AKIRA(アキラ)のバイクまとめ

『AKIRA(アキラ)』とは、大友克洋による近未来SF漫画、および1988年に公開された劇場公開作品。新型爆弾によって崩壊した近未来の東京を舞台に、事故をきっかけに超能力に目覚めたことで軍の秘密実験に巻き込まれた鉄雄の暴走と、彼を止めようとする親友の金田の冒険を描く。
主人公の少年たちが暴走族ということで、アニメ映画版、原作漫画版ともに多くのバイクが登場する。特に金田の真っ赤なバイクは『AKIRA』のアイコンとして、世界中で愛されている。

『AKIRA(アキラ)』の概要

『AKIRA(アキラ)』とは、大友克洋による近未来SF漫画、および1988年に公開された劇場公開作品。新型爆弾によって崩壊した近未来の東京を舞台に、事故をきっかけに超能力に目覚めたことで軍の秘密実験に巻き込まれた鉄雄の暴走と、彼を止めようとする親友の金田の冒険を描く。
原作は「第8回講談社漫画賞一般部門」を受賞、劇場版は「アイズナー賞最優秀国際アーカイブプロジェクト部門」および「最優秀国際作品部門」を受賞しており、ハリウッドによる実写映画化企画も始動した。日本のアニメ界に留まらず、世界のサブカルチャーに影響を与えた伝説的な名作だ。
主人公の少年たちが暴走族ということで、アニメ映画版、原作漫画版ともに多くのバイクが登場する。特に金田の真っ赤なバイクは『AKIRA』のアイコンとして、世界中で愛されている。

バイクについて

近未来の東京、「ネオ東京」には多くの個性的なバイクが登場する。カウルからフレームレイアウトに至るまでのセミ・イージーオーダーシステムが主流となっており、レーサーレプリカ風、ビッグスクーター風など様々なデザインがある。
システムとしては車輪内に組み込まれた常温超伝導モーターによる両輪駆動が主流で、電力はガソリンエンジンによる発電だ。金田をはじめとする多くのバイクに貼られたステッカーは、1980年代回顧ブームによるもの。

金田正太郎(かねだ しょうたろう)のバイク

真っ赤なバイク

映画『AKIRA』のアイコンとして世界中で愛される、金田の愛車。真っ赤な車体に「成田山」「Canon」「SHOEI」といった、1980年代を思わせるポップなステッカーが貼られている。鉄雄が強い憧れを抱いていたマシンで、強いリーダーの象徴でもある。もとは盗品を改造したもののようだ。
スペックはセラミックツーローターの両輪駆動、コンピューター制御のアンチロックブレーキ(ABS)、12,000回転の200馬力。バック走行が可能で、ナビゲートシステムが搭載されている。
金田はこのバイクに憧れる鉄雄を「ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」とあしらっている。ガールフレンドのカオリを連れて金田のバイクを持ちだした鉄雄は、エンジン5,000回転以下でギアチェンジをしたことでエンストさせてしまった。
原作漫画版では映画ほどクローズアップされず、鉄雄が金田のバイクに執着する様子もない。金田は大切にしていたようだが、アキラが引き起こした二度目のネオ東京崩壊に巻き込まれて退場した。

映画の冒頭、金田がこのバイクをスライドさせて停止する場面は数多くのアニメ・漫画作品でオマージュされている、歴史的名シーンだ。このシーンをオマージュした作品は、日本では『ドラえもん』や『映像研には手を出すな』、海外では『アドベンチャータイム』などがあげられる。

真っ赤な車体に近未来的なフォルムはアニメファンのみならずバイクの愛好家からも憧れの的となり、多くの人が実際のマシンでの再現を試みている。
アニメ映画公開の際、キャンペーンの一環としてモックアップモデル(計器類は動くが実際に走らせることはできない)が制作されたが、海外での公開時に持ち出されて以降、行方不明となってしまった。その後、250ccの市販アメリカンバイクをベースとして、金田のバイクを再現したカスタムバイクが発売された。日本の保安基準を満たしたマシンなので、ナンバープレートを取得すれば実際に公道を走ることも出来る。
ホンダやスズキといった日本のメーカーも、金田のバイクをイメージした製品を発表している。また、2004年には同スケールの実動モデルが製作された。アニメ版とまったく同じスペックとはいかなかったようだが、日本で実走することが可能なフルカスタムバイクだ。こちらは作者・監督の大友克洋や講談社の「公認」を得ているという。

ジョーカーが製作したバイク

アメリカ軍に撤退を勧告する金田(右)と、バイクに乗って現れたケイ(左)。

原作漫画版に登場。ネオ東京崩壊で愛車を失ってしまった金田だったが、難民キャンプで再会したジョーカーがスクラップをかき集めて作った新たなバイクを手に入れる。半ば強引にジョーカーから「借りた」もので、苦労に苦労を重ねて作ったマシンを溺愛してるジョーカーは「キズひとつでもつけたら殺す」と金田を脅した。
新たな宇宙へと去っていった鉄雄やナンバーズの子どもたちを見送った金田は、このバイクの後ろにケイを乗せて、東京に乗り込んできたアメリカ軍を追い払う。

島鉄雄(しま てつお)/41号のバイク

物語冒頭で乗っていたバイク

左に写っているのが鉄雄と、鉄雄のバイク。奥を走る赤い車体が金田のバイク。

物語冒頭、鉄雄が金田のバイクチームで乗っているバイク。オレンジがかった色のタイヤが特徴の小柄なマシンだ。スペックは金田のバイクよりはるかに低い。
アニメ映画版、原作漫画版ともに、物語冒頭の場面でしか乗っていない。

バイクチーム「クラウン」のバイク

原作漫画版のみに登場。ナンバーズのタカシと接触したことで超能力に目覚めた鉄雄は軍の施設を脱走し、金田のチームと対立していたバイクチーム「クラウン」に接触する。超能力による圧倒的な暴力でクラウンを支配した鉄雄は、新しいバイクを乗り回し、薬物を買うため、手下たちに片っ端からバイクチームを潰させて金をかき集める。
金田のチームで乗っていたバイクよりずっと重厚なマシンを手に入れた鉄雄は、手を使わずに超能力でバイクを操縦する。

山形のバイク

山形は金田のバイクチームの仲間のひとり。彼のバイクは紫がかった青色の車体に、真っ赤なタイヤが特徴だ。
超能力を手に入れ、万能感に溺れた鉄雄の手で山形は殺されてしまう。アニメ映画版では山形の死を知った金田がコンクリートの壁に向かって山形のマシンを走らせ、ギリギリで飛び降りて大破、炎上させることで山形を弔う場面がある。

甲斐のバイク

アニメ映画版『AKIRA』のエンディングの場面。後ろにケイを乗せた金田(左)の隣を甲斐(右)が走っている。

甲斐は金田のバイクチームの少年。緑がかった車体に、オレンジ色のタイヤが特徴のマシンに乗っている。
物語冒頭で金田のチームが街を走り回る場面、アニメ映画版ではクライマックスで金田とケイに同行する場面で登場する。原作漫画版では、ネオ東京崩壊後は登場しない。

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