異世界かるてっと（いせかる）のネタバレ解説・考察まとめ

『異世界かるてっと』の概要

『異世界かるてっと』とは、スタジオぷYUKAI制作の異世界系ライトノベル4作品のクロスオーバーアニメーション作品であり2019年4月より放送された。監督・脚本・制作は『ぷれぷれぷれあです』『Re:プチから始める異世界生活』『ようじょしぇんき』などを手掛けた芦名みのると同製作チーム。

ある日、『この素晴らしい世界に祝福を！』のカズマたちのもとに謎のボタンが現れた。時を同じくして、『オーバーロード』のアインズ、『幼女戦記』のターニャ、『Re:ゼロから始める異世界生活』のスバルたちのもとにも謎のボタンが現れた。4作品の主要キャラクターたちが異世界の学校に転移したことで、交流する約15分のショートアニメ。

『異世界かるてっと』のあらすじ・ストーリー

学園生活の始まり

ある日、『この素晴らしい世界に祝福を！』の世界にいるカズマたちのもとに、謎のボタンが現れた。時を同じくして、『オーバーロード』の世界にいるアインズ達のもとにも謎のボタンが現れる。こうして謎のボタンを押したことによって異世界に転移してしまった一行は、異世界の学校でクラスメイトとして学園生活を送ることになったのだった。転移先で出会った一行が案内された2組の教室に入ると、彼らを待っていたのは『幼女戦記』のターニャたちが待ち受けていた。それぞれ異世界に転移してしまった理由を考えていると、『Re:ゼロから始める異世界生活』のスバルたちも遅れてやってくる。各作品のキャラクターたちがさまざまな反応を見せる中、『幼女戦記』のターニャの上司であるルーデルドルフが学園生活の始まりを宣言するのだった。

2組の担任は『Re:ゼロから始める異世界生活』のロズワールだった。スバルはロズワールに学園生活の意図を尋ねるが、はぐらかされてしまう。アインズは学園から抜け出そうとするが、ロズワールに「校則違反になってしまう」と警告されてしまった。ひとまず、スバルから順番に自己紹介を行ったが、それぞれの種族や世界観などにざわつくクラスメイトたち。時刻は夕方になり、アンデッドのアインズのことを敵だと認識したアクアが、アインズを浄化しようと攻撃を仕掛けてくる。しかしターンアンデッドの魔法はアインズには効かず、翌日、アクアはロズワールから「お友達に暴力をふるった罰」として廊下に立たされてしまったのだった。

親睦を深めるクラスメイトたち

アインズを浄化しようとしたアクアのことを、アルベドは恨みのこもった目で睨みつけていた。そんなアルベドに対して、ロズワールは「みんな仲良く学園生活を送ってもらわないと困ったことになる」と警告する。ロズワールの言葉を聞き、デミウルゴスは「学園生活を拒否することは我々が閉じ込められているこの世界を崩壊させることにつながるのではないか」と提言した。そして一同は、とりあえずは学園生活を送るしかないと覚悟を決めたのだった。

そんな中、ターニャは同級生の中に、自分を異世界に転生させた自称神こと「存在X」がいるのではないかと疑いを持ち始める。ターニャはアインズに「話がある」と持ち掛け、放課後に公園で会う約束を取り付けた。しかしターニャは「存在X」の正体がアインズなのではないかと疑っていた。一触即発状態になってしまう2人だったが、アインズがターニャに対して「日本にいたことがあるか」と確認したことをきっかけに、2人は打ち解けることになる。

一方、スバルもカズマの「サトウ・カズマ」という名前から、自分と同じ異世界転移された日本人ではないかと疑いを持っていた。翌日、遅刻して2人で廊下に立たされていたスバルとカズマは、お互いの素性を探り合う。結局、カズマは「異世界転生」、スバルは「異世界召喚」という違いがあったものの、同じような境遇の2人は打ち解けた。屋上で向かい合いながら愚痴を言い合う2人だったが、カズマはスバルがハーレム状態であることを知り、「この格差は理不尽だろ！」と憤るのだった。

