ムート（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ

ムート（葬送のフリーレン）の概要

ムートとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。要塞都市フォーリヒの領主であるオルデン卿の次男で、まだ幼い少年である。
フォーリヒは長年魔族の軍勢との戦いを繰り広げており、ある時ムートの兄であるヴィルトが戦死。「軍の士気を下げないために、自分の死を当面は隠してほしい」とのヴィルトの遺言を守るため、父であるオルデン卿が奔走する中、ムートは「早く一人前になって父を支えなければ」との思いと共に黙々と稽古に励んだ。

やがてたまたまフォーリヒにやってきたオルデン家と遠縁の戦士シュタルクがヴィルトの替え玉を務めることとなり、軍の再編までの時間を稼ぐ。これらの工作が終わった後、オルデン卿は失った長男の分もムートに愛情を注ぎ、彼もそれに応えようとさらに鍛錬を重ねていった。

ムート（葬送のフリーレン）のプロフィール・人物像

日々の鍛錬を欠かさない努力家。幼いながらもフォーリヒを守るオルデン家の人間としての覚悟と自覚を持ち、兄が戦死した後も自分ができることを黙々と実行する胆力を持つ。
父のオルデン卿はムートのことを「兄ほどの才は無い」と見ているが、一方でその努力を厭わない姿勢を高く評価。「いつか自分よりも強い騎士になる」と常々伝えられており、これに慢心してなかなかムートの剣術の腕前が上達しないのがオルデン卿の悩みの種となっている。

ムート（葬送のフリーレン）の来歴・活躍

兄の死と家族の再起

フォーリヒは長年魔族の軍勢から攻撃を受けており、領主であるオルデン卿は自ら兵を率いてこれを迎撃し続けていた。ある時、魔族との戦いの中で長男のヴィルトが致命傷を負い、「軍の士気を下げないため、自分の死を隠してほしい」と言い残して息を引き取る。
オルデン卿は息子の最期の望みを叶えるため、ヴィルトに替え玉になりうる人物を探して奔走。一方、ムートは兄が死んでも悲しみに耽ることなく鍛錬を続ける。「兄が死んだ以上、自分が父を支え、オルデン家とフォーリヒを守らなければ」との思いがその根底にはあった。

やがてたまたまフォーリヒにやってきた、ヴィルトと同年代にしてオルデン家の遠縁の戦士シュタルクが“ヴィルトの替え玉”として白羽の矢を立てられる。この工作が進む中でもムートはひたすら稽古に励み、シュタルクからも感心された。
十分な時を稼ぎ、軍の立て直しも終わった後、シュタルクはフォーリヒを出立。ムートは父に見守られつつ、その後も黙々と剣術の稽古に励んでいった。

ムート（葬送のフリーレン）の関連人物・キャラクター

オルデン卿

フォーリヒの領主で、ムートの父。
寡黙で冷然とした性格だが家族への愛情は深く、ムートのことを「兄ほどの才は無い」としつつも「努力は裏切らない、いつか自分よりも強い騎士になる」と励まし続けている。

オルデン卿（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

オルデン卿とは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。要塞都市フォーリヒの領主にして、軍を率いて侵攻してくる魔族と戦う騎士。
1ヶ月前の戦いで息子のヴィルトを失う。軍の再編までの間その死を隠すため、主人公フリーレンの仲間の1人で息子によく似た容姿の戦士シュタルクに替え玉を依頼した。オルデン卿は息子思いな性格で、シュタルクに亡きヴィルトの面影を感じて所領に引き留めようとしたが、「師に土産話を持ち帰るため旅を続ける」との意志を示した彼を快く送り出した。

ヴィルト

オルデン卿の長男で、ムートの兄。
騎士としても将としても優れた才の持ち主で、父を支えて前線で戦っていた。魔族の将軍との戦いで相打ちとなり、命を落とす。

ヴィルト（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

ヴィルトとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。要塞都市フォーリヒの領主であるオルデン卿の長男で、優れた騎士として将来を期待されていた。
魔族の軍勢との戦いの中、敵の将軍と相打ちになってヴィルトは命を落とす。この直前にオルデン卿と些細なことでケンカしたままとなっており、互いに「仲直りしたかった」との無念を抱く別れとなった。ヴィルトは「軍の士気を落とさないよう、当面は自分の死を隠してほしい」との遺言を残しており、オルデン卿はこれを叶えるために奔走する。

シュタルク

ヴィルトの死後にたまたまフォーリヒにやってきた、オルデン家の遠縁でヴィルトと同年代の戦士。顔立ちも背格好もヴィルトによく似ており、オルデン卿からしばらく替え玉になることを依頼される。
自身も優秀な兄と比べられながら育ったため、ヴィルトとムートの関係のことも案じていた。オルデン卿が「お前は努力家だからいつか自分より強くなる」との言葉をムートに毎日かけていることを知った時は安堵していたが、「そのせいでなかなか剣術が上達しない」と伝えられた際は苦笑と共に「それは大問題だ」と語った。

シュタルク（葬送のフリーレン）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

シュタルクとは、原作：山田鐘人、作画：アベツカサによる漫画『葬送のフリーレン』の登場人物。勇者と共に魔王討伐を果たした戦士アイゼンの弟子で、臆病で年齢の割に子供っぽい少年。戦士としてアイゼンも慄くほどの才能と、自分を頼りにする者のためならどれほど怖くても逃げ出さない胆力を持つ。
魔族の襲撃で故郷が壊滅した後、アイゼンの弟子となるも、ケンカ別れして彼の下から逃げ出す。その後エルフの魔法使いフリーレンの仲間となり、「魂の眠る地」への旅に同行。フリーレンの弟子のフェルンとは憎からず想う間柄。

ムート（葬送のフリーレン）の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

「ムート」は“勇気”を意味するドイツ語

本作のキャラクターの多くは、名前がドイツ語から取られたものになっている。
ムートの場合は、“勇気”を意味する「Mut」（ムート）という言葉が由来である。