蜘蛛ですが、なにか?(小説・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『蜘蛛ですが、なにか?』とは、馬場翁が『小説家になろう』に投稿したweb小説である。KADOKAWAからライトノベルが発売、その後、漫画化・アニメ化された。2021年8月にはシリーズ累計発行部数が430万部を突破している。女子高生だった前世の記憶を持って、蜘蛛に転生した主人公が成長していく過程を描く。作中に張り巡らされた多くの伏線の謎が解き明かされていく展開は、非常に魅力的である。

ラース

CV:逢坂良太
魔族軍の第8軍団長を務める鬼人。
前世の名前は、笹島京也(ささじま きょうや)。シュンとカティアとは親友だった。正義感が強く、一見温厚な性格だった。しかし、強い暴力性を胸の内に秘めており、不良を倒すことで心を満たす。そんな自分を嫌っていた。
今世ではゴブリンに転生し、家族と共にまずまず幸せな生活を送っていた。ある時、ブイリムスによって家族を殺され、酷い調教を受ける。ブイリムスに対する怒りと憎悪で、支配者スキルの「憤怒」を獲得し、ブイリムスへの復讐を果たす。その後、「憤怒」の影響で狂戦士のようになりながら、冒険者たちに追われる生活を送る。多くの人間と戦ったことで、「ゴブリン」→「オーガ」→「鬼人」と進化した。白織たちと出会ってからは、魔族軍に属するようになる。

ユーゴー・バン・レングザンド

CV:石川界人
レングザント帝国の王太子。
前世の名前は、夏目健吾(なつめ けんご)。クラスの男子たちのリーダー的存在だった。しかし威圧的な面があり、シュンは苦手に思っていた。
今世では、生まれた時から地位と能力に恵まれ、世界は自分のために存在すると考えるようになる。そんな時、自分と同じ転生者で、同等の地位にあり、自分より優れた実力を持つシュンと出会い、シュンに対して敵意を抱く。その結果、学園の課外授業でシュンを殺害しようと画策し、フィリメスによってスキルを消去された。
その後、シュンとフィリメスへの恨みを募らせ、支配者スキルの「色欲」と「強欲」を獲得。それらのスキルを用いて人々を洗脳し、アナレイト王国を掌握することでシュンに復讐しようとする。また、レングザント帝国軍を率いてエルフの里を襲撃した。それらの行動は、すべてポティマスや魔族軍に利用されたことによるものだった。

カルナティア・セリ・アナバルド/カティア

CV:東山奈央(転生後)、佐藤元(転生前)
アナレイト王国のアナバルド公爵令嬢。
前世の名前は、大島叶多(おおしま かなた)。シュンとラースとは親友だった。転生し、性別が男性から女性に変化している。
今世でシュンと再会した後は、シュンと行動を共にしていることが多い。そのため、周囲からはシュンと恋仲であると勘違いされる。シュンや転生者たちと話すときには、前世と同じ男口調だが、表向きには貴族の女性らしく振る舞っている。

ユーリーン・ウレン/ユーリ

CV:田中あいみ
聖アレイウス教国の次期聖女候補。
前世の名前は、長谷部結花(はせべ ゆいか)。周囲に流されやすい傾向があるだけの、至って普通の女子高生だった。
今世では、両親に捨てられ、教会で育てられる。捨てられたショックや、転生した不安、孤独感を抱えていた。そのため、教会が信仰する神言教に深く傾倒する。シュンたちにも、毎日のように布教活動を行なっていた。

フェイルーン/フェイ

CV:喜多村英梨
前世での名前は、漆原美麗(うるしはら みれい)。クラスの女子の中心的存在だった。若葉姫色に対して嫌がらせをしており、今世ではそのことを悔やんでいる。
ライトノベル版、漫画版では、地竜に転生した。卵だった頃に、冒険者によってアナレイト王国の王家へ献上された。卵から孵化後、シュンのペットとなる。シュンが勇者になった影響で、光竜へと進化する。それによって人の姿になれるようになった。竜故に高いステータスを持ち、シュンたちを守るために身を挺することもある。
明るい性格で、ハッキリとものを言う。竜の優れた本能に加え、冷静に物事を見ることができる。
web版では、エルフの里に保護されていた転生者の一人として描かれている。

フィリメス・ハァイフェナス

CV:奥野香耶
エルフの長、ポティマスの娘。
前世の名前は、岡崎香奈美(おかざき かなみ)。生徒たちから「岡ちゃん」と呼ばれ、慕われる教師だった。担当科目は古文。生徒に好かれるため、アニメや漫画について勉強したところ、「〜ですぅ」など語尾を伸ばして話す癖がついてしまった。真剣な話をするときには、語尾を伸ばさなくなることもある。
エルフに転生した直後は、不安でいっぱいだったが、生徒たちを守らなければ、という使命感で自らを奮い立たせた。転生時に得たスキル「生徒名簿」では、生徒たちのおおまかな現在・過去・未来を知ることができる。そのスキルで生徒全員が20年以内に死亡することを知り、ポティマスの協力を得て生徒たちの保護を始めた。保護するためには、人身売買や誘拐まがいのことも行ったため、生徒たちに恨まれている。
また、今世での父親のポティマスによって、この世界に関する歪んだ知識を植え付けられている。

サジン

CV:島崎信長
聖アレイウス教国の暗部工作員。
前世の名前は、草間忍(くさま しのぶ)。明るくお調子者な性格で、クラスのムードメーカーだった。
今世での父親は、聖アレイウス教国の暗部に属しており、自身も父親と同じ暗部に所属する。
エルフの里襲撃時には、魔族軍に協力し、エルフの退路を断つために転移陣を破壊した。

工藤沙智(くどう さち)

CV:伊藤かな恵
エルフの里で保護されている転生者の1人。クラスの委員長を務めていた。真面目な性格で、クラスメイトに小言を言うことも多かった。担任教師だった岡ちゃんを慕っており、仲良くしていた。しかし、今世でエルフに誘拐同然に無理やり連れてこられたため、エルフやフィリメスを強く警戒している。また、フィリメスには前世からの信頼を裏切られたように感じており、冷たく接していた。

yusuke137
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@yusuke137

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