Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『Re:ゼロから始める異世界生活』とは、長月達平によるライトノベルであり、アニメ化もされたファンタジー作品である。略称は『リゼロ』。引きこもりの高校生ナツキ・スバルは突然異世界に召喚された。命を落とすとやり直しが出来る「死に戻り」の力を与えられたスバルは、大切な人を救うために立ちはだかる敵と戦い、自分の命の価値を知って成長していく。今回は、繰り返し難局に立たされるスバルやスバルを取り囲むキャラクター達の葛藤、想い、たどり着いた答えが込められた名セリフを紹介する。

エミリアとスバルは、エミリアが盗まれた徽章を探して街を歩き回り、一休みしていた。見た目は同い年のような2人だが、エミリアはスバルのことを子ども扱いする。それを不思議がるスバルに、エミリアは自分がハーフエルフであることを明かした。
スバルが召喚されたルグニカ王国では、みんなが口に出すのも憚るほどに恐れている存在があった。嫉妬の魔女サテラだ。嫉妬の魔女は、大罪の名を冠する6人の魔女を喰らい、世界の半分を飲み干したという。そんなサテラは、銀髪のハーフエルフだった。嫉妬の魔女と似た見た目のエミリアは、そのことを気にしていた。スバルにハーフエルフだと明かした時も、悪い印象を持たれる覚悟をしていたのだ。しかし、嫉妬の魔女のことなど知らないスバルは、「どうりで、可愛いと思った」と笑う。そんなスバルの反応に動揺したエミリアは、頭を抱えてうずくまる。頭を上げたエミリアは、スバルに「もう。スバルのおたんこなす!」と言う。照れるエミリアがなんとも愛らしく、エミリアのファンにはたまらない名シーンだ。こんなに可愛らしい仕草でありながら、罵る言葉のチョイスが、「おたんこなす」であるのも微笑ましい名セリフである。

「ごめんって何度も言われるより、ありがとうって1回言ってくれた方が相手は満足するの。謝って欲しいんじゃなくて、してあげたくてしたことなんだから。ね?」

スバル(右)のボッコの実を食べさせるエミリア(左)。

前回のループでロズワール邸のメイドであるレムを死なせてしまったスバルは、自らの意志で死を選択し、ロズワール邸で始める5回目の朝を迎えた。今回も屋敷の使用人として働くことにしたスバルは、休憩時間をエミリアと精霊パックと過ごしていた。パックの話から、エミリアは大気中のマナを使って魔法が使える精霊使いであると知るスバル。マナとは、人間や物質が持つ生命力のようなものだ。精霊使いと区別がつきにくい魔法使いは、自分の身体の中にあるマナを通すゲートを使い、体内のマナを消費して魔法を使う。そのゲートが自分にもあるとパックから教えられたスバルは、自分にも魔法が使えるのかと興奮する。スバルは、パックに自分が使える魔法の属性を調べてもらうことにした。スバルは「陰」属性ということが分かり、相手の視界を塞いだり音を遮断したりとデバフ系の魔法が使えるという。そんな地味な属性にがっかりするスバルだが、実際にその効果を体験すると、その効果の高さに驚きを隠せない。スバルは、パックの補助を受け、シャマクという目眩しの魔法を使ってみることにした。しかし、使い込まれていないスバルのゲートは暴走し、スバルは身体中のマナをほとんど放出してしまった。「今日はもうお仕事出来ないかも」とエミリアが言うと、1日も無駄には出来ないのだと無理に動こうとするスバル。その様子を見たエミリアは、スバルに、身体のマナを活性化させる効果のあるボッコの実を食べさせる。すぐ動けるようになったスバルは、迷惑をかけたとエミリアに謝罪する。するとエミリアは「ごめんって何度も言われるより、ありがとうって1回言ってくれた方が相手は満足するの。謝って欲しいんじゃなくて、してあげたくてしたことなんだから。ね?」と話す。エミリアの素直な優しさが沁みる温かい名セリフだ。

