉食獣と草食獣が共存する世界の中で、食殺は一番のタブーとされています。
食殺の犯人探しは勿論のこと、同時進行でレゴシの初恋も発展していきます。
恋のお相手は可愛らしいドワーフウサギのハルちゃん。しかし可愛い見かけとは裏腹に友達の彼氏にも手を出すなかなかの尻軽ちゃんです。
ハルはレゴシの尊敬するアカシカのルイ先輩とも関係を持っていて、読んでいて「あーそうくるのね」って思わず言ってしまいそうになる展開がいくつもあります。
BEASTARSは週刊少年チャンピオン連載ながら作者は女性です。そのお陰か女性は良くも悪くも心理描写がリアルで、男性はカッコよくかつ個性的で魅力的なヒーローに描かれています。
主人公のレゴシの成長っぷりもおススメですが、彼を支えている周りの大人がまた渋くカッコよくそれぞれ描かれているので、自分の「推し獣」が出来ること間違いなしの作品です。

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10

BEASTARSの面白さ

BEASTARのレビューです。BEASTARSは週刊チャンピオンにて連載されている漫画です。板垣巴留が作者で、漫画大賞2018を受賞した作品です。
この漫画は、動物たちが擬人化された世界の話です。主人公はハイイロオオカミのレゴシで、肉食動物ながらもボーっとしていて冴えない青年です。レゴシは中高一貫校のチェリートン学園に通っている高校2年生で演劇部の美術チームに所属しています。
ある日、このチェリートン学園に通っている草食動物のアルパカのテムが肉食動物によって食べられるという食殺事件が起こります。レゴシはテムのことを食殺したのは誰かを突き止めようとする中で、肉食動物は草食動物を食べないのではなく闇市で食べている肉食動物がいる事実や、ドワーフウサギのハルと出会いその魅力に惹かれたりと、様々な経験をします。

キャッチコピーが動物版青春ヒューマンドラマとあるだけ、自分が納得できるまで考え続けたりと、かなり青臭い行動が目立ちます。そこがとても面白い部分です。
レゴシについてだけ述べてきましたが、魅力的なキャラクターが他にもたくさんいます。学園全体を統べる"ビースター"の称号を目指すアカシカのルイやルイと密接な関係のドワーフウサギのハル、レゴシを好きなハイイロオオカミのジュノなど彼らが巻き起こす青春群像劇がBEASTARSなのです。

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独特の世界観と魅力的なキャラクター、引き込まれるストーリー

(あらすじ)動物たちが人間と同じように二足歩行して生活する世界でのお話です。舞台はチェリートン学園という動物たちの学校。そこでは肉食も草食もみな共生しています。主人公のレゴシは大柄で迫力はあるけれど心の優しいハイイロオオカミの少年。演劇部の裏方として仲間たちと平和な日々を過ごしていました。ところがある日、同じ演劇部のアルパカのテムが何者かに食い殺されてしまうという事件が起きます。レゴシはそれをきっかけとしてさまざまな出来事に巻き込まれていきます。

(感想)登場人物がみんな動物という作品はあまり読んだことがなかったのですが表紙がかっこよくて1巻を買いました。世界観や設定がかなりリアルで、動物ものと言っても人間社会と同じような規則が定められており、キャラたちの会話も、まさにそんなことを喋りそうだなと想像できて面白いです。キャラクターも魅力的で、主人公のレゴシをはじめ、個性豊かな動物たちが登場します。ぶっとんだキャラクターというよりは、草食獣として肉食獣として、自分の生き方や在り方を一生懸命に探しているところが個人的に大好きです。絵柄も線が太くひとつひとつのコマが大きく迫力があり、バトルシーンは躍動感あってとても面白いです。字や絵が大きめなので展開もわかりやすくドラマティックです。成長していくレゴシの青春模様を描きながらも、肉食獣と草食獣との共存についても考えさせられる奥深いストーリーです。読み始めたら続きが気になって止まらなかったです。

BEASTARS / ビースターズ
10

斬新な世界観でどんどん引き込まれていく

まず、この漫画は動物の学園物です。未読の方には想像しにくいかもわかりませんが、狼や虎、フラミンゴやウサギが同じ学校に通っています。普通の学校と同じように、部活や時には恋もします。一見すると、ほのぼのファンタジーのように聞こえまますが、肉食動物には肉食動物の、草食動物には草食動物の苦悩があります。
冒頭、アルパカのテムが学校で殺されてしまいます。警察の見解では、肉食動物の犯行を疑います。周りの草食動物は、肉食動物に対して疑心暗鬼になり、肉食動物の方も勝手に疑われていい気はしません。そんな中、殺されたテムと同じ美術部のハイイロオオカミのレゴシの様子がおかしい。もともとおかしい子なのだけど、特におかしい。でも、このおかしい理由は、後で直ぐにわかります。
レゴシはオオカミでありながら、優しく大人しい、友達思いの男の子。でもそこは肉食獣。ちょっとスイッチは入っちゃうと、やっぱり怖いんですよね。
でも私はこのレゴシにとても魅かれます。普段おどおどしてるのに、時々なんとも言えない色気があり、獣なのにドキってします。
このレゴシを中心に話が進んでいきますかが、一見草食動物と肉食動物が平和に共存している世界ですが、やはりそこは歪みが生じ、闇の部分も出てきます。
今までにない世界観のお話で、一度読む価値ありです。読むにつれて、だんだん面白くなってくる事間違いなしです。

BEASTARS / ビースターズ
8

動物世界の種族差を描く作品

物語の始まりは、アルパカのテムが誰かに殺害される場面から始まる。肉食獣と草食獣が共存し、中高一貫全寮制でもあるチェリートン学園で、犯人は学園内の肉食獣なのではと噂される。その中で雄のハイイロオオカミである主人公のレゴシは、友人であったテムの片想い相手の羊・エルスにテムの遺したラブレターを渡そうとするが、誤解を受けてしまう。エルスにラブレターを渡せ、エルスからの誤解は解け、みんなにも伝えると言われるが、それは死んだテムの片想いも周りに知られてしまうこと、またハイイロオオカミである自分は怖がられることに慣れていると拒否をする。
オオカミでありながら、捕食者である自分を嫌悪するレゴシではあるが、学園の絶対的カリスマであるルイの頼みで、深夜の演劇練習の見張りをしている際に、ウサギのハルに出会う。見張りとして捕まえたその時に捕食者としての本能が現れてしまう。その場は事なきを得たが、演劇部の美術チームであるレゴシは、新入生歓迎会のための花を貰いに園芸部へ向かう。そこで出会ったのは、自分が食べようとしてしまったハルだった。ハルに初めて雄として扱われ、恋愛感情を抱くレゴシであったが、ハルは本能的に捕食者であるレゴシを怖がっていた。また、ハルはルイと恋仲でもあった。
肉食獣と草食獣という壁は、人間の人種と近しいものを感じさせる。これから先、互いが真に分かり合える日はくるのか、私たちの社会でも大きな課題であると感じさせられる。また、テムを殺した犯人は誰なのか、それも気になるところである。