ONE PIECE（ワンピース）の病気・奇病まとめ

400年前に偉大なる航路（グランドライン）の島・ジャヤで起こった奇病。植物全般がかかる病であり、「樹熱（きねつ）」にかかった作物を食べた人間もまた「樹熱」に罹る。樹から人へ、人から樹へ、そうして小さな島を滅ぼした事例もあるという。

460年前、冒険家であり植物学者であるモンブラン・ノーランドの故郷・北の海（ノースブルー）のルブニール王国で流行した記録がある。その際は10万人の死者が出た。致死率は実に90％を超えていた。しかしその60年後に南の海（サウスブルー）の植物学者が、「コナ」という木の樹皮から取れる「コニーネ」という成分から作られた特効薬を発見。これによって「樹熱」による死者は激減し、致死率は3％にも満たなくなったという。

400年前にジャヤで「樹熱」が発症した際、原住民のシャンディアの民には科学技術がなく、「樹熱」を神の怒りとして恐れた。100人以上の死者が出たため、神の声を聞くパントリの今際の言葉に従って、巨大な蛇神に生贄を捧げる儀式を行うことで病の収束を願う。しかしジャヤにやってきたノーランドの訴えにより、死者が出たのは神の怒りのせいではなく、「樹熱」という病のせいであることを島民が理解。島に生えていた「コナ」の木から作った「コニーネ」で、病に伏せていた島民を治療した。「樹熱」に感染した植物も処置しなければならず、ノーランドはジャヤにあった「樹熱」に罹った樹も全て切り倒すことで処置を完了させた。

モデルは「マラリア」

「樹熱」のモデルは、実在する病「マラリア」だと言われている。
「マラリア」は、世界で最も重要な感染症の一つであり、世界100カ国以上で感染者が認められる病気だ。WHOの推計では、毎年3～5億人が感染し、数百万人が死亡している。マラリア原虫をもった蚊に刺されることによって発症し、亜熱帯・熱帯地域を中心に感染者数が多い。

「マラリア」は「樹熱」のように植物へ感染することはなく、感染すると1週間から4週間ほどの潜伏期間をおいて、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出る。それでも「樹熱」のモデルが「マラリア」だとされる理由は、特効薬の「キニーネ」にある。「マラリア」の特効薬には、「キネ」という植物の樹皮に含まれる「キニーネ」という成分が使われており、昔から「マラリア」の特効薬として重宝されている。これが「樹熱」の特効薬「コナ」の樹から取れる「コニーネ」のモデルとなっていると考えられており、そのため病自体のモデルも「マラリア」だと言われている。

珀鉛病（はくえんびょう）

北の海（ノースブルー）のフレバンス王国という国で発症した奇病。「珀鉛（はくえん）」と呼ばれる鉛に含まれる有害物質の蓄積によって発症する病である。発症すると、肌や髪が白くなり、やがては全身の痛みが発生し死に至る。先天的な病になるので、発症するとどんなに腕の良い医者でも進行を止めることはできない。具体的な治療法は見つかっておらず、発症すればただ死を待つのみという恐ろしい病気である。

最悪の世代の1人で、ハートの海賊団の船長トラファルガー・ローは、フレバンスの出身であり、自身も「珀鉛病」を患っていた。しかし悪魔の実「オペオペの実」の能力を得たことで、治療に成功している。

原因は「珀鉛（はくえん）」

「珀鉛病」の原因は、「珀鉛（はくえん）」と呼ばれる真っ白い鉛である。この色のせいでフレバンスは、国全体が童話の雪国のように真っ白で「白い町」と呼ばれていた。「珀鉛」で作られた食器、塗料、甘味料、化粧品、武器などは世界中から需要があり、フレバンスは「珀鉛」によって莫大な富を得ることになる。

しかし「珀鉛」には有害な物質が含まれていた。掘り起こして触れなければ人体に害はなかったが、「珀鉛」の有害さを知らなかった人民は「珀鉛」の採掘事業を続けたため、毒が体内に蓄積されていってしまった。「珀鉛」が体に蓄積されると、その人に子供ができた時、子供の寿命は短くなっており、その子供が大人になり子供ができた時、さらに寿命の短い子が生まれるというサイクルが生まれる。そのため寿命のズレが生まれて、国民の全世代が一斉に「珀鉛病」を発生させてしまった。

