銀魂の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『銀魂』は、2004年から2019年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された、空知英秋による漫画作品。万事屋を営む銀髪の侍・坂田銀時とその仲間たちが、宇宙からやってきた異人「天人」たちが闊歩する江戸で、様々なトラブルを起こしたりトラブルに巻き込まれたりする姿を描く、SF時代劇だ。基本的には主要キャラクターたちのドタバタギャグコメディだが、長篇エピソードではシリアスな展開が描かれ、心を動かす名言や名シーンが飛び出す。そのギャップが多くのファンの心を掴み、息の長いコンテンツとなった。

『銀魂』の概要

『銀魂』は、空知英秋が描いた漫画作品。『週刊少年ジャンプ』にて2004年から2018年にかけて連載され、その後は『ジャンプGIGA』および「銀魂公式アプリ」上に掲載場所を移し、2019年に完結した。巻数は全77巻、話数は全704話となっている。連載当初は人気がなく打ち切りすれすれの状態だったが、話が進むにつれて人気を博していき、2006年にはテレビアニメ化された。テレビアニメ化以外にも、劇場アニメ化や実写映画化、ゲーム化など、様々なメディアミックスが展開されている。

物語開始から20年前、江戸の町に異星人「天人(あまんと)」が襲来し、高圧的な態度で開国を迫ってきた。それに危機感を抱いた侍たちが、天人たちを追い出そうとし、両者の間で戦争が起こる。この戦争は攘夷戦争と呼ばれた。侍たちは強大な力を持つ天人を前にしても怯まず戦い続けたが、弱腰になった幕府は勝手に天人と不平等な条約を締結した。結果、江戸の町は天人が我が物顔で歩き回る場所となり、侍は廃刀令のあおりを受けて弱体化の一途をたどることになる。時の流れは侍たちから働き口と、戦うための牙を奪っていった。そんな中、今なお侍魂を持ち続ける男がいた。その名は、坂田銀時だ。銀時は、かぶき町で何でも屋「万事屋銀ちゃん」を営んでいる。彼が持つ侍魂に惹かれて万事屋にやってきた剣道場の跡取り息子・志村新八、宇宙最強の戦闘民族である夜兎族の少女・神楽、そして巨大な犬型宇宙生物・定春と共に、銀時は江戸で起こる様々なトラブルを解決に導いていく。

『銀魂』は、万事屋3人を筆頭とする個性豊かなキャラクターたちがドタバタ劇を繰り広げる、SFコメディー漫画だ。まともな登場人物はおらず、誰もが糖尿病予備軍であったり、ストーカーであったり、ドSであったりと何かしらの欠点を持っている。しかし、キャラクターたちにはそれぞれ信念があり、それを曲げることはない。いざというときはその信念のために戦い、普段見せる欠点すら魅力になるほどの活躍を見せる。腹を抱えて笑うことができるギャグパート、感動して泣けるシリアスパートのメリハリがきいており、それこそが『銀魂』が長く愛される理由の1つとなっている。

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坂田銀時の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「影はどんなちっぽけでも光がねーと地面には映らねーよ。一人位覚えてたってバチは当たらねーだろ」

「同窓会は思い出したくない思い出も蘇ってくる」より。
この後には「だからまた何かあった時は助けにきてくれよな、黒子野」という台詞が続く。「攘夷志士同窓会篇」のラストで、密かに銀時たちをアシストしてくれていた「黒子野太助」に銀時が言う。この頃から既にかっこいい台詞を言っていた。

「てめェのペースで、やりゃいいんだよ。『自分』を殺すな」

お登勢の店で働くキャサリンはかつて、窃盗団「キャッツパンチ」の一員として活動していた。しかし店の金を強奪して銀時たちに捕まり、お登勢に叱咤されて再び彼女のお店で働くことになった。ある日、キャサリンはかつての仲間に「自分と組まなければ、お前のお世話になっている人を殺す」と脅される。苦しむキャサリンに対し、銀時は「まっすぐ走ってきたつもりがいつの間にか泥だらけだ。だがそれでも一心不乱に突っ走ってりゃいつか泥も乾いて落ちんだろ」「てめェのペースで、やりゃいいんだよ。『自分』を殺すな」と声をかけ、他人に左右される必要はないと説いた。

「ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ 発情期ですかコノヤロー」

ファミレスでアルバイトをしている志村新八は、店長から怒鳴られ、客の天人から嫌がらせを受けていた。そこに現れたのが、銀髪の侍・坂田銀時だ。彼は新八の髪を掴んでいた店長を、天人たちの方向に向けて殴り飛ばした。突然現れた侍に驚き、文句を言う天人たち。そんな天人たちに対して銀時は「ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ 発情期ですかコノヤロー」という言葉をぶつけた。銀時が初登場時に口にした名言だ。銀時がどのようなキャラクターなのか、読者がすぐにわかるようになっている。

「侍が動くのに理屈なんていらねーさ そこに護りてェもんがあるなら剣を抜きゃいい」

父親が残した剣道場を護るため、借金取りに連れていかれたお妙。素直になれない新八は、お妙の身を案じながらも助けに動くことができない。そんな新八に銀時がかけた言葉が「侍が動くのに理屈なんていらねーさ そこに護りてェもんがあるなら剣を抜きゃいい」だった。どうするべきかなどは考えず、ただ姉が好きで護りたいと思っているのなら動けばいい。銀時の言葉に背中を押され、新八はお妙を助けにいく決意を固めた。

「美しく最後を飾りつける暇があるなら 最後まで美しく生きようじゃねーか」

坂田銀時と桂小太郎が攘夷戦争に参加していたときのことだ。銀時と桂は、大勢の天人に囲まれて絶体絶命の窮地に陥っていた。もはや勝機はないと考えた桂は、敵の手にかかるくらいなら武士らしく、潔く腹を切ろうと告げる。しかし銀時は「美しく最後を飾りつける暇があるなら 最後まで美しく生きようじゃねーか」と言って、桂の決意を一蹴した。銀時は、このセリフをきっかけに戦意を取り戻した桂と共に、天人の軍勢に立ち向かう。無様な生より潔い死を、と考える侍は多い。しかし銀時は、死を覚悟したうえで戦いはするものの、あえて死に向かって進んでいくことはない。このセリフから、銀時の侍としての信念がわかる。

「人生を楽しく生きるコツは 童心を忘れねーことだよ」

寺門通の初ライブを見るため脱獄したお通の父親。彼は神楽を人質にとって逃走し、ライブ会場までたどり着いた。そこでお通のマネージャーをしている元妻に見つかり、冷たい言葉をぶつけられる。そんなお通の父親に、銀時はガムを差し出した。「んなガキみてーなもん食えるか」というお通の父親に、銀時は「人生を楽しく生きるコツは 童心を忘れねーことだよ」と告げる。心は少年と言ってはばからない銀時の、説得力のある名言だ。

「俺のこの剣 こいつが届く範囲は俺の国だ」

新八と神楽が、宇宙海賊「春雨」にさらわれた。片腕を負傷している銀時は桂の力を借り、新八と神楽を助けに向かう。銀時は、春雨が宇宙のどこで何をしていようが構わなかった。だが、自分のテリトリーに土足で踏み込んできて、大切なものを傷つける存在を許すことはできない。銀時は、新八と神楽をさらった敵に「俺のこの剣 こいつが届く範囲は俺の国だ」と告げ、その内側にあるものに触れる者は斬ると宣言した。銀時の中で新八と神楽の存在が大きくなっていること、2人を護るためならどんなに強大な敵であろうと立ち向かうことがわかる、名言であり名シーンだ。

「俺にはなァ 心臓より 大事な器官があるんだよ そいつァ見えねーが 確かに俺の どタマから股間をまっすぐブチ抜いて俺の中に存在する そいつがあるから 俺ァまっすぐ立っていられる フラフラしてもまっすぐ歩いていける ここで立ち止まったら そいつが折れちまうのさ 魂が折れちまうんだよ」

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