ロイド・フォージャー/黄昏(SPY×FAMILY)の徹底解説・考察まとめ
ロイド・フォージャーとは遠藤達哉による漫画『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の主人公で凄腕のスパイ。コードネームは「黄昏」で本名は不明。東国の大物政治家ドノバン・デズモンズとの接触を目的とした任務・オペレーション〈梟〉(ストリクス)を遂行するため、精神科医ロイド・フォージャーを名乗り偽装家族を形成する。スパイとしての能力は超一流で、戦闘能力だけでなく変装技術、人心掌握術と様々な技能に長けている。スパイらしく常に冷静で合理的な性格だが、本質的には平和を愛する心優しい青年である。
ショッピングモールのくじ引きで豪華クルーズの旅を当てたアーニャ。たまたまヨルも仕事で同じ船に乗ると言うことで、ロイドは有休を取って家族旅行に行くことにした。
実はヨルの「仕事」とは殺し屋としてのもので、マフィアの親子の護衛であった。ヨルが船内で戦闘を繰り広げているとテレパシー能力で知ったアーニャは、ロイドにヨルが殺し屋であると知られて家庭が崩壊することを恐れ、なんとしても2人を出会わせないよう画策する。
そうとは知らないロイドはアーニャの不条理な言動に振り回されつつ、娘を喜ばせようと奮闘する。
空回りしつつもアーニャとの平和な時間を楽しんだロイド。そんな中、マフィアの命を狙う刺客たちが船底に爆弾を仕掛けたという話がロイドの耳に入る。ロイドは船員に変装して爆弾の解除に成功するが、爆弾は他の場所にも仕掛けられていた。なんとか最後の爆弾を海上に放り投げ、最悪の事態を回避したロイドはアーニャの元へ戻るのだった。
バーリント総合病院の異変
ある時、ヨルはドノバン・デズモンドの妻であるメリンダ・デズモンドと偶然出会い、彼女と友人になる。諜報活動にもその要素を組み込もうと画策するロイドだったが、彼の職場であるバーリント総合病院では小さな問題が発生していた。任務をつつがなく遂行するため、人間関係に気を遣っていたことが仇となり、診療部の部長であるジェラルド・ゴーリーから嫉妬の感情を向けられるようになってしまったのである。
ロイドはなんとか人間関係のバランスを取って相手を持ち上げようとするがうまくいかず、ジェラルドはついに怒りを爆発させる。その彼が取ったのは、保安局に「うちの病院にスパイがいる」との通報を入れるという行動だった。ジェラルドからすれば嫌がらせの一環だったが、実際にスパイであるロイドはこれにより窮地に立たされてしまう。
しかし、ロイドはジェラルドのこの行動を読んでおり、フィオナやフランクリンと協力して「自分は潔白であり、ジェラルドの方がより怪しいことをしていた」という状況を作り出すことで立場を逆転。その上で“尊敬する上司であるジェラルドを必死に庇う”様を演じて見せることで、すっかり彼の歓心を得ることに成功する。
イーデン校バスジャック事件
アーニャたちイーデン校の1年生が、博物館に社会科見学に出掛けることになる。しかし彼女たちの乗るバスは、極左組織「赤いサーカス」の幹部ビリー・スクワイアに目をつけられており、運転手もアーニャたちが乗り込んだ時点で彼の手下と入れ替わっていた。首尾よくバスジャックを果たしたビリーは、人質となった生徒たちに銃を突き付けて自分に従うよう脅してくる。
“出張”と称してスパイ活動中だったロイドは、怪しまれないよう変装して現場に赴くが、アーニャはベッキーやダミアンと協力してなんとかこのピンチを切り抜けることに成功。駆け付けたヨルの胸の中で今さらながら恐怖と安堵に泣き叫ぶアーニャを見て、ロイドは「もう大丈夫だろう」と2人には話しかけずに去っていくのだった。
この時の活躍により、アーニャは2つ目の星を獲得。「ダブルスターライトアーニャ」と称して調子づくようになる。ロイドは「程々にしておけ」と釘を刺す一方、彼女が今回の件で自分でも気付かぬ内に彼女が負っただろう心の傷を案じ、しばらく注意深く見守ることを決める。
