『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)とは、コナミデジタルエンタテインメントが制作する「サイレントヒルシリーズ」の一作品で、2025年に発売したホラーゲームである。描かれる世界は作品ごとに異なり、本作ではシリーズ初の和テイストに振り切った作品となった。1960年代の日本が舞台で、怪奇現象に襲われた田舎町の女子高生が、生き残りをかけて戦って選択していく物語である。マルチエンド採用で何度も繰り返し遊べるのが魅力。対応機種はPlayStation 5、Xbox Series X/S、PC。
赤いカプセル
修から、頭痛などに効く薬として渡されている赤いカプセルで、「風邪薬」と書かれたケースに入れられている。ケガの痛みにも効くが、幻覚症状をもたらす危険な薬でもある。
『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の用語
地名・施設関連
戎ヶ丘(えびすがおか)
山間にある田舎町で、雛子たちが暮らしている。かつてはダム工事や炭鉱で働く人たちが大勢いて賑やかだったが、ダムの完成や鉱山の閉鎖を機に人が減っていき、寂れた町となった。
戎ヶ丘の「戎」という字には「遠方からやってきた」という意味があり、源平合戦に敗れた平家の落人たちの隠れ里だったという伝説が残っている。また、大昔は水龍の住処になっていて、毒を吐き出すことで人間を寄せ付けなかったとの伝承もある。この地域には温泉が多く、温泉が勢いよく噴き出す事象から水龍の伝説ができたのではないかとの説が有力。
千鶴屋商店(ちづるやしょうてん)
食べ物や雑貨などを取り扱う商店だが、半分以上を駄菓子と玩具で占めているため、子どもたちの社交場になっている。店先に置かれたベンチに座って、いろいろなことを友達と話すのが雛子たちの日課だった。
祠(ほこら)
町中のあちこちに祠が設置されていて、お稲荷様の像が祀られている。ゲーム内では、記帳してセーブしたり、お供え物を奉納したり、おみくじを引くなどの役割を果たす。お供え物を奉納すると功徳が得られ、たまった功徳でおみくじが引けるようになる仕組み。アクション難易度が低めの設定でゲームプレイした場合は、祠で休むことで体力と精神力を回復することができる。
千年杉神社(せんねんすぎじんじゃ)
町の外れにある神社で、咲子の父親が神主を務めている。かつては名前の通り千年杉が存在し、御神木としてあがめられていたが、落雷によって焼失した。その後、千年杉に代わる信仰の対象として、稲荷像が選ばれたと言われている。熱心に信仰されているが、祠でお参りすれば足りるため、千年杉神社までお参りに来る人は少なく、寂しい状態が続いている。
思い出・伝承関連
宇宙戦争ごっこ
雛子が幼少期に熱中していた「ごっこ遊び」で、幼なじみの修と共に行っていた。「宇宙軍団」と名乗る宇宙人がUFOで侵略してきた設定で、戦って撃退するというもの。雛子と修が初期メンバーで、途中の出入りはあったものの、最後まで残ったのは雛子と修の2人だけだった。
光線銃のおもちゃで戦うことを主とし、宇宙人の絵を描いて情報分析したり、体育の授業を訓練キャンプに見立てたり、人形を使って負傷者の手当をしたりと、本格的に取り組んでいた。敵軍団の殲滅に成功しても、また新たな軍団が襲来してくることになり、年々敵の設定は細かいものへと進化していった。
思春期を迎えてからは途絶えているが、新たな軍団が攻めて来ないという設定にしており、雛子と修は当時の呼び名である「相棒」を高校生になっても使っている。
セルロイド人形
幼い頃の雛子が大事にしていた人形。一時はお友達だったこともあるが、女友達にままごとへの参加を拒否されたことを機に捨ててしまった。雛子が拒否されたのは、男の子と遊んでいることが理由だった。八つ当たりで人形を捨ててしまったため、雛子はどこか後ろめたさを感じている。
お稲荷様
日本全国で信仰されている神のひとつで、正式名称は稲荷神。狐は、稲荷神の使い(地方によっては稲荷神そのもの)に位置づけられ、稲荷神を祀った稲荷神社には、狛犬ではなく宝玉をくわえた狐の像が置かれることが多い。
戎ヶ丘はお稲荷様の信仰が特に熱心な土地柄で、町のあちこちに祠が建てられ、お年寄りによって大切に守られている。戎ヶ丘独自の風習として、狐の好物である油揚げに、古くなった針を刺して奉納する針供養も行われている。
Related Articles関連記事
