敷島大佐（AKIRA）の徹底解説・考察まとめ

敷島大佐の概要

敷島大佐（しきしまたいさ）とは、大友克洋による近未来SF漫画・映画『AKIRA（アキラ）』に登場する、軍の最高指揮官。軍の極秘研究の責任者でもあるが、アキラや鉄雄を誰よりも危険視していた。政府の最高幹部会のメンバーでもあるが、保身ばかりで国の危機を直視しない政治家たちに業を煮やし、軍を率いてクーデターを起こして鉄雄の制圧に奔走する。原作では尽力空しく、アキラによって二度目の東京壊滅が起こってしまうが、金田たちと協力して戦い続ける。

敷島大佐のプロフィール・人物像

年齢：42歳
生年月日：1977年11月15日
身長：203cm
体重：92.5kg
血液型：O型
CV：石田太郎
英語版CV：トニー・ポープ
英語DVD版CV：ジェーミソン・プライス

軍の実質的な最高指揮官。超能力を研究する軍の機密研究のトップであり、地下深くに凍結封印されたアキラの管理責任者も兼任している。
31年前、アキラの暴走によって東京が壊滅した際に父親を亡くしている。そのためアキラや鉄雄の危険性を誰よりも重要視している。しかしナンバーズの子どもたちには親身に接してきたため、彼らからの信頼は厚い。
非常に責任感が強く、政府の最高幹部会の中ではただひとりアキラや鉄雄の危険性を訴え、現実的な対応を求めていた。しかし最高幹部会の政治家たちは保身や責任の押し付け合いばかりで国の危機を直視しようとせず、業を煮やした大佐はクーデターを起こして実権を握り、鉄雄の討伐へと動き出す。

敷島大佐の来歴・活躍

最高指揮官・敷島大佐

敷島大佐は軍の最高責任者として超能力研究を監督しており、超能力を持つ子どもたち「ナンバーズ」の管理者でもある。
物語冒頭、ナンバーズのひとりであるタカシが反政府ゲリラに連れ去られた。大佐はナンバーズのマサルと共に部隊を率いてタカシの保護へ向かう。その途中、タカシと偶然接触して事故を起こした暴走族の少年、鉄雄が超能力に目覚めた。大佐は鉄雄を軍の施設に収容し、超能力を引き出す研究の被検体とする。鉄雄は超能力を研究しているドクターが目を見張るほどの適性を見せ、かつて東京を壊滅させたナンバーズ、アキラにも匹敵する超能力者となっていく。
大佐は鉄雄の能力や凶暴性を危険視するが、自身の研究に没頭するドクターはそれを聞き入れない。鉄雄は自身の力に溺れて傲慢になっていき、とうとう施設を脱走して冷凍封印されているアキラのもとへと向かってしまう。アキラの封印がとかれて悲劇が繰り返されることを危惧した大佐は政府の最高幹部会に訴えて緊急対応を迫るが、政治家たちは保身や責任の押し付け合いをするばかりで大佐の言葉を聞き入れない。大佐は軍を率いてクーデターを起こし、最高幹部会を失脚させて鉄雄の行方を追う。

東京崩壊

原作漫画版

大佐の尽力もむなしく、鉄雄はアキラが冷凍封印されている施設へと辿り着き、封印を解いてしまう。大佐は軍事衛星SOLによるレーザー砲で鉄雄を殺そうとするが、鉄雄は右腕を失いながらも逃亡に成功する。
鉄雄によって解き放たれたアキラを巡り、反政府ゲリラ、権力を求める政治家・根津、超能力者ミヤコが率いるミヤコ教団、大佐率いる軍が四つ巴の攻防を繰り広げる。最終的には大佐がゲリラを抑えてアキラを確保し、大佐の連れてきたナンバーズはアキラと再会するが、アキラを殺そうと狙った根津の弾丸がタカシの頭部に命中してしまう。テレパシーで意識が繋がったナンバーズの頭に衝撃が走り、アキラはそのショックで力を暴走させ、再び東京を壊滅させてしまった。

