「宇宙戦艦ヤマト2199」の第20話「七色の陽のもとに」を旧作と比較!相違点まとめ
『宇宙戦艦ヤマト2199』の第20話「七色の陽のもとに」について、旧作エピソードとの相違点を比較しました。今作の冒頭では、本来描かれるはずだった重要なシーン・場面がかなりカットされてしまっているようです。実際に旧作と見比べてみると、その違いがよくわかるかもしれません。
【第20話】『七色の陽のもとに』
※リメイク20話TV放映版では放送時間の都合で冒頭の重要なシーンが大幅にカットされています。劇場公開版を観る事をオススメします。
宇宙の難所[七色星団]でドメル将軍率いる空母艦隊と対峙したヤマト。ドメルの繰り出す奇策にヤマトは翻弄される。絶体絶命の中、沖田が採った策とは…。
出典: newslounge.net
氷川竜介氏が述べているように、七色星団の決戦は第二次世界大戦のミッドウェー海戦を参考にしたものだ。大日本帝国はこの戦いで航空母艦4隻を失い、致命的な損害を被る。航宙母艦4隻を失うドメル機動部隊は、ここでは大日本帝国海軍なのである。つまり第20話のガミラスは日本であり、ヤマトはやはり米国に位置付けられる。
※旧作【第22話】「決戦!!七色星団の攻防戦!!」に相当
[七色星団]
●旧作:七色星団の正式名称は「七色混成発光星域」。七色星団はそれぞれ違った習性に基づく6つの星と、ガス状の暗黒星雲とからなる混成星団。(旧作第21・22話)
●2199:タランチュラ星雲の一角で7つの恒星(縮退星)で形成されている。濃密な星間物質やイオン乱流が吹き荒れレーダーにも障害が発生するためヤマトと航空隊は有視界での戦闘を強いられる。
出典: ameblo.jp
[ドメル艦隊旗艦に座乗するドメルの副官]
●旧作:副官はゲール。(旧作第21・22話)
●2199:副官はヴェム・ハイデルン。リメイクではドメル幕僚では古参である。常にドメルの右腕的存在で七色星団会戦時もドメル艦隊参謀兼艦隊旗艦ドメラーズIII世の艦長であった。
グレムト・ゲール(旧作におけるゲール)は亜空間ゲートが破壊されてバラン星の宙域に取り残された為(18話)参戦しえない。
[戦闘空母指揮官]
●旧作:艦長兼戦闘隊長はハイデルン(旧作第21・22話)
●2199:ゲルバデス級航宙戦闘母艦ダロルド(旧作における戦闘空母)の艦長はドーラ・バレク。ヴェム・ハイデルン(旧作におけるハイデルン)はドメル艦隊参謀兼艦隊旗艦ドメラーズIII世の艦長。
出典: www.mbs.jp
出典: ameblo.jp
[ガミラスドメル艦体によるヤマト発見]
●旧作:描写無し。ただし七色星団会戦では終始ヤマトの行動をドメル艦隊は把握しておりなんらかの偵察行動が行なわれていると推測される。(旧作第22話)
●2199:ヤマトは七色星団にワープアウトした時点ですでに(19話)ですでに次元潜航艦UX-01に発見されドメル艦隊へ『羊は迷いの森に入った』と七色星団に入ったことを打電されています。またヤマト艦載機発艦後にも ガミラス軍の偵察13号(FG156スマルヒ)にヤマトは発見されています。
[ドメル艦隊、空母一隻の先行単独行動]
●旧作:無し。三段空母と戦闘空母は終始密集して行動している。(旧22話)
●2199:ガイペロン級多層式航宙母艦(後期仕様)バルグレイ(旧作における第1空母)はヤマト艦載機をヤマトから引き離すために艦隊から先行して単独行動をとった。作戦は成功、ヤマト艦載機をヤマトから引き離した。
※リメイク20話TV版ではバルクレイの先行単独行動シーンはカットされています。
[ドメル艦隊、第一次攻撃]
●旧作:第一次攻撃は第一空母から発艦した戦闘機(ガミラスファイター:ドメル式DMF-3型高速戦闘機)によって行われヤマト艦載機(ブラックタイガー)をヤマトから引き離すのが主たる目的。ヤマトによって発見されコスモタイガーが迎撃した。(旧22話)
●2199:ドメル艦隊の第一次攻撃は戦闘機(空間艦上戦闘機DW19デバッケ)によるもので旧作同様ヤマトから航空隊を引き離すことを目的している。旧作との違いは第一次攻撃隊の発艦する空母(バルグレイ)はドメル艦隊から先行し単独行動であったことと、発見はヤマト航空隊(コスモファルコン)によるものだという点。
旧作では戦闘班長の古代がガミラス機の迎撃にブラックタイガー隊とともにコスモゼロで出撃してしまった。これも旧作のツッコミどころである。
