キヨコ／25号（AKIRA）の徹底解説・考察まとめ

キヨコ／25号の概要

キヨコ／25号とは、大友克洋による近未来SF漫画・映画『AKIRA（アキラ）』に登場する、予知能力を持つ少女。軍の極秘研究によって超能力を得た子どもたち「ナンバーズ」のひとりだ。自力で座ることができないほど体が弱っており、常にベッドに横たわっている。彼女の予知夢は90％以上の確率で的中し、ネオ東京崩壊も予知した。予知能力があるせいかどこか達観しており、恐ろしい未来を前にしても希望を失わずに行動する。

キヨコ／25号のプロフィール・人物像

CV：伊藤福恵
英語版CV：メローラ・ハート
英語DVD版CV：サンディ・フォックス

軍の極秘研究によって生み出された超能力者「ナンバーズ」のひとり。超能力の発露や投薬の影響で9歳で肉体の成長が止まり、老化だけが進行している。
生き残ったナンバーズの紅一点であり、体の衰えが最も顕著なため、タカシとマサルは有事の際には真っ先にキヨコを守ろうとする。

キヨコ／25号の能力：予知夢

鉄雄やアキラを含むナンバーズと同じく超能力者だが、予知能力が突出して高い。予知は夢の形で表れる。的中率は90％を超えており、軍の最高指揮官である敷島大佐（しきしまたいさ）はキヨコの予知を全面的に信頼している。

キヨコ／25号の来歴・活躍

新たなナンバーズ

軍の極秘研究によって超能力を得た子どもたち「ナンバーズ」のひとりであるキヨコは、投薬の副作用で体が弱り、自力で歩くこともできなくなっていた。あるとき、ナンバーズのタカシが施設を脱走し、街で暴走族の少年・鉄雄と接触する。バイク事故を起こした鉄雄はタカシとの接触をきっかけに超能力に目覚め、軍に収容されて新たなナンバーズとなる。
同じ頃、キヨコは予知夢を見ていた。31年前、能力の暴走により東京を壊滅させたナンバーズ、アキラが復活し、ふたたび甚大な被害をもたらす夢だ。その未来の鍵は鉄雄が握っているという。キヨコを信用している軍の最高指揮官・敷島大佐（しきしまたいさ）は新たな被検体となった鉄雄を警戒するが、超能力研究を主導するドクターは鉄雄のかつてないポテンシャルに夢中になる。
キヨコは仲間のタカシ、マサルと共に、反政府ゲリラの少女ケイを操って鉄雄に対抗しようとするが、急速に力を高めた鉄雄には通用しなかった。鉄雄は自身の意識にとつぜん現れたアキラとの接触を求めていた。大佐は鉄雄を止めようとするが、鉄雄は自力で施設を脱走し、街へと逃亡する。

鉄雄との戦い

原作漫画版

鉄雄によって東京の地下深くに封印されていたアキラが目覚め、アキラの身柄を巡って反政府ゲリラ、軍、超能力者が率いるミヤコ教団、政治家の根津の4つの勢力が攻防する激しい争いとなる。アキラは最終的に軍が確保し、キヨコたちはアキラと再会を果たした。しかし、アキラを奪われるくらいならば抹殺してしまおうと考えた根津が撃った弾丸がタカシの頭に当たってしまい、タカシは死亡する。そのショックでアキラは再び力を暴走させ、大きな爆発が起き、東京はふたたび壊滅する。
無政府状態となった東京で、鉄雄はアキラを利用して武力勢力を作り上げて君臨した。軍が消滅したことでキヨコとマサルの健康管理ができる設備がなくなってしまい、ふたりの容体は急速に悪化していく。反政府ゲリラだったケイとチヨコが瓦礫の中から薬を探してふたりに飲ませ、なんとか命を繋いでいた。
キヨコとマサルは、昔軍の研究の被検体だった超能力者、ミヤコが運営するミヤコ教団へと身を寄せる。キヨコ、マサル、ミヤコは協力して鉄雄の能力の最終的な覚醒を待ち、新たな宇宙へと鉄雄とアキラを送り出そうとしていた。キヨコたちの「触媒」としての素質を開花させたケイに3人で力を送り、ケイは鉄雄と激突する。多くの犠牲、破壊の末に鉄雄は覚醒を迎え、アキラもまた能力を解放して、大きな力の奔流を作り出す。キヨコ、マサルは鉄雄とアキラ、そしてこれまで死んでいったナンバーズの仲間たちと共に、別の宇宙へと去っていった。
大人の欲望に振り回され、色々なものを失い続けた人生だったが、キヨコたちはその過程で本当の仲間を得たことを喜び、一点の後悔もなく旅立っていくのだった。

アニメ映画版

鉄雄は薬物に手を出して、街を破壊し、人を殺しながらアキラのもとへ向かう。鉄雄が辿り着いた地下施設にあったのは、バラバラにされて脳と神経だけになって冷凍されたアキラだった。アキラの収められたカプセルを持ちだした鉄雄だったが、その力は鉄雄の制御を超えてどんどん大きくなり、ついに鉄雄は機械と肉の混ざりあった巨大な怪物と化してしまう。
キヨコたちは金田や大佐を助けるため、アキラのカプセルに念を送ってアキラの意識を呼び覚ます。アキラと同じ力の目覚めは金田たちの中にも始まっていることを告げ、鉄雄を連れて別の宇宙へと去っていった。

キヨコ／25号の関連人物・キャラクター

敷島大佐（しきしまたいさ）

軍の最高指揮官であり、ドクターが主導する極秘研究の責任者。31年前にアキラが引き起こした大破壊で父親を失っており、超能力研究を危険視している。
キヨコたちナンバーズには親身に接しており、キヨコの予言も全面的に信用している。そのためキヨコたちからの信頼は厚い。

敷島大佐（AKIRA）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

敷島大佐（しきしまたいさ）とは、大友克洋による近未来SF漫画・映画『AKIRA（アキラ）』に登場する、軍の最高指揮官。軍の極秘研究の責任者でもあるが、アキラや鉄雄を誰よりも危険視していた。政府の最高幹部会のメンバーでもあるが、保身ばかりで国の危機を直視しない政治家たちに業を煮やし、軍を率いてクーデターを起こして鉄雄の制圧に奔走する。原作では尽力空しく、アキラによって二度目の東京壊滅が起こってしまうが、金田たちと協力して戦い続ける。