斬新な世界観でどんどん引き込まれていく
まず、この漫画は動物の学園物です。未読の方には想像しにくいかもわかりませんが、狼や虎、フラミンゴやウサギが同じ学校に通っています。普通の学校と同じように、部活や時には恋もします。一見すると、ほのぼのファンタジーのように聞こえまますが、肉食動物には肉食動物の、草食動物には草食動物の苦悩があります。
冒頭、アルパカのテムが学校で殺されてしまいます。警察の見解では、肉食動物の犯行を疑います。周りの草食動物は、肉食動物に対して疑心暗鬼になり、肉食動物の方も勝手に疑われていい気はしません。そんな中、殺されたテムと同じ美術部のハイイロオオカミのレゴシの様子がおかしい。もともとおかしい子なのだけど、特におかしい。でも、このおかしい理由は、後で直ぐにわかります。
レゴシはオオカミでありながら、優しく大人しい、友達思いの男の子。でもそこは肉食獣。ちょっとスイッチは入っちゃうと、やっぱり怖いんですよね。
でも私はこのレゴシにとても魅かれます。普段おどおどしてるのに、時々なんとも言えない色気があり、獣なのにドキってします。
このレゴシを中心に話が進んでいきますかが、一見草食動物と肉食動物が平和に共存している世界ですが、やはりそこは歪みが生じ、闇の部分も出てきます。
今までにない世界観のお話で、一度読む価値ありです。読むにつれて、だんだん面白くなってくる事間違いなしです。