メガゾーン23(Megazone 23)のネタバレ解説・考察まとめ

『メガゾーン23(Megazone 23)』とは、1985年3月に発売されたSFロボットアニメ。OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)として販売された。石黒昇が監督を務め、キャラクターデザインに美樹本晴彦らを起用した第1作が大ヒットし、続編を含めると全3作が製作された。偶然軍の秘密兵器である可変型バイク「ガーランド」を手に入れた主人公が、世界の秘密を知り、若さゆえの反逆を起こす。当時のOVA界隈に「美少女とメカの組み合わせ」という一大潮流を起こした作品の1つである。
巨大な世代型宇宙船。地球の再生計画に合わせて建造が進められ、計画では29隻が就航する予定だった。しかし完成した内の4隻は母星を失った「デザルグ」が鹵獲して母船とした。最期の1隻は建造が中断された。よって人類側のMZとしては最終的に24隻が就航し、宇宙に旅立った。地球を出発してから500年間宇宙を彷徨し、人類が移住可能な天体が発見できなかった場合は、自動的に地球に帰還するようプログラムされていた。しかし500年程度を闇雲に宇宙航海してもそのような都合のよい天体に巡り会う可能性は低いため、おそらくは人類を地球から遠ざけるための方便であったと思われる。作中ではPART1とPART2の舞台であるMZ23と、PART2の終盤に登場するデザルグ側の1隻が登場する。
MZ23(メガゾーン23)

MZ23の中に広がる街の風景。画像は80年代の新宿駅東口の風景にうりふたつである
PART1とPART2の舞台である巨大世代型宇宙船。外見は球体にクレーターのような痕跡があちこちに残る、月面のような見た目をしている。船名の23は、23番目に進宙したMZである事を示している。その船内には1500万人を収容できる巨大な都市空間が設置されており、乗組員の精神安定のために、1980年代の東京23区の町並みが忠実に再現されている。80年代当時の名所や企業の看板、果てはバイクや乗用車までもが完全なディテールで再現されている。なぜか唯一、公衆電話がヴィジョンフォン(テレビ電話)になっている点が、現実と異なる。出航当初からそうであったのかは不明であるが、ごく一部を除いて乗組員はそこが巨大宇宙船内であることは全く気づかず生活している。第1層の東京都内以外にも、かつては地方の大都市を再現した第2層が存在したが、500年前に地球を出発した直後のデザルグとの戦闘で破壊され、天地にビルディングが建ち並ぶ異様な廃墟と化している。
A.D.A.M.の攻撃が始まった際は、EVEプログラムが「ファイナルプロテクションモード」を発動し、街中の建造物を貫通して支柱が飛び出していた。乗組員が脱出する時間を稼ぐために構造を強固にするためと思われる。船内では崩壊する町並みの中を人々が逃げ惑っていた。スペースシップでごく少数の人々が脱出したが、大多数の乗組員はそのままMZ23と運命を共にしたと思われる。
バハムート

バハムート
巨大コンピューター「メガゾーン23維持システム・バハムート1021」通称バハムート。第2層に存在しており、人的要素を排除した完全自律制御でMZ23の全てを管理している。しかし、デザルグとの再戦に不安を持った乗組員の一部が「自治軍」を組織して、バハムートからの解放を目指して長年活動していた。その活動は実を結び、PART1冒頭時点ですでにバハムートのレベル6までが自治軍の手に落ちており、レベル7からも断片的な情報を引き出している途中であった。
PART1終盤には完全制圧されたと思われたが、EVEプログラムが一時的にバハムート本体と接続を絶ったため、かろうじて制御を明け渡していなかった。PART2のラストではイヴの手によってバハムートの筐体だけをMZ23から切り離し、省吾達を乗せた脱出カプセルとして地球に降下した。PART3にも遺跡として登場し、エイジとオリジナル・イヴが尋ねたときもバハムート自体は稼働していた。
MZ1(メガゾーン1)
最初に建造されたMZ級のネームドシップ。通称「ビッグアップル」。その名の通り、船内には1950年代のニューヨークが再現されている。1500万人が収容可能との資料もあるため、ニューヨーク州全域のみならず、周辺の地域も再現されていたと思われる。作中には登場しないが、その建造順位から、最初に地球を飛び立ったと思われる。作中には登場しない。
デザルグ

