『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)とは、コナミデジタルエンタテインメントが制作する「サイレントヒルシリーズ」の一作品で、2025年に発売したホラーゲームである。描かれる世界は作品ごとに異なり、本作ではシリーズ初の和テイストに振り切った作品となった。1960年代の日本が舞台で、怪奇現象に襲われた田舎町の女子高生が、生き残りをかけて戦って選択していく物語である。マルチエンド採用で何度も繰り返し遊べるのが魅力。対応機種はPlayStation 5、Xbox Series X/S、PC。
サイレントヒルシリーズで恒例のジョークエンディングである。達成条件は、「不思議な円盤に関するラジオ放送を聞いた」・「ラジオ放送を聞いた後、3枚の『怪奇!宇宙大侵略!』の映画ポスターを順番どおりに見つけた」・「ポスターを見つけた後で、『怪奇!宇宙大侵略!』の映画レビューを入手した」の3点。マンガ化されたムービーで、物語が展開する。
宇宙人に侵略された戎ヶ丘。宇宙人は変装が得意なため、誰が本物で誰が宇宙人なのかわからない状況になった。隠していた秘密を告白することで、お互いに本物であることを証明しようとする雛子、修、咲子、凛子の4人。結局その中に宇宙人はいなかったが、隠していた秘密が明るみになってしまうというエンディング。
『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の登場人物・キャラクター
主人公
深水雛子(しみず ひなこ)
CV・演者:加藤小夏(幼少期は境葵乃が担当)
主人公でありヒロインの女子高校生。陸上部所属で運動は得意な方である。田舎町の小さな世界で思春期の真っただ中にあり、いろいろな悩みを抱えて過ごしている。幼少期は男子にまざって元気に遊んでいたが、それを理由に女子の「ままごと」に入れてもらえず、徐々に笑顔が消えていった。最近では笑うことがほとんどない。亭主関白で時に暴力的な父親と、従順に従う母親、何事にも優秀で優しい姉の4人家族。女の子らしくと言われることを嫌い、頑固な性格をしている。母のようになりたくないと考えており、結婚して家庭に入ることにも抵抗感がある。幼なじみの岩井修とは、お互いに「相棒」と呼び合う関係で、女の子として扱われないところに居心地の良さを感じて親友になった。悩みを抱えながらも平凡な日々を送っていたが、縁談話が持ち上がってから町に怪異が発生し、バケモノとの戦闘に巻き込まれていく。
主人公の友人
岩井修(いわい しゅう)
CV・演者:大崎捺希
雛子の幼なじみであり親友である。幼少期には「宇宙戦争ごっこ」に熱中していて、最後まで遊びに付き合ってくれたのが雛子であり、「相棒」と呼び合う仲になった。男尊女卑が残る1960年代では珍しく、男女の分け隔てなくコミュニケーションを取れる性格で、雛子も助けられている。祖母の代まで薬師をしていた家系で、修自身も草花や薬草について習っており、「植物博士」と言われていた。自分で配合した薬を雛子にも渡している。雛子にはひそかに恋心を抱いており、雛子の縁談話が持ち上がったことで人知れず葛藤している。
西田凜子(にしだ りんこ)
CV・演者:飯島優花
雛子の同級生で友人であり、勉強熱心で真面目な性格をしている。思い込みが激しく、融通が利かないところが欠点。学級委員として周りを引っ張っていきたいタイプで、流行にも敏感である。修にかすかな恋心を抱いている一方で、修は雛子が好きだと思い込んでおり、嫉妬心をあらわにすることも多い。
五十嵐咲子(いがらし さくこ)
CV:合田絵利
演者:滝瀬妃夏
雛子の同級生であり友人。いつもふわふわしている夢見がちな少女である。父親が神社の神主をしており、お正月に巫女姿をして神社の手伝いをするのが誇り。霊感を持ち、おっとりしたマイペース型だが、廃れつつある神社をなんとかしたいと考えている。
主人公の家族
深水寛太(しみず かんた)
CV・演者:真砂豪
雛子の父親で、子ども達がいるところでは、昔ながらの亭主関白を演じている。口数が少なく、挨拶しても返事をしないのに、雛子が挨拶しないと怒りだす。一度火がつくと、母親を怒鳴りつけて物を投げるなど感情を爆発させるが、家の外ではおとなしい。昔は漁師をしていて、貯めたお金で料理屋を始めようとしたところ、親友にお金を持ち逃げされて借金を背負ってしまった。いつも飲んだくれて暮らしているが、母親と2人きりの時には別の顔も見せている。
深水君江(しみず きみえ)
CV・演者:平岡珠実
雛子の母親で、亭主関白な夫から怒鳴られても従順に従ってきた。女の幸せは結婚だという信念を持ち、子ども達にもそう伝えているが、雛子からは母が幸せそうに見えないと疑念を持たれている。夫に従順なのは、怒りの矛先を子どもへ向かわせないためでもあるが、夫が持つ本質的な弱さを理解しているからでもある。
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目次 - Contents
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の概要
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のあらすじ・ストーリー
- 町を襲う怪異
- 謎の稲荷神社
- 同級生との再会
- 穢れ落とし
- 町からの脱出
- 友人たちとの別れ
- 修の家へ向かう雛子
- 3つの試練
- 変わり果てた我が家
- 盃と指輪の儀式
- 白無垢のバケモノを追う雛子
- 白無垢のバケモノになった雛子
- 白無垢のバケモノとの対決
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のゲームシステム
- バトルシステム
- マルチエンド
- 「呪いは雛の如く舞い戻る」
- 「狐の嫁入り」
- 「狐その尾を濡らす」
- 「静寂なる戎ヶ丘」
- 「怪奇!宇宙人大侵略!」
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 深水雛子(しみず ひなこ)
- 主人公の友人
- 岩井修(いわい しゅう)
- 西田凜子(にしだ りんこ)
- 五十嵐咲子(いがらし さくこ)
- 主人公の家族
- 深水寛太(しみず かんた)
- 深水君江(しみず きみえ)
- 絹田潤子(きぬた じゅんこ)
- その他
- 狐面の男・常喜寿幸(つねき ことゆき)
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のバケモノ・クリーチャー
- 戎ヶ丘
- カシマシ
- アヤカカシ
- イロヒヒ
- アラアバレ
- たくさんの顔が付着したバケモノ
- 闇の神社
- カムガラ
- ハライカタシロ
- オイオモイ
- エリアボス・ラスボス
- 巫女姿の咲子のバケモノ
- 斎主姿の凛子のバケモノ
- 雛子の父親のバケモノ
- 雛子の母親のバケモノ
- 白無垢
- 九十九神
- 七尾の狐
- 九尾の狐
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)のアイテム
- 武器
- お守り
- お供え物
- 祈祷絵馬
- 霊刀
- 獣の腕
- 胡座の布袋様(あぐらのほていさま)
- 回復アイテム
- 葛湯
- ようかん
- チョコレート
- 救急箱
- 工具袋
- 赤いカプセル
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の用語
- 地名・施設関連
- 戎ヶ丘(えびすがおか)
- 千鶴屋商店(ちづるやしょうてん)
- 祠(ほこら)
- 千年杉神社(せんねんすぎじんじゃ)
- 思い出・伝承関連
- 宇宙戦争ごっこ
- セルロイド人形
- お稲荷様
- 水龍
- 白黒草
- 『サイレントヒルf』(SILENT HILL f)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ゲーム実況初挑戦の加藤小夏
- シリーズ名物のUFOエンディング
- 専門家がひも解く心理描写
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