渕(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

渕(えん)とは『キングダム』に登場する、主人公の信が隊長を務める飛信隊の副長。複数居る副長達の中でも渕が最古参である。元々は秦国武官の壁と信との連絡役であったが、信が秦国大将軍の王騎の元へ修行を付けてもらいに行った際になし崩し的に付き合わされ、集団戦の基礎を身に付けた。これが縁で信と行動することが増え、そのまま飛信隊の副長を務めるようになる。特別秀でた実力は無いが責任感が強く、戦場で信が精鋭と共に突撃する際、残って隊を守る役目を託される等、仲間からの信頼は厚い。飛信隊にとって重要な存在である。

渕 のプロフィール・人物像

CV:羽多野渉
渕(えん)とは『キングダム』に登場する、主人公の信が隊長を務める飛信隊の副長。複数居る副長達の中でも渕が最古参である。元々は秦国武官の壁と信との連絡役であったが、信が秦国大将軍の王騎の元へ修行を付けてもらいに行った際になし崩し的に付き合わされ、集団戦の基礎を身に付けた。これが縁で信と行動することが増え、そのまま飛信隊の副長を務めるようになる。特別秀でた実力は無いが責任感が強く、戦場で信が精鋭と共に突撃する際、残って隊を守る役目を託される等、仲間からの信頼は厚い。飛信隊にとって重要な存在である。飛信隊軍師の河了貂(かりょうてん)も信も、他の隊員全てを呼び捨てで呼ぶのに対し、渕だけは"渕さん"と敬称を付けて呼んでいる。そのため、飛信隊の各隊の隊長に対し指示を叫ぶ際も、渕だけはさん付けで呼ばれるため、読者には少し特別な存在である印象を与えている。

渕の武器・技・戦術

強い責任感で飛信隊から大きな信頼を得ている

渕は強い責任感で飛信隊から大きな信頼を得ている。その真髄が描かれているのは、秦国と趙国が戦った、黒羊の戦である。水深が深く、激流の川を飛信隊が渡るため人力で川を渡り、橋を掛ける必要があった。その役割を任され渕はこの作戦を必死に取り組み達成した。この任務で必要だったのは「武力でもなく技術でもなく責任感である」と、飛信隊の隊長・信(しん)と軍師の河了貂(かりょうてん)は声を揃えた。渕は飛信隊の副長を務めているが、もう1人の副長である羌瘣(きょうかい)のような強大な武力の持ち主ではないため、自身の強い責任感を周囲に見せる事で頼れる副長としての立場をまっとうし、飛信隊の信頼を得ている。信が尊敬する大将軍である麃公(ひょうこう)に仕えていた元麃公兵の我呂(がろ)も、作戦決行前は渕の実力に疑問を呈していたが、渕の姿勢を見て「この隊の副長張っているだけのことはある」「好きだぜあんたみたいな男」と、渕の事を尊敬するに至っている。

渕の来歴・活躍

信と共に王騎の元で修行を受ける

信から王騎将軍の城へ案内するように頼まれ、拒絶する渕

渕は飛信隊の副長だが、初登場時は秦国から主人公の信の連絡係を命じられた付き人だった。ある日信が秦国六大将軍である王騎(おうき)のもとへ、修行をつけてもらうために、無理やり渕に頼んで王騎将軍の城まで案内させた。渕は「王騎は大将軍故に、城へ一般人が近づく事等ができない、殺されてしまう、私には2人の子供がいる」と言って、断固拒否したが、直前の戦で褒美を受けた信から、大金を渡され、渋々案内する事に応じた。それがきっかけで王騎が命じる信の修行に同行する事となり、4ヶ月間、信と共に秦国の外れの村で起きている動乱の平定を行う事となった。この修行は信にとって良い経験となったが、渕にとっても同様であり、その後信が務めた百人隊・飛信隊の副長として活躍する事となった。

山陽の戦いで飛信隊初の武功に貢献

自らの命を投げ売って盾となる事で、信が敵将に向かう事を進言した渕

渕の初陣は、秦国に攻め込んできた趙国と戦った山陽の戦いであった。隊長の信は、飛信隊の老兵魯延(ろえん)から、敵将馮忌(ふうき)を討つために隊を二分して、主力である信等を敵将に向かわせる策を提案された。その決断を迷う信に対し、渕は、自らの命を投げ売って盾となるから気兼ねなく行かれるよう、その場に残る事を進言した。渕のこの行為は、自らの命を投げ売って信の盾となる事を意味していたため、大きなリスクを伴う事であった。その後信と対峙した敵将の馮忌は、飛信隊の事を「仲間半分の命を盾としてここへ来たか!」と評したが、その盾の筆頭が、他ならぬ渕であった。信はその後見事に敵将馮忌を討ち取る事に成功した。飛信隊の信の初めての武功は、渕の活躍と下支えがなければ生まれることはなかったと言える。その決意と勇気こそが、信の渕への信頼の根源となっている。

