27クラブ(The 27 Club)まとめ

「27クラブ」は、27歳で亡くなった有名な音楽家や芸術家たちを指す総称で、特に1960年代後半から1970年代にかけてこの現象に注目が集まった。ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンなど名だたるメンバーが多く、いずれも各界で絶大な影響力を持ち、短期間で大成功を収めた人物ばかりだ。彼らの死は大きな衝撃を与えただけでなく、死亡した年齢が27歳と共通しており、都市伝説や陰謀諭などが囁かれることとなった。アーティストなどの短い人生の儚さと、その才能への敬意を示す言葉としても知られている。

名声・肩書:ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーのリードボーカル

アメリカ・テキサス州ポートアーサー出身。1943年1月19日生まれ。1960年代を代表するアメリカのロックシンガーで、独特のハスキーボイスとソウルフルなパフォーマンスで知られている。

彼女はビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーのボーカリストとして注目され、その後圧倒的な歌唱力を武器にソロアーティストとしても大成功を収めた。代表曲は「Move Over(ジャニスの祈り)」で、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において、第28位にランクインした。

ジャンル:ブルースやロックをサイケデリックと融合

ジャニス・ジョプリンの音楽は、ブルース、ロック、サイケデリックを融合させたもので、特にそれまでにないリズミカルかつソウルフルな歌唱スタイルで、ファンだけでなく多くのミュージシャンが度肝を抜かれた。

彼女の代表曲「Piece of My Heart」や「Me and Bobby McGee」は、彼女の感情豊かなボーカルが際立つ楽曲であり、個性を強く表している。

影響:サイケデリックロックとブルースで女性アーティストの地位を確立

ジャニス・ジョプリンは、特に女性アーティストに大きな影響を与えた存在であり、ロック界における女性の地位を確立させた。彼女の自由奔放なライフスタイルと、舞台上での圧倒的なカリスマ性は、多くのミュージシャンにインスピレーションを与え、彼女の遺産は現在でも多くのアーティストに受け継がれている。

死因:ヘロインとみられる薬物のオーバードーズ(1970年10月4日没)

ジャニス・ジョプリンは1970年10月4日、2枚目のソロアルバム『パール』のレコーディングにジョプリンが姿を見せなかったことで、プロデューサーのポール・ロスチャイルドが不安を覚え、フル・ティルト・ブギー・バンドのローディーを務めていたジョン・クックに連絡。彼女が滞在していたハリウッドの「ランドマーク・モーター・ホテル」の105号室を尋ねさせたところ、ベッド横の床に倒れている姿で発見された。

死因はヘロインとみられる薬物のオーバードーズとされ、その傍らには4ドル50セントと、封の切られていないマールボロが一箱残されていたという。

アレスター・"ダイク"・クリステン(Arlester "Dyke" Christian)

名声・肩書:ダイク・アンド・ザ・ブレイザーズのボーカル

アメリカ・ニューヨーク州バッファロー出身。1943年6月13日生まれ。アメリカのファンクバンドであるダイク・アンド・ザ・ブレイザーズのベース・ボーカルであり、ファンクミュージックの黎明期において特に脚光を浴びた人物と知られている。

グルーヴのあるベースを奏でて優れた即興力を持ち、現代では音楽評論家やアーティストからの評価は高いが、当時はその奏法や音楽性について音楽評論家の間では賛否両論が巻き起こっていた。

ジャンル:ソウルとR&Bを根幹にしたファンク

音楽スタイルはソウルとR&Bに根ざしたものであり、特に「Funky Broadway」のようなヒット曲を通じて、ファンクミュージックの基礎をきずいた。

同楽曲は1967年の初めにビルボードR&Bチャートを着実に上っていき、その後は1位に到達。24週間もチャートにランクインし、ポップチャートでも65位になった。

アレスター・"ダイク"・クリステンのファンクサウンドが広く知れわたり、ファンクジャンルとして確立されたことをきっかけに、ファンクミュージシャンが多く生まれている。

影響:独特なリズムとグルーヴ感でファンクの発展に貢献

アレスター・"ダイク"・クリステンはファンク音楽の発展に大きく寄与。そのリズムとグルーヴ感は圧倒的で、のちにジェームス・ブラウンやスライ・ストーンのようなファンクのレジェンドたちにも影響を与えた。

また、彼の音楽はヒップホップやR&Bなど、ファンク以外のジャンルにもそのパフォーマンスや演奏、表現力などで影響を与え、多くの楽曲にインスピレーションを与えている。

死因:殺害(1971年3月13日没)

アレスター・"ダイク"・クリステンは1971年3月13日、当時はイギリスツアーとバリー・ホワイトとのレコーディングの準備中だったが、アリゾナ州フェニックスで銃殺された。

麻薬取引の際にトラブルが生じて銃殺されたという話があり、フェニックスの刑事であったエロイ・イサシによれば、彼の腕には信じられないほどの注射跡が確認できたとしている。その一方で検視官の報告書では体内からは薬物などが検出されなかったとあり、彼の死についても謎が残っている。

