勇者アバンと獄炎の魔王（ドラゴンクエスト ダイの大冒険）のネタバレ解説・考察まとめ

アバンの最初の教え子。
生まれて間もなく魔王ハドラーの侵攻に巻き込まれ戦災孤児となり、地獄の騎士バルトスに拾われた。バルトスを「父さん」と呼び慕い、地底魔城で怪物達と共に幸せに暮らしていた。また、魔王ハドラーのことも家族を守ってくれる存在として尊敬していた。
魔王ハドラーが討たれた際にバルトスもアバンと戦って戦死したと思っており、アバンに対して強い憎しみを抱いている。

『勇者アバンと獄炎の魔王』の用語

本作の舞台となる世界はドラゴンクエストのゲーム本編とは無関係である。だが、用語や呪文、モンスターやアイテムなどは、共通している部分が多い。

大地斬

アバン流刀殺法の一つで、最も基本的な技。剣を大上段に構え、強力な斬撃を敵に叩き込む力技。単純な力任せの技ではなく、無駄のない動きで持っている力を効率よく叩き込む事がこの技の要点。キギロとの戦闘中、ダイへの修行同様余力がなくなったアバンが、鋼鉄より硬くしたキギロの身体を切ったのをきっかけに、ブロキーナのアドバイスにより完成した技となっている。

海波斬

アバン流刀殺法の一つ。スピードを重視した斬撃。敵の火炎や風の攻撃などを、衝撃波で切り裂きながら攻撃することができる。ロカの豪破一刀にヒントを得たアバンが、輝聖石にマトリフのベタンを込めてもらい、常時重圧がかかったままの修行を行った末、オトギリ姫との戦闘中に完成させた一連の経緯が描かれた。

空裂斬

アバン流刀殺法の一つ。アバンストラッシュの完成には「心の剣」が不足していることを悟ったアバンが、隠れ里ギュータで修業をしたのち、亜人面樹キギロとの再戦中に習得した。後にアバンが凍れる時間の秘法を使用して魔王ハドラーと共に封印された際に、決意と覚悟を持って封印されたことで空裂斬は完成し、直後の幽霊騎士団との戦いで証明された。

アバンストラッシュ

勇者アバンが魔王ハドラー打倒のために編み出したアバン流最高の奥義。武器を逆手に持ち、腰を捻りながら落とした構えから放たれる破壊力抜群の一撃。地海空3つの技を究めて初めて本来の威力が発揮される、「大地を斬り海を斬り空を斬り、そして全てを斬る技」である。「強烈なる閃光」の一撃から「ストラッシュ」と思いついたアバンにロカがアバンの名を冠するように勧め、名付けられた。空裂斬が完成したことによりアバンストラッシュも完成し、生き残った幽霊騎士団に完成版アバンストラッシュを使用して勝利した。

極大消滅呪文メドローア

正（メラ系）と負（ヒャド系）の熱エネルギーを操作する魔法力を融合しスパークさせることで、触れるもの全てを消滅させる効果を持つエネルギーに変え放つ呪文。メラ系とヒャド系呪文双方の頂点に位置する極大呪文。弓を射るようにして放たれたこのエネルギーのビームが触れたあらゆる物質は原子レベルで崩壊し消滅してしまうため、事実上この呪文を強度で防げる物質は存在しない。
その特異な性質から、凍れる時間の秘法で時間停止している物質を破壊できる唯一の方法でもある。

凍れる時間の秘法

皆既日食時にしか使えない、肉体、もしくは物体の時を止める秘術。これをかけられた者は時間の流れそのものが停止し、鋼鉄変化呪文（アストロン）がかかったかのように硬直・硬化した状態になるため、メドローアを除きいかなる手段をもってしても傷つけることができなくなり、自力で動くこともできなくなる。アバンが魔王ハドラーに対して封印を目的で使用したが、彼自身も停止した上に、二人とも1年あまりで元に戻っている。

『勇者アバンと獄炎の魔王』の名言・名セリフ／名シーン・名場面

アバン「戦いは望まん。だが、自らの野望のために平気で他人を傷つけようとする外道を見て黙っていられるほど……この私はお人よしではないッ！！」

飄々と過ごしていたアバンが、魔王ハドラーのカール王女フローラ誘拐のための襲撃に際し、隠していた力を発揮して、魔王ハドラーに向かって「戦いは望まん。だが、自らの野望のために平気で他人を傷つけようとする外道を見て黙っていられるほど……この私はお人よしではないッ！！」と言い放った。
この戦いにより、アバンは旅に出ることを決意する。

ロカ「『ありがとう』って言葉しか浮かばねえよ」

影女の正体を明かして助けに入ってくれたレイラが、自分が影女であることに幻滅しなかったか尋ねた際に、ロカは「『ありがとう』って言葉しか浮かばねえよ」と告げた。
ロカは驚きはしたがショックではなかったとも告げた。

アバン「仲間を引き付ける人柄だけは、持って生まれた心の宝だから！」

マトリフを仲間に加えた際のアバンのモノローグ。レイラ、マトリフと加入した仲間たちがロカの人柄に魅かれていることを感じ、彼が騎士団長に選ばれた理由を「仲間を引き付ける人柄だけは、持って生まれた心の宝だから！」と考えた。
ロカの人柄を評した言葉。

アバン「あなたにはすべての命を等しく愛する心の美しさがなかった…！ それが本当に残念です。それさえあれば…私たちはきっと戦わずに済んだ…」