「大変、だったね」

スバル(左)に膝枕をするエミリア(右)。

ロスワール邸で5度目の世界を過ごすスバル。スバルは2度、呪いのようなもので衰弱死させられ、3度目はスバルの存在を怪しんだレムに殺された。4度目のループでスバルは生き残ることに成功したが、代わりにレムが衰弱死させられる結果となった。4度目の世界で屋敷のみんなが何よりも大切だと実感したスバルは、自ら死ぬことを選択して5度目の世界を始めたのだ。今度は失敗出来ない、1秒も無駄に出来ないと自分にプレッシャーをかけるスバル。スバルの屋敷での振る舞いは、完全に空回りしていた。エミリアは、そんなスバルを心配する。スバルは、自分の裏側に秘めるプレッシャーや焦燥感と屋敷のみんなとの信頼関係を深めようと奮起するハイテンションの表側の乖離に耐えられなくなってしまった。隠れて嘔吐するスバルの様子を見ていたエミリアは、スバルを屋敷の1室に連れていく。以前スバルが「疲れ切ったら膝枕して」と言っていたのを覚えていたエミリアは「特別、だからね」と言い、スバルに膝枕をしてあげる。念願だった膝枕をされても強がろうとするスバルに、エミリアは強がらなくていいのだ、と言う。スバルの「死に戻り」の能力のことは誰も知らない。スバルの苦痛を誰も知らない。それでもエミリアは、スバルに「大変、だったね」と言った。そう言われたスバルは、今まで隠していた感情が溢れ出してくるのを止められなかった。スバルは、これまで自分が大変だったことや怖かったこと、悲しかったことを吐き出す。詳細は口に出来ないものの、それでもスバルはこの居場所が大切で大好きだと言う。大好きなのに、レムに殺された時のあの目で見られたらと怯えてしまう自分が嫌なことを打ち明けた。スバルはぐちゃぐちゃだった自分の気持ちをひたすら泣き喚いて、眠りについた。異世界に召喚されても動じなかったスバルが、抱えていた想いを初めて吐き出す名シーンだ。そして、得体の知れないスバルという存在を信じ、全力で手を差し伸べるエミリアの優しさが伝わる名場面である。また、スバルに強引に膝枕をしながらも照れてしまうエミリアの表情にも注目の名場面だ。

「私の、ために?自分の、ためでしょ…?」

スバルのことが信じられないと言うエミリア(左)とその言葉に絶望するスバル(右)。

ルグニカ王国の次期王候補の1人として、王都の王城に招集されたエミリア。一緒に行こうとするスバルだが、エミリアは、いつも突拍子もない無茶をするスバルを王城へ連れて行きたくなかった。エミリアはスバルに、メイドであるレムと一緒に宿で待っているようにとお願いして王城へ向かった。しかし、エミリアのことが心配なスバルは、王城まで来てしまう。王候補が集まるその場で、国を統べる賢人会がエミリアの容姿に心無い言葉をかける。国について何の知識もないスバルは、そんな賢人会に対して声を荒らげ、自分はエミリアの騎士だと主張してしまう。エミリアを王にしたいと言うスバルに、同席していたルグニカ王国近衛騎士団のユリウスは「そうするだけの覚悟が、そう出来るだけの力が自分にあると?」と最もな指摘をする。さらにユリウスは、スバルの行いに表情を曇らせるエミリアを見て、「隣に立ちたいと望む相手に、そんな顔をさせるのは騎士ではない」と言った。その後ユリウスに模擬戦に誘われたスバルは、一矢報いるためにその誘いを受ける。だが、スバルはユリウスに一方的にやられ、意識を失ってしまった。スバルを心配して、スバルが目を覚ますまで、付き添ってくれていたエミリア。エミリアは、目を覚ましたスバルに、ユリウスと戦うことになった理由を尋ねる。何か理由があって戦ったのだと思いたかったエミリアだが、スバルは、ただ一矢報いたかったのだと回答。エミリアには、スバルの考えが、気持ちが理解出来なかった。エミリアは、もともと治療のために王都に連れてきたスバルを残し、屋敷に戻ると言った。スバルが理由を聞くと、エミリアは、私がいるとスバルが無理をするからだと言う。エミリアのために何かしてあげたいと思っていると話すスバルに、エミリアは、「私の、ために?自分の、ためでしょ…?」と返す。そしてエミリアは、「何もかも私のためだっていうの?私はそんなこと1度もお願いしてない!」と声を荒らげた。スバルは口元をおさえ「オレを信じてくれないのか?」とエミリアに問う。エミリアは、「信じさせてくれなかったのはスバルの方じゃない!」と声を上げる。スバルは「死に戻り」の力を口外出来ないため、スバルがエミリアを助けたいと思った理由を、エミリアに理解させることが出来ない。言えないことを苦にするスバルと、言ってもらえないと分からないと嘆くエミリア。耐えられなくなったスバルはエミリアに、「オレのおかげで今までどうにかなってきただろう!!お前はオレに、返しきれないだけの借りがあるはずだ!!」と酷いことを口にしてしまう。エミリアは冷静に、「だからそれを全部返して、終わりにしましょ」と言い、部屋を出ていく。スバルとエミリアの初めての喧嘩で、普段滅多に怒らないエミリアが感情的に怒鳴る名場面であり、スバルの救いようのない言葉に心が苦しくなる視聴者も多いシーンとなっている。

