ジュエリー・ボニー（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

「てめぇ一体どういうつもりだよ！！！この島に『大将』呼び寄せる気か！！？」

天竜人を切り伏せようとしたゾロを、ボニーはあたかもゾロが天竜人の銃弾で死んだかのように見せることで止めた。その後、「てめぇ一体どういうつもりだよ！！！この島に『大将』呼び寄せる気か！！？」とゾロに説教をした。ボニーの咄嗟の判断により、この場面では海軍大将の招集を防ぐことができた。ボニーの強気で目上の者にも臆しない性格とは裏腹に、理性的で思慮深い一面がうかがえるシーンである。

「何もかもあいつのせいだ…！！！すぐに探し出してやる！！行くぞ！！''新世界"へ！！！」

マリンフォード頂上決戦編で、海軍と白ひげ海賊団の戦いの映像を見て涙を流すボニーの姿が描かれた。その後シャボンディ諸島を出たボニーは、「何もかもあいつのせいだ…！！！すぐに探し出してやる！！行くぞ！！''新世界"へ！！！」と意味深な言葉を口にした。ボニーが涙を流した理由やあいつとは誰のことを指しているのか語られることはなかったが、今後の伏線となるであろう重要なシーンである。

「許さねェ…！！絶対に…！！！」

世界会議編で聖地マリージョアに侵入したボニーは、奴隷にされたくまを目にし「許さねェ…！！絶対に…！！！」と涙を流した。くまとボニーに何らかの関係があり、ボニーにとってくまが大切な存在であることがうかがえる重要なセリフである。

父・くまとの再会

世界政府の最高意思決定機関「五老星」のメンバーであるジェイガルシア・サターン聖がボニー達のいるエッグヘッドに上陸してきた。サターン聖は動物系悪魔の実の能力のような力を使って、麦わらの一味達を追い詰める。そんな中、ボニーは1人サターン聖に立ち向かった。ボニーは父親であるくまの記憶を見たことで、くまを改造して自我のない人造兵器にしたのがDr.ベガパンクではなく、サターン聖であることを知ったからだ。しかしサターン聖は圧倒的な力でボニーを返り討ちにする。本当はまだ12歳の少女であるボニーはサターン聖が恐ろしくて心が壊れかけ泣き出してしまう。そこにやってきたのがくまである。くまは聖地マリージョアで奴隷として使われていたが、革命軍に助け出されて偉大なる航路（グランドライン）のカマバッカ王国にいた。くまには自我はもうない。しかもサターン聖が「自爆スイッチ」（ベガパンクにより「完全停止ボタン」にすり替えられていた）を押したため、動くこともできなかったはずだった。それでもくまは動き、泣いているボニーの元へ駆けつけ、ボニーを泣けたサターン聖をぶん殴ってボニーを助けた。ベガパンクもくまの行動は最早科学では説明ができない”愛”ゆえの行動と結論づけるしかなかった。駆けつけてくれたくまをボニーは抱きしめる。そして記憶を見てくまの過去全てを知っていると語り、ありがとうと伝えた。ずっと願い続けていた父娘の再会が叶った名場面である。

「”ゆがんだ未来（ディストーション フューチャー）”……！！”あたしが一番”…”自由な未来”！！！」

「五老星」のジェイガルシア・サターン聖がいうには、ボニーの能力は「いかなる未来にも変身できるが 現実を知る度に選べる未来が狭くなっていく能力」であるとのこと。ボニーは自分が信じるどんな姿にでも変身することができた。その根源は父であるくまがいつか言っていた解放の戦士”ニカ”にあった。しかし厳しい現実を目の当たりにして、ボニーは心のどこかで「”ニカ”なんてこの世にいない」と思い始めていた。そのせいでボニー自身の力は弱まり、今まで出せていたような力が出せなくなっていた。しかしエッグヘッドでルフィに出会い、ルフィが”ニカ”に変身したその姿や力を見て、ボニーは再び”ニカ”の存在を強く信じ始める。”ニカ”に変身したルフィに「やれるさ」と言われたボニーは、自分が一番自由になれる姿を想像する。そして「”ゆがんだ未来（ディストーション フューチャー）”……！！”あたしが一番”…”自由な未来”！！！」でルフィと同じように”ニカ”の姿に変身するのだった。

ジュエリー・ボニーの裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

ボニーとバーソロミュー・くまの関係

ボニーが「ソルベ王国 王太后コニー」として聖地マリージョアに侵入した際、奴隷にされたくまを目にし「許さねえ…！！絶対に…！！」と涙を流した。くまは「元ソルベ王国国王」であり、ボニーは南の海出身で「ソルベ王国 王太后コニー」を名乗っていることから、くまとボニーはソルベ王国繋がりの関係があると考えられる。また、くまの悲惨な姿を目にし涙を流していることから、ボニーにとってくまは大切な存在である可能性が高い。作者の尾田栄一郎によるボニーの設定画では、「ベガパンクに父を元通りにさせる」との記述がある。くまは海軍の科学者Dr.ベガパンクによって人間兵器に改造されているため、くまがボニーの父親である可能性も考えられる。また、ボニーとくまの関係は童謡「森のくまさん」とリンクしているという説もある。ボニーは2度海軍に捕らえられているが、どちらもなんらかの方法を使い脱獄している。「森のくまさん」の「お嬢さんお逃げなさい」という歌詞から、くまが海軍からボニーを逃がしていたのではないかと考えられていた。

エッグヘッド島編に入り、ボニーやくまの過去が明らかになる。くまはボニーの育ての父親であることが判明した。

ボニーが食べた悪魔の実

ボニーが食べた悪魔の実は明らかになってはいないが、年齢を操る能力を持っていることから「トシトシの実」を食べたのではないかと考察されている。映画『ONE PIECE FILM Z（ワンピース フィルム ゼット）』では触れたものを12年若返らせる「モドモドの実」を食べたアインという女性が出てくるが、ボニーは触れた者を子供にも老人にも変えることができるため「モドモドの実」の上位互換ともいえる。

長らく明らかになっていなかったボニーの悪魔の実が「トシトシの実」というものであることは、エッグヘッド編に入った後に描かれたボニーやくまの過去編で明らかになった。

ボニーはビッグ・マム／シャーロット・リンリンの複製人間（クローン）説

『ONE PIECE』の第1072話「記憶の重さ」にて、世界政府の諜報機関「CP-0／サイファーポール”イージス”ゼロ」の諜報員ステューシーが、ロックス海賊団のミス・バッキンガム・ステューシーの複製人間（クローン）だったことが判明した。しかも造ったのは科学者集団「MADS（マッズ）」にいた頃のDr.ベガパンクであるもよう。そのことを発端に実は作中には他にもクローンがいるのではないかという考察が浮上した。

ジュエリー・ボニーは、元四皇のビッグ・マム／シャーロット・リンリンのクローンなのではないかと言われている。髪色も同じ、口紅の施し方も同じ、大食いなところも同じ。若い頃のビッグ・マムの姿は自ボニーにそっくりである。

ただしエッグヘッド編に入り、ボニーの過去が描かれ、母親は元革命軍”東軍”軍隊長のジニーであったことが明らかになり、ボニーがビッグ・マムのクローンである可能性は低くなった。