この事件で心の傷を負ったのは子供たちだけでなく、事件に巻き込まれたイーデン校のトーマス・オースティンという教師も悪夢に苦しむようになっていた。ヘンリーの紹介でロイドの病院にやってきたトーマスは、そこで彼の診療を受け、己の内の恐怖と向き合い始める。しかしその中でロイドはトーマスが本当に悩んでいるのが“妻との関係の劣悪化”であり、事件はそれが表面化するきっかけでしかなかったことを知り、適切な治療を施しつつも「普通に夫婦関係を維持するのも難しいものなのだ」としみじみ感じるのだった。
名犬勝負
WISEの管理官であるシルヴィアと接触し、情報を交換する日がやってくる。ロイドはカモフラージュのためにアーニャとボンドと一緒に公園に出掛け、同じく犬の散歩の体裁でやってきたシルヴィアに現状について暗号で報告する。超能力でシルヴィアの正体を察したアーニャは、彼女が連れている犬がかつての爆弾事件で保護された個体であることに気付き、「ボンドとどっちが優れた犬か勝負したい」と言い出す。
犬好きのふりをするために、また若干の負けん気もあってシルヴィアはこれに応じるも、結果は引き分け。十分演技したと考えたシルヴィアは引き返していくが、その別れ際に「プロジェクトアップルは、まだ研究チームの一部が活動を続けている可能性がある」との情報をロイドに伝える。
東西諜報合戦
「夫婦であっても相手に不満が無いのは不自然」だと同僚たちに吹き込まれたヨルは、「自分がロイドに感じる不満は何かないか」と思案し、そのピントの外れた言動でロイドを困惑させる。そんなところにWISEからの新しい任務が舞い込み、ロイドはそそくさと家を出立。たまたまフォージャー家にやってきていたユーリは、「あんなに急いで出掛けるなんて、ひょっとして不倫をしているのでは」との疑念を抱く。
ヨルを焚きつけてロイドを追うユーリだったが、その彼も国家保安局の急な仕事が入り職場に向かう。実はこの時、WISEが炙り出した組織内の内通者ウィンストン・ウィーラーが機密情報を手に逃走しており、これが東国の者と合流すればロイドも命が危うい状況にあった。ヨルが今さらながら「これが本当の夫婦なのだろうか」と首を傾げて帰路に就く中、ロイドたちはウィーラーの確保、ユーリたちはその保護を目指す。
国家保安局はこの1件に対して周到な準備を進めており、後手に回ったWISEは翻弄される。変装を見破られたロイドは追撃をかわして下水道に逃げるも、ユーリは直感でこれを見抜いて追跡。下水道でユーリと対峙したロイドは、“ヨルが大切にしている弟”を咄嗟に撃つことができず、苦戦。なんとか彼を殺さないまま制圧するも、腕に傷を負ってしまう。
仲間との合流に急ぐ中、フィオナたちに追い立てられたウィーラーと鉢合わせる。ユーリのふりをしてウィーラーを捕まえようとするロイドだったが見破られてしまい、万全の状態ではなかった影響もあり返り討ちにされてしまう。駆け付けたフィオナがウィーラーを倒し、その身柄はWISEが確保するも、ロイドは首の皮1枚で危機を切り抜けたことを感じて「ここ最近腑抜けていた」と気を引き締める。家に戻ったロイドは、ヨルから「夫婦なのだから少しくらい自分に甘えてもいいし、そうしてほしい」と伝えられるが、今の生活を守るためにこそ完璧なスパイであろうと、一切の隙を見せない己で在り続けようと決意する。それでもその疲労の度合いは深く、翌朝訪ねてきたフランクリンがアーニャに振り回されているのを見ても、「もはやツッコむ元気もない」とばかりに無言で自室に戻ってしまうのだった。
新たな隣人
ロイドたちの暮らすマンションに、オーセンという老夫婦が新しい住人としてやってくる。ロイドは「自分を調査しに来た諜報関係者の可能性もある」と警戒し、夫のジークムントが買い物に出掛ける中、“引越しの手伝い”という体裁で妻のバーバラに接触。親切な近所の青年を装いつつ彼女を観察する。
