ブラッククローバー(ブラクロ)の翠緑の蟷螂まとめ
『ブラッククローバー』は、『週刊少年ジャンプ』連載の田畠裕基によるファンタジー漫画である。魔力が重視される世界に生まれた魔力なしの少年アスタが、魔法使いの頂点「魔法帝」を目指す姿を描いている。
「翠緑の蟷螂」はアスタがいるクローバー王国に9つある「魔法騎士団」の1つで、ジャック・ザリッパーが団長を務める。元平民のジャックの意向により、平民の団員を積極的に取り入れている。しかし下民のアスタは翠緑の蟷螂にも選ばれなかった。
翠緑の蟷螂に所属する四等上級魔法騎士。ボサボサの髪と眼鏡、痩せこけた顔が特徴的な細身の男性。10人兄弟の長男であり、銀翼の大鷲ソリド・シルヴァの、妹のノエルを蔑ろにする発言にはとても腹を立てていた。
魔法属性は「菌」。走るキノコや喋るキノコなど、特殊な能力を持ったキノコを生み出すことができる。
ミッション・任務
勘違いでヤミを攻撃
ジャックがヤミと知り合う前。ジャックはヤミを敵と勘違いして攻撃を仕掛けたことがあった。その場はヤミと同じ団所属のモルゲン・ファウストが間に入ったことで戦いにはならなかったが、ジャックは2人が「異端の闇と至高の光コンビ」と呼ばれ一目置かれていることを知り、「いつか2人を裂いてやる」と意気込むのだった。
子どもたちの救出
アスタが黒の暴牛に入った後。平界にあるネアンという町である晩、子どもたちが一斉に姿を消すという事件が発生した。たまたまネアンにいた黒の暴牛のアスタとゴーシュは騎士団本部に応援を要請し、子どもたちの救出へと向かう。応援要請を受け取ったジャックは、銀翼の大鷲の団長ノゼル・シルヴァと碧の野薔薇団長のシャーロット・ローズレイと共に現場へ向かった。
子どもたちを誘拐したのは白夜の魔眼と呼ばれるテロリスト集団だった。一足先に現場へ駆けつけたヤミはアスタたちと、白夜の魔眼の頭首と激闘を繰り広げる。しかしそこに白夜の魔眼の幹部「三魔眼(サードアイ)」が現れ、窮地に陥る。ジャックたちが到着したのはそのタイミングであった。ジャックはヤミに迫る敵の魔法を切り裂き、嬉々として戦いに参戦する。ジャックの相手はサードアイの「絶望」を冠するヴェットだ。ヴェットはジャックのローブのエンブレムを見て「虫ケラ」と馬鹿にするが、「虫ケラなめんじゃねぇ」と反論し、ジャックは猛攻を始める。
しかし白夜の魔眼の頭首がアスタの一撃で魔力を暴発させそうになったことで白夜の魔眼は撤退、戦いは不完全燃焼のまま終わった。ジャックは魔(マナ)に愛されている白夜の魔眼のことを「裂き応えのあるヤツら」だと評した。
海底神殿での任務
白夜の魔眼が魔石と呼ばれる宝石を集めていることが発覚した後、黒の暴牛にはラクエの海の底にある海底神殿の魔石を確保する任務が与えられた。翠緑の蟷螂にはそのサポートの任務が与えらえれていたのか、ラクエの浜辺に上級魔法騎士を含む50人の団員がつめていた。そこに海底神殿の魔石を狙ってヴェットが出現。翠緑の蟷螂の団員50名はヴェットにより壊滅させられた。セッケもラクエに来ていたが、隠れていたためヴェットに殺されることはなく、アニメでは魔法騎士の救助を行ったことで、その功績から団に星が授与された。
白夜の魔眼のアジト攻略
度重なる白夜の魔眼の襲撃に、クローバー王国はついに白夜の魔眼のアジトに攻め入る決心をした。その精鋭は王撰騎士団(ロイヤルナイツ)と呼ばれ、選出試験により各団員から選ばれる。翠緑の蟷螂からはエン・リンガードが試験に参加。またジャックの「新人にもチャンスをくれてやろう枠」として、セッケも参加することになった。エン・リンガードは金色の夜明けのユノや、黒の暴牛のノエルとチームを組んで戦い、見事に優勝を果たした。セッケは金色の夜明けのランギルスや、水色の幻鹿のフラギルとチームを組む。しかしセッケはこれといった活躍もできずに落選する結果となった。
その後に行われた王撰騎士団による白夜の魔眼のアジト突入作戦の最中に、白夜の魔眼により転生魔法が発動して魔法騎士の一部が離反してしまう。転生魔法は冥府に存在する魂を、別の人間を依代として植え付けるもの。これにより人間を憎む種族「エルフ」の魂の依り代とされた騎士が、人間に反旗を翻したのだ。王撰騎士団の人間の中にもエルフになり魔法騎士を襲う者が出て、エン・リンガードたちはピンチに陥る。しかし菌魔法「走るキノコくん」でどうにか仲間と共にアジトを脱出し、エルフにならなかった団員と合流。そして王都へ向かったエルフたちを追う決断をする。