デザルグ母船の表面。背後の月面との対比からも、その巨大さがわかる
ART1とPART2で登場した、MZ23に敵対する勢力。「デザルグ」はコードネームであり、本来の呼称は不明。バハムートによる情報統制を受けていたMZ23より50年先行する技術を駆使し、圧倒的な戦力でMZ23に迫る。幾度となくMZ23を襲撃してくる。その正体は500万年前から地球人類と敵対してきた、火星人類の末裔である。前人類史の末期、火星に入植した人類の一団が、過酷な環境に適応すべく、遺伝子レベルで自らを改造していった結果、地球人類とは交配できない火星人類となってしまう。地球人類との間に軋轢が起こり、ついに火星人類は独立戦争を開始する。多大な被害を被った人類は、報復として惑星破壊兵器を使用し、火星は消滅した。しかし脱出した火星人類は建造中だったMZ級世代宇宙船の内4隻を奪取して母艦とし、戦争を継続する。その後宇宙航海に出た後も、幾度となく地球側のMZと小競り合いを繰り広げている。PART2の序盤で、地球人類の肉体やEVEプログラムの情報を欲しているらしいことが、ナカオの分析から推測された。おそらく遺伝子情報が異なる火星人類では、EVEプログラムの認証を突破できなかったのではないかと思われる。
地球管理システム
破滅的な環境破壊が進行していた地球の環境を回復するための管理システム。後に「クリエイター」と呼ばれる集団を率いていた「ハインケル博士」が提唱した、「地球再生計画」を基盤として構築されたシステムである。その理論は地球の自浄作用に頼ったものであり、「地球防衛システム(A.D.A.M.)」「地球再生システム」「EVEプログラム」の3つの要素で成り立っている。500年間、人類を地球上から排除する。その後も人類が以前と同じ過ちを犯す(戦争等)可能性を残していた場合は抹殺する手はずになっていた。人類への審判を何重にも設けているが、これはハインケル博士の、人類への深い猜疑心が反映されていると思われる。
EVEプログラム

EVEプログラムの中枢。省吾(左)はここでイヴ(右)と対話した
バハムートレベル7に存在するとされていた人格プログラム。当初はバハムートを擬人化した対人インターフェースと思われたが、後にバハムート本体とは別のハードに格納されたプログラムである事が判明する。EVEプログラムのアバターのデザインは、クリエイター・イヴを参考にしている。その姿でMZ23内にてアイドル「時祭イヴ」としても活動もしている。
その役目は、MZの乗組員の中から「7Gのオペレーター」と呼ばれる現生人類のサンプルとなり得る人物を抽出し、そのライフデータをA.D.A.M.に送信し、人類が地球に帰還すべきかを審判させることである。この役割上、全てのMZにはEVEプログラムが搭載されていたと思われる。PART2の終盤で省吾と邂逅したEVEプログラムは、彼のライフデータを収集すると同時に、デート中のような会話の中からその精神性を分析していた。やがてA.D.A.M.にデータを送信するが応答がなかった。そのため最後の手段としてバハムートを切り離して、強引に地球帰還を実現させる。
PART3の後半でも登場する。数百年経過して遺跡と化したバハムートの中で未だ稼働しており、プロトガーランドの残骸にエイジとオリジナル・イヴを案内した。
A.D.A.M.

A.D.A.M.の内部構造。月の内部のほとんどが兵器に置き換えられている
地球防衛システム。資源衛星として掘削された月の、空洞と化した部分を改造し、巨大な攻撃兵器と化したもの。見た目は現実の月と同じに見えるが、地球の40万キロ以内に近づく物体を無差別に破壊するように設定されており、攻撃するときは月面全体が赤い光を帯びる。同時に地球上に敷設されている「地球再生システム」を監視しており、不正な操作が行なわれたときは即座に攻撃する役目を兼ねている。EVEプログラムの送信するライフデータだけが、攻撃を停止させるカギとなっている。PART2終盤で登場し、巨大なデザルグの母船を、防御も回避も不可能な攻撃で破壊する。みるみる縮んでいったデザルグ母船は、最後に虹色の輝きとともに消えていった。次にMZ23にも襲いかかる。
PART3にもセリフの上で登場している。依然として稼働しており、エデンシティを上空から監視していた。
B.D.達自治軍は「A.D.A.M.」とアルファベット頭文字で読んでいたが、クリエイター・イヴは「アダム」と呼んでいたので、こちらが正式な名称なのかも知れない。何の頭文字なのかは不明。
地球再生システム

