ドン・観音寺(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

ドン・観音寺(ドン かんのんじ)とは、『BLEACH』(ブリーチ)の登場人物で、霊能力者を自称して活動する芸能人。
「ぶらり霊場 突撃の旅」という人気番組の顔として有名で、主人公黒崎一護の妹である黒崎遊子やヒロインの井上織姫など多くのファンを持つ。死神たちのものとは異なる特殊な霊能力を持っているが、霊に関する知識は中途半端で、除霊のつもりで虚を作ってしまっていた。一見イロモノ風だが、勝ち目が無いと分かりながらも子供のために身を張るなど精神的には高潔で、作中の絶対強者たちからも評価されている。

死神たちの実働部隊である護廷十三隊の五番隊隊長。霊王という存在を基幹とした矛盾に満ちた今の世界の在り方を憂い、より犠牲の無い世界を自ら作り出すために仲間たちに反旗を翻した人物。
その霊王の座を目指すために空座町に赴いた際、逃げ遅れた少女を助けるために自らの前に立ち塞がった観音寺と対峙。彼我の絶望的な力量差を知り、一矢報いることすら叶わないことを理解し、それでもなお弱者のために自分に立ち向かおうとする観音寺の精神性を高く評価する。

彼の計画は一護たちによって阻止され、死神たちの手で幽閉される。後に自分の下を訪れた痣城の前で観音寺について言及し、その勇気と高潔さを称え、「彼のような者がいるからこの世は存在する価値がある」と述べた。

renote.net

ロカ・パラミア

虚の上位種である破面の1体。ザエルアポロという破面の中でも最高位の存在の従属官で、マンガ版では彼の勘気で殺されるだけの役回りだった。
小説版においてメインキャラクターに抜擢され、記憶を失った状態で空座町に現れる。これを「記憶喪失の浮遊霊」だと勘違いした観音寺に同情され、記憶を取り戻すために空座町のあちこちを連れ回される。

あらゆる物体と融合する糸を放ち、その情報を共有するという能力の持ち主で、復活できたのもこの力で外部に保存していた情報を元に体を再生したため。これを利用せんとする者たちに身柄を狙われるが、観音寺や空座町の人々との交流の中で自我と記憶を回復し、最後は自らの意志で戦いに赴く。観音寺の勘違いから始まったお節介は、やがて一護たちも気付かなかった世界の危機を救うに至った。

痣城剣八(あざしろ けんぱち)

最強の死神に受け継がれる「剣八」の名を継ぐ存在。剣八としては8代目に当たる。
虚の発生源である人類そのものを作り変えることを目論み、そのためにロカの力を手に入れようと画策。観音寺が連れ回していた彼女を追い回す。しかし観音寺や彼の周囲の人々との交流で確固たる自我を得たロカは、自らの意志で己の生きる道を選択し、痣城の野望は挫かれることとなる。

痣城の計画には藍染も1枚噛んでいたため、失敗した後に律儀にそれを幽閉中の彼に報告している。その際の会話の中で観音寺が藍染にも立ち向かった存在であると知り、彼をただの人間と侮り、その英雄的な気質に目を向けなかったことが自分の敗因だったことを理解する。

ドン・観音寺の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「戦いから逃げるヒーローを、子供たちはヒーローとは呼ばんのだよ」

逃げ遅れた少女を守るため、藍染の前に立ちはだかった際に発したセリフ。自分と相手の比べるのもおこがましいほどの力の差をはっきりと理解し、近づくだけでも粉微塵に消し飛ばされることをも承知の上で、それでも守るべき弱者のために立ち向かうことを宣言する観音寺の姿は、たとえ恐怖に汗していたとしてもヒーローと呼ぶにふさわしい。
この時の観音寺の姿は藍染からしても強い印象を受けたのか、小説版では彼についてわざわざ言及するシーンがある。ただのイロモノのように登場し、実際にそう扱われてきた観音寺が、しかし本物のヒーローであることを証明した名シーンである。

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