高校入試(ドラマ)の謎・伏線を徹底解説・考察まとめ【ネタバレ注意】

『高校入試』は2012年放送のテレビドラマで、地元で有名な進学校である県立高校の入試を妨害するために勃発する出来事を描いている。伏線が多いミステリー作品となっており、一度見ただけですべての謎・伏線を理解することは難しい。
ここでは『高校入試』の謎・伏線を解説する。

8話での村井との会話で松島は「坂本先生が英語の答案を洗面台に置いて便所に入ったときにたまたまオレも便所にいて出てきたところを鉢合わせになったんだ」と話している。どうして「英語の答案を洗面台に置いて」あることを知っていたのだろうか。洗面台に置いていたことを知っているのは、坂本本人と事情聴取をした荻野のみ。松島の事情聴取でトイレを出たところで鉢合わせしたことは語られているが、荻野の口から答案の細かい所在については語られていない。松島と坂本がトイレの前であった以降接触がないことから、坂本と話して知った可能性もない。
つまり、松島は女子トイレで実際に見た以外に「英語の答案を洗面台に置いて」あることを知り得る機会はないということだ。

松島は英語の答案に何をしたのか?

英語の答案に何か細工をしたであろう松島。犯行可能な時間は坂本がトイレにいる数分。その間にたくさん細工するのは難しいだろう。では何をしたのか。
考えられる一つは、答案のすり替え。白紙が1枚入っていたのは松島がやったのだろうか。田辺は答案2枚を手に入れており、仮に2枚とも記入して、1枚を持ち帰り、1枚を提出したとする。松島は46番の答案を白紙とすり替える。でも理由が見えてこない。あとで46番と書かれた答案が発見されたら、松島すり替え説が合っていることになる。でも、田辺白紙解答提出説を私は支持しときます。
第二に、芝田の答案を改ざん説。先に説明した通り、芝田の英語答案は2箇所「シェイクスピアのつづり」と「ハムレッド」が改ざんされている。松島が加担しているのだろうか。理由は?理由については芝田を合格圏内にすることが目的だろう。芝田が合格すればネット上で糾弾され、合格点に達しながらも不合格にすれば親から訴えられる、いずれにしても学校側はダメージを負うことになるからだ。では改ざんが可能だったかについて検証。まず、芝田娘の受験番号をどうやって知ったか。松島と芝田親子は、保護者待機室、保健室、応接室などで多く絡みがある。しかし、受験番号を知る機会はなかった。松島が77番=芝田を知ることは限りなく不可能と言える。つぎに、英語の正答をどうやって知ったか。これに関してはシェイクスピアのつづりとハムレッドの修正のみなので、問題を知らなくても修正できるので、大丈夫だろう。
第三に、息子の答案見て55番の解答に手を加えた説。息子の受験番号を知っていたであろう松島は息子の答案を盗み見る。そこにはカンニングの告発が書かれていた。その後どう行動に出るかは、うーん。55番が沢村の息子だと知っているわけじゃないだろうし。

可能性はいろいろあるけど、芝田答案改ざん説が濃厚かな。つながるし。

第8話の伏線と思われるもの

【2】校内を動き回る人物

今回も謎の人物の動きがありました。トイレから出てきた杏子が目撃した廊下の明かり。芝田母と沢村同窓会長が校長室に揃って来た時の、窓の外側。芝田母が「記者会見を開いてください」と言った時に、廊下の窓の外で携帯をいじる石川。教頭がトイレに行っている間に校長室の扉を開けた謎の人物。一度石川が出てるので、これらの行動全てが石川っぽく見えますが絶対ではないです。別の人物がいる可能性も。しかしながら、全ての時間帯に自由行動ができるのは石川しかいないというのもまた事実…。大穴で優ちゃん。笑

【2】掲示板の書き込み

21時20分「ケータイ母&同窓会長、ついに校長室に殴り込み!」、21時23分「記者会見を開いてください!」の二つの書き込みについて。
後者は芝田母の発言と掲示板の書き込みの間に、携帯を外でいじる石川のカットがあるため、石川の書き込みで間違いなさそう。
前者は校長室の窓の側にいる謎の人物の可能性が高い。しかし、これが石川かどうかは不明。他の人物の可能性もある。殴り込みを知っているのは応接室にいたみどりと杏子。直前で校長室を去った坂本も目撃しているかもしれない。でも少し疑問に思うのは「ケータイ母&同窓会長」という名称。石川が窓から見て書き込んでいるとしても、この二人が何者なのか、特に芝田母が「ケータイ母」であるということを何故特定できたのかが不明。石川と芝田母は接触していないはず。そうなると、「ケータイ母&同窓会長、ついに校長室に殴り込み!」は応接室にいた杏子、もしくはみどり先生の書き込みの疑いが強い。

【2】芝田麻美のピアノ

ピアノという共通項がある受験生の芝田麻美と教師の滝本みどり。でも、滝本みどりと芝田母は知り合いではなさそう。応接室で対応した際、また保健室に呼ばれた芝田母を引き止める滝本みどりの様子を見る限り、あくまで教師と保護者という関係性だ。77番の英語答案改ざんには加担してないのかな。

