高校入試(ドラマ)の謎・伏線を徹底解説・考察まとめ【ネタバレ注意】

『高校入試』は2012年放送のテレビドラマで、地元で有名な進学校である県立高校の入試を妨害するために勃発する出来事を描いている。伏線が多いミステリー作品となっており、一度見ただけですべての謎・伏線を理解することは難しい。
ここでは『高校入試』の謎・伏線を解説する。

【3】杏子先生の携帯電話

英語の試験中、村井が掃除用具入れに携帯が置いてあるのを発見する。宮下、小西、杏子の前で携帯の話をすると、杏子が自分の携帯電話であることに気づく。杏子が最後に携帯を触ったのは入試当日の朝にインディゴリゾートのゴールドカードの手配を依頼したメールを作成した時で、その後は職員室の机の引き出しに置いておいたのか、別の場所に置いたのかはっきりと覚えていないという。ちなみに観察眼鋭い村井は携帯が誰のものかわかっておらず、杏子が名乗り出た際にも「え?春山先生のだったんですか?」とわざとらしく大声で言っている。後で「朝、げた箱のところでメールしてましたよね」と杏子に指摘したにもかかわらず…

【3】保護者待機室(食堂)の注意事項の張り紙

「携帯電話使用可」の張り紙があったから携帯を使用したと芝田母が主張。缶コーヒーを買いにいった際に小西が松島にこの張り紙について尋ねると、松島は滝本先生が貼ったと話した(これは事実)。理由について尋ねられると「いや去年保護者にいちいち聞かれてめんどくさかったんじゃないか」と回答。実際には保護者は暇している時間に何をしているかみどりに尋ねられた松島が「携帯でも触ってんじゃないか?」と返事をしたのをきっかけに「携帯電話使用可」を作成した経緯がある。それを知っているはずの松島が適当に理由をつけたのは…

【3】インディゴリゾートのゴールドカード

無くしたインディゴリゾートのゴールドカードは、石川が相田の部屋で勝手に拾っていた。カードの番号は「813545919」で最初に杏子がみどりに渡した番号と一致しているので、カードの流れは杏子→みどり→相田→石川の順で間違いないだろう。

【3】滝本みどり(音楽教諭)の彼氏

みどりが彼氏に渡したというインディゴリゾートのゴールドカードが相田の家にあったことから、みどりの彼氏は相田であることがわかった。石川との会話の際に、相田はみどりが目が悪く、最近コンタクトの度が合っていないなどベラベラ彼女のことを無神経に話すのはもはや立派。それにしても、みどり先生が目が悪いから職員室の問題とかも近づいて見てたんですね…細けぇ…。

【4】相田と石川衣里奈の関係

石川は相田の家を訪れる関係であった。また、石川は春休みにどこか連れて行って欲しいというお願いをしている。恋人に近い関係にあるのだろう。しかし、石川は今回相田の家で発見したインディゴリゾートについても別の女性といくことを知っており、相田が別の女性と付き合っていることに感付いてる。部室を去る際には「嘘つき、許さないんだから」と言っており、今後も問題を起こしてくれそうだ。

【2】ニコニコ食堂のとんかつ弁当

16時28分、教頭はニコニコ食堂のとんかつ弁当がレア(?)だったためか、お腹を下してしまう。近くにいたみどり先生が教頭がトイレに行っている間の校長室の見張りを任される。この教頭の身体の変調が偶然によるものなのか、下剤等を使った意図的なものなのか。食後すぐにトイレに行きたくなったわけではないので、おそらく偶然だろう。そしてみどり先生が英語の答案に手を伸ばしている描写があるが、これも視聴者をミスリードしているだけの気がする。

【2】杏子に好意をもつ(?)小西

缶コーヒーを買いにいく杏子についていく小西。年齢的には相田が一緒に行くべきだが、自分から名乗り出て杏子と買いに行く。恋心があるのか、杏子を怪しんでいるのか…

電気がついていたバレーボール部の部室

石川と相田が入試当日に密会していたバレーボール部の部室。石川が16時過ぎにバレーボール部の部室を去ったあと、17時15分頃に小西と杏子が缶コーヒーを買って会議室に戻る際、部室の電気が付いてることに気づく。小西が誰かいるか問いかけても反応がなく、また、鍵がかかっていた。17時20分頃、小西がバレー部の部室の電気について相田に話してコーヒーを吹き出していた頃、部室の電気が消える。中に誰かがいるのは確実だろう。普通に考えればさらに何かをしようとしている石川だろう。

杏子の観察眼

英語の採点中、受験生の受験番号について杏子はきちんと覚えていた。告発文が書かれていた59番が松島先生の息子であること、過呼吸をおこした芝田娘が77番であること。英語の採点者で2Bを担当していたのが杏子だけなので、物語をきちんと説明するためには杏子が覚えてなければ話にならないというのはもちろんあるが…杏子は受験番号をきちんと覚えている必要があったから詳しかったのだろうか…