「私を嫌うなら、その理由は私にしてよ!なんで、いつも…私が嫌われる理由は私にはどうにもならないことなの!?」

魔女も半魔も何も知らないのだと訴えるエミリア。

エミリアは、森で氷漬けになった人々の中から1人だけ目覚めた。エミリアは自身を含め、人々がなぜ凍りついているのか記憶がない。それでもエミリアは凍りついた人々の身体を拭き、森を歩いて地図を作って、森で1人過ごしていた。食料が足りなくなったり、衣服がボロボロになったりしたら、街へ調達に行く。エミリアは街の人々と仲良くなりたかったが、街の人々は話したこともないエミリアのことを疎んだ。エミリアの話相手は、契約した微精霊と氷漬けになったエミリアを見つけてくれた精霊パックだけ。ある日、森に黒い水が現れ、森の木々や生き物を飲み込んでいく。エミリアは森を守るため、いつも以上の力を発揮し、黒い水の正体である黒蛇の毒を無事に退ける。するとそこに赤い玉が現れ、燃え上がった。その玉は、いつぞやエミリアを捕らえようとやってきた盗賊チャップの姿をとる。チャップの姿をしたそれは、自身を調停者メラクェラと名乗った。メラクェラはエミリアを魔女だと言い、咎人を断罪すると宣言。エミリアはメラクェラの話から、自分が魔女と同じ容姿のハーフエルフであり、呪われた血が流れている存在だと知る。エミリアは、メラクェラに向かって、「私を嫌うなら、その理由は私にしてよ!なんで、いつも…私が嫌われる理由は私にはどうにもならないことなの!?」と叫ぶ。メラクェラは動じず、エミリアに存在するだけで罪だと言い放つ。エミリアは、自身が半魔であることも魔女のことも知らなかった。エミリアは、「私を見て!!私の話をしてよーー!!」と叫んだ。出自も、みんなから疎まれる理由も分からなかったエミリアの苦しみが伝わる名セリフだ。

エミリアとスバルのキス

キスをするスバル(右)とエミリア(左)。

聖域を解放するために、墓所で行われる自身の過去と向き合う試練に挑むエミリア。エミリアは1度試練に挑むも、忘れさせられていた過去を見せられ、ひどく取り乱してクリア出来なかった。そんな中、エミリアにとって唯一の家族のような存在である精霊パックが、突然エミリアとの契約を終了して姿を消した。パックの存在がエミリアの記憶に蓋をしていたのだ。心の支えであったパックを失ったエミリアは、その夜、スバルに朝までそばにいて欲しいとお願いした。しかし、朝、エミリアの隣にスバルの姿はなかった。エミリアは試練の資格を持ったものしか入れない墓所の中に引きこもった。見つけに来たのはスバルだ。エミリアは勝手にいなくなった自分のことをスバルが怒っていなかったことから、スバルは自分が試練をクリア出来ると信じていないのだと思い込んでいた。スバルはエミリアのことを怒るが、それでもエミリアのことが好きだから信じていると言葉を尽くす。しかし、エミリアはその言葉を受け入れず、言い合いになってしまう。エミリアは「約束を守って朝まで一緒にいてくれたら、私、スバルを信じられた。私のこと本当は嫌いなんでしょ」とスバルに言う。それでもスバルは、エミリアから離れた理由を言おうとはしなかった。エミリアは「パックがいなくなって、記憶がちょっとずつ戻ってきたの。記憶が全部戻った時、私、どうなるの?」と打ち明けた。そんなエミリアに、スバルはどんなエミリアでも好きだと伝える。「信じさせてくれなかったくせに」と強情にスバルの好意を受け入れないエミリアにスバルは「なら信じさせてやる!嫌だったら避けろ」と言い、エミリアにキスをした。言い合いを経て、2人が寄り添い合い、エミリアがまた前を向けるようになる名場面である。

