天空の城ラピュタ(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『天空の城ラピュタ』とは、1986年に公開されたスタジオジブリ作品。宮崎駿氏が監督、脚本、原作を手掛けた長編アニメです。飛行石という不思議な石を持つシータと、彼女を助けた少年パズー。空に浮かぶとされる島ラピュタ発見を夢見て、飛行機を作っていたパズーはシータと共にラピュタ探しを提案します。そこに空中海賊、政府軍などが飛行石、そしてラピュタを狙い介入。ただの冒険活劇でないところが、数十年経っても衰えない人気を誇っています。

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『天空の城ラピュタ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『ラピュタ』の都市伝説・噂

幻のエンディング

映画公開時、エンディングでパズーがシータを家まで送り届けて、そのまま別れる映像があったという噂。見張り台の上で「全部片付いたら故郷に送り届ける」というセリフもありましたし、小説版のラストも相まって都市伝説化した模様。ちなみに小説版では結婚に至ったわけでもなく、それぞれの生活を送り、文通をしているそうです。

園丁ロボットのその後

兵器ロボットはあらかた大破し、王は地上へ。ラピュタに残ったのは園丁ロボットと動物と自然のみ。平和的で感動を覚えるラストですが、エンディングでラピュタは成層圏を抜けて宇宙空間にまで到達したように見えます。事実「ロボットはともかく、動物たちが死ぬんじゃないか」、「このままじゃ園丁ロボットひとりぼっちだ」という声が殺到したそうです。そのため、宇宙までは行っていないと説明がなされました。つまり、園丁ロボットは当面人類の脅威にさらされることなく、動物たちと平和に生きていくわけです。

元ネタ・スウィフトのラピュタ

劇中でパズーが述べていた通り、スウィフトの『ガリバー旅行記』にラピュータ島という、空に浮かぶ島が登場。こちらも巨大な磁石で飛行するようです。『ガリバー』に登場するラピュータの住民は全員科学者。しかしいつも思索にふけっているのか、正気に戻すための頭を叩く係がいたりします。閉鎖的で人類の役に立たない、役立てようともしない学者を批判した国というか島のようです。

ネタとしても愛されている

パズーは海賊王

パズーがシータに対し、見張り台でこう言います。「僕は海賊になんかならない」と。ラピュタが見たいから、シータを守りたいからドーラの船に乗せてもらったわけです。そんなパズーの声を担当していた田中真弓さんが、後年、海賊アニメ『ONE PIECE』で主人公モンキー・D・ルフィ役を担当。毎週「海賊王に、俺はなる!」とシャウトしていることがネタにされていました。

恐怖の呪文、バルス

【視聴側にも影響】使用時の絵面や、破壊力のインパクト、言いやすさも相まってネット上では何かが壊れた時、壊す時などに使われます。『ラピュタ』放送日、バルスを唱えるシーンでは、バルス関連の大量の書き込みによって滅多に落ちない2ちゃんねるのサーバーまで落とすなど、現実世界でも滅びの呪文としての効力を発揮。

【発動条件】「呪文を教えた時は何で発動しなかったんだろうか」という疑問も存在。こちらに関しては、パズーが飛行石を持っていた、手文字で教えた、「バとルとスを続けて言う」と教え方を工夫した、本当はもっと長くて、最後に「バルス」と言って完成する、教える分には発動しないなど諸説あります。「飛行石を持った状態で、バとルとスが連続する言葉を言ったらどうなる」といった内容(「そう言えば留守番は?」など)のスレッドも2ちゃんねるに存在。内容としては大喜利のようなもので、何気ない会話のせいでラピュタが崩壊するというギャグが複数展開されました。

大人気ムスカ大佐

もう一人のラピュタ王、ムスカ。尊大にして強烈なキャラクターや、それを象徴する名言の多さからネット上に多くのファンを抱えています。彼の名台詞シーンではバルス詠唱時ほどでないにしろ2ちゃんねるのサーバーに負荷がかかる模様。以下名台詞。

・見ろ!人がゴミのようだ!(ゴリアテが攻撃を仕掛けてきたため、ロボット兵で応戦。炎上しながら落ちていくゴリアテを見て高笑いしながら)

・三分間待ってやる。(飛行石を持ったパズーが「シータと話したい」と言った時のセリフ。自分が有利と思いこんでのセリフですが、三分待ったせいで滅びの呪文は唱えられて、彼の野望は潰えました)

・うわぁ~…目がぁ、目がぁ~!(バルスの閃光で失明した後。それまでの一見紳士風の傲慢な態度が一変した情けない声も相まって無様なシーンですが、ネットの世界では何故か人気です)