サイレントヒル2(SILENT HILL 2)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイレントヒル2(SILENT HILL 2)』とは、コナミデジタルエンタテイメントが開発したホラーアドベンチャーゲームである。プレイステーション2用ソフトとして発売され、その後追加要素を加えた完全版『サイレントヒル2 最期の詩』が発売された。 主人公ジェイムスは、死んだはずの妻から届いた手紙をきっかけに、静養地であるサイレントヒルに向かう。彼はいつの間にか、霧と鉄錆の世界に迷い込み、奇妙な敵たちと戦うことになる。ホラーゲームの中でも傑作として名高く、驚きの結末がプレイヤーを待つ。
Read Article
サイレントヒル4 ザ・ルーム(SILENT HILL 4: THE ROOM)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイレントヒル4 ザ・ルーム』は2004年6月にコナミにより発売されたホラーアドベンチャーゲーム『サイレントヒル』シリーズの4作目である。対応ハードはPlayStation 2とPlayStation 3だ。 今作はこれまでのシリーズとは違い、サイレントヒルの街を歩きクリーチャーを倒すわけではなく、主人公の住むアパートの一室、302号室が拠点となる。主人公の住む302号室から地下鉄の世界、森の世界、水牢の世界、建物乱立の世界、病院の世界、アパートの世界という6つの舞台を行き来する。
Read Article
サイレントヒル(SILENT HILL)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイレントヒル』は、コナミが1999年に発売したサバイバルホラーゲームだ。主人公ハリーは養女シェリルとの休暇で観光地サイレントヒルを訪れるが、事故で娘を見失う。霧に覆われた不気味な町で娘を探すうち、悪夢のような裏世界を行き来することになる。奇怪な生物との戦いや謎解きを通じ、町の秘密と娘の運命に迫る。心理的恐怖を重視した独特の世界観で、後のホラーゲームに多大な影響を与えた作品である。
Read Article
サイレントヒル3(SILENT HILL 3)のネタバレ解説・考察まとめ
『サイレントヒル3』は、2003年にコナミからリリースされたサバイバルホラーゲームで、『サイレントヒル』シリーズの第3作目にあたる。プレイヤーは主人公ヘザー・メイソンを操作し、異常な世界での冒険を通じて、彼女の過去と向き合う物語が描かれる。本作は、シリーズ初作と直接リンクしており、深遠で不気味な世界観と心理的恐怖が特徴。グラフィックや音響が緊張感を生み出し、ストーリー性やキャラクター描写の丁寧さが高く評価されている。
Read Article
怖すぎてプレイできない!?おすすめのホラーゲームまとめ【バイオハザード7ほか】
アクション・RPG・シミュレーションなど様々なジャンルが存在しているゲーム作品。その中でも特に好みが分かれるのは「ホラーゲーム」ではないだろうか。2018年には「画質やスピーカーの性能が良い」と評判の「PlayStation 4」からホラーゲームが複数発売されており、より恐怖体験を楽しむことができるようになっている。本記事ではプレイヤーの間で「特に怖い」と話題のホラーゲーム作品を、まとめて紹介する。
Read Article
ホラーゲーム『サイレントヒル』の都市伝説まとめ
ホラーゲーム『サイレントヒル』の都市伝説をまとめました。モデルとなった町やタイトルの元ネタに関する噂や、1作目は条件を満たすとUFOにさらわれるエンディングがあるといったゲームの裏設定などを掲載。知れば知るほどゲームが楽しくなる情報を、どんどん紹介していきます。
Read Article
【ホラーゲーム】逃げるしか無い恐怖を味わえるホラーゲーム集
戦いたくても戦えない、絶対に倒せない、何度撃退しても再び現れて襲い掛かってくる……。 そんな敵が出てくる、「逃げるしかない恐怖」を味わえるホラーゲーム集。 逃げるゲーム
Read Article
じっくり楽しむオススメホラーゲーム選
国内でプレイ可能なホラーゲームの数々。 どれも素敵な作品ばかりです。 その中でもアクション要素があるホラーゲームを中心にご紹介していきたいと思います。
Read Article
サイレントヒルの珍歴史!お化け屋敷化や謎解きゲームが登場?静岡県がサイレントヒル県に改名された?
