イザナミ(ペルソナ4)の徹底解説・考察まとめ

イザナミとは、株式会社アトラスのジュブナイルRPGシリーズ『ペルソナ』の4作目に登場するラスボスキャラクターである。『ペルソナ4』で起こる事件の真の黒幕であり、P4主人公や事件の犯人達にペルソナ使いとしての能力を授けた張本人。マルチエンディングである本作において、「真エンド」と呼ばれるエンドを発生させる為の必須討伐ボスでもある。元は物語の舞台・稲羽市(いなばし)の土地神だった。とある理由から暴走状態にあり、歪んだ思考から一連の事件を引き起こす事となる。

アギダイン

火炎属性の攻撃技。
敵1体に特大ダメージを与える事ができる。

ブフダイン

氷結属性の攻撃技。
敵1体に特大ダメージを与える事ができる。

ガルダイン

疾風属性の攻撃技。
敵1体に特大ダメージを与える事ができる。

ランダマイザ

補助系スキル。
敵1体の攻撃力と防御力、さらには命中率と回避率を下げる事ができる。

淀んだ空気

補助系スキル。
敵味方関係なく、その場にいる全員の状態異常付着率を上げる事ができる。

八十神の猛り

万能属性の攻撃技。
敵全体に大ダメージを与える事ができる。

大雷

無属性の攻撃技。
敵全体に固定ダメージ999を与える事ができる。

幾千の呪言

伊邪那美大神専用スキル。
敵1体を即死させる事ができる。回避は不可能。

イザナミの来歴・活躍

「人々の『願い』を叶える」存在として生まれたイザナミ

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』(P4G)にて、追加キャラクターであるマリーから明かされた、イザナミにまつわる真実。

『ペルソナ4』の物語が始まる遥か昔。「人々が共有する無意識の『願い』」から生まれたイザナミは、物語の舞台「八十稲羽市」にて土地神として、「人々の願いを叶える」役割を担っていた。だが、長い時の中で、人々が持つ残酷な想いや願いに耐えられなくなり、イザナミは彼等の実態から目をそらすようになってしまう。だがこれにより、イザナミは「人々の願いを叶える」という自身の役目を果たせなくなる。結果、自分の中にある「願いを叶える」という思いだけが暴走。イザナミは「人の望みを見極める為」に、八十稲羽市に住む人々を観察する事にする。クニノサギリやアメノサギリと呼ばれる存在を作り上げ、さらには人々の欲望を映し出す「マヨナカテレビ」なるものも作りあげる。「マヨナカテレビ」はその後、八十稲羽市内に、雨の日の0時になると見る事ができる噂の番組としてその存在を広めていく事となる。また、イザナミは自分の目でも人々の動向を観察する為、八十稲羽市のガソリンスタンドの店員に扮して、人界に降り立つ。こうしてイザナミは、自らの内で暴走する想いと共に、八十稲羽市の人々の観察を開始したのだった。

ペルソナ使い達や己の分身達の動向から「人々の願い」を見定めていく

八十稲羽市の外(都会)からやってきたP4主人公(銀髪の少年)と握手を交わすイザナミ(ガソリンスタンドの店員)。

ガソリンスタンドに扮して八十稲羽市の人々の観察を続けていたイザナミは、ある時3人の、八十稲羽市の外からやってきた人物達と出会う事になる。1人は市議会議員の秘書であったが、不倫がバレた為に辞職させられ、実家のある八十稲羽市に逃げ帰ってきた生田目太郎。また1人は、本庁に務める刑事であったが、同僚との競い合いに負け、八十稲羽市に左遷されてきた新米刑事の足立透。そして最後の1人が、本作の主人公であり、両親の海外赴任をきっかけに1年間だけ八十稲羽市にいる親戚の家で暮らす事となったP4主人公だった。

イザナミは彼等のこともまた「人々の望みを見極める」為、利用する事を決める。そうしてガソリンスタンドの店員として外からやってきた彼等に近づき、「テレビの中」に入れる力とペルソナ能力を与える。そんな事になっているとは知らない3人は、その後、各々に、「マヨナカテレビ」を目にした際に自分に、「テレビの中」に入れる力がある事に気づく。なかでも足立は、この力を使えば「テレビの中」に人を落とせる、そして落ちた人間は、八十稲羽市に霧が出た日に死体となって電柱にぶら下げられる、という事実に気づき、それを利用して退屈な世の中への鬱憤晴らしを考えるようになる。実は「テレビの中」は、異形の怪物・シャドウがうろつく、霧で覆われた異世界となっていた。この異世界は、八十稲羽市が霧で覆われた時は異世界側の霧が晴れ、シャドウが活発化するという特徴があり、また「テレビの中」に落ちた人間は、自分の「見たくない一面」を形にしたシャドウと対峙する事になり、その存在を否定すれば暴走した自らのシャドウに殺されるという仕組みになっていた。足立が「テレビの中」に落とした人間は、このような一連の仕組みにより殺されてしまったのである。しかし、この事実に気づける人間は誰もおらず、現実世界では、現れた死体の奇妙な遺棄方法から、犯人不明の怪奇殺人事件として捉えられる事となる。その後も足立は「テレビの中」に人を落とし、2人目の事件の被害者を生み出す。これにより、事件は単なる「怪奇殺人」から「怪奇連続殺人」として認識を改められ、足立も八十稲羽市の刑事として事件の調査を行っていくようになる。
しかし同時期、生田目太郎の方も、己の持つ力に気付いていた。さらに彼は、噂の「マヨナカテレビ」に映し出された人物が、次々と事件の被害者になっている事に気づく。生田目太郎はこの事実をどうにか警察に伝え、被害者達を守る事はできないかと考える。だが、生田目が通報した電話を受け取ったのは足立であり、逆に生田目の力に気付いた足立により、彼は利用される事となってしまう。結果生田目は、被害者を守るどころか、逆に事件に加担する事となってしまう。

そうしてそんな2人より少し遅れて、P4主人公が「テレビの中」に入れる力に気づく。彼は他の2人と異なり、実際に自分自身が「テレビの中」に落ちてしまう。だがそこで、怪奇連続殺人事件の原因が、この異世界にある事を知る。さらにシャドウとの戦闘を通して、ペルソナ使いに覚醒。そこでP4主人公は、同じように「テレビの中」に落ち、ペルソナ使いに覚醒した仲間達と共に「自称特別捜査隊(通称:特捜隊)」を結成し、ペルソナ能力を使って事件を解決する事を決める。

そんな三者三様の行動をイザナミは観察しながら、八十稲羽市の人々の事件に対する関心具合等も含めて、「人々が望むもの」を見極めていく。結果、イザナミは多くの人が「真実から目をそらしたがっている」という事実に気づき、それこそが彼等の「望むもの」だという結論を導き出す。人々の「望むもの」を知ったイザナミは、早速彼等の「望むもの」を叶える為の世界を作る事にする。そこで「テレビの中」の霧を支配しているアメノサギリに、霧を「テレビの外」、つまりは八十稲羽市にまで広げるように役割を与える。「テレビの中」の霧は特殊な霧で、これで世界が覆われると、そこに住まう人間は全員シャドウと化してしまうようになっていた。だが怪奇連続殺人事件の犯人が足立透であった事に気づいたP4主人公達が、「テレビの中」に逃げた足立を追った先でアメノサギリと対峙し、「人間が持つ可能性」を示した事で、アメノサギリは現実世界から霧を晴らす。それにより、イザナミの霧を現実世界へ拡散させる、という目論見は失敗に終わってしまう。

「真実」を追い求めてやってきたP4主人公達との戦闘

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