フレバンス王国の王族や世界政府は、「珀鉛」が有害な毒を含んでいることを知っていたが、金のためにこの事実を隠蔽している。そして「珀鉛病」のため、国民が虐殺されていった時も何もせずにただ傍観していた。

恋煩い（こいわずらい）

偉大なる航路（グランドライン）の両脇に沿って走っている無風海域「凪の帯（カームベルト）」にある女ヶ島（にょうがしま）の女性が罹ると危険な病。それが「恋煩い（こいわずらい）」である。一般的にいう「恋」と同義であり、誰かを好きになると胸のあたりが痛くなったり、好きになった人物の名前や関連する事項を聞くと動悸がしたりするなどの症状がある。

女ヶ島は男性禁制であり、島には男性が1人もいない。そのため「恋」をする機会はほぼなく、稀に恋をした女性は島から出ずに「恋」によって死するか、島を飛び出して「恋」を叶えるかのどちらかしかない。

作中では、元王下七武海のボア・ハンコックが、主人公モンキー・D・ルフィに恋をしてしまい、以降、ルフィのために粉骨砕身する。先代の女ヶ島の女帝であるグロリオサ／ニョン婆によると、東の海（イーストブルー）には、「恋はいつでもハリケーン」ということわざがあるという。突然発症し、そして明確な治療法はない。

ウソップの持病「～してはいけない病」／「～したら死んでしまう病」

麦わらの一味の狙撃手・ウソップだけが患っている限定的な病、それが「～してはいけない病」／「～したら死んでしまう病」である。

冒険をしたいという願望はあるが臆病な性格なウソップは、新しい島に入ろうとしたり、誰か強敵に立ち向かう際に、よくこれらの病に発症する。とくに 「島に入ってはいけない病」は作中で何度も登場する。その他、「おやつをくわねば死んでしまう病」、「これ以上歩いたら死んでしまう病」、「レースに出てはいけない病」、「ワンピースについて知ったら死ぬ病」、「一人じゃ死ぬ病」などが存在している。皆、突発的に発症する。

新世界編に入ってからは鳴りを潜めているが、パンクハザードに上陸する際に 「島に入ってはいけない病」を発症。その他、2019年8月に公開された劇場版映画『ONE PIECE STAMPEDE（ワンピース スタンピード）』では、「お宝探ししてはいけない病」を発症している。

ONE PIECE（ワンピース）の現実になったウソップの嘘まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

尾田栄一郎によって描かれた世界的大ヒット漫画『ONE PIECE』。麦わらの一味の狙撃手であるウソップは毎日のように多種多様な嘘をつき、「勇敢な海の男」目指して船出した後も嘘とハッタリでその場をやり過ごす面が多く見られた。しかし冒険を続けるうちに昔ついていた嘘が現実のものとなり、強大な敵とも渡り合えるようになるまでに成長したのである。本記事では『ONE PIECE』作中でウソップがついた嘘のうち、現実になった物をまとめて紹介する。

ダフト

映画第10作目『ONE PIECE FILM STRONG WORLD（ワンピース フィルム ストロングワールド）』に登場する劇場版オリジナルの病気。偉大なる航路（グランドライン）の秘境・メルヴィユにあるダフトグリーンという植物の毒を吸い込みすぎると発病する。体に緑の斑点ができて、やがて体が動かなくなってしまう奇病。メルヴィユに咲くI.Q（アイキュー）という植物から特効薬を作ることができる。

ONE PIECE FILM STRONG WORLD（ワンピース フィルム ストロングワールド）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』（ワンピース フィルム ストロングワールド）とは、海賊を題材にした少年漫画『ONE PIECE』（ワンピース）を原作とした劇場版。『ONE PIECE』の劇場版第10作品目にして、TVアニメ放送10周年を記念した作品である。2009年12月に公開された。原作者の尾田栄一郎が初めてシナリオを書き下ろし、製作総指揮も務めたことで話題になった。新世界編に入る前最後の長編映画作品で、「ルフィの17歳最後の冒険」になっている。

百獣海賊団クイーンの自作ウイルス兵器

四皇・百獣海賊団の大幹部”大看板”のクイーンは、ウイルス兵器を作ることを得意としている。ワノ国編では、奇病「ミイラ」、「氷鬼」の2つが登場している。いずれも麦わらの一味の船医トニートニー・チョッパーが抗体から治療薬を製造し、治療に成功している。

ミイラ