スキップとローファーの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『スキップとローファー』とは、田舎から上京してきた少女・岩倉美津未の高校生活を描いた高松美咲による漫画作品。石川県の田舎町で育った岩倉美津未は、中学卒業を機に東京の進学校に入学する。入学してからの人生設計を完璧に持っていた美津未だが、入学初日に電車を間違えて早くも挫けそうになってしまう。美津未が様々なタイプのクラスメイトと出会い、共に過ごしていく様子を描いている。今を生きる高校生たちの等身大な姿が描かれており、友情や恋を通して成長していく中で生まれた名言が数多く登場する。

聡介と中学校の頃からの友人である迎井司(むかいつかさ)は、聡介が学校を休んだことがきっかけで女子生徒から聡介に関する質問を浴びる。「中学ん時 女子の3人にひとりは志摩くんに告ってたって本当!?」、「中学生にして夜な夜な遊んでたとか」などと女子生徒から尋ねられ、司は「知らん知らん 本人にきけないことは俺にもきくなっ」と返答した。憶測で語らない所から、司の誠実さが伝わってくる。

久留米誠の名言・名セリフ/名シーン・名場面

電車のホームで小さく背伸びする誠

高校に入学してからクラスになかなか馴染めずにいた久留米誠(くるめまこと)は、放課後に美津未と聡介に声を掛けられてコーヒーショップに行くことになる。最初は緊張感を持っていた誠だったが、純粋にその場を楽しむ美津未や優しい笑顔の聡介を見て心がほぐれていく。その後、誠は美津未から連絡先の交換を持ちかけられて写真を撮った。その帰り道、美津未から送られてきた写真を見た誠は電車のホームで軽くかかとを浮かせる。後ろ姿だけの描写だが、高校に入学して初めて友達ができた嬉しさが隠しきれない様子が見事に表現されている。

デートの直後に結月と会う誠

気になっている文芸部の先輩とのデートが思うようにいかず、デートを早々に切り上げた誠は「解散した~」と親友の村重結月(むらしげゆづき)に連絡する。すると連絡を受けた結月はすぐに誠に電話を掛け、誠の様子を心配してカフェに誘った。カフェで結月は誠を見るなり、「今日 めっちゃくちゃかわいいね!」ととびきりの笑顔を見せる。真正面から慣れない褒め言葉を受け取った誠は「よ~そんな恥ずかしいこと言う...」と言いながら顔を隠すのだった。照れながらも結月の優しさをひしひしと感じ取っている誠。誠と結月の友情の熱さが垣間見える場面である。

「でも聞きたいんだよ 苦しいことも」

2年生に上がり、親友の結月とは別のクラスになってしまった誠。ある日、誠は結月がクラスメイトの男子生徒からだまし討ち的にデートさせられそうになったことを知る。人間関係に悩む結月のことを心配した誠は結月を夜の公園に呼び出した。そこで誠は「私さ 学校じゃゆづといちばん仲いいのかなーとか 勝手に思ってて」と切り出した後、自分と結月のタイプの違いを話し始めた。そして、「でも聞きたいんだよ 苦しいことも」と誠は涙を溢す。理解しきれない悩みがあったとしても、少しでも助けになりたいという誠の思いから結月への愛が伝わってくる。

兼近鳴海の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「人の記憶に残るっていうのは才能だよ」

演劇部の2年生である鳴海は、美津未を探しに教室にやってくる。鳴海は美津未を見つけると花を渡し、「この短期間であだ名がふたつもつくなんてすごいじゃないか!」と呟いた。そして「人の記憶に残るっていうのは才能だよ」と言い、美津未を演劇部に誘った。演劇部を盛り上げるために新たなスターを発掘しようとする鳴海の積極性から、鳴海がいかに演劇が好きなのかがよく分かる。

「なんか 脚本のこととか考えていない自分が想像できないんだよなぁ だったらそれで食べていけたら最高じゃないか ご飯を食べる 出勤する みたいな毎日の営みに到達点ってあんのかな 僕にはまだ想像つかないや」

文化祭で聡介の劇を見た鳴海は、聡介から「...先輩の 最終的な目標ってどこなんですか?」と聞かれる。すると鳴海は「でも最終的ってどうなんだ?」と考え込み、「なんか 脚本のこととか考えていない自分が想像できないんだよなぁ だったらそれで食べていけたら最高じゃないか ご飯を食べる 出勤する みたいな毎日の営みに到達点ってあんのかな 僕にはまだ想像つかないや」と呟いた。鳴海は目標や到達点を据えて考えておらず、今純粋に好きなことを続けて生きている。

高嶺十貴子の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「...まぁ いいか たまにこんな日があっても...」

生徒会の会計である十貴子は、仕事を手伝いたいという美津未の申し出を受けて一緒に農家の家に資料を届けに行く。十貴子は分刻みのスケジュール帳を美津未に見せてバスに乗り込み、スケジュール管理について話した。すると美津未は「かっこいいです先輩!」と目を輝かせる。その後、資料を渡し終えて帰りのバスに乗り込むはずが、2人は時間に間に合わずに次のバスを待つことになってしまった。予定が狂ったことで焦りを見せた十貴子は1人悶々とするが、次に乗り込んだバスの中で美津未が「わぁ先輩見てください」と声をあげる。窓を見るとそこには綺麗な景色が広がっていた。そして十貴子はこの景色を見て「...まぁ いいか たまにこんな日があっても...」と思うのだった。
十貴子は未来の予定に目を向けるのではなく、今この瞬間を生きることの大切さに気が付いたのだ。

「どの時間が自分にとっていいことにつながるか なんて 分かるのはずっと先のことだものね だから やっぱりあなたが選ぶってことが一番大事だと思って」

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@hisa115670

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