デッドマウント・デスプレイ(DMDP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『デッドマウント・デスプレイ』とは、原作・成田良悟、作画・藤本新太による漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。2017年から『ヤングガンガン』で連載を開始した。略称は『DMDP』。勇者に倒され、現代の新宿で生きる少年・四乃山ポルカに憑依し転生したネクロマンサー・屍神殿が、警察や犯罪者、親戚の陰謀に巻き込まれながら、仲間と共に戦い、人間としての成長しつつ、平穏な暮らしを目指す戦いを描いていく。逆異世界転生モノであるが、ベテランがあえて挑む類のなろう系で、群像劇形式が魅力の作品である。

人でありながら魔法無しで人の範疇を超えた犯行をしでかす犯罪者。頭のネジが飛んでいて話が通じるものが少ない。

拷問ビル

クラリッサがオーナーのビル。ヤクザの間でも有名な「処刑場」だった場所。
死霊が大量にいた場所だったが、屍神殿によって除霊され、現在の仕事場兼占いの館になってる。
この地下は細呂木が亡くなった場所。他のビルから繋がる隠し通路がある。

バヤディ帝国

屍神殿が生前、宮廷魔術師第四席として仕えていた帝国。エルシアの策略により、異世界への「穴」が開けられ滅亡した。現在はバヤディ半島として、人が一切住むことができない霊の巣屈になっている。

三纂(さんさん)

正式名称は新宿署生活安全課第三資料編纂係 (しんじゅくしょせいかつあんぜんかだいさんしりょうへんさんがかり)。
表沙汰にできない、公表しても信じてもらえないようなオカルト案件を担当する部署。岩野目や荒瀬が在籍している。部署内では異常な犯罪者たちを「厄ネタ」と呼び、彼らの命名は岩野目が名付けている。

サバラモンドの落とし子

帝国の裏切者によって結成された秘密結社。空の裏側の魔術師を求めているが、全体像は不明。組織名はアリウス・サバラモンドのあやかって名付けられている。

『デッドマウント・デスプレイ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

屍神殿「軽々しく命に触れるな。命は全部、僕の玩具だ」

転生したばかりの屍神殿が逃げ込んだ拷問ビルにはいくつもの死霊の魂が広がり、「ここの人達は命を粗末にし過ぎじゃないかな」 「君も命をもっと大切に扱うべきだ」と言う屍神殿。その言葉に笑いながら止めを刺そうとミサキに放った言葉。
「軽々しく命に触れるな。命は全部、僕の玩具だ」という言葉はわかりやすく言うと、命(玩具)を粗末に扱うやつは許さないということになる。これは彼の独特な思想を表しており、彼の中で玩具と命は等価。彼なりの正義感を表しつつ、人の魂を操るネクロマンサーらしいかつ強者の圧を感じる言葉である。
実はこのシーンが来るまで転生したのは「勇者」の方だと思わせるミスディレクションが緻密に描かれており、読者の見事に裏切る展開でデッドマウントデスプレイの世界観に一気に引き込まれる。

屍神殿「クズとかゴミとか穢れてるとか、そういうのを決めるのは社会なんだと思います。それは否定しません。でも誰と友達でいるかは、僕が決める」

「クズとかゴミとか穢れてるとか、そういうのを決めるのは社会なんだと思います。それは否定しません。でも誰と友達でいるかは、僕が決める」とは警官である荒瀬と遭遇した際、反論した屍神殿のセリフ。犯罪者の匠と友達だといったことに対して、「あんなクズと言ったら君までクズになりますよ?」と吐き捨てられた際に異議を唱えた。
冷めた社会の目はどうであれ、他人の価値観に流されず、自分の価値観で付き合う友達は決めるという、ブレない屍神殿の意志の強さが感じられる。

四乃山呂算「何より俺は親だぜ? 理屈なんているかよ」

「何より俺は親だぜ? 理屈なんているかよ」とは、屍神殿との会話中、本物のポルカではないと見抜いた時の呂算のセリフ。四乃山に家に帰省した屍神殿だったが、瞬時に暴かれて焦ってしまう。必死に「ポルカ」を装い、無難にやり過ごそうする屍神殿に呂算は刃を向ける。すでに寿命は短いが、昔はそれなりに修羅場を潜ってきたと述べる呂算。
一番近くで見てきた息子であるポルカをよく理解し、愛しているからこそ自信を持って言える。息子に害を成す存在であるかもしれない屍神殿に怒る姿には、親の愛の深さを感じられる。

怪人ソリティア「人生を楽しむコツは無駄を楽しめるかどうか。無駄な時間、無駄な努力、無駄な散財。それを省くという事は、究極的にただ呼吸と食事と睡眠をするだけの装置と成り果てる事だ!」

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