受験生の英語の解答

今後何か関わってくる可能性があるシェイクスピアと四大悲劇の部分だけ取り上げます。
77番芝田娘「Shakespeare/ハムレッド マクベス オセロ リア王」
55番沢村息子「空欄/ハムレット マクベス オセロ リア王」
61番カンニングされた相手「Shakespeare/ハムレット マクベス オセロ リア王」
66番「空欄/空欄」
60番「Shakespeare/ロミオとジュリエット マクベス リア王 オセロ」

▼重要追記
ちなみにエンディングの映像に出てくる英語の解答は「acspia/ハムレット・マクベス・オセロ・リア王」で、まだ出てきていない。シェイクスピアを「Shacspia」と誤答している奴がいたら、そいつはかなり怪しい。
芝田娘の解答だが、村井が回収し答案用紙を袋に入れた際は「Shakespear」と書いているが、採点の宮下が確認した時には「Shakespeare」と最後に「e」が足されている。また解答の「ハムレッド」の部分のドの濁点が若干消えて「ハムレット」と修正されているように見える。そのため、村井の回収~宮下の採点の相田に誰かが答えを修正した可能性がある。

第6話

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第6話の謎

第6話の最大の謎:石川にメールを送った人物は誰か

バレー部部室で相田とのツーショット写真を携帯で見ていた石川のもとにメールが届く。「試験問題のリーク、お疲れ様。ありがと。まだ、学校いるよね。本番はこれからだから、校内の実況もよろしく」。そしてその後にこう続く。「ところで、きみの彼氏のセンセは音楽のセンセと二股かけてるよ。これが終わると、二人でインディゴリゾートに!だから、思いきりジャマしちゃって」

糸口1:メールを送ることができた人物

まず、送信者の携帯アドレスが不明だったが、送信者は複数携帯所持、フリーメールアドレス等いくらでもやりようがあるので誰でも可能だったところから始める。このドラマは基本的に時間が不可逆なので送信時間は前のシーンである英語の採点がおこなわれていた18時5分から、本部のシーンの18時14分までの間である。最初に採点が終わった社会は19時15分のため、18時5分~14分はどの教科も採点中だったはずである。つまり、採点に関わっている人物は携帯を触ることがほぼ不可能だったといえる。可能だったのは、本部にいた荻野、教頭、校長、採点に関わっていない松島、受験生および外部の人間だろう。

糸口2:試験問題のリーク

一通目のメールで送信者は「試験問題のリーク、お疲れ様」と石川に送っている。指示した人物は試験問題の実況ができない状況にある人物、もしくは試験問題を知ることができない人物である可能性が高い(もちろん実況できる環境下にいながら、石川を利用している可能性もある)。逆にいうと、実況で来た人物は送信者の可能性が低いといえる。実況可能だったのは、職員室待機で問題を見ることができた滝本みどり、描写がない本部にいた荻野正夫、教頭、校長である。

糸口3:滝本と相田の関係、インディゴリゾートの旅行の日程を知っている

「きみの彼氏のセンセは音楽のセンセと二股かけてるよ」、「音楽のセンセ」は登場人物は滝本みどりのみ、きみの彼氏のセンセは相田以外あり得ないだろう。送信者はこの二人の関係を知っている人物である。また、「これが終わると、二人でインディゴリゾートに」と送っていることから、二人がいつ旅行をするかの日程まで知っていることになる。
まず滝本と相田の恋仲についてだが、どの教師でも感付く可能性はある。知らないと発言しているのは杏子と小西の二人であるが、演技しているかもしれない。
インディゴリゾートについて全て知っているのは相田、滝本、杏子、優ちゃん(?)。小西は日程のみ知っている。村井は杏子と優ちゃんの修学旅行斡旋の話を聞いている。坂本は杏子が滝本にカードを渡した直後に更衣室で一人でいた。
ただ、杏子が犯行側の人物であることがほぼ確定しているため、杏子が送信者に情報を流していれば送信者はインディゴリゾート云々について知ることができる。
つまり、この情報で送信者の特定は難しいことがわかる。

⇒送信者は田辺の可能性高

確定ではないが、受験生46の田辺の可能性が高い。まず教師は採点中にメールを送ると不自然である。また、本文に「本番はこれからだから、校内の実況もよろしく」とあることから、校内の状況がわからない人物である可能性が高い。そうなると、犯行側が確定している田辺が杏子に情報を受けて石川に指示していると考えるのが妥当かなと。

第6話の伏線と思われるもの

【2】電気がついていたバレーボール部の部室

部室にいたのはやっぱり石川でしたとさ。

【2】受験生の英語の解答

受験番号77番芝田麻美の英語の点数は95点だった。最後の3問が空欄だったため、その他の解答は全て正解していたことになる(配点は設問5の3(1)が1点、(2)(3)がそれぞれ2点の計5点が空欄)。回収時の芝田の解答では「Shakespear」と記載してあり、採点時には「Shakespeare」と正答となっていることから、点数を上げたい何者かの改ざんがおこなわれたのは間違いない。

【5】相田と石川衣里奈の関係

石川の入試時の担当試験監督が相田だった。入学後にいじめられていた石川を男子バレーボール部マネージャーに誘ったのも相田で、石川の人生において相田はある種の救世主のような役割の人物のようだ。

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