魔人探偵脳噛ネウロの回収済み・未回収の伏線・謎まとめ

『魔人探偵脳噛ネウロ』とは、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた推理漫画、及びそれを原作としたアニメを始めとするメディアミックス作品である。作者は松井優征。
人間界の「謎」を喰いに来たという魔人・脳噛ネウロ(のうがみ ねうろ)と彼の傀儡として女子高生探偵をやることになった桂木弥子(かつらぎ やこ)が数々の事件を解き明かしていくストーリー。作品の性質上様々な謎や伏線が張り巡らされており、連載完結済後の解決済みの謎と、未だに解決していない謎について紹介する。

単行本(ジャンプコミックス)の仕掛け

この漫画の単行本(ジャンプコミックス)の各巻の目次には「まじんたんていのうがみねうろ」の文字が上下反転した状態で大量に並んでいるが、その中に混じってその巻に登場する事件の犯人の名前が存在している。
カバー裏には3Dアートが印刷されており、タイトルロゴに使われている三角形などの作品に関連する図形が浮かび上がるようになっている。何が描かれていたのかは次巻で答え合わせをすることができる。
また10巻までの表紙はイラストが上下逆だがカバーを外すと正位置になっている。13巻から16巻まで、17巻から20巻までのそれぞれ4巻分の表紙イラストは繋がっており、左から順に並べると1つの絵が完成する。他にも細かい仕掛けが豊富に仕込まれているので、漫画そのものに加えてその仕掛けを探す楽しみ方もある。

『魔人探偵脳噛ネウロ』の未回収の伏線・謎

あかねちゃんについて

死にまつわる謎

あかねちゃんは探偵事務所の壁に埋められていた女性の遺体がネウロの魔力に当てられて中途半端に蘇生し、壁から飛び出たおさげ髪の状態で活動している存在である。生前の彼女がどういう女性で、何故死亡し、いかなる経緯で事務所の壁に埋められたのかという情報はほとんど語られていない。分かっているのはかなりの美人で英会話などに堪能な才女であったという点くらいであり、前にこのフロアを使っていた会社である早乙女金融(さおとめきんゆう)にも関わりはなかった。ネウロは当初「食欲をそそられるサイズの『謎』ではないが必ず喰う」と言っていたが、その真相が明かされることなく連載は終了した。
作者は「あかねちゃんの謎は魔界に戻ったネウロが地上に帰還するためのフラグの1つであるため解決することはほとんど考えていなかった」と語っている。実際、最終回で魔界から帰還したネウロはあかねちゃんを髪に憑依させた弥子の所へ帰ってきているため、あかねちゃんの持つ「謎」の気配を目印に彼女たちの居場所を探し当てた可能性がある。

アヤ・エイジアについて

生い立ち

世界的な人気を博している歌姫であるアヤ・エイジアは、「自分は世界にひとりきり」と感じている人たちの脳を揺らす歌を歌うことができる。それは自分も同じように感じる人間だからであり、深く親しく接する相手ができたことでひとりきりになれなくなった彼女は歌を取り戻すために彼らを殺してしまった。
そんな彼女の生い立ちはほとんど語られていない。「ひとりきり」という思いは生まれつきの脳の構造によるものと説明されており、該当者として大勢の友人に囲まれる青年や両親に愛情を注がれている子供なども登場しているので、アヤの人生が一般的な意味で言う「孤独」なものだったとは断言できない。
具体的な描写を避け、読者の想像に委ねる部分である。

魔界について

どんな世界なのか

ネウロは魔界から来た魔人であり、本来の姿は猛禽類を思わせる顔の異形である。だが魔界の情報についてはネウロの断片的な説明でしか描写されておらず、実物が作中に登場したことはない。ネウロ以外に登場した魔人も最終盤に姿を現した青膿ゼラ(あおみ ぜら)のみである。
分かっていることは人間の住む地上とは次元も時間軸もかけ離れており、火山ガスなどに似た瘴気に満ちていること。そこに住む魔人は生まれつき力の差が大きく寿命も長いが、地上に来ると万分の一にも弱体化すること。それ以上の情報は度々ネウロの口から語られるが人間の感覚で考えると相当に非常識であり、実際に想像・表現するのが難しい世界なのかもしれない。

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