『ルパン三世』に登場していたロボット兵

出典: ghibli.jpn.org

ラムダ。

怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世が世界を股にかけあらゆる策略を使って華麗な盗みや戦闘を行う『ルパン三世』に、『ラピュタ』のロボット兵の元となるキャラクターが登場していました。『テレビ第二シリーズ』と呼ばれる1978年から1980年にかけて放送されたシリーズの最終話、『さらば愛しきルパンよ』に登場。

永田重工なる製造会社が兵器として作ったロボット、通称ラムダが白昼堂々と宝石強盗を行います。偽のルパンが開発者の娘、小山田真希に「戦争を食い止める為」と称してラムダを使って盗みに加担させていたのです。実際の目的はロボットの性能を見せつけ大量に売り込む為。つまり真希とラムダは兵器販売の為の宣伝に利用されていたのでした。
銭形警部に化けていた本物のルパンが真希に正体を現し、共に向かったのはロボット兵の製作工場。新たに開発されたシグマでルパンたちを倒そうとする社長でしたが、シグマは真希の手で改造され工場を破壊した後に自爆するようプログラミングされていました。
似せるパンたちは成敗されてラムダにより運ばれ本物の銭形警部たちに引き渡されることになります。真希も盗難のみならず、一般人を巻き込む自衛隊との戦闘といった一連の出来事に関係していた為罪を償うべく「全てをお話します」と言い、終了。
照樹務名義で宮崎駿氏が演出と脚本を担当。真希のデザインに後のナウシカの面影があり、担当声優も同じ島本須美氏でした。ラムダのデザイン、兵器としての機能もほぼ『ラピュタ』のロボット兵と同じです(盗難用の改造なのか、無数のマニュピレーターや、格納庫あり。操縦式ですが、単独での稼働も可能です)

前作『風の谷のナウシカ』はジブリアニメではない?

『ナウシカ』は1984年制作。にもかかわらずジブリ一作目は『ラピュタ』。どういうことかといえば、『ナウシカ』はトップクラフトという会社で制作された作品。というか、この映画が作られた時にはスタジオジブリがそもそもなかったので、厳密にはジブリ作品ではないそうです。そもそも「原作漫画もないアニメ?ダメダメそんなの」と、制作自体にダメ出しを食らったとか。しかし我らが宮崎監督は諦めませんでした。「原作があればいいんですね?」とアニメージュで漫画を執筆。ものの見事にヒットさせ、映画化まで持っていきました。

弟子の庵野秀明監督による『ふしぎの海のナディア』との関連性

『風の谷のナウシカ』で作画を担当した庵野秀明氏。『新世紀エヴァンゲリオン』で有名な彼がNHKで発表した『ふしぎの海のナディア』(全39話のテレビシリーズ)ですが、『ラピュタ』をリスペクトしているのか、色々な類似点が指摘されています。盗作ではなくオマージュ的な意味での類似です。

・ヒロインが青い石を所有。ヒロインナディアはブルーウォーターという、ひし形にカッティングされた石を持っていました。持ち主に危険が迫ると赤く点滅します。

・その石を狙う集団と敵対していたものの、途中から味方になる流れも同じ。ブルーウォーターを狙うグランディス一味でしたが、ラスボスのガーゴイルたちのやり口が気に入らないと味方化。女首領グランディス(20代の美女)はナディアに対し、女性としてのアドバイスを送るシーンもありました。

・主人公がメカに強く、飛行機を作っている点も同じです。『ナディア』の主人公ジャンは第1話でパリ万博の飛行機の発表会に参加。一機一機名前を付けており、失敗作は土地に機体を突き立てて墓標のようにしています。

・主人公はそれなりに生活力はあるものの、成長の余地ある子供で劇中で成長を遂げる。ジャンもまた両親を亡くして一人暮らししていますが、炭鉱で働くパズーとは違い、生活の面倒を見てくれる人物がいました。その為「食事は誰かが作ってくれる物」という甘い認識を始め、子供らしい意地も持っており、その点をグランディス一味の男性陣に指摘されるシーンがあります。ただ子供だけで無人島に流れ着いた時は家、船、塩を作る機械を作りの大活躍。パズーがシータの真意を見抜けずトボトボ帰って来る部分も、自活できてはいてもまだ子供、という所を表している模様。

えどまち
えどまち
@edono78

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借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

借りぐらしのアリエッティ(ジブリ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『借りぐらしのアリエッティ』とはメアリー・ノートン著書の『床下の小人たち』を原作として、米林宏昌が監督のスタジオジブリ制作アニメーション映画である。最終興行収入は92億5000万円で2011年に日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞。とても美しい映像は劇中の音楽とよく合い、見ている人を夢中にさせた。人間に見られてはいけない小人が、人間の家で物を借りながらどのように隠れて暮らすのか、そして短い間に築かれていく小人であるアリエッティと少年の翔との友情と絆を描く。

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