さんかく窓の外側は夜(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『さんかく窓の外側は夜』とは、ヤマシタトモコによる、日本の漫画作品。霊が見えるという能力を持つ書店員、三角康介(みかどこうすけ)が、除霊師の冷川理人(ひやかわりひと)と共に除霊をし、殺人事件の謎を解くミステリー・ホラー漫画。除霊師として優秀だが生活能力や人間関係における常識が欠けている冷川と、生真面目で誠実な性格の三角という凸凹コンビが活躍する謎解きミステリーをコミカルなやりとりを交えながら繰り広げつつ、三角や冷川の生い立ちや暗い過去など陰のあるドラマも展開する。

半澤冴子(はんざわさえこ)

演:桜井ユキ
半澤日路輝の妻。半澤が信じる唯一の人。

『さんかく窓の外側は夜』の用語

掌光会(しょうこうかい)

冷川理人と、冷川の母親が所属していた宗教法人。のちに掌光の教えと名を変える。

大掌様(だいしょうさま)

掌光会に所属していたとき、冷川理人は大掌様と呼ばれ、信者を霊的に癒やしたり除霊する作業を無理強いされていた。

『さんかく窓の外側は夜』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

逆木一臣「罪は罪だ。たとえ死んでも償って許されてもしたことが消えるわけじゃない」

非浦英莉可は、半澤から様々な事件に関して職務質問された後、警察に自分のことを話したのが誰なのかということや、自分の起こした事件について考える。そんな英莉可に対して、逆木は、罪は懺悔なんてしたところで軽くはならないし、心が軽くなったとしても、そんなものは無意味で、「罪は罪だ。たとえ死んでも償って許されてもしたことが消えるわけじゃない」と英莉可に言う。親や教団からの過酷な要求に、女子高生らしからぬ強さで対応してきた非浦英莉可が吐いた弱音に、逆木は厳しく教え諭した。

半澤日路輝「さしのべた手が届かなくても、それはきみのせいじゃない」

三角が、非浦英莉可や冷川に良い影響を与えたいと思うのに、人付き合いに関しては、いつも怖くなって逃げる方を選んでしまうと話すと、半澤は、どんなに心を砕いても救えないことがあるから気負うな、「さしのべた手が届かなくても、それはきみのせいじゃない」と言う。半澤は、上辺は朴念仁のようでありながら、さりげなく冷川や三角を支える言葉を吐く。

三角康介「おれは絶対壊れない。おれは、あのひと(母親)が全部信じてくれた、あの人の信念の証明だからだ」

冷川を助けるために先生の家に乗りこんだ際、三角を壊そうとする先生に対して、三角は、「おれは絶対壊れない。おれは、あのひと(母親)が全部信じてくれた、あの人の信念の証明だからだ」と言う。先生が自分の父親だと知り、その先生のために母親が悲しい思いをしたことを知った三角は、自分の母親への信頼と思いを強みにして先生に対抗する。

三角康介「壊れたら直して、失ったらその穴を見つめて、そうやっておれたちは生きていかなきゃいけない」

冷川を助けるために先生の家に乗り込み、先生と対決している際、先生は自分が力としている憎しみを壊されそうになり、止めてくれと頼む。それに対して三角は、「壊れたら直して、失ったらその穴を見つめて、そうやっておれたちは生きていかなきゃいけない」と言う。父親である先生が、息子である自分を殺すことも考えていたにもかかわらず、三角は先生に厳しいながらも励ますような言葉をかける。

『さんかく窓の外側は夜』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

続編『さんかく窓の外側は夜 その後』の発売

2021年12月20日に、『さんかく窓の外側は夜 その後』(クロフネコミックス)が出版されている。本編完結後のその後を描いたもので、読み切り漫画。本編未収録のカラー画や、漫画やイラストなどが収録されている。

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