【3】ピンクの携帯電話

芝田麻美の回想。麻美が仲のいい4人の女子生徒が、色の濃淡はあれどピンク色の携帯電話でしたね。女の子だからって全員ピンクだとはね。笑

【2】管理職への興味

『[校長・教頭]先行教育課題の論文の書き方』という本を水野先生が印刷室で読んでましたね。坂本先生も管理職を目指すことについて、「仕事をする上で当然のことでしょう。上を目指さずして己の向上はありえないんだから」と語っている。また「教師としてはどこでもやっていく覚悟はできてるの」という坂本発言で、坂本転任フラグが立ちましたね。管理職になれずに飛ばされそう。

【3】パソコンの前にいる無精髭の謎のひきこもり男

弟淳一の回想。一高に落ちた光一は高校生活を楽しんでるよう。校章は楢(なら)、開設したホームページの説明に「私立高校・放送部の男子高校生によるHPです」とあることから、光一兄ちゃんは楢に関係のある私立高校に通っているようです。

【2】過去の入試の採点ミス

4年前に一高でも発覚した入試の採点ミス。新聞によると「過去5年間に及び採点ミスが500件以上あったことが判明。県の教育委員会はいずれも合否判定に影響するものではなかったとコメントしている」と記載がある。この4年前の記事を見る田辺弟。やはり、兄はこの採点ミスの影響で…。

滝本と荻野の関係

荻野は滝本について「機転が利くので誰とでもうまく対応できますし、まあそんなことで怒るような人じゃありません」と評している。荻野が観察眼が鋭いだけなのか、滝本について深く知っているのか…。

発見された55番の答案

沢村同窓会長が窓に貼ってある答案を見つけたが、「沢村」が見つけたのは偶然だったのか、誰かの指示だったのか。荻野は「まさか沢村さんが答案用紙を見つけるとは思ってもいませんでした。厄介なのか、感謝すべきなのか」と言っている。この口ぶり、答案を見つけるのは想定内だったが、沢村が来たのは想定外だったのか?

光一のブログ

2009.5.1に開設したホームページ。「名もない個人のブログが社会にどのぐらい影響を与えるかっていう実験」という目的をもったブログを開設している。ここで入試に対する不平不満、不正入試に関する暴露がおこなわれたのだろうか。読者が集まって今回の事件に…?

視聴覚室に行く理由

校長室での会話がそのまま掲示板に書かれていることから視聴覚室に場所を移した、校長、荻野、沢村、芝田。残ったのは教頭。廊下で盗み聞きをしていたみどり。みどりは教頭にみんなが視聴覚室に行った理由を尋ねるが「あっわかった。盗聴防止策ですね」と自己解決する。なぜわかった?校長室の会話を完全に聞いていれば視聴覚室に行く理由もわかったはず。なぜかみどりは、視聴覚室に行く=盗聴防止と簡単に結びつけた。これは学校内で盗聴がおこなわれていると知っていたから?職員室で入試の問題を読み上げたのも盗聴されていることを知っていたから?今回初めて「盗聴」という物騒な言葉が出てきました。怪しい。

ほぼ満点の答案

発見された55番の答案は採点すると満点だった。沢村同窓会長は答案について全部埋めており、ほほ満点と話している。正答を知るはずのない同窓会長がどうして「ほぼ満点」であることを知っていたのか。誰かの指示で学校にほぼ満点の答案を発見しに来た?

第9話

fod.fujitv.co.jp

第9話の謎

最大の謎:松島が答案を1枚抜き、受験番号を書き換えたのか?

校長室での職員による話し合い。水野は2枚ある受験番号55の答案について、受験番号55が沢村同窓会長の息子であり、松島息子がいじめを受けている可能性を出した上で「そんなやつはたとえ合格点に達していても入学させたくない。本来ならそいつの答案を抜きたいところだが、試験監督でない限り難しい。だから混乱を起こすため同じ会場の受験生の答案を適当に一枚抜いてそいつの受験番号に書き換えて隠した。そういう親心は働きませんか?」と松島の犯行を推測した。この推理はあたっているのだろうか。

糸口1:松島の犯行時刻

第8話の謎で解説した通り、松島は英語の答案に触れるチャンスがあった。坂本が女子トイレに入っている数分の間だが、答案の置き場所を「洗面台に置いて」と知っていることから、英語の答案に対して何らかの細工をしていることは間違いない。

糸口2:受験番号46の答案

第7話の謎で解説した通り、46番の田辺は2枚の答案を持っていた。白紙の答案を提出し、満点の答案を持ち帰った。つまり、松島が本当の46番の答案(沢村同窓会長が見つけた答案)に細工することは不可能だった。

糸口3:息子の答案についてのリアクション

では松島は英語の答案に何をしたのか。考えられるのは息子の59番を合格させるための細工。しかし松島は息子の答案に書かれたカンニング告発文について「まさか」「何でこんなことを」と言っている。演技の可能性もあるが、知らなかったと考えていいだろう。つまり、息子の59番の答案は見ていないことになる。

dywbt45
dywbt45
@dywbt45

目次 - Contents