大破壊によって倒壊したビル群の中、生き残った人々は難民となった。鉄雄はアキラを「大覚」と呼んで祭り上げ、「大東京帝国」という武力勢力を作り上げて廃墟に君臨していた。反政府ゲリラの少女ケイは仲間のチヨコと共に、ナンバーズのキヨコとマサルを守りながら、ミヤコ教団に身を寄せる。大佐は難民の中に紛れ、アキラと鉄雄を止めるべく機を伺っていた。
ナンバーズを狙う大東京帝国と、鉄雄を止めようとするミヤコ教団の激しい戦争の中、大佐は金田、ケイ、ナンバーズ、ミヤコ教団と協力して鉄雄との最終決戦に挑む。力が膨れ上がっていく鉄雄を討伐するため、国連軍に参加していたアメリカの衛星兵器「フロイド」が起動、膨大な死者と破壊がもたらされるが、鉄雄はフロイドを空母に落として壊滅させる。
とうとう鉄雄は自我を失い、巨大な怪物と化した。ナンバーズとミヤコの命がけの行動により、完全な覚醒を果たした鉄雄とアキラが発生させた力の奔流により、鉄雄はアキラとナンバーズと共に新たな宇宙へと去っていく。
東京に上陸した国連軍に対し、金田たちは「大東京帝国」を名乗り、国連の介入を拒絶する。その様子を見ていた大佐は若者たちによる国の再生を感じ、金田たちを見送るのだった。

アニメ映画版

アキラが封印されている施設に辿り着いた鉄雄だったが、そこにあったのは冷凍保存された脳と神経だった。31年前の大破壊の後、アキラは研究のためにバラバラにされてしまったが、その力は彼の脳と神経に残り続けており、軍はそれらを冷凍封印することで被害を防ごうとしたのだ。
破壊を続ける鉄雄に対し、大佐は軍事衛星SOLを起動させてレーザー砲で対抗する。鉄雄の右腕を奪ったものの、SOLは鉄雄によって破壊されてしまい、軍も壊滅状態へと追いやられる。
オリンピック会場建設地へとやってきた鉄雄の能力はどんどん大きくなっていき、やがて鉄雄自身にも制御できなくなってしまう。鉄雄の肉体は周囲のガラクタを巻き込みながら膨れ上がっていき、巨大な赤ん坊のような姿になる。もはや大佐にも対抗できない力の塊となった鉄雄だったが、そこにナンバーズの子どもたちが現れ、アキラの意思を復活させる。鉄雄はナンバーズたちによって別の宇宙へと去っていき、大佐はふたたび瓦礫の山となった東京に残された。

敷島大佐の関連人物・キャラクター

金田正太郎（かねだ しょうたろう）

『AKIRA（アキラ）』の主人公。暴走族のチームを率いている少年で、鉄雄の幼馴染。
当初は鉄雄を軍から救出するために奔走し、敷島大佐（しきしまたいさ）とは対立していた。
原作では壊滅した東京で大佐と協力しあい、鉄雄の君臨する帝国と戦っていく。

金田正太郎（AKIRA）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

金田正太郎（かねだ しょうたろう）とは、大友克洋による近未来SF漫画・映画『AKIRA（アキラ）』の主人公。暴走族のチームを率いている少年で、彼の真っ赤な改造バイクは『AKIRA』のアイコンにもなっている。
チームの少年たちを率いて他の暴走族と抗争しては警察の世話になる日々を送っている。怪我や死を恐れない走りで一目置かれており、仲間からの信頼は厚い。反政府ゲリラの少女ケイと共に、もうひとりの主人公・鉄雄の暴走を止めるべく立ち向かっていく。

島鉄雄（しま てつお）／41号

『AKIRA（アキラ）』のもうひとりの主人公。金田のバイクチームに所属していたが、ナンバーズの少年・タカシと接触したことで超能力に目覚め、軍の実験対象となる。アキラに匹敵するほどの強大な力に目覚めた鉄雄は暴走し、やがて東京を壊滅へと追い込む大きな事件に発展していく。
大佐は鉄雄の収容当初からその能力を危険視していた。