懇親会とクラス委員決め

ロズワール先生の計らいによって、懇親会が開催されることになる。親睦を深めるため、ロズワールのくじ引きで選ばれた者が「かくし芸」を披露することになったが、最初に選ばれたのは先生であるレルゲンだった。スバルはあやとり、レムはモーニングスターでレルゲンの持っているスイカを破壊するなど、それぞれ芸を披露する。その後も次々にかくし芸を披露する2組の生徒たちだったが、めぐみんの芸は規模が大きいため、外でやることになった。めぐみんの爆裂魔法によって、目標の銅像があった場所にクレーターができる。そしてめぐみんの魔法に感銘を受けたアインズも、魔法で雪を降らせるのだった。

生徒達が学園生活に慣れてきたため、ロズワールの提案によってクラス委員を決めることになった。しかしアルベドはアインズこそが委員長に相応しいと言い、アクアはそれに反対して自分が立候補する。なかなか委員が決まらないため、結局またくじ引きで決めることになってしまった。くじの結果、飼育委員にスバル、アウラ、アクア、風紀委員にターニャ、デミウルゴス、カズマ、給食委員にラム、ヴィーシャ、図書委員にベアトリス、マーレ、体育委員にコキュートス、ダクネス、ヴァイス、ケーニッヒ、ノイマン、保健委員にレム、シャルティア、放送委員にめぐみん、ヴァイスが決まった。クラス委員決めが終わり、デミウルゴスは守護者たちがうまくバラけたため、アインズの命令通りに学園生活を遵守することができると他の仲間達に話していた。

ロズワールは彼らの話を教室の外で聞いていた。ロズワールがその場を立ち去ろうとすると、ロズワールがくじを操作していたことに気付いていたベアトリスが彼の前に立ちふさがる。しかしロズワールは「結局は決められた役割をこなすしかないのさ。君も私も」と謎の言葉を残し、去って行ったのだった。

『異世界かるてっと』の登場人物・キャラクター

『この素晴らしい世界に祝福を！』

カズマ

CV：福島 潤
魔王討伐の使命を与えられ、冒険者として転生。転生前はゲーム好きの引きこもりだった。
死んだ後は転生を担当するアクアから異世界行きを指名され、その時の特典としてアクアを指名し、以後アクアと行動を共にする。その後、めぐみん、ダクネスとパーティーを組み、謎のボタンを押したことで異世界に転移してしまった。『異世界かるてっと』では、スバルのジャージがとても気になっており、スバルを凝視している。第4話にて、スバルとは同じ日本出身の異世界転生、または召喚者として意気投合したが、スバルの置かれている状況がカズマと比べて優遇されていることが判明し、スバルのことを敵視している。風紀委員になる。

アクア

CV：雨宮 天
カズマを転生させる際、道連れにされた水の女神。特技は宴会芸のスキルである花鳥風月。水の女神であり、アクシズ教に崇められている。女神ではあるがカズマたちの足を引っ張ってしまうことがあることから「駄女神」と呼ばれている。『異世界かるてっと』では、アンデッドであるアインズを敵視しており、アインズに向けてアンデッドを成仏させる魔法である『ターンアンデッド』を放った。飼育委員になる。

めぐみん

CV：高橋 李依
紅魔族随一の天才魔法使い。中二病的な言動が目立つ。得意魔法は爆裂魔法。使用可能な魔法は爆裂魔法のみであり、一日に1回しか使えないため、基本的に爆裂魔法を打った後は背負われて帰ることが多い。放送委員になる。

ダクネス

CV：茅野 愛衣
壁になって攻撃を受けるのが大得意な女騎士。重度の妄想癖がある。重度のドMであり、痛みを受けに行くような真似をすることが多い。また、痛みにはとても強いが、剣の腕はダメダメであり、剣を振っても敵にあたることはない。かくし芸として体が頑丈なことを示すという名目で、ドMなダクネスはグランツに鞭で打れようとしたが失敗に終わった。体育委員になる。