ジム・モリソン(Jim Morrison)

名声・肩書:ドアーズのリードボーカル/ソングライター

アメリカ・フロリダ州メルボルン出身。1943年12月8日生まれ。ロックバンドのドアーズのリードシンガーであり、ソングライターでもあった。彼のカリスマ性と神秘的なパーソナリティは1960年代のカウンターカルチャーの象徴的存在となり音楽性はもちろん、その歌詞にも多く人が胸を打たれた。また、バンド活動とは別に数冊の詩集も発表している。

なお、酒豪で知られておりスタジオでの練習や楽曲制作時にも酩酊状態だったといわれている。あのジミ・ヘンドリックスとのセッションでも酩酊した様子が確認できるため、その心臓の強さでも名が広まった。

ジャンル:サイケデリック・ロックとブルースなどを取り入れた音楽

choko605
choko605
@choko605

Related Articles関連記事

Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)の徹底解説まとめ

Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)の徹底解説まとめ

Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)とは、アメリカ合衆国出身のギタリスト、シンガーソングライターである。「ジミヘン」の愛称で知られ、奇抜なファッションやステージ上でギターを燃やすパフォーマンスが有名である。また、ギターのテクニックに関しても同年代のギタリストや、後進にも多大な影響を与えている。またジミの活動期間は約4年程だが、常に音楽雑誌の人気ランキングの上位に位置するなど人気の高さが伺える。右利き用のギターを、左に持ち替えて演奏している姿がトレードマークとなっている。

Read Article

君が生きた証(Rudderless)のネタバレ解説・考察まとめ

君が生きた証(Rudderless)のネタバレ解説・考察まとめ

『君が生きた証(Rudderless)』は2014年にアメリカで製作された音楽映画である。『ファーゴ』などで知られるベテラン俳優ウィリアム・H・メイシーの初監督作品である。優秀な広告マンだったサムは、大学生の息子ジョシュを銃乱射事件で失ってしまう。悲しみからすさんだ生活をしていたサムはジョシュが残した歌があることを知り、ライブバーで飛び入り参加し、歌を披露する。そこで出会った青年クエンティンとバンドを結成することになるが、サムには大きな秘密があった。

Read Article

スター・トレック BEYOND(Star Trek Beyond)のネタバレ解説・考察まとめ

スター・トレック BEYOND(Star Trek Beyond)のネタバレ解説・考察まとめ

世界的人気を誇るジーン・ロッデンベリーのオリジナル『スター・トレック』を元に、2009年にJ・J・エイブラムズによってリブートされた作品。本作はシリーズ3部作の最後を飾る。 ジャスティン・リン監督(『ワイルド・スピード』シリーズ)が指揮。 エイリアンの襲撃を受け、エンタープライズ号を脱出したクルー達。降り立った未知の惑星でクルー達の絆が試される。

Read Article

The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)の徹底解説まとめ

The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)の徹底解説まとめ

The Rolling Stones(ザ・ローリング・ストーンズ)とは、1962年の結成から一度も解散することなく活動をつづけている英国のロックバンド。ビートルズとならぶその影響力は「世界最強のロックンロール・バンド」とも評され、数限りないミュージシャンたちから尊敬をうけている。 1989年にはロックの殿堂入りを果たし、結成後半世紀以上も精力的に活動する超大物バンドである。

Read Article

Nirvana(ニルヴァーナ)の徹底解説まとめ

Nirvana(ニルヴァーナ)の徹底解説まとめ

アメリカのロックバンド・Nirvana(ニルヴァーナ)は、1990年代前半のグランジブームを最前線で引っ張ったビッグバンドである。 軽いサウンドが人気だった当時、重々しい曲調とネガティブな歌詞の『Smells Like Teen Spirit』をリリースし、予想に反して大ヒットを記録した。 1989年のデビューから解散までわずか5年の活動期間だが、後のバンドに与えた影響は計り知れない。

Read Article

有名ギタリストが使っているギターを紹介!ジミー・ペイジや真島昌利愛用のレスポールなど

有名ギタリストが使っているギターを紹介!ジミー・ペイジや真島昌利愛用のレスポールなど

ここでは国内・海外問わず、有名ギタリストが使っているギターを紹介する。レスポールを愛用しているレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジやザ・クロマニヨンズの真島昌利、Stratocaster系を愛用しているジミ・ヘンドリックスなど、ギターの種類別にまとめている。

Read Article

テレキャスターを使っているギタリストを画像と共にまとめて紹介!

テレキャスターを使っているギタリストを画像と共にまとめて紹介!

「テレキャスター」とは1951年にフェンダー社が製造・販売を開始したエレキギターで、高音域を弾いた際にクリアに響きやすいのが特徴だ。記事中では布袋寅泰、アベフトシ、「凛として時雨」のTK、「The Rolling Stones」のキース・リチャーズ、「Led Zeppelin」のジミー・ペイジなど、テレキャスターを愛用しているギタリストを画像と共に紹介している。

Read Article

目次 - Contents