※リメイク20話TV版ではガミラスの第一次攻撃隊とのヤマト航空隊の戦闘シーンはカットされています。
[ドメル艦隊、第二次攻撃]
●旧作:第二次攻撃は第二空母から発艦した急降下爆撃機(艦爆:ドメル式DMB-87型急降下爆撃機)によって行われた。瞬間物質移送器によって直掩機の無いヤマトに上方に出現し攻撃。迎撃のため戻ってきたブラックタイガー隊はガミラスの急降下爆撃機を追ってまたヤマトから引き離された。(旧22話)
●2199:第二次攻撃はガイペロン級多層式航宙母艦ランベア(旧作における第二空母)から発進した爆撃機(空間艦上攻撃機DMB87スヌーカ)よる攻撃。試作兵器「物質転送機(旧作における瞬間物質移送器)」による初めての戦闘でヤマトの直上に転送された。旧作との違いは万が一のために待機中の山本玲のコスモゼロが迎撃にあたっていること。
[瞬間物質移送器]
●旧作:ドメルが長年構想しガミラスの兵器開発部に開発させていた物質移送空間発生装置。七色星団会戦で初めて実戦投入された。(旧作第21話)
●2199:名称は「瞬間物質移送器」では無く「物質転送機」。最高機密の試作兵器。タラン(ヴェルテ・タラン:タラン兄弟の兄)が兵器開発局を説き伏せドメルに供与した。転送の原理は艦の波動主機を一時的に過付加状態で駆動、波動主機の外部に次元の重複領域を拡張させそれを物質転送波(ゲシュタムの穴)として照射する。ゲシュタムジャンプ(ワープ)機能を持たない小型兵器をゲシュタムジャンプ(ワープ)させることが可能となる。
出典: blog.livedoor.jp
出典: blog.goo.ne.jp
[ドメル艦隊、第三次攻撃]
●旧作:第三次攻撃は第三空母から発艦した雷撃隊(艦攻:ドメル式DMT-97型雷撃機)によって行われた。瞬間物質移送器によって直掩機の居ないヤマトに左舷に出現し攻撃。(旧22話)
●2199:第三次攻撃はゲルバデス級航宙戦闘母艦ダロルド(旧作における戦闘空母)から発艦した空間重爆撃機DBG88ガルントを「物質転送機(旧作における瞬間物質移送器)」によってヤマトの正面に転送、爆装した特殊削岩弾を発射した。操縦は旧作ではハイデルンであったがリメイク版は爆撃指揮官はヴェム・ハイデルンの旧知の老兵ヴァンス・バーレンに変更となっている。ただし特殊削岩弾による攻撃は第三次攻撃ではなくその後に行われる雷撃機による攻撃が第三次攻撃となる。
出典: blog.livedoor.jp
[ガミラス艦載機の発艦]
●旧作:宇宙空間にも関わらず空母から発艦する攻撃機がまるで重力の影響ある洋上艦からの発進のような描写がある。(旧作第22話)
●2199:旧作と同様にガミラス艦載機の発艦シーンや戦闘シーンに洋上艦艇のような描写があるが、リメイクでは濃密な星間物質や七つの縮退星の影響があるこの空域(七色星団)をまるで雲海や海上のようなビジュアル表現をすることによって20世紀の海上艦の戦闘のような描写を違和感なく描いている。
旧作では無重力の宇宙空間でありながらガミラス艦載機が発進時に重力の影響があるかのように下方向?に落ちながら飛び立つシーンはツッコミどころとして有名であったが、その不自然なシーンをカットせずにツッコミどころのをだけを排除したリメイクスタッフに拍手を贈りたい(笑)
[特殊削岩弾(旧作のドリルミサイル)]
●旧作:ガミラス兵器開発部でヤマト対策兵器として急遽特別に開発された兵器。波動砲を封じ込め同時に爆発しヤマトを撃破することを目的とした対ヤマト専用兵器である。またドリルミサイルを搭載する重爆撃機も特別に開発した機体である。瞬間物質移送器によってヤマト正面に現れ波動砲口に命中した。(旧作第22話)
●2199:小惑星鉱山用の特殊削岩弾を爆装したものでリメイクではドリルミサイルという呼び名は登場しない。特殊削岩弾を搭載する空間重爆撃機DBG88 ガルントは民間の惑星開発用特殊削岩弾の専用輸送機での改造機という設定である。特殊削岩弾をドリル回転の逆方向にロケット噴射で固定させるなど描写もリアルティを持たせている。物質転送機によってヤマト正面にゲシュタムアウトしたガルントから発射された。
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