一方の王都もエルフとなった魔法騎士たちに襲われていた。ジャックは黒の暴牛のヤミとフィンラルと協力し、次々とエルフを倒していく。そして王がいる場所で乗っ取られたランギルスと交戦。最初はランギルスの空間魔法に苦戦するも、空間魔法を裂けるようになり、ヤミたちとの連携でランギルスを倒す。その後はエルフを追ってあの世とこの世を結ぶ「影の王宮」に侵入し、ノエルとサードアイのファナの戦いに乱入する。裂き応えのある相手にジャックは燃えるが、途中で異変が起きたことでファナたちと一緒に影の王宮から脱出する。
白夜の魔眼との戦い、ひいては人間とエルフの戦いの陰には悪魔の暗躍があった。その悪魔は影の王宮で顕現してしまうが、人間とエルフが力を合わせることで撃退できた。その後は人間とエルフが和解を果たし、魔法騎士たちの中に入ったエルフの魂は天に還った。
王様の救助
エルフの襲撃の際、王様は乗っ取られたランギルスに襲われた。ジャックたちは王様に配慮することなく戦闘に入ったため、王様は吹き飛ばされていた。その王様を助けたのがセッケである。セッケはその後の特別戦功叙勲式で王様直々に一等上級魔導騎士の称号が与えられた。これには他の魔法騎士たちも不服そうな表情をしており、またセッケ本人も困惑していた。
スペード王国との戦争
白夜の魔眼との争いから半年以上が経過したころ、悪魔憑きによる恐怖支配が行われるスペード王国が、クローバー王国に進軍してきた。この襲撃で黒の暴牛団長のヤミと、金色の夜明け団長のウィリアム・ヴァンジャンスが拉致されてしまう。彼らは「冥府の門」を開いて悪魔の力をより引き出すための人柱として利用されようとしていた。
ヤミとウィリアムが拉致されたことで緊急に団長たちの会議が開かれる。ジャックはヤミが拉致されたことが信じられず、1人ででもスペード王国へ向かおうとする。それを収めたのは黒の暴牛の副団長ナハトだった。ナハトはジャックが昔見たモルゲンの兄で、モルゲンと同じ容姿をしていた。ジャックはナハトと同じ顔をした魔法騎士がヤミと行動を共にしていたことを思い出し、追求しようとするが、ナハトから「そいつはもういない」と言われる。
会議では精鋭がスペード王国へ攻め込むことが決定され、ジャックもそのメンバーに選ばれる。またセッケも選出されるが、ナハト曰く正しい人間のための犠牲要員だった。
スペード王国でジャックは重力を操る悪魔憑きダンテ・ゾグラティスと戦闘になる。重力を操るダンテにジャックは苦戦を強いられるが、「同じ団長でもヤミ・スケヒロは楽しませてくれたよ」とダンテに言われたことに激怒し、重力魔法を切り裂いて身体中から刃を生やして一瞬で幾重もの斬撃を浴びせる。
しかし「冥府の門」が少し開いたことで戦況は悪化し、ジャックは次第に押され始め、ついにはとどめを刺されそうになる。そこに現れたのは黒の暴牛のマグナ・スウィングとゾラ・イデアーレだった。マグナは下民で、魔力量は低い。しかし血のにじむような特訓で自身と相手を鎖で繋ぎ、両者の魔力を均等にする魔法を編み出し、ダンテ相手に大金星を挙げた。これにはジャックもマグナのことを心から認めた。その後、ダンテがしぶとく回復しようとするのを見て、ジャックは「勝利に水を刺すな」と言ってとどめを刺した。
ダンテをはじめとしたスペード王国の幹部を倒したことでヤミとウィリアムが救出される。しかしその直後、最上級悪魔のルチフェロが顕現してしまう。ジャックは他の団長たちと共にルチフェロに立ち向かっていくが、一蹴される。それをセッケも見ていた。セッケはすっかり怖気づいてしまうが、アスタはあきらめずに立ち向かおうとする。その姿を見て、「何故自分は今まで強くなろうとしなかったのか」と涙ながらに後悔した。
ルチフェロはあきらめなかったアスタやユノ、ヤミ、ナハトの活躍によって倒された。
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