その頃、ジークムントは初めて歩く街の中で迷子になっており、アーニャとヨルに案内されてどうにかマンションに帰還。自分たちに親切にしてくれるフォージャー家の面々に感謝しつつ、バーバラと老いてなお仲睦まじい様子を見せるのだった。
イーデン校の期末テスト
イーデン校の期末テストの日が迫ってくる。これは後期のクラス分けの指標にもなるため、「ダミアンと仲良くなる」というプランBのためにもアーニャは気合を入れる。しかしロイドはアーニャの成績から見て「通常の手段では望むような点を取ることは不可能だろう」と早々に諦め、何か別の手は使えないかと頭を抱えていた。
そんな折、ふとしたことからアーニャがテスト勉強に苦戦していることを知ったジークムントが、元大学教授としての杵柄を発揮。アーニャに「勉強することの楽しさ」を教え、特に古語の知識量に関してはロイドも「行けるのではないか」との手応えを得るほどになる。
果たしてアーニャは古語のテストでは学年2位の好成績を取り、新たな星を獲得。しかし同時に数学のテストでは赤点を取ってしまい、雷も同時に獲得する。喜び半分、ガッカリ半分な結果となった今回の試験だったが、フォージャー家の人々やジークムントはアーニャの成長を喜び、「この成功と失敗は必ずアーニャ自身の力になる」と彼女を励ます。
一方、ジークムントの指導で学力を上げたとはいえ、アーニャが古語に対しては特異な才能を発揮したことを訝しんだロイドは、「この子はかつて古語を日常的に使う特殊な環境にいたのではないか」と考え始める。
スキー場の殺人未遂事件
「スキーをしてみたい」というアーニャの望みを叶えるため、フォージャー家の面々はスキー場へと繰り出す。吹雪に見舞われた彼らは、ペンションに飛び入りで宿泊することとなるも、ここで宿泊客が何者かに刺された状態で発見されるという事件が発生する。
吹雪に閉ざされたペンションで、次々と被害者が出そうな雰囲気の中、医療技術を持つロイドがあっさり刺された者を治療。アーニャが超能力で犯人を突き止め、両親を誘導してそれを突き止めさせたことで、事件はあっさりと解決するのだった。
ロイド・フォージャー(黄昏)の能力
変装の名手
ロイドは高い変装技術と演技力によって様々な顔を使い分け、どんな場所にでも潜入することができる。その変装技術は短時間なら秘密警察すら欺くほど。
高い戦闘能力
スパイたるもの、戦闘能力も必須である。素手での格闘はもちろん、射撃にも秀でており、飛び掛かる犬の背中に負った爆弾だけを銃で切り離すほど。
また、その優れた身体能力は戦闘以外にも発揮され、機密文書を手に入れるために参加した闇テニス大会では、並みいる強豪や妨害工作を打ち破り見事優勝を手にした。
ただし単純な戦闘能力だけを比較するなら凄腕の殺し屋であるヨルには敵わず、ヨルの照れ隠しの蹴りを受けて失神してしまっている。
驚異的な記憶力・知能
「あらゆる事態を予測し、準備し、周到な計画に基づいて行動するのがスパイの鉄則」と本人が語っている通り、完璧主義のロイドは常に様々な状況を予測し最善の行動を取っている。任務において必要なデータはすべて暗記しており、例えばバーリント市周辺の独身女性のリストを丸暗記して妻役の女性を探していた。また、出張読み切り版では200羽のペンギンの名簿を短時間ですべて記憶し、1羽1羽見分けている。
しかしオペレーション〈梟〉においては予想不可能なアーニャやヨルの言動に振り回され、行き当たりばったりの行動を余儀なくされることも多い。それでも持ち前の判断力・経験をフルに使い、なんとか難局を乗り越えている。
ロイド・フォージャー(黄昏)の関連人物・キャラクター
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フィオナ・フロスト(コードネーム:夜帳)は、『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の登場人物で、西国諜報機関WISEに所属する女スパイ。 怜悧冷徹にして職務に忠実な人物で、スパイとして高い実力を持つ。しかし実は物語の中心人物の1人でスパイとしての先輩に当たるロイド・フォージャーに熱烈な恋心を抱いており、彼の関心を買うことを第1の目標としている。ロイドが任務のために疑似家族を作った際、自分以外の女性が彼の妻役を演じることに納得できず、その座を射止めたヨル・フォージャーに猛烈な敵愾心を抱く。