『サイレントヒル』といえば、最恐ホラーゲームとして名高いですよね。そんな『サイレントヒル』には数々の珍歴史があるようなので、この記事でまとめました。たとえば、静岡県が「サイレントヒル県」と改名されるとか、「サイレントヒルのうた」が病的すぎる歌詞だったりとかですね。他にもいろいろあるので、ゲームをプレイしたことのある方なら面白く読めるかもしれません。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の概要
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のあらすじ・ストーリー
- 町を襲う怪異
- 謎の稲荷神社
- 同級生との再会
- 穢れ落とし
- 町からの脱出
- 友人たちとの別れ
- 修の家へ向かう雛子
- 3つの試練
- 変わり果てた我が家
- 盃と指輪の儀式
- 白無垢のバケモノを追う雛子
- 白無垢のバケモノになった雛子
- 白無垢のバケモノとの対決
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のゲームシステム
- バトルシステム
- マルチエンド
- 「呪いは雛の如く舞い戻る」
- 「狐の嫁入り」
- 「狐その尾を濡らす」
- 「静寂なる戎ヶ丘」
- 「怪奇!宇宙人大侵略!」
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 深水雛子(しみず ひなこ)
- 主人公の友人
- 岩井修(いわい しゅう)
- 西田凜子(にしだ りんこ)
- 五十嵐咲子(いがらし さくこ)
- 主人公の家族
- 深水寛太(しみず かんた)
- 深水君江(しみず きみえ)
- 絹田潤子(きぬた じゅんこ)
- その他
- 狐面の男・常喜寿幸(つねき ことゆき)
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のバケモノ・クリーチャー
- 戎ヶ丘
- カシマシ
- アヤカカシ
- イロヒヒ
- アラアバレ
- たくさんの顔が付着したバケモノ
- 闇の神社
- カムガラ
- ハライカタシロ
- オイオモイ
- エリアボス・ラスボス
- 巫女姿の咲子のバケモノ
- 斎主姿の凛子のバケモノ
- 雛子の父親のバケモノ
- 雛子の母親のバケモノ
- 白無垢
- 九十九神
- 七尾の狐
- 九尾の狐
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のアイテム
- 武器
- お守り
- お供え物
- 祈祷絵馬
- 霊刀
- 獣の腕
- 胡座の布袋様(あぐらのほていさま)
- 回復アイテム
- 葛湯
- ようかん
- チョコレート
- 救急箱
- 工具袋
- 赤いカプセル
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の用語
- 地名・施設関連
- 戎ヶ丘(えびすがおか)
- 千鶴屋商店(ちづるやしょうてん)
- 祠(ほこら)
- 千年杉神社(せんねんすぎじんじゃ)
- 思い出・伝承関連
- 宇宙戦争ごっこ
- セルロイド人形
- お稲荷様
- 水龍
- 白黒草
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ゲーム実況初挑戦の加藤小夏
- シリーズ名物のUFOエンディング
- 専門家がひも解く心理描写
![RENOTE [リノート]](/assets/logo-5688eb3a2f68a41587a2fb8689fbbe2895080c67a7a472e9e76c994871d89e83.png)