ただ月に行くだけの話じゃない!心に刺さるマンガ・宇宙兄弟
小栗旬・岡田将生主演で映画化もされて話題となった小山宙也作の漫画「宇宙兄弟」。いろいろな困難を乗り超えながら兄弟が月を目指すというストーリーですが、その中でたくさんの名言が生まれ、さまざまな問題が取り上げられています。笑って、泣けて、元気づけられる、そんな漫画「宇宙兄弟」の魅力にせまります!
『宇宙兄弟』(うちゅうきょうだい)は、小山宙哉による日本の漫画作品。講談社の漫画雑誌『モーニング』にて2008年1号から連載中。
出典: ja.wikipedia.org
いつも先を行く弟、あとを追う兄。
2006年7月9日、謎のUFOを目撃した南波六太とその弟の日々人は、「一緒に宇宙飛行士になろう」と誓い合う。それから19年後の2025年、夢を叶え宇宙飛行士となった日々人は、第1次月面長期滞在クルーの一員として、間もなく日本人初となる月面歩行者として歴史に名を残そうとしていた。一方兄の六太は、勤めていた会社をクビになってしまい、鬱屈した日々を送っていた。そんな六太の下に、JAXAから宇宙飛行士選抜の書類審査通過の通知が送られてくる。それは、共に宇宙を目指すという夢を諦めない日々人が応募したものであった。いつの頃からか、宇宙飛行士になることを諦めていた六太は、再び宇宙を目指すことを決意する。
出典: ja.wikipedia.org
弟の日々人は自由奔放で、さくさくと宇宙飛行士、そして月へ行くという夢を叶えてしまいます。
日本人として初めて月に降り立ち、順調に子供の頃の夢を叶えた日々人とは対照的に、
兄の六太は普通の会社員。彼が会社をクビになるところからこのお話はスタートします。
それぞれの登場人物・キャラクターが抱えるモノと、その思い。
宇宙兄弟には主人公である南波兄弟やその関係者のほか、同じ宇宙飛行士を目指すクルー、JAXA・NASAの職員など、実にたくさんのキャラクターが登場します。
なかでも宇宙飛行士を目指す仲間たちは国籍を問わずキャラクターが濃く、どの人物も愛すべき個性を持っています。
宇宙飛行士をめざすに至った経緯や、試験や訓練を通して垣間見える人間性がとてもリアルに描かれており、感情移入してしまう部分が多くあります。
また、宇宙兄弟ファンの中でも「名言が多い」と呼び声高い天文学者・シャロン。
彼女もまた宇宙に夢を見て、南波兄弟が子供の頃から彼らの背中を押し続けてきました。
それぞれに降りかかる困難や譲れない思いを抱きながら、まっすぐ夢に向かって進んでいく、南波兄弟をはじめとした魅力的なキャラクター陣もこの漫画の見所です。
思わず吹き出す!ギャグ要素も秀逸。
次々と降りかかる困難にハラハラしたり、感動する場面が多い宇宙兄弟ですが、しっかりギャグ要素も散りばめられています。
特に主人公・南波六太が、女医でありながら六太とともに宇宙飛行士・伊東せりかの言動で一喜一憂したり、
「ニンジャ」こと先輩宇宙飛行士・紫三世によくいたずらされたり、実に様々な表情を見せてくれます。
人生は短い、夢を見よう!そして、打ち上げよう!
この「宇宙兄弟」、夢を持つ人は読んだほうがいい作品です!
いろいろな困難に直面し、たくさんの挫折を味わいながら、それでも前に進む南波兄弟。
そしてそれを支える人々の存在は、読んでいるこちらまで励まされます。
また、そのほかにALSという障害やひきこもりなどといった社会問題に触れ、「夢」という言葉だけで片付けられない事態がリアリティを持って描かれています。
それでも強く前に進んでいく登場人物の強さとひたむきさに勇気づけられる、優しくあたたかい物語、宇宙兄弟!
現在単行本は26巻まで発売されています。映画もいいですが、興味を持った方はぜひ漫画を読んでみてください!