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フランキー・フランクリン(SPY×FAMILY)の徹底解説・考察まとめ
フランキー・フランクリンとは、『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の登場人物で、物語の中心人物の1人であるロイド・フォージャーと顔馴染みの情報屋。 東人民共和国の首都バーリントを主な活動場所としており、その情報収集能力にはロイドも一目置いている。ロイドとは単なるスパイと情報屋という関係を超えた長年の腐れ縁で、時に私生活の相談を持ち掛けるなど友人のような間柄。ロイドの家族であるヨルやアーニャ、ペットのボンドとも交流がある。女性にモテないことを気にしており、たびたび珍妙な騒ぎを巻き起こす。
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ユーリ・ブライア(SPY×FAMILY)の徹底解説・考察まとめ
ユーリ・ブライアとは、『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)の登場人物で、作中の中心人物の1人であるヨル・フォージャーの実弟。 幼い頃から親代わりに育ててくれた姉のヨルを慕い、熱烈なシスコンへと成長する。それだけにそのヨルの夫であるロイドには非常に辛辣で、2人の結婚を祝福するどころかまったく認めていない。一方、普段は東人民共和国の国家保安局の一員として働いており、思想犯や西国への協力者を厳しく取り締まるという、フォージャー家の人々の前では見せない非情な一面を持つ。
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目次 - Contents
- ロイド・フォージャー(黄昏)の概要
- ロイド・フォージャー(黄昏)の来歴・活躍
- 戦争孤児だった過去
- オペレーション〈梟〉開始
- ヨル・ブライアとの偽装結婚
- イーデン校入学試験を突破
- 特待生選出に向けて
- ボンドがフォージャー家に加わる
- 夜帷(とばり)との共同任務
- ドノバン・デズモンドとの初接触
- 死のクルーズ編
- バーリント総合病院の異変
- イーデン校バスジャック事件
- 名犬勝負
- 東西諜報合戦
- 新たな隣人
- イーデン校の期末テスト
- スキー場の殺人未遂事件
- ロイド・フォージャー(黄昏)の能力
- 変装の名手
- 高い戦闘能力
- 驚異的な記憶力・知能
- ロイド・フォージャー(黄昏)の関連人物・キャラクター
- アーニャ・フォージャー/被検体007
- ヨル・フォージャー(旧姓ブライア)/いばら姫
- ボンド・フォージャー
- フランキー・フランクリン
- ユーリ・ブライア
- シルヴィア・シャーウッド
- フィオナ・フロスト/夜帷
- ロイド・フォージャー(黄昏)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「子ども(じぶん)が泣かない世界 それを作りたくてオレはスパイになったんだ」
- 「ヨルさん 病める時も 悲しみの時も どんな困難が訪れようとも ともに助け合おう」
- 「子どもの気持ちを軽んじるのが貴校の教育理念なのでしたら 選ぶ学校を間違えました」
- ロイド・フォージャー(黄昏)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 黒塗りの個人情報
- ロイドの一週間コーディネート