地球再生システムの中枢。ウォン・ダイ(左)が中央に座しており、オリジナル・イヴ(右)が対峙している
エデンシティの中心に設置された巨大なコンピューター。通称「システム」ハインケル博士の提唱した「地球再生計画」の要であり、地球環境の改善具合をモニターし、必要に応じて調整を施すように設計されていた。それ以外にも、EVEプログラムから送信された7Gのオペレーターのライフデータを分析し、人類が同じ過ちを犯さないかを審判する役目を負っていた。しかし作中ではEVEプログラムから送信されたライフデータに欠損があったため、システムは不正操作を疑う。判断に迷ったシステムは、目前に現れた省吾を操り人形としてオリジナル・イヴへアクセスする権限を乗っ取り、人類への審判を無期限保留した。そのため帰還した人類はその後数百年間、エデンシティに隔離されることとなる。その後エデンシティを舞台として、E=Xとオレンジ社の抗争が激化すると、システムは人類を「地球に住むに値しない」と見限り、「プロジェクト・ヘヴン」を発動する。しかし、エイジの活躍でウォン・ダイの自我が戻り、イヴによるプログラム修正を受けることにより無力化された。
エデンシティ
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目次 - Contents
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の概要
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』のあらすじ・ストーリー
- 世界の秘密を知り崩れていく日常(PART1)
- 挫折からの再起そして新たなる世界(PART2)
- 受け継がれる未来のための戦い(PART3)
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の登場人物・キャラクター
- 主人公と関係者(PART1&PART2)
- 矢作 省吾(やはぎ しょうご)
- 高中 由唯(たかなか ゆい)
- 村下 智美(むらした ともみ)
- 夢叶 舞(ゆめかのう まい)
- 中川 真二(なかがわ しんじ)
- ココ
- モーリー/森 浩樹(もり ひろき)
- チョンボ/友田 しげる(ともだ しげる)
- 岡崎 まさみ(おかざき まさみ)
- バハムート関係者
- 時祭 イヴ(ときまつり イヴ)
- 自治軍関係者
- B.D.(ビー・ディー)
- ナカオ
- 白鳥 優一郎(しらとり ゆういちろう)
- 提督
- ウッズマン大尉
- B.D.の愛人
- その他民間人
- 夢叶 影弦(ゆめかのう えいげん)
- プロデューサー
- TRASHのメンバー
- ライトニング
- シンディ
- ガラム
- ダンプ
- ガッツ
- レイナ
- ジェイス
- ラッコ
- 主人公と関係者(PART3)
- エイジ・タカナカ
- リョオ・ナラハラ
- バド
- アキラ
- レスター
- リサ
- ミキ
- クリエイター
- オリジナル・イヴ
- ハインケル博士
- E=X関係者
- ヤコブ・ハルム
- ミューラー・シムカ
- ウォン・ダイ
- ネットジャッカー
- シオン
- ドミニク
- ボーノ
- クラック
- アルフォン
- オレンジ社
- デレクマン
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の用語
- MZ(メガゾーン)
- MZ23(メガゾーン23)
- バハムート
- MZ1(メガゾーン1)
- デザルグ
- 地球管理システム
- EVEプログラム
- A.D.A.M.
- 地球再生システム
- エデンシティ
- E=X
- プロジェクト・ヘヴン
- オレンジ社
- ハードオン
- ID
- サイクル
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の登場兵器
- ガーランド
- ガーランド
- プロトガーランド
- GRⅡガーランド
- E=Xガーランド
- 量産型E=Xガーランド
- オリジナルガーランド
- ハーガン
- ハーガン
- スペースハーガン
- 00(ゼロゼロ)ハーガン
- オレンジハーガン
- ザウ
- ヴィルテ・ザウ
- ザーメ・ザウ
- フラッガ
- フラッガ
- フラッガⅡ
- E=Xフラッガ
- FX
- エアグレーンFX101
- VF
- デザルグ
- 自動攻撃弾
- プロープ
- シュツルムゲルツ
- デザルグ(母船)
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 矢作省吾「バハモードかぁ」
- 髙中由唯「信じる、省吾の言うことなら」
- 矢作省吾「ありがとう、イヴ」
- B.D.「思い通りに生きろ、生きられる限りな」
- オリジナル・イヴ「待っていたわ、ようこそ、7Gのオペレーター」
- オリジナル・イヴ「忘れないわ、エイジ、そして省吾」
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- あまりにも過激すぎてカットされたラブシーン
- PART3のイヴのCVはデビュー間もない高岡早紀
- メガゾーン23XI(サイ)という仮タイトルで新作企画進行中
- 『メガゾーン23(Megazone 23)』の主題歌・挿入歌
- PART1
- OP(オープニング):宮里久美「背中ごしにセンチメンタル」
- ED(エンディング):タケウチユカ「淋しくて眠れない」
- PART2
- OP(オープニング):宮里久美「秘密く・だ・さ・い」(挿入歌)
- ED(エンディング):宮里久美「ロンリー・サンセット」
- PART3
- OP(オープニング):高岡早紀「パンドラの舟」
- ED(エンディング):高岡早紀「悲劇のアイドル」
- 挿入歌:高岡早紀「眠れぬ森の美女」