黒羊の戦いで大活躍

黒羊の戦いで、激流の川に橋を架ける任務をまっとうする渕

秦国と趙国が戦った黒羊丘の戦いで飛信隊は、秦国将軍・桓騎(かんき)軍と共に一進一退の攻防を繰り広げていた。その戦の中で、飛信隊は大きな川の対岸に対峙する大軍と対峙した。この川には浅瀬が2箇所しかない為、飛信隊が攻め入って来る場所の予測がし易く、迎え撃つ敵軍を兵を配置しやすかったため、敵軍の方が地の利があった。強靭な武力を誇る飛信隊でもこの敵の攻略には困難を極めると判断した軍師の河了貂はこの川の攻略法を考えなければならなかった。舟も橋もないこの状況は、河了貂の恩師・秦国総司令である昌平君でさえ打つ手無しの状況だった。しかし「そこに道を切り開くのが飛信隊の軍師だ」と言い、河了貂は諦めなかった。無手といえる状況の中で、河了貂は苦肉の策を絞り出した。その策での重大なカギとなるのが渕であった。敵部隊が待機する浅瀬に飛信隊の主力を向かわせ戦っている間に、渕達が激流の下流に橋を架け、別働隊を敵に向かわせるといったものだった。この作戦で必要だったのは武力でもなく、技術でもなく”責任感”だった。その役割は責任感の強い渕には適任だったのである。作戦決行前は渕の実力に疑問を呈した飛信隊の我呂も、作戦後に「この隊の副長張ってるだけのことはある」「好きだぜあんたみたいな男」と、渕の事を尊敬するに至った。犠牲者を出しながらも、渕等の力でなんとか橋を掛ける事に成功した飛信隊は上流で戦っていた本隊とは別の部隊が渕達の架けた橋を渡り、敵を追い詰める事に成功したのである。

渕の関連人物・キャラクター

信(しん)

『キングダム』の主人公。戦争孤児で幼い頃から下僕として働き、一緒に働いていた漂(ひょう)と共に天下の大将軍になるという目標を達成するために、日々鍛錬を積んで育った少年。その後、漂が秦王贏政(えいせい)の影武者として命を落とすと、漂の分まで天下の大将軍になる目標を達成するため、戦場を駆け回り数々の武功を上げる。秦国六大将軍の1人である王騎将軍に憧れ、直接稽古をつけてもらうために、王騎の城へ出向き弟子入りを直談判した。その際の道案内と、王騎の命で秦国の外れの地の平定をおこなった時に同行したのが渕だった。その後、王騎が名付けた「飛信隊」としての初戦から、信は渕を副将に据える等、大きな信頼を寄せている。駆け出しの頃から「信」(しん)と名乗っていたが、将軍になるためには性が必要だったため「李信」と名乗るようになった。

羌瘣(きょうかい)

羌瘣(きょうかい)は渕と共に飛信隊の副長を務める凄腕の剣士である。「トーン、タンタン」のリズムで舞いながら繰り出す剣技で大勢の敵に囲まれてもなぎ倒す圧倒的な実力の持ち主である。初は男性として軍に所属していたがその素顔は女性であり、凄惨な過去を経た後に戦場で信と出会い、そのまま彼が隊長が務める飛信隊に参加。渕と並んで副長として活躍する。羌瘣は、蚩尤(しゆう)という伝説の暗殺集団の後継者候補で巫舞(みぶ)と呼ばれる一族に伝わる超絶的な剣技を操る。姉と慕っていた象(しょう)の仇を打つために一旦飛信隊を抜けるが、復帰後は飛信隊副将として、五千人の羌瘣隊を率い、信と同様、将軍を目指す。仇討ちに向かう途中や、仇である幽連(ゆうれん)と対峙し、自らが窮地に陥った時、自分が戻る場所として飛信隊があるという事を心の支えとし、回想する事で力を奮い起こす。その際に信や渕を中心とした飛信隊の面々の姿を思い出す事で、仇討ちの先にあるものを見据えて戦い、幽連を討ち取る事に成功した。

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嬴政(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

嬴政(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

嬴政(えいせい)とは『キングダム』に登場する若き王で、後の秦の始皇帝である。若くして大王としての風格を纏う。400年続く戦乱の時代に誰もが成し得なかった中華統一を達成する事で、戦乱の世を終わらせようとしている。幼少時代は人質の子として趙国(ちょうこく)で育った。大王即位後も王弟・成蟜の乱で王宮を追われた王宮を奪還するため、主人公の信と出会い、信の「大将軍になる」という夢と共に、お互いが思い描く夢を成し遂げる事を誓い合いって、中華統一を目指す。

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カイネ(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

カイネ(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

カイネは『キングダム』に登場する、趙国軍総司令・李牧(りぼく)の側近の女剣士である。騎馬術や剣術を得意とし、李牧の護衛も務めている。李牧には全幅の信頼を寄せ尊敬している。秦国との戦の時に、飛信隊軍師・河了貂(かりょうてん)が戦場を見学している際に、カイネと偶然出会い親しくなった。その後、河了貂とは敵同士として闘う事もあったが、以後も気にかけており、たびたび仲間に引き入れようと誘う。カイネと同じく李牧の配下である傳抵(ふてい)に将来の嫁と呼ばれている。

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王賁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

王賁(キングダム)の徹底解説・考察まとめ

王賁(おうほん)は、『キングダム』に登場する秦国の武将で、幼少期から軍事教育を受けたエリートのみで構成される、玉鳳隊の隊長である。また、王賁は長年槍使いとして鍛錬を重ねてきた、槍使いの達人でもある。秦国大将軍・蒙驁(もうごう)の右腕的な副将である王翦(おうせん)将軍を父に持つ。秦国六大将軍・王騎(おうき)も属する王一族の本家筋の出である。自身の出自に誇りが強く、下人の出である主人公の信(しん)の事を見下している事が多いが、信と楽華隊隊長・蒙恬の同世代の武人と互いに競い合って成長している。

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キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム 運命の炎』とは、原泰久の漫画『キングダム』を原作とする2023年公開の実写映画作品。同シリーズでは3作目にあたるため『キングダム3』とも呼ばれる。キャッチコピーは「大いなる夢を、新しい時代を、その手で掴め―」。監督は佐藤信介が務め、主役の山﨑賢人や吉沢亮など主要人物の役者は全員が前々作から続投している。 趙の大軍に攻められた秦は、六大将軍の王騎を総大将にしてこれを迎撃する。将軍を志す剣士にして秦の若き王嬴政の友でもある信も従軍し、師である王騎から重要な作戦を託される。

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