あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』は、A-1 Pictures制作によるオリジナルアニメ作品であり、2011年にフジテレビで放送された。仲良しグループの「超平和バスターズ」のメンバーの一人、めんまが事故死したことにより、メンバーは疎遠になってしまう。しかしある日主人公のじんたんの前に死んだはずのめんまが現れ、「超平和バスターズ」のメンバーは再び集まることになる。それぞれのキャラクターが悩みを抱えており、名言も多く視聴者に共感と感動を与えた。

あなるは友達と食事をしていた。その時じんたんの話になり、友達はじんたんの悪口を言う。すると隣にいる女子高生が音を立てて席を立つ。それはつるこだった。あなるはノートを忘れて行ったつるこを追いかける。つるこにノートを渡すが、つるこは「こういう時は放っておいていいから」と冷たくあしらう。その態度にあなるは怒り、「いつからそんなに偉くなったの?」とつるこに言うと、「そっちは変わっていない」と返される。つるこに「昔はいつも本間芽衣子の真似していたのに」と言われ、あなるは言葉に詰まる。つるこが去った後にあなるは心の中で「めんまみたいに…なりたかった」と呟く。あなるはじんたんが好きだったため、じんたんに好かれているめんまが羨ましかった。そしてめんまのようにサラサラの髪の毛にもなりたかった。全てにおいてめんまになりたかったのである。そんな理由から、めんまが大好きなのに大嫌いだったことを思い出していた。あなるのめんまに対する複雑な気持ちが分かるシーンである。

「分かんないけど…めんまが見えるならさ、優しくしてやって」

秘密基地で崖から落ちそうになったところを、あなるはじんたんに助けられる。その後あなるはじんたんに「めんまの事が好きだったから、見えないものが見えるんだよね」と話しかける。やっぱりあなるもめんまがいることを信じてくれていなかったのだと、じんたんはショックを受ける。じんたんが「お前、信じてもいいって言ったじゃねーか」と言った後にあなるは「分かんないけど…めんまが見えるならさ、優しくしてやって」と答える。あなるはじんたんに好かれているめんまが羨ましく、めんまがいなければ自分が一番じんたんと仲良くなれると思っていた。そんな自分勝手な考えが嫌だとも思っていた。そんな過去があるからこそ、めんまに優しくしてほしいと思ったのである。

「じんたんを好きだって自分が許せなくって」

じんたんはバイトを掛け持ちしているため、疲れがたまってバイトの途中に倒れてしまう。あなるが様子を見に行くと、じんたんは再び仕事に戻ろうとしていた。あなるはじんたんに行ってほしくないため、引き留める。「本当はあの時も行ってほしくなかった」と話すあなる。じんたんは最初は何の事だか分からなかったが、すぐにめんまが亡くなった日のことだと気付く。あなるはあの時「じんたんってめんまの事好きなんでしょ?」とみんなの前で発言した。急にそんな事を言われて、じんたんは思わず「好きじゃない」と言ってしまう。じんたんがめんまの事を好きじゃないと言ってあなるはほっとしたが、しかしその後じんたんはめんまを追いかけて行ったため、やっぱりめんまの事が好きなんだと悟る。あなるはじんたんがめんまの事を好きだじゃないと言った瞬間、嬉しくなってしまった自分とめんまを傷つけた自分が許せなくて苦しんでいた。そして「じんたんを好きだって自分が許せなくって」と話す。じんたんはそこで初めてあなるが自分の事を好きだったことに気付くのだった。あなるがずっと抱えていた気持ちをじんたんにぶつける、あなるの名シーンである。

松雪集(まつゆきあつむ)/ゆきあつの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「めんま、出てこいよ。あいつにお前のことみせてやろうぜ」

ゆきあつを待ち伏せしていたじんたんに、「俺の家にいるめんまが、お前が見ためんまは偽物だって言ってるんだけど」と言われてゆきあつは腹が立っていた。じんたんが自分にはめんまが見えると言っていることがどうしても許せない。ゆきあつは、めんまが見えるのはじんたんだけではないということを思い知らせてやりたかった。夜になるとゆきあつは部屋のクローゼットを開け、「めんま…見せてやろうぜ。お前のこと」と呟く。長い髪のかつらを被り、白いワンピースを着てまるでめんまが現れたかのように秘密基地の周辺を走り回り、それをじんたん達が見つける。しかし全てを見抜いていたつるこに名前を呼ばれ、ゆきあつは動揺する。木の枝にかつらが引っかかり、つまずいて転んだところを全員に見つかってしまった。じんたんにはいつまでもめんまに捕われていて情けないと言っておきながら、自分もめんまに捕われて続けているのが分かるセリフ。

「めんまが現れるとしたら、俺の前なんだ…化けてでも、呪ってでも…俺の、俺の前に…!!」

左がじんたん、右がゆきあつ

めんまの姿をして転んだゆきあつを心配するじんたん。ゆきあつは、「めんまが現れるとしたら、俺の前なんだ…化けてでも、呪ってでも…俺の、俺の前に…!!」とじんたんに叫ぶ。長い間抱えていた思いを、ゆきあつはじんたんにぶつける。いつも人のことを見下し、嫌みばかり言っていたゆきあつも苦しんでいたことが分かるセリフである。じんたん達もその事に気付くのだった。

「絶対に、めんまを、成仏させる」

めんまが日記帳に書いた文字を見て、ようやく全員がめんまの存在を信じることができた。「最初からそうしていたら良かったのに、じんたんもめんまも抜けている」とぽっぽは言うが、ゆきあつは「(じんたんが)めんまを独り占めしたかったらそうしなかった」と話す。そして「絶対に、めんまを、成仏させる」と決心するのだった。何が何でもめんまを成仏させたいゆきあつの熱い思いが伝わるセリフ。それはじんたんにだけめんまが見えるのが耐えられないからだった。この時のゆきあつは自分の事しか考えていなかったのである。

「頼むぜ!リーダー!!」

じんたんの肩を抱くゆきあつ

花火を打ち上げてもめんまは成仏しなかった。そこで全員でなぜ成仏しなかったのかを話し合う。全員、本当の気持ちを言い合って、「超平和バスターズ」はまた仲が良かった昔に戻ることができた。そしてゆきあつはここで初めてじんたんをリーダーと認め、「頼むぜ!リーダー!!」とじんたんの肩を抱く。ようやくじんたんに対するわだかまりが解けた瞬間のセリフである。

「おれももちろん大好きだあああああ!」

めんまの「じんたんを泣かす」という願いが叶い、めんまがみんなといられる時間はあと僅かとなった。めんまが今にも消えそうな時、ついに全員がめんまを見えることができた。そこで全員「めんが大好き」だと叫ぶ。ゆきあつも心の底から「おれももちろん大好きだあああああ!」と叫ぶのだった。ストーリーの最初の頃の嫌みばかり言っていたゆきあつはもういない。なりふり構わず叫ぶゆきあつの心に響くセリフである。

鶴見知利子(つるみちりこ)/つるこの名言・名セリフ/名シーン・名場面

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