「私の名前はただのエミリア。エリオール大森林で生まれた、氷結の魔女。同じ魔女の悪意になんて屈してあげない。私、面倒くさい女だもの」

スバルが最初にした自己紹介と同じポーズで、エキドナに自分のことを告げるエミリア。

聖域を解放するための試練に挑むエミリア。第1の試練は、自分の過去と向き合う試練だ。1度目の挑戦でエミリアは、忘れさせられていた辛い過去を見せられ、心を取り乱して失敗してしまっていた。そんな中、エミリアにとって家族のような存在であるパックが突然エミリアとの契約を終了させて消えてしまった。パックが消えたことで封印されていた幼少期の記憶が戻ってきたエミリアは「私、どうなるの?今の私は私なの?」と恐れ、うずくまっていた。うずくまっていたエミリアを見つけ出してくれたのは、スバルだ。スバルは、エミリアへの信頼と好意を言葉を尽くして伝え、エミリアにキスをする。エミリアは、スバルの気持ちを受け入れ、試練に再度挑戦する決意を固めた。エミリアが試練を受ける墓所に入ると、壁一面にスバルからの応援のメッセージが書かれていることに気付く。試練の資格を持たないスバルが夜に1人で墓所に入り、墓所からの拒絶に耐えながら、このメッセージを書いていたのだ。エミリアは呆れながらも、このメッセージに力をもらい、試練を開始する。開始早々に現れたのは、強欲の魔女エキドナ。エキドナは、「挫折して泣きじゃくっても、慰めてくれる男に媚びて許しを得るふしだらな女め。何度も何度も僕だけの世界を穢す恥知らずめ」と辛辣な言葉を放つ。エミリアは、「私の名前はただのエミリア。エリオール大森林で生まれた、氷結の魔女。同じ魔女の悪意になんて屈してあげない。私、面倒くさい女だもの」と強い瞳で答えた。自分に自信が持てなかったエミリアが、自分で自分を受け入れ、試練へ挑む強い覚悟が感じられる名セリフとなっている。

パックの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「この子に何かしたら末代まで祟るよ?その場合、君たちが末代なんだけど」

チンピラたちを追い返すパック(左)とエミリア(右)。

引きこもりの高校生だったスバルは、夜に向かったコンビニの帰りに、突然異世界に召喚される。召喚されたのは、ルグニカ王国の王都だった。慣れない街の散策に疲れて路地裏で一休みしていたスバルは、チンピラたちトン・チン・カンに絡まれ、ボコボコにされてしまう。そんな時にこの路地裏を通りかかったのは、精霊術師のエミリアとエミリアと契約している精霊パックだ。エミリアはこの状況を見過ごせないと、氷の魔法を使い、チンピラたちに1撃喰らわせる。エミリアはチンピラたちに、ここは引くようにと話をする。勝ち目がないと悟ったチンピラたちは、「次に会った時は、ただじゃおかねぇからな!」と捨て台詞を吐いて、退散しようとする。そんなチンピラたちに、パックは、「この子に何かしたら末代まで祟るよ?その場合、君たちが末代なんだけど」と言う。可愛らしい猫の見た目で、恐ろしいことをさらっと言ってのけるパックの、エミリアへの並々ならぬ想いと底知れない強さを感じる名セリフだ。

「今度はちゃんと、最初に僕の名前を呼んだね。偉いよ、エミリア」

Ai-Kamioka
Ai-Kamioka
@Ai-Kamioka

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