メガゾーン23(Megazone 23)のネタバレ解説・考察まとめ

『メガゾーン23(Megazone 23)』とは、1985年3月に発売されたSFロボットアニメ。OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)として販売された。石黒昇が監督を務め、キャラクターデザインに美樹本晴彦らを起用した第1作が大ヒットし、続編を含めると全3作が製作された。偶然軍の秘密兵器である可変型バイク「ガーランド」を手に入れた主人公が、世界の秘密を知り、若さゆえの反逆を起こす。当時のOVA界隈に「美少女とメカの組み合わせ」という一大潮流を起こした作品の1つである。

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シュツルムゲルツ

デザルグの宇宙戦闘機。双胴型の黒い機体にオレンジ色の光るラインが走っている。レーザーが主武器で自動攻撃弾を携行する。VFの艦橋に密接してゼロ距離射撃を敢行していた。FX艦隊の00ハーガンやヴィルテ・ザウの奮戦により、何機かが撃破されている。しかし防御をかいくぐった1機が放った自動攻撃弾がFX101にとどめを刺すこととなる。

デザルグ(母船)

デザルグ母船

PART2終盤に登場するデザルグの母船。元は地球で建造されていたMZ級世代宇宙船がデザルグに奪取されたもの。元はMZ23と同型艦だったはずだが、デザルグの手によって増築が繰り返されたようで、MZ23の何倍もの巨体になっていた。月の表面に影を落とすほどの巨大だったが、月のA.D.A.M.の攻撃によって分解されていき、どんどん縮んでいく。最期は七色の光によって虚空に消えていった。

『メガゾーン23(Megazone 23)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

矢作省吾「バハモードかぁ」

ガーランドのクランクケースを触る省吾

PART1で中川信二と待ち合わせた省吾は、そこで巨大バイク・ガーランドを見せられる。バケモノのようなスペックを聞かされ、感嘆の声を上げながらその車体を触るうちに、クランクケース部分に「BAHAMOUD」という刻印を発見する。省吾はローマ字読みで「バハモードかぁ」と口にしていたが、直後に「バハムートだよ」と省吾に修正される。その名前が自分たちの住んでいる世界を支配する巨大コンピューターの名前であることなど、その時の省吾には知るよしも無い。

髙中由唯「信じる、省吾の言うことなら」

見つめ合う省吾(左)と由唯(右)

PART1でB.D.から世界の秘密を聞かされ、さらにイヴからの接触を受け、あまりの重圧に塞ぎ込んだ省吾は、由唯のカラダを求める。肌を重ねながら今までの経緯を語る省吾は、「こんなシュールなこと、信じろったってムリだよな」と投げやりになる。しかし由唯は「信じる、省吾の言うことなら」と、愛おしそうに省吾を見つめる。ふたりの心が完全に重なった瞬間だ。

矢作省吾「ありがとう、イヴ」

背を向けてうなだれるイヴ(右)に、感謝の言葉を伝える省吾(左)

PART2でバハムート中枢、EVEセクションに辿り着いた省吾は、次々に移り変わる景色の中で、イヴと語らう。イヴは省吾のライフデータをA.D.A.M.に送信するが反応はない。「私にはA.D.A.M.を解放する力はありません」と落ち込むイヴに省吾は、仲間達と力を合わせたことでイヴに会えた喜びを伝える。そして「ありがとう、イヴ」と純粋な感謝の言葉をかける。その言葉はプログラムであるはずのイヴの心を打ち、持てる全てを使って省吾達を生き延びさせようと決意させる。その結果、バハムートは崩壊するMZ23から脱出し、省吾達を地球に送り届けることとなる。

B.D.「思い通りに生きろ、生きられる限りな」

省吾(右)の肩に手を置き、「思い通りに生きろ」と語りかけるB.D.(左)

PART2でイヴとの邂逅を終え、ライトニング達と合流した省吾は一息つくが、そこに部下を引き連れたB.D.が現れる。怒りの衝動のままに殴りかかる省吾にB.D.は無抵抗に殴られる。鍛え上げた肉体を殴り疲れた省吾に、B.D.はA.D.A.M.がデザルグ母船を壊滅させつつある映像を見せる。「俺たちもああなるのか」とつぶやく省吾の肩にB.D.は手を置き、「思い通りに生きろ、生きられる限りな」と言葉を贈る。そして今生の別れを終えたB.D.は、最後の戦いに赴く。戦いばかりだった人生の終わりを悟ったB.D.が、最後に大人の優しさを示すシーンだ。

オリジナル・イヴ「待っていたわ、ようこそ、7Gのオペレーター」

オリジナル・イヴ(中)の目覚めをE=Xガーランド(左)とともに目撃するエイジ(右)

PART3でエイジは、シオンから「ポイント・ゼロ」に向かえと告げられる。向かった先で、エイジはカプセルから今まさに目覚めようとしているオリジナル・イヴと出会う。全裸をものともしないオリジナル・イヴにあっけにとられながらも、彼女から目が離せないエイジ。そんな彼に、オリジナル・イヴは「待っていたわ、ようこそ、7Gのオペレーター」と語りかける。ここから物語が本格的に動き出す。

オリジナル・イヴ「忘れないわ、エイジ、そして省吾」

ガラス越しのキスを交わすエイジ(左)とオリジナル・イヴ(右)。この直後、A.D.A.M.を止めるために彼女は旅立つ

PART3終盤で、正気を取り戻したウォン・ダイを看取ったエイジは、ガラスカプセルに閉じ込められるオリジナル・イヴに気が付いて駆け寄る。オリジナル・イヴは単身宇宙に上がり、その身に宿したライフデータを使ってA.D.A.M.を止める使命を帯びていたのだ。オリジナル・イヴが「忘れないわ、エイジ、そして省吾」と告げると、ガラス越しのキスを求める。エイジがそれに応えた瞬間、彼女は天空に旅立っていった。重すぎる使命を淡々とこなしてきたオリジナル・イヴが、はじめて感情をあふれさせた瞬間だ。

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