ブラッククローバー(ブラクロ)の紫苑の鯱まとめ

『ブラッククローバー』は『週刊少年ジャンプ』連載の、田畠裕基によるファンタジー漫画である。魔力が重視される世界で生まれた、魔力のない少年アスタが魔法使いの頂点である「魔法帝」を目指す姿が描かれる。
「紫苑の鯱」はアスタが住むクローバー王国に9つある魔法騎士団の1つ。魔法騎士団の中でもモラルが低く、横暴な振る舞いをする団員や、退団後に盗賊・テロリストに身を落とす者がいるほどである。

『ブラッククローバー』の概要

『ブラッククローバー』とは2015年から『週刊少年ジャンプ』で連載が開始された田畠裕基のファンタジー漫画である。2014年に『少年ジャンプNEXT!!』に読み切りが掲載された後に、『週刊少年ジャンプ』での連載が始まった。略称は『ブラクロ』。アスタと幼馴染ユノとのライバル関係や、強大な敵との熱いバトルが魅力の作品で、2016年には「全国書店員が選んだおすすめコミック2016」の第3位にランクインした。海外での評価も高く、アメリカ合衆国の定額制ビデオ・オン・デマンドのストリーミングサービス「クランチロール」が発表した「2010年代のベストアニメトップ100」の中に入っている。また強大な敵であるダンテとの戦いは、2021年のアニメでの戦闘の中でベスト6に選出された。

物語の舞台となるのは魔力の高さが重視されるクローバー王国。下民が住む恵外界で生まれたアスタには魔力が一切なかった。しかしアスタは、幼馴染のユノと交わした誓いのため、魔法使いの頂点である「魔法帝」を目指して魔法騎士団の門を叩く。そして魔法騎士団の中でも荒くれものばかりが集う「黒の暴牛」に所属することになったアスタは、持ち前の不屈の心と相手の魔法を無力化する「反魔法」の力で活躍していく。

紫苑の鯱(しおんのしゃち)とは

「紫苑の鯱」はクローバー王国にある魔法騎士団の1つ。9つある魔法騎士団の中でも特に団員のモラルが低く、物語が進むにつれてそれが徐々に明らかとなっていく。アスタが所属する黒の暴牛も問題が多くて周囲から敬遠されているが、功績よりも被害が大きくなりがちなだけで人間的に大きな欠陥がある団員は少なかった。しかし紫苑の鯱では「団長自身が部下を虐げる」「下民の団員を任務中に事故に見せかけて殺害する」といったことが行われている。また貴族主義が深く浸透しているせいで、立場を悪用した犯罪が横行していたようである。
物語開始当初の団長はゲルドル・ポイゾットという巨漢の人物だった。しかし後にテロリスト集団「白夜の魔眼」に通じていたことが判明し、解任される。後任には人徳と能力を兼ね備えたカイゼル・グランボルカが選ばれた。

『ブラッククローバー』の紫苑の鯱

シンボルマーク・紋章・エンブレム

紫苑の鯱のシンボルは鯱(シャチ)で、シンボルカラーは紫である。エンブレムに描かれている鯱は、現実に存在する哺乳綱鯨偶蹄目マイルカ科シャチ属の海獣ではなく、姿は魚で頭は虎と言われる想像上の「鯱」に近い。

ローブ

紫苑の鯱のローブは紫色で、両肩から金色に縁どられた三角形の布が垂れ下がっているような形状だ。団長のローブには首元を彩るファーがついている。エンブレムがついているのは左胸の位置。

特色

身分の高い者ほど魔力が高い、すなわち魔力の量が大きい傾向にあるため、魔力至上主義のクローバー王国では身分差別が横行している。魔法騎士団の中にも激しい身分差別が存在する。紫苑の鯱は特に身分差別が酷く、権力を笠に着て横暴な振る舞いをする者が多い。過去には任務の最中に偶然を装って下民の団員を殺害した者もいた。
このような行為が紫苑の鯱でまかり通っているのは、団長のゲルドル・ポイゾットのモラルが低いことに一因がある。ゲルドル・ポイゾットは豪商としても知られた人物だが、黒い噂の多い人物だった。白夜の魔眼がクローバー王国の王都を襲撃した際には、希少な魔導具欲しさに王都を守る障壁魔導士を誘拐し、彼らに引き渡した。これが後に明らかとなり、ゲルドルは解任される。その時には国宝級の魔導具の横領・横流しを初め、他国からの危険魔法薬の密輸、自団員への暴行など数々の悪行が明らかとなった。その後、腐敗した紫苑の鯱の立て直すため、人徳と能力を兼ね備えたカイゼル・グランボルカが団長に任命される。

星の数

クローバー王国では魔法騎士団の功績を示す指標として、「星」というシステムが導入されている。功績を残すことで星が授与されるというもので、場合によっては1つの任務で複数の星が授与されることもある。魔法騎士団はこの星の取得数を競っている。
アスタが黒の暴牛に所属する前年度、紫苑の鯱の星の取得数は70台で、9位中4位の成績だった。しかし翌年は団長のゲルドルの背信行為が発覚したこともあり、星の数は51個にとどまり、順位も8位と大きく落とすことになった。

団長

ゲルドル・ポイゾット

黒い仮面をつけた巨漢。「ンフフフフ」という笑い方が特徴。魔導士とは別に豪商としても知られているが、黒い噂も存在している。白夜の魔眼による王都襲撃事件をきっかけに、背信、国宝級の魔導具の横領・横流し、他国からの危険魔法薬の密輸、自団員への暴行など数々の悪行が明らかとなり、団長を解任される。その後は騎士団本部にある牢に収監されていたが、白夜の魔眼のエルフたちの転生魔法の騒動で牢が壊れて脱出する。しかし黒の暴牛団長のヤミに捕まり、復興作業に従事させられることになった。
「透過魔法」の使い手で、 一定時間姿を消すことができる。魔法を透過することも可能だが、魔力は消せても人から発せられる生体エネルギーの「氣」までは消せない。

カイゼル・グランボルカ

ゲルドルの後任の団長。人徳と能力を兼ね備えた好漢で、紅蓮の獅子王団長のフエゴレオン・ヴァーミリオンからも一目置かれる。評価の下がった紫苑の鯱の現状を受け入れる誠実な性格をしている。
「渦魔法」の使い手で、自身の魔力で巨大な渦を作り出し、相手の魔法を流し消し飛ばすことができる。その守備力から「王国最強の盾」と呼ばれる。

副団長

ザクス・リューグナー

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